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みんなの「か行」ブログ

タイトル 日 時
黒い指の男(1959)
黒い指の男(1959) 刑期を終えて出所してきた男(高倉健)は金庫破りの名人。心配をかけた母(吉川満子)、大学生の弟(小野透)のために更生を誓うが、かつての弟分(二本柳寛)の陰謀で弟を助けるために強盗の片棒をかつぐことになる。・・・ 猪俣勝人、柴英三郎の共同脚本を飯塚増一監督が撮った。高倉健が初めてヤクザ役を演じた作品である。家族のために足を洗う決心をしながら、事件に巻き込まれ最後は復讐するという後々演じる役柄の雛形をここに見ることができる。様々な役柄を演じてきた中でも、やはり落ち着いて見ることができた。そういう... ...続きを見る

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2017/09/14 22:28
喜劇 負けてたまるか!(1970)
喜劇 負けてたまるか!(1970) 大学を中退した寺川(谷啓)は、作詞家(人見明)のもとに弟子入りするが、そこで働く女事務員(浜美枝)と関係を持ち結婚することに。ひょんなことから、彼女の元夫(平田昭彦)と組んでラジオCMソングの製作会社を立ち上げ、成功するが、いつの間にか彼に会社を乗っ取られてしまう。 ・ ・ ・ 野坂昭如の原作を坪島孝監督が撮った。当時、急成長中だったテレビ業界の内幕を描いたテンポいい喜劇であるが、同時に高度成長期に生きた人間たちの等身大の歴史を見ているようで非常に興味深かった。時折挿入されるその時代の世相... ...続きを見る

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2017/07/29 21:46
侠骨一代(1967)
侠骨一代(1967) 兵役を終えた男(高倉健)は、仕事を求めて港町へやってくる。そこでイカサマ賭博をめぐる喧嘩に巻き込まれ、志村組の親分(志村喬)の厄介になるようになる。そこの花街で亡母に似た女郎(藤純子)と知り合うが深い関係になれない。やがて、芝浦の工事を任されるが、親分が撃たれるなど様々な妨害が入り、・・・ マキノ雅弘監督作品。任侠映画の形を取っているが、純愛を描いた傑作である。冒頭から母親と生き別れるシーンから始まり、兵役中に母親の死を知らされ泣きじゃくるシーンまである。このマザコン男が主人公なんだから、... ...続きを見る

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2017/07/06 10:17
きみはいい子(2015)
きみはいい子(2015) 小学4年生を持つ担任教師(高良健吾)は、優柔不断な性格から、うまくクラス運営が出来ないことに悩んでいた。一方、3歳の娘の母親(尾野真千子)は夫が単身赴任中でママ友の前では娘に優しく接するものの、家に帰ると娘に思わず手をあげたりする。 ・ ・ ・ 中脇初枝の原作を呉美保監督が撮った。連作短編集を原作にしているので仕方がないのかもしれないが、主要な登場人物がお互いに絡みがなく、同時進行で話が進んでいくという構成には違和感を感じた。現代社会が抱えている問題をある側面から抉り取っていこうという姿勢... ...続きを見る

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2017/05/21 22:11
喜劇右向け左!(1970)
喜劇右向け左!(1970) 下着販売会社の係長、平山(犬塚弘)はいつもやる気のない態度で月給泥棒と呼ばれている。ところがその彼が新設の外国課の課長に任命された。そして部下たち(堺正章、なべおさみ、小松政夫など)と一緒に自衛隊に体験入隊することになる。平山は戦時中に配属されていた部隊で起こったある出来事を思い出していた。戦時中に隊長が大金を隠し持っていることを偶然に聞いた平山は不発弾の処理と称して殺されかけるが、身代わりに伍長が死んでしまったのである。その金の隠し場所のヒントを部下たちが見つけてくる。孤独に暮らす伍長の母... ...続きを見る

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2017/01/18 22:09
海賊とよばれた男(2016)
海賊とよばれた男(2016) 北九州門司でその将来性に目をつけて石油業を興した国岡(岡田准一)は古くからの門司の業者に相手にされず、たたちまち苦境に立たされるが、小さな船で漕ぎ出して対岸の下関の業者と契約して切り抜ける。それからも、大きな困難が次々と彼を襲うが、その都度、強い意志と大胆な方法で切り抜けていく。 ・ ・ ・ 百田尚樹の原作を山崎貴監督が撮った。二時間半以上ある長い作品であるが、その長さを感じさせない作品である。幾度となく迎える困難な状況にひるむことなく立ち向かっていく態度は、爽快感があり、現在これだけ肝っ... ...続きを見る

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2016/12/18 21:45
月光の夏(1993)
月光の夏(1993) 昭和20年春、鳥栖国民学校に二人の特攻隊員(田中実、永野典勝)がやってきて、ベートーベンの月光を弾いて帰っていった。そこに居合わせた女教師(若村麻由美、渡辺美佐子)はそのピアノが廃棄されると聞いて、その話を公にしピアノの保存運動を始めた。その話を聞いたラジオ局員(石野真子)とドキュメンタリー作家(山本圭)は本人らしい人物(仲代達矢)を突き止めるが、本人は覚えていないと否定する。 ・ ・ ・ 実話を基にした毛利恒之の原作を神山征二郎監督が撮った。冒頭に事実を元にしたフィクションであるというよ... ...続きを見る

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2016/12/02 21:44
紙の月(2014)
紙の月(2014) 営業を担当している女子行員(宮沢りえ)は夫(田辺誠一)との二人暮らし。ある日、営業先の老人(石橋蓮司)の孫(池松壮亮)と不倫関係になり、彼のために様々な贅沢をするようになる。やがて、手持ちの金では足りなくなり、銀行の金を横領していく。 ・ ・ ・ 角田光代の原作を吉田大八監督が撮った。原作の作りとかなり異なり、主人公が犯罪に手を染めていくようになる過程を中心にまとめている。そのためか、主人公が犯罪と関わる背景になっている学生時代の体験や夫との関係が、後から説明されるような構成になっているの... ...続きを見る

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2016/11/25 23:00
転んで起きてまた起きて(1971)
転んで起きてまた起きて(1971) 大学生の正明(堺正章)と修(なべおさみ)は、マリ子(安倍律子)を巡る恋敵。修の家は最初は商売が順調で羽振りが良かったのだが、父親が急死したため莫大な借金を背負うことに。入れ替わるように、正明の家は作っているかつらの輸出が伸びてお金持ちに。 ・ ・ ・ 前田陽一監督作品。 「昨日の敵は今日も敵」に続く渡辺プロダクションが制作した作品である。前作同様、渡辺プロ所属の喜劇俳優が勢ぞろいした作品になっている。それに加えて、花街を主要な舞台に据え、本職の三浦布美子を迎えて、大原麗子などもそろえ華やか... ...続きを見る

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2016/10/28 21:17
風の中の子供(1937)
風の中の子供(1937) 夏休みになって元気に遊んでいた善太(葉山正雄)と三平(爆弾小僧、後横山準)兄弟だったが、父親(河村黎吉)が公文書偽造の疑いで逮捕されてしまう。困った母親(吉川満子)は三平を伯父(坂本武)に預けるが、家に帰りたい三平はいたずらばかりをして家に帰されてしまう。 ・ ・ ・ 坪田譲治の原作を清水宏監督が撮った。子供の自然な姿を撮らせれば右に出る者はいない清水監督にとって、子供の感性を無条件に肯定しそこに一種のユートピアを見る坪田譲治の描く世界はうってつけの世界であると言えよう。本作品においても、... ...続きを見る

