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みんなの「た行」ブログ

タイトル 日 時
鉄と鉛(1997)
鉄と鉛(1997) ヤクザの親分(平泉成)に逆恨みされた探偵(渡瀬恒彦)は22時間後に殺すと宣告され、見張り番の男(成瀬正孝)を付けられる。残された時間で探偵は、少女(酒井彩名)の失踪した兄(宮崎光倫)を探す。ところが、兄は麻薬の売人の片棒を担がされており、そこに踏み込んだ探偵は逆に撃たれてしまう。そこを見張り番の男が助ける。 ・ ・ ・ きうちかずひろ監督作品。「ビーバップハイスクール」の原作者として有名なきうち氏の2作目の監督作品である。派手なアクション映画の形をとりながら、主人公と見張り番の男の友情物語... ...続きを見る

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2017/04/29 18:15
大地を受け継ぐ(2016)
大地を受け継ぐ(2016) 福島原発事故直後に自殺した農業を営む男が居た。残された息子はその地で農家を受け継ぐことを決心した。彼のところに東京の若者が訪ねていって話を聞く様子を撮ったドキュメンタリー。 井上淳一監督作品。ドキュメンタリー映画としてみても非常に特殊な方法で撮った作品である。作品の大半はその息子が自宅で若者達に語りかけているシーンである。その言葉の一言一言の重みをカメラで邪魔することのないようにまっすぐに観客に伝えようとする監督の良心がこういう技法を使わせたのであろう。これまで、映画を通じても様々に語られ... ...続きを見る

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2017/02/26 23:17
脱獄・広島殺人囚(1974)
脱獄・広島殺人囚(1974) 終戦直後、モルヒネの売買のトラブルから殺人を犯してしまった植田(松方弘樹)は広島刑務所に収監される。しかし、その後彼は何回も脱獄と逮捕を繰り返す。 ・ ・ ・ 野上龍雄の脚本を中島貞夫監督が撮った。「仁義なき戦い」のスタッフの作品だが、こちらはそんなに重たいところはなく、前後の見境があまりつかない主人公が、あくまで脳天気に脱獄を繰り返し、その度にこちらもあまり有能とは思えない警察が逮捕していくという繰り返しで、基本的には「トムとジェリー」とあまり変わらない一種のコメディーになっている。最後... ...続きを見る

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2017/02/03 18:54
誰も守ってくれない(2009)
誰も守ってくれない(2009) 幼い姉妹を刺し殺した犯人の妹(志田未来)を警護することになった刑事(佐藤浩市)はしつこく追ってくるマスコミから逃れ自宅に匿うが、インターネットの情報からその場所も明らかになってしまい、自分の不注意から息子を殺されたしまった夫婦(柳葉敏郎、石田ゆりこ)のもとに向かう。 ・ ・ ・ 君塚良一監督作品。なかなか取り上げられることのない加害者の家族の人権という問題を真っ正面から取り上げた非常に意欲的な作品である。ある意味、日本の文化の中に深く根ざしている連帯責任という名で行われる残酷な行動の非情さ... ...続きを見る

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2017/01/20 17:44
時の輝き(1995)
時の輝き(1995) 看護学校に通う高校生(高橋由美子)は病院での実習中に交通事故で入院してきた初恋の人(山本耕史)と再会する。そのまま二人は付き合うが、ある日彼の方からもう会わないと電話がかかってくる。病院に行った彼女は、骨肉腫に冒されて再入院している彼と再会する。 ・ ・ ・ 折原みとの原作を朝原雄三監督が撮った。後に「釣りバカ日誌」シリーズを監督する朝原監督のデビュー作である。よくあるお涙頂戴の難病ものであるが、気をてらうことなくあくまでもまっすぐな純愛映画に作っているところが爽快である。色々と悩みながら... ...続きを見る

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2016/12/17 22:38
逃亡列車(1966)
逃亡列車(1966) 満鮮国境に展開していた部隊の部隊長に任命された少尉(石原裕次郎)は、終戦の報告を受ける。間もなく最後の機帰港船が朝鮮から出発するのだが、その部隊には武器もなく脱走兵も相次いだ。その中で、唯一の方法は壊れた機関車を有り合せの材料で修理することだった。 渡辺明の原作を江崎実生監督が撮った。非常に厳しい戦況下の満州を舞台にしていて、深刻な戦争映画のように思えるが、基本的には石原裕次郎の魅力で引っ張って行く娯楽作である。いわば、最前線に捨てられた規律なき部隊をまとめ上げていき、最後には汽車の修理と... ...続きを見る

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2016/11/29 10:22
泥の河(1981)
泥の河(1981) 大阪の河口でうどん屋を営む夫婦(田村高広、藤田弓子)の息子、信雄(朝原靖貴)は船の中で住む姉弟(柴田真生子、桜井稔)と親しくなる。両親も優しく接してくれるが、周囲の大人たちの視線は冷たい。彼らの母親(加賀まりこ)がそこで売春をしていることを知っているからである。 ・ ・ ・ 宮本輝の原作を小栗康平監督が撮った。小栗監督のデビュー作である。時代は昭和三十年代前半、高度成長期にささしかかりつつある時期である。本作品の中にも「もはや戦後ではない」とか「太陽族」とかいう言葉が印象的に挟まれている。... ...続きを見る

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2016/10/21 18:28
童貞(1975)
童貞(1975) 大学受験を控えた武志(重田尚彦)が街角で惹かれた女性は、日頃から色々と面倒を見てくれている叔父(夏木陽介)の愛人、圭子(五十嵐淳子)だった。叔父の留守中に、圭子を連れ出し、叔父の別荘で情事にふけるが突然圭子は姿を消す。 ・ ・ ・ 福田章二(庄司薫)の初期の作品を原作に貞永方久監督が撮った。原作を読んでいないので良く分からないが、以後の庄司薫の作品の匂いを持っている、この時代の若者のありのままの姿を切り取った作品には仕上がっている。しかし、人間の描き方が粗っぽく、映像的にもあまり工夫された... ...続きを見る

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2016/08/30 17:15
津軽じょんがら節(1973)
津軽じょんがら節(1973) 東京に出稼ぎに出ていた女(江波杏子)は、やくざに追われる身の情夫(織田あきら)と一緒に津軽の小さな漁村に帰ってきた。単調な生活を送っていた男は盲目の少女(中川三穂子)と親しい関係になっていく。・・・ 中島丈博の脚本を斎藤耕一監督が撮った。とにかく、暗い映画である。田舎の持っている否定的な側面を余すところなく描ききったという感が強い。都会に暮らせなくなった男女が逃げのびる先としての価値しかそこにはなく、とても人間らしい暮らしを営む場所として描かれている訳ではない。そこにいる人間らしい存在は、... ...続きを見る

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2016/08/22 18:08
地の群れ(1970)
地の群れ(1970) 佐世保の開業医(鈴木瑞穂)は、少年時代に朝鮮人少女を妊娠させ、自殺に追いやった過去があった。そんな彼の前に、強姦されたという被差別部落の少女(紀比呂子)が現れた。被爆者部落の少年(寺田誠、現麦人)に。嫌疑がかかるが、すぐに釈放される。少女は被爆者部落の少年(岡倉俊彦)を真犯人と思い家を訪ねるが・ ・ ・ 井上光晴の原作を熊井啓監督が撮った。原作がとても暗い題材を描いた作品なだけに、いくらロマンチストの熊井監督が撮っても恋愛映画的な部分はあまり目立たず、差別された人間同士のどろどろとした怨念... ...続きを見る

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2016/08/05 14:05
大怪獣決闘ガメラ対バルゴン(1966)
大怪獣決闘ガメラ対バルゴン(1966) 戦時中、ニューギニアで見つけた巨大なオパールを盗みに平田(本郷功次郎)と小野寺(藤山浩二)、川尻(早川雄三)は現地人の反対を押し切って森のなかで手に入れる。小野寺は他の二人を洞窟に閉じ込め、一人で日本に帰るが、その船中でその物質は孵化し、赤外線を浴びて巨大な怪獣バルゴンとなる。一方、ニューギニアで生き延びた平田は酋長の娘(江波杏子)から怪獣の話を聞き、娘を連れて日本に戻るが・・・ 田中重雄監督作品。シリーズ第二作目。東宝の「ゴジラ」シリーズに対抗しようとした意図は良く分かるが、怪獣の造形や... ...続きを見る