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2016/10/24 21:46
吸血髑髏船(1968)
吸血髑髏船(1968) 金塊を積んだ貨物船の中で一部の船員が反乱を起こし、船医(西村晃)やその新妻(松岡きっこ)を皮切りに他の船員全員を殺害した。その三年後、その妻の双子の妹(松岡きっこ)は沈没したその船を発見し、航海日誌を発見して姉の姿も見付ける。そんな矢先、犯人達(内田朝雄、小池朝雄、山本紀彦)が次々と変死を遂げる。世話になっている神父(岡田真澄)に妹は姉の復讐をしてきたことを告白するのだが・・・ 下飯坂菊馬、小林久三脚本、松野宏軌監督作品。松竹が一時作っていた恐怖映画の一作だが、本作品だけがモノクロで作られ... ...続きを見る

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2016/10/13 16:08
聲の形(2016)
聲の形(2016) 高校生の将也(入野自由)は、小学生時代に自分のいじめが原因で転校していった聴覚障害を持った硝子(早見沙織)との関係を修復できなかったこと、結局その後孤立してしまい他人との関係を持てなくなったことを苦にして自殺まで考えていた。せめてその前に謝ろうと、硝子に会いに行くが・ ・ ・ 大今良時の原作を山田尚子監督が撮った京都アニメーション制作の作品。長い原作を一本の映画にまとめているので、やや急ぎ足になってしまった感があるが、肝心なところはきちんと押さえた良質な作品になっている。 障害者に対する... ...続きを見る

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2016/10/10 22:04
喜劇「昨日の敵は今日も敵」(1971)
喜劇「昨日の敵は今日も敵」(1971) 犬猿の仲である大学の応援団(なべおさみ等)と音楽部(田辺靖雄等)がアルバイトに出かけた箱根のホテルで鉢合わせ。たまたまそこへ大富豪(平田昭彦)一行が宿泊する。音楽部の新入部員(堺正章)はその大富豪のご令嬢(紀比呂子)と恋仲になる。しかし、彼等はそこに「箱根独立共和国」を建設すると宣言し・・・ 石松愛弘と前田陽一の共同脚本で前田陽一監督が撮った。前田監督の映画というよりは、製作した「渡辺プロダクション」の映画といった方が適切であろう。精神病者が企む箱根独立宣言というブラックユーモアを昇華する... ...続きを見る

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2016/08/09 18:15
キューバの恋人(1969)
キューバの恋人(1969) 船員(津川雅彦)は、休暇中に立ち寄ったキューバのハバナで、政府軍の若き女民兵(ジュリー・プラセンシア)に一目惚れする。故郷へ帰る彼女を追いかけた彼の前には、戦いに倒れた彼女の家族の墓があった。・・・ 処女作「とべない沈黙」がキューバで評判になった縁で撮った黒木和雄監督の第二作。日本とキューバの合作映画。戦いに命を賭けなければならない女兵士と、呑気な日本人青年の奇妙な恋の行方は、それはそれで非常に面白いのだが、津川雅彦以外は全てキューバの演技未経験者が出演していて、正に革命進行中のキューバの... ...続きを見る

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2016/05/07 22:48
喜劇あゝ軍歌(1970)
喜劇あゝ軍歌(1970) 戦死者を祀ってある御霊神社に遺族を案内している観光業者(フランキー堺、財津一郎)は、ある日、老婆(北林谷栄)を案内するが、彼の息子(大村崑)も二人同様、気違いのふりをした脱走兵で眼前で戦死した男だった。 前田陽一監督作品。戦争に拘った映画なのだが、主人公が気違いを演じて戦闘から逃れてきた脱走兵という設定が面白い。そうでありながら、御霊神社(敢えて靖国神社とはしていない)に参拝者を案内することで生計を立てている。それは、戦死者に対する畏敬の念からではなく、何もいい事をしてくれなかった戦争とい... ...続きを見る

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2016/03/09 18:01
クレージーだよ天下無敵(1964)
クレージーだよ天下無敵(1964) 先祖代々宿敵同士の猿飛(植木等)と犬丸(谷啓)は、ライバル会社の調査室に勤めている。猿飛の持っている新商品の設計図を狙う犬丸だがうまくいかない。ところが、美人スパイに騙されて、両社共、「立体テレビ」を開発していることを知られ、国際スパイ団に追われる事となる・・・ 田波靖男脚本、坪島孝監督作品。三角関係と追いかけっこの要素を取り入れるとどんな映画でも面白くなるというセオリーに徹した感があって、いとも簡単に面白い映画を作ったという感じ。そのプロのお手並みお見事としか言いようが無い。追い掛けられ... ...続きを見る

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2016/02/23 21:38
喜劇 女は男のふるさとヨ(1971)
喜劇 女は男のふるさとヨ(1971) ストリッパーの斡旋業をしている夫婦(森繁久彌、中村メイコ)のもとに、久しぶりに昔の踊り子(倍賞美津子)が戻ってきた。そろそろ身を固めたいというのだ。ところが、昔のヒモに強引に連れ去られてしまう。・・・ 藤原審爾の原作を森崎東監督が撮った。森繁久彌と組んだ「女」シリーズ第一作。森崎監督独特の「ごった煮感覚」が遺憾なく発揮された作品である。体一つで稼いでいる女性達への愛と尊敬の眼差しが前編に溢れていて実に心地良い。「社会の底辺で生きている」などと言う表現をよく使うが、人間として大切な物を大事に... ...続きを見る

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2016/02/19 22:30
帰って来たヨッパライ(1968)
帰って来たヨッパライ(1968) 日本海に遊びに来た大学生三人(フォーク・クルセダーズ)は、海水浴の途中で服を盗まれ代わりに置いてあった軍服を着たところ、韓国からの密航者に間違えられ、韓国の軍人(佐藤慶)らに追われる身となる。 大島渚監督作品。ベトナム戦争当時は韓国からもベトナムに徴兵されて戦闘に参加していた。現在話題の「集団的自衛権」の為せる業である。そういう背景を知らずに見ると、全く何の事やら分からない作品である。そういう物騒なことにお隣の国が巻き込まれているのに、見る限りでは全く区別がつかない日本人が無関心でのほほん... ...続きを見る

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2016/02/08 12:06
クレージーだよ奇想天外(1966)
クレージーだよ奇想天外(1966) α星は地球で行っている戦争の余波に困り果てていた。そこで地球人に戦争を止めさせるべく、M7(谷啓)を地球に派遣した。そこで入れ替わった男は商事会社に勤務していた。M7は、そこで造られた兵器を超能力を用いて花火に変えてしまった。・・・ 田波靖男の脚本を坪島孝監督が撮った。クレージーキャッツが主演したシリーズの中で唯一谷啓が主演した作品である。この作品が作られた年はベトナム戦争が泥沼化していた時代で、この作品に描かれている武器の日本からの極秘輸出や、アメリカの在日米軍基地への核兵器の持ち込み疑... ...続きを見る