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2016/04/27 22:47
ちょんまげぷりん(2010)
ちょんまげぷりん(2010) シングルマザーのひろ子(ともさかりえ)と息子(鈴木福)は、ある日江戸時代からタイムスリップしてきた侍(錦戸亮)と出会う。困っていた侍の様子を見かねた彼女は家に住まわせる。その御礼にと侍は家事一式を引き受ける。そのおかげで彼女は出世し、侍は料理、特に菓子作りの腕を上げていくが・・・ 荒木源の原作を中村義洋監督が撮った。タイムスリップというアイデアは今更目新しくもなんともない。そこに拘らず、シングルマザーと侍の恋愛物語を中心に据えているのは成功。侍がお菓子作りに腕を発揮するという意外性も映像化... ...続きを見る

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2016/04/12 17:49
大忍術映画ワタリ(1966)
大忍術映画ワタリ(1966) 戦国時代、伊賀国では百地党と藤林党の忍者が対立していた。そこにやってきた少年忍者ワタリ(金子吉延)と爺(牧冬吉)は、百地党の下忍養成所の忍者カズラ(伊藤敏孝)と親しくなる。・・・ 白土三平の原作を船床定男監督が撮った。原作は白土三平の作品らしく冷徹な忍者の世界を描いて、哀愁漂う作品だが、本作はあくまでも子供向けの娯楽作品なので、単純に楽しめるものになっている。船床監督は「月光仮面」を撮った監督で若くして草創期のテレビを支えた人である。本作品でもその腕を遺憾なく発揮してスピーディーに筋を展開... ...続きを見る

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2016/02/25 11:01
時計 Adieu l'Hiver(1986)
時計 Adieu l'Hiver(1986) オリンピックの日本代表のフィギュアスケート選手(いしだあゆみ)とアイスホッケー選手(渡哲也)は結婚し、娘(中嶋朋子)が生まれたが、離婚し、母親が娘を育てていた。やがて、フィギュアスケートを始めた娘だったが、その娘の成長を題材に映画を制作することになるが、周囲の期待に反して娘は一向に上達しない。・・・ 倉本聰監督作品。倉本聰のただ一本の監督作品である。倉本聰といえば、テレビドラマから出発した人らしく達者な台詞回しが売りだが、本作品ではその長所が全く生かされていない。主人公の少女がスケート選手... ...続きを見る

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2016/02/22 21:53
帝銀事件死刑囚(1964)
帝銀事件死刑囚(1964) 昭和二十三年、東京都豊島区の帝国銀行(現、三井住友銀行)で行員を大量毒殺し、現金小切手を奪い去るという事件が起こった。警察は画家の平沢貞通(信欣三)を逮捕し、自白を得たが、その供述は極めて不正確であり、裁判に入ると一転無罪を主張する。・・・ 熊井啓の初監督作品。実際に起こった「帝銀事件」を固有名詞その他も含めほぼ忠実に映画化している。冤罪事件の代名詞のようにこの事件が語られるようになったのもこの映画のインパクトの強さが一役買った面は否めない。また、それと同時に熊井監督が様々な作風を持った人... ...続きを見る

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2016/02/01 20:57
Wの悲劇(1984)
Wの悲劇(1984) 劇団の研究生(薬師丸ひろ子)は、オーディションに漏れてライバル(高木美保)に一歩遅れを取った。そんな時、看板女優(三田佳子)の愛人(仲谷昇)が腹上死する。この事件をきっかけに、彼女は重要な役を射止めることになるが、・・・ 夏樹静子原作、荒井晴彦、澤井信一郎の共同脚本、澤井信一郎監督作品。夏樹静子の原作は劇中劇として処理し、それをめぐる人間模様の話にするのは、珍しくはないが、荒井晴彦の脚本が素晴らしく、薬師丸ひろ子のアイドル映画であるにもかかわらず、大人の鑑賞にも充分に耐え得る作品に仕上がっ... ...続きを見る

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2015/12/31 18:46
大巨獣ガッパ(1967)
大巨獣ガッパ(1967) レジャーランド建設を計画する会社の依頼で南の島の探検に向かった雑誌記者(川地民夫)、カメラマン(山本陽子)、生物学者(小高雄二)の三人は、洞窟の中で巨大な卵が孵化するのを見る。島民達が、ガッパと呼ぶその生物を日本に持ち帰るが・・・ 山崎巌、中西隆三の脚本を、野口晴康監督が撮った。東宝と大映に遅れを取った日活が最初に撮った「怪獣映画」。ゴジラやガメラと異なり、最初から子供向きに作られており、怪獣も人間を無闇矢鱈に襲う恐ろしい存在としては描かれておらず、どちらかと言うと、エゴイスティックな人間... ...続きを見る

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2015/11/30 21:25
田園交響楽(1937)
田園交響楽(1937) 北海道の山村。経験なキリスト教徒である校長(高田稔)は、亡くなった老婆の家で身寄りを亡くした盲目の少女(原節子)を引き取る。少女に惹かれていった彼は、家族をもないがしろにするようになっていった。東京に住む弟(佐山亮)は、手術して少女の目を治すことを勧めるが、彼はそれを拒む。・・・ アンドレ・ジッドの原作を山本薩夫監督が撮った。話の大筋は原作にほぼ沿っているので、信仰心の薄い日本人には、正直ピンと来ない話である。少女が自殺を図るラストシーンなど全く何が何やらという感じである。勿論、宗教上不幸... ...続きを見る

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2015/11/28 22:36
同棲時代−今日子と次郎−(1973)
同棲時代−今日子と次郎−(1973) デザイン学校の同期生だった若いOL(由美かおる)とイラストレーター(仲雅美)は、同棲を始める。様々な試練の中、生活を続けるが、彼女の妊娠が分かると彼の態度は一変する。・・・ ベストセラーになった上村一夫の劇画を原作に、石森史郎が脚色し山根成之監督が撮った。台詞を吹き出しのように文字で出してみたり、極彩色の背景を多用したり、劇画の雰囲気を持ち込もうとした演出が目立つ現在から見ると実に変わった作品である。「同棲」という言葉が流行した時代の若者が生きていた世界をそれなりに活写した作品であろうが、... ...続きを見る

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2015/11/25 17:51
綴方教室(1938)
綴方教室(1938) 東京下町に住む小学六年生(高峰秀子)は、綴方が上手で先生(滝沢修)に褒められている。彼女は両親(徳川夢声、清川虹子)や弟(小高まさる等)との貧乏な生活を赤裸々に描き、その綴方はしばしば大人の世界に波紋を呼び起こす。 ・ ・ ・ ベストセラーになった豊田正子の同名の作文集を原作に、山本嘉次郎監督が撮った。鈴木三重吉等が提唱した「赤い鳥」の発刊に端を発した「生活綴方運動」が話題になっていた頃で、そのシンボル的な存在として有名だった原作を、子役として人気があった高峰秀子を主役にして話題を集めた作... ...続きを見る

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2015/11/07 22:03
天空の蜂(2015)
天空の蜂(2015) 自衛隊用超巨大ヘリが遠隔操縦でハイジャックされ、その開発技師(江口洋介)の息子(田口翔大)が乗り込んだまま原発の上空でホバリングを始めた。「天空の蜂」を名乗る犯人は、日本にある全原発の破棄を要求してきた。要求が受け容れられない場合は、爆薬を積んだヘリを原発に落とすという。開発技師と原子力設計士(本木雅弘)は、この危機を回避すべく奔走するが・・・ 東野圭吾の原作を堤幸彦監督が撮った。原発を扱った映画ということで、ある社会的なメッセージを強く打ち出した映画のように見られがちだが、サスペンス的な... ...続きを見る