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2016/01/21 16:33
小島の春(1940)
小島の春(1940) ハンセン氏病患者の療養所の医者(夏川静江)は、四国の島を回り、在宅の患者達に療養所への入所を勧める。そこには親子、夫婦の哀しい別れがあった。・・・ 長島愛生園の勤務医だった小川正子の手記を本に豊田四郎監督が撮った。当時のハンセン氏病患者の隔離政策の下で忠実に職務に励む主人公の姿は、現在から見ると複雑な思いがしなくもないが、基本的にそれは映画とは別の問題であろう。意図して叙情的に切り取られた美しい風景の中で、病気のために引き裂かれる肉親たちのぶつけどころのない怒りや悲しみをこれでもかというほ... ...続きを見る

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2016/01/19 15:47
海底軍艦(1963)
海底軍艦(1963) カメラマン(高島忠夫、藤木悠)は海運会社の専務(上原謙)の秘書(藤山陽子)がムウ帝国の工作員(平田昭彦)に誘拐されるのを阻止する。海底に栄えるムウ帝国は、かつての植民地だった地上の諸大陸を再び支配すべく、攻撃してきた。そのムウ帝国が恐れていたのは、旧日本海軍が開発していた空を飛べる潜水艦だった。・・・ 押川春浪の原作を本に作られた本多猪四郎監督作品。特撮は円谷英二。「轟天号」と呼ばれる巨大潜水艦が初めて登場する映画として有名である。後に「惑星大戦争」にも登場した。この轟天号を完成させた大佐... ...続きを見る

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2015/12/26 22:01
恐竜・怪鳥の伝説(1977)
恐竜・怪鳥の伝説(1977) 富士山で恐竜の大きな卵を見たという噂を聞いた地質学者(渡瀬恒彦)は、現地に向かって、恋人のカメラマン(沢野火子)と合流した。彼女は友人(清島智子)と西湖に潜り、撮影を試みるが、友人は恐竜の餌食になってしまう。 倉田準二監督作品。本格的なパニック映画を目指して撮られた作品だと思われるが、色々と制約が多かったのだろう。非常に残念な作品になっている。パニック映画としては肝心の恐竜の出番が少なすぎて、その恐竜と翼竜も同時代の特撮作品と比べると迫力不足である。かと言って、取り巻きの人間達については全... ...続きを見る

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2015/11/27 16:37
伽椰子のために(1984)
伽椰子のために(1984) 昭和三十三年、在日朝鮮人の大学生(呉昇一)は、父(加藤武)の友人夫婦(浜村純、園佳也子)の家を訪ねる。そこには、終戦時に貰われた日本人の高校生(南果歩)がいた。貧しい生活と朝鮮人と結婚したことを後悔している義母の愚痴に溢れた家に嫌気がさした彼女は、彼と東京で暮らすことにするが・ ・ ・ 李恢成の原作を小栗康平監督が撮った。こういう人間の内面に焦点を合わせている原作を敢えて映像化する困難さを小栗監督は承知しながら撮っているのだろうから、仕方ないのかもしれないが、原作の持っているメッセージをそ... ...続きを見る

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2015/11/04 18:14
黒の試走車(1962)
黒の試走車(1962) 開発中の車のテスト中の事故が業界紙に漏れた。ライバル会社のスパイがいると睨んだ企画課長(高松英郎)は、部下(田宮二郎)等と共に、スパイの正体を明らかにしようとするが・ ・ ・ 梶山季之の原作を増村保造監督が撮った。高度成長時代を背景にした産業スパイの世界をリアルに活写した傑作である。何よりも、舟橋和郎、石松愛弘共同脚本のテンポの良さが素晴らしい。その企業機密を盗み取ろうとする手口は現在となっては古臭い手法だが、誰から漏れたのかという謎解きだけを中心に見ていっても十分に楽しい。又、会社のため... ...続きを見る

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2015/10/28 12:54
海軍兵学校物語 あゝ江田島(1959)
海軍兵学校物語 あゝ江田島(1959) 中学を卒業した村瀬(野口啓二)は、義父(見明凡太朗)との折り合いが悪く、江田島の海軍兵学校へ入学した。そこには、厳しい先輩(本郷功次郎)がいて、厳しい体罰を受けるが、彼こそ中学の先生(根上淳)から聞いていた同じ中学の先輩だった。・・・ 菊村到の原作を村山三男監督が撮った。士官学校に学ぶ青年達の姿をまっすぐに描いた群像劇である。メッセージ性を全面に押し出さず、淡々と愛情深く撮っているのは、監督自身の軍隊生活とも重なるからだろうか。それにしても、主人公が映画途中で戦死してしまい、狂言回し役の同... ...続きを見る

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2015/09/23 18:09
喜劇 女売り出します(1972)
喜劇 女売り出します(1972) お座敷ストリッパーの派遣会社の社長(森繁久弥)は電車の中で女スリ(夏純子)にあう。行きつけの店で彼女に出くわし、会社に連れて帰り説教すると、改心してそこで働くこととなった。 ・ ・ ・ 藤原審爾原作、森崎東監督作品。 「女」シリーズの三作目となる。夏純子が演じるストリッパーを中心にした人間模様が主に描かれて、比較的収まりのいい作品に仕上がっている。主人公をいつも見守っているかつてのスリ仲間(米倉斉加年)が一本調子になりがちな作品に上手く味をつけている。次々に起こる騒動も、テンポよく処理され... ...続きを見る

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2015/09/21 12:00
喜劇大誘拐(1976)
喜劇大誘拐(1976) 通勤仲間の四人(三木のり平、森田健作、小倉一郎、岸部四郎)は、夫々人に言えない事情を抱えて鬱屈した生活をおくっていた。飲み屋での与太話から、選挙に打って出ようとしている土地成金(小池朝雄)の孫(松崎浩幸)の誘拐を実行するが、実際には母(ミヤコ蝶々)の誘拐をしてしまう。ところが、犯人達の話を聞いた母は、協力すると言って、誘拐された芝居をし、息子に五億円を要求するが・・・ 瀬川昌治他の脚本を前田陽一監督が撮った。天藤真の小説「大誘拐」やそれを原作とした映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」は... ...続きを見る

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2015/09/14 16:01
恍惚の人(1973)
恍惚の人(1973) 茂造(森繁久彌)は、妻(小野松江)に先立たれ、認知症の症状が現れ、どんどん酷くなっていった。息子夫婦(田村高廣、高峰秀子)、孫(市川泉)が面倒を見るが、嫁の負担が大きくなっていく・・・ 話題になった有吉佐和子の原作を豊田四郎監督が撮った。只、豊田監督は体調が優れず、実際には撮影監督の岡崎宏三の下で作られた映画だったようだ。深刻な問題を扱った映画だけに、暗い感じの映画になっているのかと思いきや、流石、森繁久彌の演技力で何となく可笑しさを振りまきながら話が進んでいく。色々と家族に迷惑をかけてい... ...続きを見る

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2015/09/13 18:15
喜劇 家族同盟(1983)
喜劇 家族同盟(1983) 横浜のドヤ街に住む男(中村雅俊)は、空襲で息子を亡くした老人(有島一郎)から自分の息子になってくれと頼まれる。兄貴分(川谷拓三)と保険金を掛けて死ぬのを待とうという話にのって息子になるが、老人は、男の母親(ミヤコ蝶々)、男の妻(中原理恵)を引きずり込んだ。それに母親を慕ってきたオカマ(佐藤B作)、妻の連れ子(渋谷伸弘)も含めた六人での家族ごっこが始まった。・・・ 中島丈博の脚本を前田陽一監督が撮った。例によって、社会の底辺で蠢いている人達を真正面から温かい目で見据えた作品である。戦争で家族... ...続きを見る

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2015/08/21 17:48
黒の斜面(1971)
黒の斜面(1971) 商事会社の係長(加藤剛)は、飛行機に乗って大阪に出張する事になっていたが、愛人(市原悦子)宅に一晩泊まり、翌朝往くことにする。ところが、乗っているはずの飛行機が墜落事故を起こし、彼も犠牲者の中に入っていた。・・・ 菊島隆三の脚本を貞永方久監督が撮った。貞永監督のデビュー作である。その後も女の情念を描いた作品を数多く手がけた貞永監督だが、この作品が最高傑作だろう。小心な主人公をどうしても手元に引き止めておきたい愛人の策略と、真実を追求し嫉妬心に駆られる妻(岩下志麻)の対決という構図はありふれ... ...続きを見る

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2015/08/20 20:58
激動の昭和史・沖縄決戦(1971)
激動の昭和史・沖縄決戦(1971) 太平洋戦争末期、南洋上の島で次々と敗れた日本軍は、沖縄を最後の砦と考え牛島中将(小林桂樹)以下二十万の大軍を沖縄に配備した。しかし、昭和二十年四月一日、米軍は沖縄に上陸し、日本軍は敗走につぐ敗走を余儀なくされた。・・・ 新藤兼人の脚本を岡本喜八監督が撮った。沖縄での日本軍と米軍との衝突を最初から最後迄描き切った。二時間半で日本軍が壊滅するのだから、途轍もないペースで人が死んでいく。特に後半は正視に耐えない。戦闘での死者だけでなく、自決や日本軍が民間人を殺すなど無駄な殺戮が続いていく。この過... ...続きを見る

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2015/08/19 15:59
原爆の子(1952)
原爆の子(1952) 広島への原爆投下によって家族を失った女性(乙羽信子)は、親戚を頼って近くの島で教員をしているが、夏休みに広島に行ってかつて幼稚園で教えていた子供達に会いに行った。そこでかつての使用人(滝沢修)が眼が見えなくなり物乞いをしているのに出会った。 ・ ・ ・ 広島で被爆した子供達の文集を下に、新藤兼人監督が撮った。原爆そのものの悲惨さよりも被爆者のその後の生活の大変さを中心に描いているので、全体的に静かなトーンの作品に仕上がっている。その上、主人公の身上の悲劇を描くことなく、あくまでも傍観者とし... ...続きを見る

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2015/08/17 16:49
海軍特別年少兵(1972)
海軍特別年少兵(1972) 太平洋戦争末期、戦力不足に陥った海軍は志願兵の年齢制限を引き下げた。これにより、海軍兵学校に少年兵が入隊してきた。教官(地井武男)は、厳しく彼等に接する。ある日訓練で帯剣を無くした少年兵(中村まなぶ、現中村梅雀)は責任を感じ自殺した。彼は貧しい家の出身で家計を助けるために志願したのだった。そういう彼等を死に急がせる一方、自らは危険から逃れている状態に疑問を感じ、教官たちは前線へ転任していった。 鈴木尚之脚本、今井正監督作品。十四五歳の年齢で短い教育を受けただけで前線に送り込まれて、多くの戦... ...続きを見る

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2015/08/12 21:18
雲ながるる果てに(1953)
雲ながるる果てに(1953) 米軍が沖縄上陸作戦を開始し始めた頃、鹿児島の特攻隊基地で出撃命令を待っている学徒航空兵達の姿があった。・・・ ベストセラーになった特攻隊員として戦死した海軍学徒兵の遺稿集を原作にした家城巳代治監督作品。終戦後間もない時期の作品だけあって、特攻隊員達の日々の生活にはリアリティーが溢れている。普通の若者らしくいがみ合ったりしながらも深い友情で結ばれている。恋人との何気ない会話なども挿入されていて、青春群像劇としても面白い。しかし、それだからこそ彼等が抱えている運命の悲劇性が際立って見える。国家... ...続きを見る

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2015/08/11 21:57
黒い雨(1989)
黒い雨(1989) 幼い頃から叔父夫婦(北村和夫、市原悦子)に引き取られて育った娘(田中好子)は、広島に原爆が投下された直後、叔父夫婦の家に向かう途中で黒い雨にあたる。五年経ち、叔父は娘を嫁がせようとするが、被曝の影響を心配する相手方から次々と断られる。・・・ 井伏鱒二の原作を今村昌平監督が撮った。原作の味を損なわないように、全編モノクロで撮られ、話の内容も原爆の話を除くと、養父母と娘の細やかな愛情のやり取りと軽妙なユーモアが印象深い。それだけに、それに、心身共に、翳を落とす原爆の後遺症の悲惨さが、一層身に沁... ...続きを見る

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2015/08/07 21:39
荒野の渡世人(1968)
荒野の渡世人(1968) 幕末に米国に渡った侍(志村喬)の息子の混血児(高倉健)は強盗団の一味(ヨー・シャー・ウッド等)に両親を殺される。復讐を誓った彼は老ガンマン(ケネス・グッドレッド)の教えを受け、一人ずつ倒していくが・・・ 石松愛弘脚本、佐藤純彌監督作品。全編オーストラリアロケという和製西部劇。幾つかの西部劇のお約束事に則りつつ、義理・人情に熱い日本人の魂にも訴えかけようとする意図は良く分かるのだが、中途半端になった感は否めない。もっと単純な勧善懲悪物でも良かったのかもしれない。例えば、老ガンマンの息子が犯人... ...続きを見る

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2015/07/22 11:13
恋文(1985)
恋文(1985) 編集者(倍賞美津子)の美術教師の夫(萩原健一)は、昔の恋人(高橋恵子)が白血病で余命いくばくもないと知り、彼女に付き添い献身的に看病する。親戚の女性として彼女に紹介されるが、・・・ 連城三紀彦の原作を神代辰巳監督が撮った。ドロドロした三角関係の話と思いきや、妻の細やかな心理の変化を描いた、本当に丁寧に作られた作品であった。現実にこんなことがあればその場で家族は崩壊してしまうだろう。この作品に描かれている世界はある意味男の身勝手なファンタジーなのかもしれないが、リアリティーを持って見える所は... ...続きを見る

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2015/07/20 12:06
がんばっていきまっしょい(1998)
がんばっていきまっしょい(1998) 松山の高校に入学した少女(田中麗奈)は、姉と違って成績も芳しくない目立たない生徒。ある日、ボートをやってみたいと思い立った彼女は、周囲の友人(真野きりな、清水真実、葵若菜、現・千崎若菜)を説得して女子ボート部を作った。新人戦までと集まったメンバー達だったが、いつしかボートの魅力に取り憑かれていた。・・・ 敷村良子の原作を磯村一路監督が撮った。非常に気持ちの良い青春映画である。打ち込むものが出来る事によって何気ない毎日が違って見えてくる。そういう若い頃独特の感覚を観る者に思い出させてくれる。... ...続きを見る