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2015/10/11 21:53
どぶ川学級(1972)
どぶ川学級(1972) 鉄鋼会社の組合の手伝いをしている大学生(山本亘)は、不良仲間に入っている組合員の息子(藤江喜幸)の家庭教師を頼まれた。最初は渋っていたが、大学生の熱意あふれる説得に折れて勉強を教わるようになる。その仲間はどんどんと増えて行き「どぶ川学級」と名づけられた。 ・ ・ ・ 一九六〇年代の全金日本ロール闘争の中で子供達を教えた記録である須長茂夫の著書を原作に橘祐典監督が撮った。いささか労働組合活動のPR映画の匂いがするのは致し方ないが、現在失われてしまった教育というものの根源への問いを真正面から叩... ...続きを見る

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2015/10/06 21:22
土佐の一本釣り(1980)
土佐の一本釣り(1980) 高知の中学校を卒業した少年(加藤純平)は、カツオ釣りの漁師として船に乗り込んだ。恋人(田中好子)や母親(樹木希林)の見守る中、漁師としても、人間としても成長していく。 ・ ・ ・ 青柳裕介の原作を前田陽一監督が撮った。やたらと強い男に憧れて粋がるだけの主人公の姿は、誰にも覚えがあり懐かしく思い出せる心情でもある。そういういわば跳ねっ返りの若者の数々の失敗を許してくれる地域の暖かさは、最近ではもう珍しくなったのかもしれない。そういう地域全体で若者を育てていく日本古来の生活風土に対するおおらか... ...続きを見る

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2015/09/30 11:42
他人の顔(1966)
他人の顔(1966) 事故で顔に火傷を負った男(仲代達矢)は、精神科医(平幹二朗)の誘いのまま、精巧に作られた仮面をつけて、全く別の人間になることに成功する。彼は、見知らぬ男として自分の妻(京マチ子)を誘惑するが・・・ 安部公房の原作を原作者の脚本で勅使河原宏監督が撮った。原作は非常に観念的な内容で、とても映像化出来るようには思えないが、そこは原作者が脚本を書いているだけに、テーマを見失うこと無く映像化することに成功している。小説とは異なり、精神科医の実験の道具として主人公が客体化されて描かれていることによって... ...続きを見る

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2015/09/16 08:23
ドンマイ(1990)
ドンマイ(1990) 東京下町の少年野球チームは監督(永島敏行)や応援団長(ハナ肇)の懸命の応援にも関わらず、弱小チームであった。そこに因島から来た少年(池上竜馬)が入り、強くなるが、少年には東京に来る哀しい事情があった。・・・ 新藤兼人脚本、神山征二郎監督作品。テレビ東京が25周年記念作品として製作した映画である。子供が観ても分かりやすいように試合の映像をふんだんに取り入れて楽しめるように工夫しているのは分かるが、その分だけ、「大人の事情」の部分がおろそかになってしまった感は否めない。火事で亡くなった少年の父... ...続きを見る

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2015/09/08 10:59
東京上空いらっしゃいませ(1990)
東京上空いらっしゃいませ(1990) 広告会社の専務(笑福亭鶴瓶)から逃げ出し、交通事故で亡くなった新人モデル(牧瀬里穂)は、死神(笑福亭鶴瓶)を騙して現世に舞い戻り、マネージャー(中井貴一)の家に転がり込む。自分が死んだことを知っている人の前には出ないという条件で、現世に留まることを許されるが、・・・ 相米慎二監督作品。死者が現世に蘇る話は珍しくないが、本作の特徴は主人公の中に現世に執着しないといけない明確な動機付けがないことであろう。 「やり残したことがいっぱいある」という単純な思いだけで現世に戻ってきてしまった主人公は、... ...続きを見る

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2015/09/07 16:47
とんかつ大将(1952)
とんかつ大将(1952) 終戦後の下町の貧乏長屋に住んでいる医者(佐野周二)は、演歌師(三井弘次)と一緒に住んでいる。長屋の人の相談に乗って彼らから熱い信頼を受けている。そんなある日知り合った病院の院長(津島恵子)から長屋を買収して病院を拡張するという相談を受ける。彼は長屋の人と一緒に反対運動を起こすが・ ・ ・ 川島雄三監督作品。川島監督らしい、そして松竹らしい軽妙で小気味良い喜劇である。短い尺の中に恋のさやあてあり、土地の買収に関するゴタゴタあり、主人公の悲しい過去の物語ありと盛りだくさんに詰め込んである。それ... ...続きを見る

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2015/09/03 10:38
父と暮せば(2004)
父と暮せば(2004) 広島に原爆が投下されてから三年後、地元の図書館に勤める娘(宮沢りえ)の前に原爆で亡くなった父親の亡霊(原田芳雄)が現れた。父親は娘が思いを寄せる男性(浅野忠信)との恋の応援団として表れたと言って娘の気持ちの後押しをするが・・・ 井上ひさしの同名戯曲を黒木和雄監督が撮った。舞台設定から台詞まで井上ひさしの戯曲を踏襲しており、ほぼ全編、父と娘の二人芝居である。とは言っても、撮影面では様々なアングルからの映像を組み合わせて、退屈させない。 生き残ってしまった罪悪感に囚われている娘の純粋さを宮沢... ...続きを見る

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2015/08/10 21:28
東京大空襲 ガラスのうさぎ(1979)
東京大空襲 ガラスのうさぎ(1979) 太平洋戦争末期、母(長山藍子)と妹(岩井小百合等)を東京の空襲で失った少女(蝦名由紀子)は、父(長門裕之)も疎開途中に爆撃で命を落とした。終戦後、次兄(佐久田修)が復員してくるが、一緒に住むことは出来ない。・・・ 実体験を基にした高木敏子の原作を立原りゅうが脚色し、橘祐典監督が撮った。社会的な問題を掘り下げて撮り続ける橘監督らしく、単なる反戦映画に終わらせず、戦争によって変わっていく人間の心理とその不条理さを、少女の眼から鋭く指摘する力作である。とかく観念的になりがちな子供向けの反戦映画の... ...続きを見る

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2015/08/06 17:41
小さなスナック(1968)
小さなスナック(1968) 青山のスナックは、歌手や俳優を目指している若者達の溜まり場だった。その一人昭(藤岡弘)は、一人で来ている女性美樹(尾崎奈々)に惹かれる。二人の仲は急速に進展していくが、彼女には大きな秘密があった。・・・ 斎藤耕一監督作品。悲劇的なヒロインの姿を静止画と断片的な台詞を積み上げていく独特の演出で浮き彫りにしていく手法は見事。一見明るく自由奔放に生きているように見える若者達の内面に抱えている悲劇を想像させてあまりある。そういう人間が生まれ持って抱えている重層性を余すところなく描き切った傑作と言え... ...続きを見る

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2015/07/31 10:27
地球防衛軍(1957)
地球防衛軍(1957) 山中から突然巨大ロボットが現れ、村落を次々と破壊していった。防衛軍は橋脚ごと爆破する事に成功したが、同時に富士山麓に巨大なドームが出現し、地球への移住と人間との結婚を要求してきた。圧倒的な科学力を誇るエイリアンだったが、防衛軍はあくまでも戦うことを決断。諸外国とも協力し、立ち向かうが・・・ 香山滋原案。円谷英二特撮監督と本多猪四郎監督という「ゴジラ」のトリオが製作した。本格的に、宇宙人が侵略してくるという筋書きの作品ではほぼ初めての試みであり、そういう点は評価できるが、宇宙人に明確な侵略の... ...続きを見る

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2015/07/13 18:09
体脂肪計タニタの社員食堂(2013)
体脂肪計タニタの社員食堂(2013) 社長(草刈正雄)のコネで入社した息子(浜野謙太)の副社長は、新開発した体脂肪計の発表会のプロジェクトを担当する。そこで彼は体脂肪率が四十%以上の自分も含めた社員(宮崎吐夢、草野イニ、小林きな子)のダイエット記録をネットで公開していくというプロジェクトを始動させ、大学時代の友人の管理栄養士(優香)に社員食堂のレシピを任せて、日々ダイエットに励むが・・・ 李闘士男監督作品。ベストセラーになった「体脂肪計タニタの社員食堂」というレシピ集からヒントを得て作られた。「タニタ」の宣伝映画と言ってもいい... ...続きを見る