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2015/06/17 10:20
ゲンセンカン主人(1993)
ゲンセンカン主人(1993) 漫画家のつげ義春(佐野史郎)は、芸術家気取りで油絵などを書きながら時折漫画を出版社に持ち込むが、固定したファンは居るものの、一般受けしない。・・・ つげ義春の短編漫画四作品をオムニバス形式で石井輝男監督が撮った。全編を通じて、作者の分身として佐野史郎がつげ義春を演じるという構成になっている。独特のユーモラスな作風を忠実に映像化しようとした試みは成功している。特に、カット割りまで原作に忠実に撮った拘りは、他のつげ原作の映画にはない凄みを感じる。監督を始め、スタッフ、キャストの原作者に対する敬... ...続きを見る

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2015/05/26 16:38
苦役列車(2012)
苦役列車(2012) 中学卒業以来、日雇いの人足仕事で日銭を稼いできた男(森山未來)は、同じ仕事場の専門学校生(高良健吾)と友達になり、「覗き部屋」に一緒に行ったりして憂さ晴らしをしていた。ある日、通い詰めている古本屋で働いている女性(前田敦子)に友達になってくれるように申し込み承諾される。三人で一緒に遊びに行ったりもしたのだが・ ・ ・ 西村謙太の原作を山下敦弘監督が撮った。原作が私小説であるだけに、そのまま映画にするのは難しいと判断し、随所に映画らしい色づけを施して面白く見せているのは正解だと思う。原作の持... ...続きを見る

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2015/05/08 16:08
家庭の事情 ネチョリンコンの巻(1954)
家庭の事情 ネチョリンコンの巻(1954) 被曝したマグロが打ち上げられて、人が来なくなった海水浴場の人気を復活させる事を依頼された宣伝会社社長(トニー谷)は、相棒(谷晃)と一緒に、外国人の水泳選手や大富豪になりすまし、様々な企画で海水浴場に人を呼び戻す。 三木鮎郎の原作を小田基義監督が撮った。トニー谷主演の「家庭の事情」シリーズの最終作である。人気絶頂だったトニー谷の魅力を全面に押し出した作品であり、それ以上のものを観客も要求しなかっただろう。トニー谷といえば、独特のリズム感から繰り出す歌と、トニングリッシュと呼ばれた独特の「イン... ...続きを見る

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2015/05/06 09:44
魚影の群れ(1983)
魚影の群れ(1983) 青森県大間のマグロ漁師(緒形拳)は、娘(夏目雅子)の恋人(佐藤浩市)の漁師になりたいという願いを無視し続けていた。しかし、娘に捨てられることを恐れた男は、恋人を船に乗せるが、マグロと戦っている内に怪我をさせてしまう。退院後、娘と恋人は父のもとを去っていく。・・・ 吉村昭の原作を相米慎二監督が撮った。大間の海でマグロと戦う男を描いたスケールの大きな物語。実際にマグロを釣り上げるシーンは緒形拳が実際に釣り上げたらしく、その迫力は物凄い。全国に未だ居るであろうこういう自分の腕一本で大物を釣り上げ... ...続きを見る

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2015/04/14 17:19
影の車(1970)
影の車(1970) 旅行代理店に勤める男(加藤剛)は、幼馴染の保険勧誘員(岩下志麻)と偶然に再会する。やがて、彼女と不倫関係になるが、彼女の息子(岡本久人)の眼が、かつて自分が母親(岩崎加根子)の愛人(滝田裕介)に対して抱いていた態度を思い起こさせ、恐怖を感じるようになる。 松本清張の原作を橋本忍が脚色し、野村芳太郎監督が撮った。一連の清張シリーズの中では地味な一作であるが、人間の深層心理の怖さを上手く描き出した佳編である。主人公にとっては半ば無意識でありながら、男女の愛が深まっていくに連れて子供への愛情が薄... ...続きを見る

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2015/04/13 10:07
GO(2001)
GO(2001) 在日一世のボクサー(山崎努)を父に持つ高校三年生(窪塚洋介)は、同級生(柴咲コウ)と恋に落ちるが、在日韓国人だと告白した途端、拒絶されてしまう。・・・ 金城一紀の原作を宮藤官九郎が脚色し行定勲監督が撮った。在日コリアンの苦悩を全面に押し出しているが、あくまでも主人公の目を通して描くことで、普遍性を持った青春映画として楽しむことが出来る。在日コリアンでなくても自分のアイデンティティーを探し求めるのが青年期であろう。そういう意味では、誰が見ても自分の問題として考えさせられる作品である。悪の道に... ...続きを見る

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2015/04/10 16:32
宇宙大怪獣ギララ(1967)
宇宙大怪獣ギララ(1967) 火星探査機は、UFOの妨害にあって火星に近付くことが出来ずに帰還した。探査機の表面に付着していた発光胞子を保管していた所、容器を破って足跡を残して消えていた。同じ頃、大怪獣が現れる。足跡からその怪獣は発光胞子が大きくなったものと分かった。ギララと名付けられた怪獣は、エネルギーを求めて、東京を襲い、原発を襲う。・・・ 二本松嘉瑞監督作品。松竹が作った唯一の怪獣映画であることは有名。やはりあまり慣れないことはしないほうが良いということを証明してしまったような作品になっている。折角の動く怪獣なの... ...続きを見る

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2015/04/09 23:28
ガス人間第1号(1960)
ガス人間第1号(1960) 連続銀行強盗事件が発生し、刑事(三橋達也)は犯人を追いかけるが、日本舞踊の家元(八千草薫)の家の近くで姿を消してしまう。やがて、家元が犯人と関わりがあることが判明し逮捕する。すると、犯人から刑事の恋人の記者(佐多契子)に連絡が入り、目の前で現金を奪うと言う。 ・ ・ ・ 本多猪四郎監督作品。円谷英二が特撮を担当した作品である。この映画に関して言うと、特撮はあくまでも脇役であり、犯人と家元の恋愛物語が中心である。狂気じみた発明家(村上冬樹)の人体実験の犠牲となった図書館の司書(土屋嘉男)が、... ...続きを見る

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2015/04/08 09:12
原子力戦争 Lost Love(1978)
原子力戦争 Lost Love(1978) 同棲相手の女に逃げられたヤクザ(原田芳雄)は故郷に女を探しにやってきた。そこで新聞記者(佐藤慶)から電力会社の技師と心中したと聞かされる。疑問を持った彼は、その技師の妻(山口小夜子)に近づき、原発の事故を隠蔽するために殺されたのではないかという疑問を持つ。・・・ 田原総一朗の原作を黒木和雄監督が撮った。不幸な事に福島で原発の事故が起こり、原発利権の強固さや電力会社の隠蔽体質は、見事に白日の下に晒された訳だが、この時代に、もうこういう小説や映画になっていたことを考えると、我々の洞察力のなさが... ...続きを見る