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2015/06/29 17:08
誰も知らない(2004)
誰も知らない(2004) 四人兄弟を抱えた母親(YOU)は、一番上の兄(柳楽優弥)以外の存在を隠して新しいアパートに引っ越してきた。やがて母親は新しい男のもとに行き、兄弟だけの生活が始まったが、仕送りも途絶え勝ちになり・・・ 実際にあった「巣鴨子供置き去り事件」を題材にした是枝裕和監督作品。強い問題意識を持って撮られた作品だということは感じ取れるが、もう一つ突っ込んで描いて欲しかった。実際の事件では、幼い妹に対する長男と不良仲間の暴行が死に至らしめたとして問題になったが、何故か本作品ではその下りが抜け落ちていて、長... ...続きを見る

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2015/06/22 18:16
痴人の愛(1949)
痴人の愛(1949) 実直なサラリーマン(宇野重吉)は、関西のカフェで女給をしていた少女(京マチ子)を引き取り、理想の女性に育てて妻にしようとするが、自由奔放な彼女は不良学生達(森雅之、三井弘次等)と彼の家で遊ぶようになる。怒った彼は家から追い出すが、・・・ 何度も映画化された谷崎潤一郎の原作を木村恵吾監督が撮った。木村監督自身の手で後年リメイクしている。非常に際どい題材を映像化しただけでも可成りの冒険だったと思われる。ラストを原作と異なり、女が男に詫びるという形にしたのも当時のモラルから見てこれ以上常識外れな... ...続きを見る

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2015/06/15 20:22
凍河(1976)
凍河(1976) オートバイ好きの若い精神科医(中村雅俊)は、患者を隔離しない事で高名な病院に勤務する。やがて、治っているにもかかわらず退院を拒んでいる女性患者(五十嵐淳子)に惹かれていくが、彼女には悲しい過去があった。・・・ 五木寛之の原作を石森史郎が脚色し、斎藤耕一監督が撮った。暗い題材を扱った難しい原作を、一見美しい爽やかな青春映画に仕立て上げているのは流石。精神病院での医師と患者の恋愛という非現実的な題材を扱いながらも、それなりの説得力を持つ作品に仕上がっている。戦時中、人体実験に携わった事への罪の... ...続きを見る

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2015/06/09 16:21
卓球温泉(1998)
卓球温泉(1998) 家出した専業主婦(松坂慶子)は、新婚旅行に来た温泉に向かうが、そこはすっかり寂れていた。泊まった宿も娘(牧瀬里穂)が跡を継がず閉じようとしていた。昔を懐かしみ、卓球場で卓球を楽しんでいる彼女を中心に卓球で人を集めようという案が飛び出し、彼女も実行委員を引き受ける。・・・ 山川元監督作品。文句なく楽しい映画である。現在は普通の専業主婦をしている主人公にも、生きてきた蓄積が有る。それは卓球であったり絵手紙であったりして、周囲の人間を幸福にする力を持っている。そんな当たり前の事を描いただけの作品... ...続きを見る

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2015/06/05 16:10
透明人間現わる(1949)
透明人間現わる(1949) 物体を透明にする薬物を研究している博士(月形龍之介)の下には二人の弟子(夏川大二郎、小柴幹治)が居て競って研究していた。そんなある日、街に透明人間が現れ、宝石を奪おうとした。自分の体で人体実験をすると書き残して姿を消した博士の仕業と思われたが・・・ 高木彬光の原案を安達伸生監督が撮った。特撮を円谷英二が手がけている。こういうミステリー仕立ての物に特撮技術を使った最初の作品だろう。透明人間というアイデア自体は、H・Gウェルズの小説で有名であり、米で映画化もされているので新奇な物ではなかっただ... ...続きを見る

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2015/05/12 20:36
ちんころ海女っこ(1965)
ちんころ海女っこ(1965) 東京沖の小さな島為朝島では、旅館を経営している観光会長(南道郎)と海女のショウコ(ホキ徳田)が、島の海女たちに妖しげな水中レヴューをやらせて儲けようと企んでいた。ところが、本物の海女たちにそっぽを向かれ、ストリッパーを海女に仕立てて、ショーを始める始末。やがて、本物の海女たちも芸者やダンサーとなって、参加していく。ところが、ショウコの妹、お玉(中村晃子)だけは関心を示さず、温泉掘りに夢中の父親(左卜全)を助けるために海女を続ける。・・・ 富永一朗の原案を石堂淑朗が脚色し、前田陽一監督が撮っ... ...続きを見る

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2015/05/04 09:25
天然コケッコー(2007)
天然コケッコー(2007) 小中学生合わせて六人しか居ない山間の学校に東京から転校生(岡田将生)がやってきた。同級生のそよ(夏帆)は彼と付き合うようになるが、高校入試が近づき、彼は東京の高校に行くかもしれないと言い出して、・・・ くらもちふさこの原作を、渡辺あやが脚本を書き、山下敦弘監督が撮った。最近、非常に珍しいストレートな青春映画である。多感な中学生の淡い恋心が手に取るように感じ取れて、好感の持てる作品に仕上がっている。フェードアウトする度に季節が移り変わっていくというオーソドックスな技法も、本作品のゆったりした... ...続きを見る

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2015/04/01 12:05
大誘拐 RAINBOW KIDS(1991)
大誘拐 RAINBOW KIDS(1991) 刑務所仲間の三人(風間トオル、西川弘志、中田勝康)は和歌山一の大富豪の老婆(北林谷栄)を誘拐するが、当初から計画の主導権を老婆に握られてしまう。その計画は冴えて、県警本部長(緒形拳)等の捜査の裏をかいて百億円の身代金の受け取りに成功する。 ・ ・ ・ 天藤真の原作を岡本喜八監督が撮った。原作の面白さに加え監督のスピーディーな演出が冴え渡った傑作である。この作品の要は、戦争で家族を奪われた主人公の国に対する思いを背景とした静かな国家への復讐劇と、主人公を愛してしまう周囲の人物の人情物語なのだ... ...続きを見る

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2015/03/29 17:44
電送人間(1960)
電送人間(1960) 遊園地で起こった殺人事件を追う刑事(平田昭彦)と新聞記者(鶴田浩二)の目の前で、第二の殺人事件が起こった。そこに居合わせたのは被害者と同じ部隊にいた軍人仲間(河津晴三郎、堺左千夫)であった。二つの殺人事件とも犯人は逃げる途中で忽然と姿を消していた。 福田純監督作品。円谷英二の特撮技術を駆使した恐怖映画。只、この作品についてはあまり恐ろしい場面は強調されず、犯人の復讐心とアクションに力点が置かれている。話の骨子となる軍人時代の金塊強奪とそれを止めようとして殺された兵士(中丸忠雄)の復讐物語に... ...続きを見る

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2015/03/24 09:52
大怪獣ガメラ(1965)
大怪獣ガメラ(1965) 北極海に原爆を搭載した戦闘機が墜落し、氷中に眠っていたエスキモーの伝説の亀の怪獣「ガメラ」が出現した。北海道の灯台を襲ったガメラはそこから落ちそうになった少年(内田喜郎)を助ける。その後ガメラはエネルギーを求めて東京を襲う。 湯浅憲明監督作品。東宝のゴジラシリーズに対抗して作られた怪獣映画。日活や松竹も怪獣映画を作ったが、結局、ガメラだけが好評でシリーズ化されることになる。その要因はやはりガメラのデザインの良さに有ったのだと思う。ストーリー的には、ガメラが子供の味方だという設定が中途半端で... ...続きを見る

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2015/03/13 22:57
鉄道員 ぽっぽや(1999)
鉄道員 ぽっぽや(1999) もうすぐ廃線になる駅の駅長(高倉健)は、娘や妻(大竹しのぶ)が死んだ日も通常通り業務を果たしていた。親友の鉄道員(小林稔侍)は再就職先を紹介するが、乗り気になれない。そんなある日、見知らぬ少女(谷口紗耶香、広末涼子等)が次々と訪ねてくる。・・・ 浅田次郎の原作を降旗康男監督が撮った。原作に脚色を加えて、一人の鉄道員の半生を描くという話にしている。最初に高倉健の存在があって考えられた作品という感じで、あまり工夫は感じられなかった。鉄道員という職業が好きで、そのためなら家族の犠牲も厭わないとい... ...続きを見る

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2015/03/12 15:30
東京難民(2014)
東京難民(2014) 平凡な大学生(中村蒼)は、親からの仕送りがなくなり、家賃も学費も未納になっていて、ある日突然「ネットカフェ難民」生活を余儀なくされる。治験のバイトで大金を手にしたが、女(山本美月)に騙され、ホストクラブで働き、借金を返さなければならなくなる。やがてお得意客の看護婦(大塚千弘)もつくが、・・・ 福澤徹三の原作を佐々部清監督が撮った。平凡な大学生が、ある日突然生活の基盤を奪われていく恐怖は、現代社会の中でそれなりのリアリティーを持っていて、説得力も有る。現代の若者にとってはとても人事とは思えな... ...続きを見る

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2015/03/01 14:36
翔んだカップル(1980)
翔んだカップル(1980) 不動産屋の手違いから、東京に出てきた高校一年生の男女(鶴見辰吾、薬師丸ひろ子)が、一つ屋根の下に住むことになった。お互いに好意を寄せながらも素直になれない二人だったが・・・ 柳沢きみおの原作を、丸山昇一が脚本を書き、相米慎二監督が撮った。相米監督のデビュー作である。青春映画とアイドル映画は違うものだと感じる作品である。「野性の証明」で注目を浴びた薬師丸ひろ子と「3年B組金八先生」で有名になった鶴見辰吾の競演ということで、公開当時はアイドル映画として注目された作品だっただろう。そう思ってみる... ...続きを見る

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2015/02/26 23:00
東京へ来たばかり(2013)
東京へ来たばかり(2013) 囲碁の修練の為東京にやってきた中国人青年(チン・ハオ)は、千葉から野菜の行商に来ている老婆(倍賞千恵子)と知り合う。彼女の家を訪ねた時知り合った東京で働く彼女の孫(中泉英雄)とも親しくなる。しかし、孫は、脇腹を刺されて彼の元へやってくる。 ジャン・チェンミン監督の日中合作映画。制作陣の狙いはよく分かるのだが、脚本が荒すぎてよく分からない作品になっている。第一、孫が何故刺されたのか?中国の裏社会と関わりのある女(チャン・チュンニン)をかばっての事らしいのは分かるのだが、その彼女がなぜ日本名を... ...続きを見る

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2015/02/12 15:48
翔べイカロスの翼(1980)
翔べイカロスの翼(1980) 写真家志望の青年(さだまさし)は、北海道でサーカスと出会い、魅力を感じて入団を志願する。団長(ハナ肇)を筆頭に最初は皆戸惑うが、彼の熱意に打たれて入団を許す。やがて彼はピエロとなり、人気を博するが・ ・ ・ 「キグレサーカス」にいた実在の人物をモデルにした草鹿宏の原作を松山善三が脚色し森川時久監督が撮った。歌手として人気絶頂だったさだまさしが初主演した映画である。お世辞にも上手な演技とは言えないが、周りに芸達者な役者をふんだんに揃えて、落ち着いて見える佳品に仕上がっている。何よりも、さだま... ...続きを見る

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2015/02/06 14:39
弾痕(1969)
弾痕(1969) CIAの工作員で腕の立つ狙撃手(加山雄三)は、中国の工作員(佐藤慶)の手から亡命者(岸田森)を救った時、流れ弾に当たって負傷した彫刻家の女(太地喜和子)と出会う。その女性と懇ろになるが、彼には次の仕事が待っていた。 ・ ・ ・ 永原秀一の脚本を森谷司郎監督が撮った。ハードボイルドな作品の体をなしているが、主人公のアイデンティティーを探す孤独な旅を丹念に描いた青春映画という色合いの方が印象に残る作品である。アメリカ移民の息子で、戦後日本に戻って、日米双方の為に命を懸けて黙々と職務をこなしてい... ...続きを見る

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2015/01/11 17:17
共喰い(2013)
共喰い(2013) 下関に住む高校生(菅田将暉)は父(光石研)とその愛人(篠原友希子)との三人暮らし。実母(田中裕子)は性交時の父の暴力に耐えかね、家を出て近くで魚屋を営んでいる。女友達(木下美咲)との性交に耽る主人公だったが、ある日父と同じように暴力を振るってしまい、激しい嫌悪感に襲われる。・・・ 田中慎弥の原作を、荒井晴彦脚本、青山真治監督で撮った。こういう原作を映像化するのは大変難しいものであるが、原作の持っている雰囲気を上手く映像化している。原作からはもっと古い時代の空気を感じるが、田舎町だと現在でも... ...続きを見る

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2015/01/09 08:54
東京おにぎり娘(1961)
東京おにぎり娘(1961) 新橋にある仕立屋は、父(中村雁治郎)と姉(若尾文子)と弟(瀬川雅人)の三人暮らし。父は腕のいい職人だが頑固者で商売も上手く行かない。それを見かねた姉は店を改装し、おにぎり屋を始めることにしたのだが・ ・ ・ 。 田中重雄監督作品。当時の人気俳優だった若尾文子を中心に、川口浩、川崎敬三、ジェリー藤尾の三人が織りなす恋模様を中心に描いた、軽く見えるラブコメディーである。なかなかテンポもよく主人公の腹違いの妹(叶順子)も絡んでのどんでん返しがあったりして、楽しく見える作品になっている。話の中心に... ...続きを見る

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2015/01/06 16:44
ダイナマイトどんどん(1978)
昭和二五年、ヤクザ同士の抗争が絶えない小倉の街。それを平和に解決しようとして野球大会で決着をつける事となった。特に対立が激しかったのは岡源組と橋伝組。岡源組の切り込み隊長(菅原文太)は、惚れている料理屋の女将(宮下順子)が待っていた亭主(北大路欣也)が戻ってきて橋伝組に引きぬかれたことから野球大会に燃えていく。 火野葦平の原作を岡本喜八監督が撮った。あくまでも、任侠映画を皮肉った喜劇映画である。日本人の美学など欧米の物質文明の前に敗れ去ってしまったのだ。その価値観の転換とそれを上辺だけ従順... ...続きを見る

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2014/12/29 10:27
小さいおうち(2014)
山形から東京に出てきた少女(黒木華)は玩具会社の重役(片岡孝太郎)の家の女中になる。その家の夫人(松たか子)は主人の部下(吉岡秀隆)に好意を持つようになる。 ・ ・ ・ 中島京子の原作を、山田洋次監督が撮った。原作では、戦前から戦中にかけての一般庶民の暮らしぶりの変化を丁寧に描いているのだが、本作品ではその一部だけを切り取って,、一人の男をめぐる女中と夫人との三角関係を主に描いている。それはそれで、映画としては無難にできるであろうし、面白くなくは無いのだが、もっと戦時中の人々の意気高揚ぶり... ...続きを見る

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2014/12/23 12:10
単騎、千里を走る。<千里走単騎>(2005)
東北の漁村に暮らす男(高倉健)は重病の息子(中井貴一)に会いに行くが、面会を拒絶される。義理の娘(寺島しのぶ)から渡されたテープから息子が中国の仮面劇を撮影する約束をしていたことを知り、代わりに中国に行く。 ・ ・ ・ 張芸謀監督作品。日本ロケの監督は降旗康男。物語としては主人公が中国での様々な経験を通して失われた親子関係を取り戻していく話なのだが、我儘な日本人が親切な中国人のお陰で楽しく旅をしているドキュメンタリーのような作品になっている 。それが又、なかなか面白い。作りすぎの感がなく、... ...続きを見る