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2015/04/05 22:22
昆虫大戦争(1968)
昆虫大戦争(1968) 水爆を搭載した米軍機が虫の大群に襲われて日本の小島に墜落した。そのパイロットの殺人容疑で昆虫を採集しに来ていた青年(川津祐介)が逮捕された。知らせを受けて昆虫採集を青年に依頼していた学者(園井啓介)が島にやってくる。やがて、その虫に刺されると発狂し死に至ることが分り、 ・ ・ ・ 二本松嘉瑞監督作品。題名から見ると昆虫が主役の映画のように思えるが、実際には水爆の恐怖と戦う映画と言った方がふさわしい。水爆の恐怖と戦っているのは人間だけでなく昆虫も含めた自然界全体なんだというメッセージも、非常... ...続きを見る

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2015/03/31 11:43
呉清源〜極みの棋譜〜(2006)
呉清源〜極みの棋譜〜(2006) 中国に生まれた呉清源(張震)は早くから囲碁の才能を発揮し、瀬越九段(柄本明)の尽力も有り母親(張艾嘉)と共に日本に渡った。囲碁の世界でメキメキ頭角を現し、先輩棋士(松坂慶子)の勧めもあり、宗教団体で知り合った妻(伊藤歩)と結婚し、幸せな暮らしをしていた。しかし、日中戦争が激しくなり、日本に帰化して囲碁を続けるが・ ・ ・ 呉清源の自伝を本に、田壮壮監督が撮った。呉清源の半生を忠実に映像化した作品である。全編台詞はなるべく抑えて、緊張感のある画面を実現させている。その代り何回も年譜が画面上に... ...続きを見る

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2015/03/30 17:07
恋と太陽とギャング(1962)
恋と太陽とギャング(1962) 刑務所を出所したばかりの男(高倉健)は、妻(小宮光江)母(清川虹子)、フリーのギャング(丹波哲郎)、昔の仲間(江原真二郎、曽根晴美)等と外国人の経営するカジノを襲い、現金を強奪する。しかし、誰もが現金の独り占めを図り、 ・ ・ ・ 石井輝男監督作品。「花と嵐とギャング」の続編。前作よりもさらに軽くスピーディーになって娯楽映画としては面白くなっている。前作の鶴田浩二の役回りが丹波哲郎に変わっているのが大きい要因だろう。都会的なセンスの漂う作品に仕上がっている。 それにしても、少し頭が弱くど... ...続きを見る

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2015/03/16 18:14
現代任侠史(1973)
元暴力団の最高幹部だった男(高倉健)は、今ではすっかり足を洗い、寿司屋の職人になっていた。戦死した父の形見の日本刀の取材に来た雑誌記者(梶芽衣子)と恋仲になるが、昔の弟分(成田三樹夫)から暴力団が抗争に巻き込まれていることを知り、父の部下だった関西のヤクザ(安藤昇)に仲裁を依頼するが、 ・ ・ ・ 橋本忍が脚本を書き、石井輝男監督が撮った。ヤクザ映画とは名ばかりのラブロマンスだと思って見ていたら、後半になってヤクザ同士のドロドロの抗争が話の中心になってしまって、結局どっちつかずの作品になっ... ...続きを見る

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2015/03/16 10:57
獄中の顔役(1968)
刑期を終えて出所してきた男(高倉健)は、以前世話になった組長(竜崎一郎)のところへ戻ってきたが、競馬場の利権をめぐる争いから、敵対する組に殴り込みをかけて、刑務所に戻った。その刑務所には敵対する組の組長(遠藤辰雄、後、遠藤太津朗)も入所していた。・・・ 降旗康男監督作品。高倉健が主役のシリーズの良い所だけを持ってきて繋ぎ合わしてみたものの、収拾がつかなくなってどこを観せたいのか分からなくなったというのが正直な感想。「昭和残侠伝」では欠かせない存在として出演する池部良も本作品では、結局、主人... ...続きを見る

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2015/03/10 22:16
渇き。(2014)
刑事を止めた男(役所広司)に、妻(黒沢あすか)から娘(小松菜奈)が失踪したという連絡が入る。娘の部屋を探してみるとドラッグを常習していた痕跡があった。更に友人と会ってみると、娘が不良グループを仕切っていて、殺人事件とも関係がありそうなことが分かってきた。 ・ ・ ・ 深町秋生の原作を中島哲也監督が撮った。ショッキングなシーンをわざと積み重ねて作ってるので、話のあらすじが見えづらくなっていてしまっている。本来ならば、娘の「心の渇き」から来る満たされぬ思いで、最後まで説明がつく一貫したミステリ... ...続きを見る

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2015/03/10 14:23
鴎よ、きらめく海をみたか めぐり逢い(1975)
炭鉱町から東京へ出て来た青年(田中健)は、同じように孤独な境遇の少女(高橋洋子)に一目惚れする。徐々に親しくなっていく二人だったが、高校時代から目をつけられていた男(高岡健二)に犯されて彼女は姿を消す。彼は想像上の町に密航しようとした所を逮捕されて、身元引受人に彼女を指名する。再会した二人だったが・・・ 岩間芳樹の脚本を吉田憲二監督が撮った。田舎の古い因習から解き放たれて都会で自由に生きたい若者の味わう絶望感を描きたいという狙いはよく分かるのだが、あまりうまくいっていないような気がする。二... ...続きを見る

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2015/02/08 22:07
怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス(1972)
日本を襲った怪獣の子供が島で育てられていた。大きくなるにつれて、食料が足らなくなり、これ以上大きくならないように成長を止めようとしていた。それを知った発明家(犬塚弘)は、食料を調達する金を作ろうと奇抜な発明をしては、テレビ番組で賞金を稼ごうとしていた。 ・ ・ ・ 飯島敏宏が監督をした円谷プロの十周年記念作品。 「東宝チャンピオンまつり」で公開された。怪獣映画といえば、子供向けに決まっていた時代の楽しい作品である。本当に子供がこの作品で楽しんだかどうかは別として、子供を喜ばせて、なおかつ科... ...続きを見る

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2015/01/30 16:21
顔役(1965)
関東一帯のヤクザの幹部会の決定で、幹部中神(鶴田浩二)とその舎弟(高倉健、江原真二郎、待田京介等)を中心に、工業地帯埋め立て計画への関西のヤクザの東京進出の計画を止めることになった。埋め立て計画は、彼らが行うことになったが、関西のヤクザの妨害も激しさを増していった。・ ・ ・ 石井輝男監督作品。ポスターに11大スター総出演と書いているように、当時の東映の任侠映画を支えていたスターが総出演している。関東と関西の対立抗争を主とした話かと思えば、関東での内部抗争の話も出てきたりして、全体の筋書き... ...続きを見る

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2015/01/29 09:19
関東緋桜一家(1972)
鳶の副頭(水島道太郎)の娘の芸者(藤純子、現在富司純子)は、二代目の頭を襲名する。しかし、彼女は人を殺めて姿を消した頭(片岡知恵蔵)の息子(高倉健)のことが忘れられなかった。そんな折、日本橋の侠客一家の客分の博徒(遠藤辰雄、後遠藤太津朗)が無断で賭場を開くという事態が起こる。・ ・ ・ 笠原和夫の脚本をマキノ雅弘監督が撮った藤純子引退記念映画である。そういう事情があり、片岡知恵蔵、嵐寛寿郎、鶴田浩二、高倉健、菅原文太、若山富三郎、藤山寛美などのスターが総出演している。筋書きはごく単純なもの... ...続きを見る