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2014/12/09 10:14
翼は心につけて(1978)
骨肉腫と診断された中学生(石田えり)は、肺への転移を防ぐため、右手を切断する。一時は希望をなくすが、ケースワーカーならば、体に障害があっても出来る事を知り、受験勉強に励む。肺に転移していて余命幾許も無いことを知った父母(フランキー堺、香川京子)の応援もあり、希望の高校に入学するが・ ・ ・ 実話をもとに堀川弘通監督が撮った。典型的な難病物であるが、教育の真の目標は何なのかを考えさせられる普遍的な作品に仕上がっている。何よりも、山本圭、山口崇、宇野重吉等豪華なキャストを揃えて、ベテラン監督が... ...続きを見る

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2014/12/01 17:10
動乱(1980)
脱走した少年兵(永島敏行)を追った中隊長(高倉健)は、少年兵の姉(吉永小百合)と出会う。やがて、朝鮮半島に渡った彼は、そこで慰安婦に身を落とした彼女と再会する。・・・ 山田信夫脚本、森谷司郎監督作品。二二六事件の顛末を追ったドラマのように見えるが、歴史的な経緯よりも一組の男女の愛情を描いたドラマと見るべきであろう。当時の世相を背景に、時代に翻弄された人達の悲劇を丁寧に描いている。不景気にあえぐ民衆の視点に立って、この時代の日本を見つめなおすと青年将校の反乱も違う側面が有ることに気付かされる... ...続きを見る

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2014/11/30 17:39
終の信託(2012)
同僚の医師(浅野忠信)との恋にやぶれて自殺未遂を起こした女医(草刈民代)を救ったのは担当している喘息患者(役所広司)との触れ合いだった。そんな日、彼女は彼から死期が近付いたら安楽死をさせてくれるように頼まれる。そして、彼が心肺停止状態で担ぎ込まれる。・・・ 「川崎協同病院事件」をモチーフにした朔立木の原作を映画化した周防正行監督作品。実際に起こった事件を下にしているのだが、患者の家族関係があまり描かれていないので、主人公達の追い詰められた想いが伝わってこない。この作品だけを観ていると、最後... ...続きを見る

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2014/11/06 22:27
竹山ひとり旅(1977)
定蔵(林隆三)は三歳の時に強度の弱視になった。母親は将来のことを考え、隣村のボサマに預け、唄と三味線を習わせた。独り立ちした彼は門付をしながら各地を回り様々な人達と巡り会いながら腕を上げてゆく。・・・ 高橋竹山の半生を描いた新藤兼人監督作品。映画の冒頭で高橋竹山本人が出てきて、自分の生い立ちを語るところから始まるのでまるでドキュメンタリー映画のように見てしまうが、最後の方になると完全にフィクションの部分もあり、観る方は少し混乱してしまう。タイトルから推し量ると、盲目であるが故に非常に苦労し... ...続きを見る

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2014/10/22 10:46
トットチャンネル(1987)
音楽学校の卒業を前にした少女(斉藤由貴)は、軽い動機でNHKの俳優養成所の試験を受ける。素人らしい所が気に入られて試験に合格するが、養成所時代から失敗続き。 ・ ・ ・ 黒柳徹子の自伝を大森一樹監督が撮った。まだどうなるか分からないテレビという存在に熱情を注いでいる若者達の爽やかな群像劇になっている。テレビの黎明期を知る上で貴重な入り口になる作品である。と同時に、今や当たり前のように見ている画面を一つ作るだけでも無数の人の人知れない努力が有ったかと思うと感慨深い。 当時アイドルとして売り... ...続きを見る

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2014/10/19 14:14
東京流れ者(1966)
ヤクザ稼業から足を洗った倉田(北竜二)を未だに慕う哲也(渡哲也)は、敵の大塚組の殺し屋(川地民夫)から執拗に狙われていた。自分が居れば迷惑がかかると東京を離れる哲也だったが・ ・ ・ 川内康範の脚本を鈴木清順監督が撮った。渡哲也が歌ってヒットした歌をモチーフにしたアクション映画。鈴木清順監督の最高傑作であると言って良いと思う。この監督の映画には難しい筋書きは不要である。こういった分かり易い物だと、独特のけばけばしい画面を純粋に楽しむ事が出来る。木村威夫美術監督の腕に依る所も大きいのだろうが... ...続きを見る

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2014/10/17 17:28
大怪獣バラン(1958)
東北の山中で事故で死亡した同僚の後を追った生物学者(野村浩三)と新聞記者(園田あゆみ、松尾文人)は、地元の住民から奥の湖に神が存在すると聞かされる。犬を追っていった少年を助けようと、村の長老の制止を聞かず湖に近付いた村人の前に大怪獣が現れる。・・・ 本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督作品。ゴジラ、ラドンに続いて作られた怪獣映画。本作品の特徴は日本人が昔から崇めていた民俗信仰の対象の化身として怪獣が現れるところであり、それを徹底的に否定し、嘲り、近代科学で鎮圧してしまうという物語として一貫して... ...続きを見る

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2014/10/13 22:13
東京兄妹(1994)
東京の下町に住む兄(緒方直人)妹(粟田麗)は両親に早く死なれ二人きりでひっそりと暮らしていた。ところが妹は兄の友人(手塚とおる)と同棲を始めて家を出て行ってしまう。 ・ ・ ・ 市川準監督作品。タイトルからして小津安二郎監督の映画を意識して作られた様だが味わいは全く異なった物になっている。やはり市川準らしくひたすら画面を重ねていく事で緊張感を生み出している。台詞は少ないが二人の間の微妙な関係の変化をよく表している。特に、兄と妹ならではのお互いに異性であることへの意識等、手に取るように伝わっ... ...続きを見る

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2014/10/08 18:12
地球防衛未亡人(2014)
中国と領有権を争っている三角諸島に宇宙怪獣が襲来してきた。日本の原発を襲った怪獣と戦った地球防衛軍の腕利き女性隊員(壇蜜)は、何故か攻撃する度に性的興奮を感じてしまう。 ・ ・ ・ 河崎実監督作品。例によって昭和の怪獣映画を楽しめる人には楽しくて仕方のない作品であるが、日本が現在抱えている領土問題や原発問題を痛烈に風刺しているなかなか硬派な作品である。 「使用済み核廃棄物を食べる怪獣」という設定が意表をついていて面白い。現在の日本国内の原発を巡る動きも何処か遠くから見るとこの作品以上の喜劇... ...続きを見る

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2014/10/03 18:07
第五福竜丸(1959)
焼津の港を出港した「第五福竜丸」は、予定を変更してビキニ海域でマグロ漁を行っていた。その時、ビキニ環礁辺りで閃光とキノコ雲を見る。それはアメリカが予告無しに行った水爆実験だった。・・・ 水爆実験の放射能を浴び、船員が被曝し、無線長の久保山愛吉氏が死去した「第五福竜丸」事件の顛末を描いた新藤兼人監督作品。この事件の不条理さを訴えるのではなく、ごく普通の船員たちの日常生活が壊された様子が淡々と描かれていて、それが却ってこの事件の悲惨さを訴え掛けてくる。この映画では久保山氏(宇野重吉)が死去する... ...続きを見る

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2014/09/25 17:38
ダイアモンドは傷つかない(1982)
東京に出て予備校に通う少女(田中美佐子)は、そこの中年講師(山崎努)と同棲を始める。しかし、彼には神経症を病む妻(朝丘雪路)と愛人(加賀まりこ)がいた。・・・ 三石由起子の原作を藤田敏八監督が撮った。よくある青春映画なのだが、登場人物に魅力が無さ過ぎる。中年講師の背負っている物が丹念に描かれていないので、彼を愛してしまう全ての女性が薄っぺらくなっている。羽目を外して生きたくても外しきれない「倦怠感」を描きたかったのだとは思うが、うまく伝わってこない。 可愛い新人女優を裸にして映しておけば... ...続きを見る