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2015/01/19 11:00
祇園囃子(1953)
祇園の舞妓(木暮実千代)のもとに、昔馴染だったメリヤス店の主人(進藤英太郎)の二号の娘(若尾文子)が舞妓になりたいと訪ねてくる。娘の境遇に同情した彼女は、お茶屋の女将(浪花千栄子)から金を借りて引き受けた。やがてお座敷にも出るようになるが・ ・ ・ 川口松太郎の原作を、溝口健二監督が撮った。戦後の自由な価値観を押し通そうとする娘とそれを許さない社会の現実との葛藤を描こうとしている事はよく分かるのだが、上手にはまっていない感じがする。物語の展開がとても平板で、金があれば何でも解決してしまうと... ...続きを見る

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2015/01/13 16:53
神戸国際ギャング(1975)
終戦間もない神戸の街に男女混合の一組のギャング団があった。単純だが義理堅いボス(高倉健)、 乱暴者の副首領(菅原文太)を中心として暴れまわっていた。トラブルから中国人マフィア(大滝秀治)のところに殴り込みに行くが、逆に顧問として迎えられる。ある日、中国人マフィアの手下(今井建二)が三国人(朝鮮人)ヤクザに襲われ、その報復として、三国人のボス(丹波哲郎)を殺してしまう。・・・ 田中登監督作品。日活でポルノ映画を撮っていた監督の作品らしく、その時代の下品な風俗がそのまま描かれており、興味深い。... ...続きを見る

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2014/12/26 23:17
唐獅子警察(1974)
直人(小林旭)と拓(渡瀬恒彦)は腹違いの兄弟。故郷を捨ててヤクザの道に入った直人と対照的に、弟の拓は故郷に残り直人の母の面倒を死ぬまで見た。割り切れない思いを抱えた拓はヤクザの道に入り、愚連隊の親分になり、兄と敵対する組につく。両者は激しく争うが・・・ 野上龍雄の脚本を中島貞夫監督が撮った。暴力団の抗争を描いたものかと思いきや、故郷で冷遇された孤独な兄弟の葛藤劇であった。自分の事を理解してくれる唯一の存在であることは分かりつつ、反抗するという形でしかその思いを表せられない青年の孤独さを浮き... ...続きを見る

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2014/12/17 22:28
黒木太郎の愛と冒険(1977)
定時制高校に通っている俺(伊藤裕一 )の友達(太田聖視)の叔父にあたる黒木太郎(田中邦衛)はスタントマン。ある日知り合いの集金人(伴淳三郎)が亡くなったので、遺骨を届けに唖の娘夫婦(杉本美樹、岡本喜八)を尋ねると、そこには二階に猫を何匹も買っている下宿人(緑魔子)が住んでいて、大量の蚤のおかげで床屋に客が入らなかった。そこで、黒木太郎が出かけていき、追い出すことに成功した・ ・ ・ 。 野呂茂雄の原作を森崎東監督が撮った。これまでの森崎監督の作品と異なり、軽妙さには欠ける重たい作品である。... ...続きを見る

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2014/12/15 08:55
君よ憤怒の河を渉れ(1976)
無実の罪を着せられた検事(高倉健)は、自分を罠に嵌めた者の正体を突き止めるため刑事(原田芳雄)などの前から逃亡する。自分を告発した女(伊佐山ひろ子)は殺されており、その夫(田中邦衛)を追って北海道へ飛ぶ。その山中で牧場の娘(中野良子)に、救われる。 ・ ・ ・ 西村寿行の原作を佐藤純彌監督が撮った。「追いかけっこ」 、 「お色気」 、 「派手なアクション」を並べておけば面白い映画が撮れるという信念に満ち溢れたオーソドックスな作品である。 DVDやテレビで観ると色々と御都合主義的な筋書きが目... ...続きを見る

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2014/12/12 11:52
海峡(1982)
青函トンネルの着工のための調査に来ていた男(高倉健)は竜飛岬から投身自殺をしようとしていた女(吉永小百合)を助ける。やがて青函トンネルの着工も決まり、その現場責任者となった彼はベテランの職人(森繁久彌)の協力も得て、工事にかかるが、いくつもの難関が待ち受けていた。 東宝創立五十周年記念作品として作られた森谷司郎監督作品。一つの仕事を執念を持ってやり遂げた男の姿を描きたかったのだろうが、中途半端な感は否めなかった。何より主人公がトンネル工事に執念を燃やす動機についてあまり触れられておらず、単... ...続きを見る

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2014/12/05 10:04
ごろつき(1968)
九州の炭鉱町から幼なじみ(菅原文太)と一緒に上京してきた男(高倉健)は、キックボクシング道場に雑用係として住み込むことになる。やがてボクサーとしても、才能を発揮し始めるが、上京してから世話になった元ヤクザ(石山健二郎)が殺され・ ・ ・ 石松愛弘が脚本を書き、マキノ雅弘監督が撮った。当時、絶大な人気を誇った高倉健の「かっこよさ」を見せるためだけに作られた映画と言っても過言ではない。なんせ、健さんが菅原文太を従えて、歌う、泣く、暴れる、斬ると活躍し、おまけにキックボクシングまでしてくれるのだ... ...続きを見る

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2014/11/29 13:55
飢餓海峡(1964)
北海道で強盗放火事件が起きた。三人組の犯人の二人は青函連絡船の沈没事故の犠牲者の中に見つかった。刑事(伴淳三郎)は犯人(三国連太郎)を追って青森の娼婦(左幸子)を尋ねるが手がかりがつかめない。十年後、娼婦は東京で犯人が舞鶴にいることを知り会いに行くが・・・ 水上勉の原作を、内田吐夢監督が撮った。まず驚かされるのが十六ミリフィルムで撮った画面である。より明瞭な美しい画面造りを目指してきた映画の歴史をに逆行するような粗いゴツゴツした画面は、この物語を効果的に見せている。 「見えないところを見せ... ...続きを見る

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2014/11/26 11:10
凶悪(2013)
自分には未だ余罪が有り、その首謀者(リリー・フランキー)は逮捕されていないと書かれた死刑囚(ピエール瀧)からの手紙を見た雑誌記者(山田孝之)は、その断片的な情報から事件の全貌を明らかにする。掲載された記事が発端で首謀者も逮捕されるが・・・ 実際にあった「茨城上申書殺人事件」を下に白石和彌監督が撮った。実際の凶悪事件を描いた映画でありながら、この映画の主人公はあくまでも雑誌記者であり、事件の犯人達ではない。実際にこの事件を暴いた記者はこの作品の中の記者のような青臭い人間ではなかっただろう。犯... ...続きを見る

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2014/11/19 18:24
彼女と彼(1963)
郊外の新しい団地に夫(岡田英次)と二人で暮らす女(左幸子)は、隣接するバタヤ部落(廃品回収業者が住む貧民街)の住人の中に夫の大学時代の同級生(山下菊二)を見付ける。彼は盲目の少女(五十嵐まりこ)を引き取って暮らしていた。 ・ ・ ・ 清水邦夫との共同脚本で羽仁進が撮った。当時、余程の高給取りしか住めなかった新興団地とバタヤ部落という対照的な場所に住む人達を対比して描くことによって社会の歪みを見せてくれる。現在見ると、主人公の女性がバタヤ部落の住人に惹かれてゆく心情が分かりづらいかもしれない... ...続きを見る