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2014/09/05 17:58
東京キッド(1950)
流しの歌手(川田晴久)は、思いを寄せるキャバレーの女給(高杉妙子)が面倒を見るという母親を亡くしたばかりの少女(美空ひばり)と一緒に三人で暮らす決心をする。ところが、女給は交通事故で亡くなり、少女を捨てることも出来ず、一緒に街で流しをすることになる。しかし、少女は実の父親(花菱アチャコ)に見つかり・・・ 斉藤寅次郎監督作品。美空ひばり、一三歳の時の作品。この頃には、天才少女として有名だったので、彼女が出演して歌いまくるだけで観客は大満足したでしょう。その上、川田晴久も歌いまわる、榎本健一は... ...続きを見る

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2014/09/01 18:26
ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985)
田舎から高校時代の先輩を追いかけて大学へ来た娘(洞口依子)は、大学があまりにイメージとかけ離れた所なので愕然とする。そこで、「恥ずかしさの研究」を行っている心理学教授(伊丹十三)と出会う。・・・ 黒沢清監督作品。当初はポルノ映画として制作されていたが、一般商業映画に変えて封切られたという作品。そのせいばかりではなかろうが、自主制作映画の匂いを残していて微笑ましい。後に恐怖映画を多く撮ることとなる黒沢監督だが、それにも通じる一種独特の空虚感が、、乱痴気騒ぎに明け暮れる大学生たちの空虚感とうま... ...続きを見る

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2014/08/25 17:37
築城せよ!(2009)
愛知県の小さな町に突然戦国武将(片岡愛之助)と家来(阿藤快)が、現世の人間の体に憑依して蘇った。戦に敗れ、自分の城を建てられなかった無念さを晴らしたい二人は、ホームレス(木津誠之)のアイデアで段ボールで城を作れと町民たちに命令するが・・・ 古波津陽監督が自主制作した映画を劇場公開用にリメイクした作品。段ボールで城を作るというアイデアが斬新で本作品中に本当に出来ていく様子を見られる。下手にCGで誤魔化したりしていないので、その迫力は凄い。 只、本作品の魅力はここだけではない。現世に蘇った「... ...続きを見る

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2014/08/20 18:00
旅立ちの島唄〜十五の春〜(2013)
南大東島に住む中学三年生の少女(三吉彩花)は、島に高校が無いため、来年には父を残して沖縄本島に行かなければならない。ある日、本島に住む母のもとを訪ねた彼女は、付き合っている男がいることを知りショックを受ける。・・・ 吉田康弘監督作品。十五歳で人生の重要な選択を強いられている離島での生活。不幸だと言う人も居るだろうが、本作品を観ていると本当に幸せなことに思えてくる。何時迄も親に甘えて大人に成り切れず社会に出ていけない子供と比べて、この島に産まれたことは多くの大切な事を与えてくれるのだろう。何... ...続きを見る

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2014/08/05 17:46
動脈列島(1975)
新幹線の騒音に悩まされながら老婆(田中筆子)が息を引き取った。それを看取った大学病院の研修医(近藤正臣)は、騒音に対する抜本的な対策を打たなければ十日後に新幹線を破壊するという脅迫状を警察に送る。この事件の担当になったのは警視庁犯罪科学研究所々長(田宮二郎)だった。・・・ 清水一行の原作を増村保造監督が撮った。「新幹線大爆破」と同じ年に公開されたが、サスペンス映画として観ると圧倒的に見劣りする。騒音公害に対する警鐘という原作のメッセージが有るだけに難しかったかもしれないが、新幹線を止める手... ...続きを見る

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2014/08/02 17:59
東京原発(2004)
東京都知事(役所広司)は、副知事(段田安則)他、主だった局長(平田満、岸部一徳、吉田日出子等)を集め、財政難から脱出するため東京に原発を誘致すると言い出す。学者(綾田俊樹)も交えて喧々諤々の議論が始まった。その頃、極秘裏にプルトニウム原料が東京都心を輸送されていた。 山川元監督の作品。原発が有ることが本当に恐ろしくなる映画である。こんな映画が作られていたにも関わらず、福島原発事故を起こしてしまった日本人は本当に愚かだなと本当に思う。そして、今尚、原発を稼働させようとする人がいるなど開いた口... ...続きを見る

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2014/06/27 21:27
ツナグ(2012)
死者と一度だけ会わせることが出来る存在「ツナグ」。その能力を祖母(樹木希林)から引き継ごうとしている高校生(松坂桃李)は祖母の見習いで何組家の再会に立ち会い、その役割を引き継ごうと決心する。 辻村深月の原作を平川雄一朗が撮った。設定の面白さは光るが、これはあくまでも原作の持つ強み。映画としてその強みが充分に活かされているかというと疑問符がつく。何よりも、主人公を含めて四つのエピソードから構成されているが、、これを二時間強に収めているので、一つ一つのエピソードが平板になりすぎている。主人公の... ...続きを見る

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2014/06/11 18:05
中学生円山(2013)
団地で父母(仲村トオル、坂井真紀)、妹(鍋本凪々美)と暮らす克也(平岡拓真)は、妄想癖のある普通の中学生。近所に住んでいるシングルファーザー(草なぎ剛)が近所で起こった殺人事件の犯人という妄想から、彼の妄想は歯止めが効かなくなり・・・ 宮藤官九郎が監督した作品。全編漫画を読んでいるような楽しさがたっぷりで良い意味でも悪い意味でも今の時代に何が受けるのかを知り尽くしている人である。 それだけに、主人公の姿に自分の若いころを重ね合わせながら、楽しく見ることは出来る。落ちぶれた韓流スター(ヤン・... ...続きを見る

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2014/05/27 08:24
旅の重さ(1972)
愛媛に住む母(岸田今日子)と二人暮らしの女子高生(高橋洋子)は、高知に向けて一人旅に出た。途中、旅芸人の一座に加わったりしながら、旅を続ける。途中、病気で倒れるが、漁師(高橋悦史)に助けられる。 素九鬼子の原作を石森史郎が脚本にし、斎藤耕一が撮った。原作の持っている瑞々しさを青春映画には手慣れた二人が危なげなく映画化したという感じ。主演の高橋洋子はこれがデビュー作だが、若さの持っている危うさをよく体現している。その存在感と、バックの美しい風景がよくマッチしている。主人公の危うさの原点の形成... ...続きを見る

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2014/05/20 22:08
ツレがうつになりまして(2011)
売れない漫画家(宮アあおい)の夫は、外資系IT企業のエリートサラリーマン(堺雅人)。ところがその夫が「鬱病」と診断され、会社も退職してしまった。・・・ 細川貂々の漫画を佐々部清監督が撮った。原作の持っている雰囲気をそのまま映像化した感じでもう一つ物足りなさが残る。題材からして致し方ない部分もあるかもしれないが、もっと軽く観れるものに仕上げる手もあったのではないだろうか?その辺りは、観に来るであろう当事者に対する配慮というものもあったのだろう。こういう映画の難しさを感じる。 それとは別に、... ...続きを見る

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2014/05/13 12:26
綱引いちゃった!(2012)
大分市役所勤務の女性(井上真央)は、大分市のPRの為に女性の綱引きチームを作って作るように市長(風間杜夫)から依頼される。丁度その頃、母親(松坂慶子)の勤務する市の給食センターが廃止されそうになっていた。そこで給食センターに勤務しているメンバー(浅茅陽子、西田尚美、渡辺直美、犬山イヌコ等)でチームを作って全国大会に出場すれば給食センターの廃止は考え直すという約束を市長から取り付け、チームを結成するが・・・ 羽原大介の脚本を水田伸生が撮った。勿論、大分市のPR映画には変わりないのだが、この二... ...続きを見る

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2014/05/05 10:33
敦煌(1988)
宋の時代、科挙に落ちた青年(佐藤浩市)は、失意の内に旅立った西域で西夏の漢人部隊の隊長(西田敏行)に拾われる。やがて、攻め滅ぼしたウイグルの王女(中川安奈)と恋に落ちるが、隊長は彼に西夏行きを命じる。・・・ 井上靖の原作を映画化した日中合作映画。中国ロケを敢行した所謂大作映画である。中国の広大な風景、雄大な合戦シーンなど、期待を裏切らない迫力がある。これを大画面で見るだけでも価値が有るだろう。演技陣では、時には冷酷、時には人情味溢れる人物像を演じ切った西田敏行の好演が光る。今では、喜劇俳優... ...続きを見る

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2014/05/04 12:04
TATOO(刺青)あり(1982)
十五歳で殺人事件を犯し、保護観察処分を受けていた竹田(宇崎竜童)は、処分が解けた後も職を転々とし、「三十歳までにどでかいことをしてやる」が口癖だったが、三十を過ぎても恋人(関根恵子、現高橋恵子)に逃げられ、うだつが上がらない。そんな彼の胸中にある決心が・・・ ピンク映画界で活躍していた高橋伴明監督の初の一般映画作品。一九七九年に起こった所謂「三菱銀行人質事件」の犯人,、梅川昭美の半生を描いている。 凶悪な犯罪へと主人公を駆り立てたものは何だったのかに的を絞った西岡琢也の脚本が素晴らしい。... ...続きを見る

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2014/05/01 22:00
大脱獄(1975)
無実の罪で死刑囚として網走刑務所で服役している男(高倉健)は、他の死刑囚(加藤嘉、郷^治、室田日出男等)と脱獄するが、仲間割れ等で生き延びたのは尊属殺人犯(菅原文太)と彼だけになる。無実の罪を被せた男達(田中邦衛、田中浩)に復讐すべく南へ向かうが・・・ 石井輝男監督が脚本も手がけた。こういう単純なアクション映画というのは日本ではあまり傑作がないように思う。やはり、義理や人情が邪魔をするからだろうか?その点、この映画はあまりそれを気にしなくても済む。どんどん登場人物はド派手に死んでいくし、そ... ...続きを見る

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2014/04/09 17:50
独立愚連隊西へ(1960)
北支戦線、八路軍に奪われた軍旗の捜索を命じられたのは、日本軍の中からも厄介者扱いされている左文字少尉(加山雄三)率いる小隊だった。 岡本喜八監督の「独立愚連隊」の続編。筋書きの上では前作とつながりはない。というか、前作の重苦しい雰囲気とは異なり、コメディー色の強い作品になっている。それでも岡本監督の批判精神は留まる所を知らず、戦争の虚しさ、無意味さをどこまでも笑い飛ばしているようだ。その徹底ぶりは、いつもの如く痛快である。戦争というものを「肌」で知っているものでなければこういう物は作れない... ...続きを見る

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2014/04/01 21:15
小さい逃亡者 Маленький беглец (1966)
小さい時に父母を亡くし叔父(宇野重吉)に育てられている少年(稲吉千春)は、父がモスクワで生きていると聞き、父に会いに行く決心をして、ちょうど来日しているサーカス団についてモスクワへ行こうと船に乗るが・・・ 初の日ソ合作映画と言うと大作かなと思いがちだが、小さな子供の冒険譚。父に会いたい一心でひたすらモスクワを目指す少年がソ連の人々の親切な心遣いによって何とかモスクワまで辿り着き、父は死んでいたものの再会したサーカスの道化(ユーリー・ニクーリン)の下で立派な音楽家になるという夢を果たす。いわ... ...続きを見る

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2014/03/10 11:11
天地明察(2012)
会津藩お抱えの碁打ち安井算哲(岡田准一)は、好きな天体観測をしながら身につけた算術にも非凡な才能を持っていた。やがて彼は様々な運命に導かれながら、改暦という大事業に乗り出すこととなる。 冲方丁の原作を滝田洋二郎監督が演出した。実在の人物をモデルにした原作を映画化するというのは、何かと比較されやすくやり辛い面も多いと思うが、見事に映画としても楽しめるように創り込んである。観測所が襲撃される場面や公衆の面前での三歴勝負など、これは史実には反してるなと思いつつ、それはそれで映画として楽しんで観て... ...続きを見る

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2014/02/18 16:19
タスマニア物語(1990)
小学六年生の少年(多賀基史)が父(田中邦衛)に会いにオーストラリアまで一人旅をする。ところが、父は知らぬ間に勤務先の商社を辞めタスマニア島で自然保護活動に関わりながら絶滅したと言われているタスマニアタイガーを探していた。そんな父の姿に最初は反発していた少年だったが・・・ 色々意見はあろうが、家族全員で無難に楽しめる少年の冒険物語になっている。少し、主人公の家族関係が複雑すぎて子供には理解し難い所が残るかもしれないが、それを打ち消してくれるのがタスマニアの美しい風景である。そして、最後には悪... ...続きを見る

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2014/02/17 18:14
太陽を盗んだ男(1979)
冴えない中学教師(沢田研二)が東海村からプルトニウムを奪って原爆を作り、政府を脅迫する。その捜査にあたる警視庁の刑事(菅原文太)との攻防を描いたアクション映画。 「青春の殺人者」の長谷川和彦監督の第二作ということで期待して観に行ったのだが中途半端な映画であった。原爆を作って政府を脅迫する話は既にテレビの刑事物でやっているし、犯人の動機も分かるようで分からない。肝心のアクションも派手なようだが見せ場がない。絡んでくる女性(池上季実子)ももうひとつはっきりしない。途方も無い虚無感を描きたいこと... ...続きを見る

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2014/02/12 10:58
チルソクの夏(2004)
一九七〇年代、下関の女子高生(水谷妃里) は、仲間の陸上部員とともに釜山で行われた陸上大会に出場し、そこで同じ走り高跳びに汗を流す韓国の高校生(鈴木淳評)と出会う。二人は来年の大会で会うことを誓って文通を始めるが、双方の家族ともその交際に反対だった。翌年の大会で再会する二人だったが・・・そして、二〇〇三年に長年中止されていた大会が再開されることとなる。 「チルソク」はハングルで七夕のこと。織姫と彦星のように一年に一度しか逢えない関係の青春時代の淡い恋。いかにも純愛映画になりそうな題材だが、... ...続きを見る

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2014/02/11 13:33
Wの悲劇(1984)
舞台公演の端役に抜擢された娘(薬師丸ひろ子)が、看板女優(三田佳子)のスキャンダルを代わりに引き受けることで準主役の座を勝ち取るが、すべてを暴かれて・・・という話。 夏樹静子の有名な原作をそのまま映画化するのではなく、劇中劇として使うというアイデアには驚かされた。劇団の内部の熱気のようなものが伝わってきて気持の良い空気感を醸し出している。 それにしても、薬師丸ひろ子という人は女優が好きなんだろうなと思う。一作一作積み重ねるうちに確かな演技力を身に着けていった。そして誰もアイドルと呼ばなく... ...続きを見る

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2014/02/04 17:31
剣岳 点の記(2009)
三角点を作り地図を完成させるために前人未到の立山連峰の越中剣岳に登った陸軍測量部の柴崎(浅野忠信)たちの奮闘を描く。原作は数々の山岳小説で知られる新田次郎。 撮影監督として有名な木村大作が監督を務めただけのことがあり、画面の迫力はすごいものだった。それに引き換え、人間同士の感情の絡みの描き方はもうひとつかなと思います。ただ、地元の人達の立山信仰は分かるような気はしました。どちらかと言うと、素人の俳優さんたちが登山に挑んだ必死な姿を描いたドキュメンタリー映画としてみるべきなのかもしれません。... ...続きを見る

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2014/01/24 16:56
ディア・ドクター(2009)
無医村で働いてみんなから慕われている医者(笑福亭鶴瓶)が実は無資格の偽医者で・・・というお話。自分の死に方を考えさせられる秀作である。 冒頭で観客に主人公が偽医者だとわかってしまうこの脚本は成功だったのだろうか?主人公の態度からそんなことしなくても事情は十分推察出来るだけに、最初からばらしてしまうのは娯楽作品としてはもったいない気がしなくもなかった。結局、自分から主人公は逃げ出してしまうのだが、そのインパクトも少し弱くなってしまったように思う。 それにしても、偽医者の人の良さにみんな甘え... ...続きを見る

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2014/01/16 22:16

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