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2014/11/18 11:29
キャタピラー(2010)
田舎で一人で暮らしてきた女(寺島しのぶ)の下に帰ってきた夫(大西信満)は、戦場で四肢を失い妻の手助けなしでは何も出来なくなっていた。その姿は「軍神」とされ、一旦は絶望した妻も甲斐甲斐しく面倒をみるのだが・ ・ ・ 若松孝二監督作品。ピンク映画にして反戦映画という、この監督にしか作れない作品である。戦時中にピンク映画が出来る訳が無いのでピンク映画の存在自体が極めて反戦的だと思うのだ。そういう風に考えると、この作品はあまりに「反戦」というメッセージを表に出し過ぎている様に思われる。 明らかに... ...続きを見る

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2014/10/31 11:54
KT(2002)
自衛隊員(佐藤浩市)は上官(大口広司)の命令で都内に興信所を開き、日本に亡命している韓国の民主化運動の指導者金大中の居所を調べる。韓国大使館の書記官(キム・ガプス)と知りあい、金大中の拉致、殺人計画に手を貸すが・・・ 荒井晴彦の脚本を坂本順治監督が撮った。実際に起こった金大中拉致事件を題材にした作品である。今尚謎の多いこの事件であるが、半ばフィクションと割り切って娯楽作品に仕上げようとした監督の勇気は大したものである。しかしながら、それが成功しているかどうかと言うと少し首をかしげてしまう。... ...続きを見る

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2014/10/16 17:23
雁の寺(1962)
京都の禅寺の襖絵を描いた画家(中村鴈治郎(二代目) )の妻(若尾文子)は遺言によりその寺の住職(三島雅夫)のもとに身を寄せた。二人は愛欲に溺れていくが、住職に冷たくされている中学生の修行僧(高見国一)に女は同情していく・・・ 水上勉の原作を川島雄三監督が撮った。全編に亘って身寄りのない少年僧の孤独感がひしひしと伝わってくるが、それを象徴するシーンとして、「穴」の奥からのショットが効果的に使われている。又、物語の展開上重要な事件である女と少年僧との性交のシーンや住職が殺害されるシーン等は間接... ...続きを見る

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2014/10/11 00:11
この空の花−長岡花火物語(2012)
天草に住む被爆二世の新聞記者(松雪泰子)は、長岡に住む別れた男(高嶋政宏)から手紙を貰い長岡に向かう。丁度そこではどこからともなく現れた不思議な少女(猪俣南)の書いた長岡空襲を題材にした芝居の練習が始まっていた。 ・ ・ ・ 大林宣彦監督作品。この監督の作品は一貫して私的な想いを映像化している。それ故、その思いに共感出来る人には良いのだが出来ない人にはさっぱりついてこられない。東北の大震災の直後に作られたこの作品について言えば最もその傾向の強い物になっている。 戊辰戦争に始まり、長岡空襲... ...続きを見る

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2014/10/09 17:50
紀ノ川(1966)
和歌山県九度山から旧家に嫁いだ花(司葉子)は、政治家の夫(田村高廣)を助け良き妻として働く。それに対し、娘 (岩下志麻 )は「女の自立」を説き母親に反発する。 ・ ・ ・ 有吉佐和子の祖母からの女三代を描いた原作を、中村登監督が撮った。 三時間近くある大作で明治、大正、昭和を生きた女性の一代記である。主人公の家と距離を保ちながら優しく見守る義弟(丹波哲郎)の視点もあり、夫々の登場人物の性格も際立っているので長時間面白く観る事が出来る。それはそのまま時代の価値観の変遷を映しており我が国の歴史... ...続きを見る

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2014/10/03 11:21
くちづけ(2013)
売れない漫画家(竹中直人)は知的障害を持つ娘(貫地谷しほり)と一緒に、グループホームの住み込みのスタッフとして働くこととなった。娘はそこで落ち着いた生活を送り、共に入所している男(宅間孝行)と結婚するとまで言い出すが・・・ 宅間孝行が実際に起こった事件からヒントを得て、脚本を書いた「東京セレソンデラックス」の舞台を元に堤幸彦監督が撮った。実際にグループホーム等で取材をしたらしいが、その割には知的障害者の描写にあまりリアリティが感じられない。知的障害者の現状を描くというよりも台詞の面白さを優... ...続きを見る

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2014/09/29 08:50
ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2009)
児童養護施設で、兄弟同然に育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は、解体工場で働いていたが事件を起こして服役中のケンタの兄(宮崎将)の事で苛められ、 二人で事務所を荒らし兄のいる網走に向かう。途中、誰とでも関係を持つカヨちゃん(安藤サクラ)も一緒になるが・・・ 大森立嗣吉監督作品。表現したい事は良く分かるのだが、何分登場人物の背景について説明が少なすぎるのでその無茶苦茶な行動に全く感情移入が出来ないまま終わってしまう。ケンタのことはまだ語られるのだがジュンに至っては何の説明もないので... ...続きを見る

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2014/09/19 17:07
金環蝕(1975)
官房長官(仲代達也)は、政界の黒幕と言われた金貸し(宇野重吉)に金の工面を依頼してきた。金貸しはそれを断り官房長官の周辺を調査させる。すると、官房長官はダム建設に関連した献金を受け取ろうとしていることが分かる。・・・ 実際にあった九頭竜川ダム汚職事件を題材にした石川達三の原作を山本薩雄監督が撮った。流石に山本監督の手にかかるとこういうドラマは大変面白くなる。例のごとく、出て来るのは一癖も二癖もある悪人ばかりである。そしてその悪人たちにもランクがあり、より悪い人間だけが生き残っていく。倫理上... ...続きを見る

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2014/09/18 12:27
完全なる飼育(1999)
女子高生(小島聖)は、突然中年男性(竹中直人)に拉致され、安アパートの二階の男性の部屋に監禁される。男性は「心も体も一つになるまで貴女を飼育する」と言い、二人の奇妙な同棲生活が始まった。・・・ 実際にあった事件を基にした松田美智子の原作を新藤兼人が脚本を書き、和田勉が監督した。どういう意図で作られたのか分かり難い作品。単なるポルノ映画として観ればそれなりに楽しめるがそれ以上の心理描写を期待してみると、物足りなさが残る。主人公二人の心理的背景、女子高生の親子関係、男のそれまでの人生遍歴等が描... ...続きを見る

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2014/09/14 15:11
刑事物語(1982)
博多から沼津へ転勤を命じられた刑事(武田鉄矢)は、博多のトルコ風呂で保護した聾唖者の女性(有賀久代)の身元引受人となり同居する。新任地では若い女性の連続殺人事件の捜査が行われていた。・・・ 武田鉄矢が原案を作り、渡辺邦男監督が撮った。シリーズ化されて、後四作品作られることとなる。渡辺邦男監督を起用して「寅さん」のような人情喜劇を目指したと思われるが、それにしては、主人公が格好良い物分りの良い人間過ぎて、狙いが良く分からなくなっている。スタッフの間で意思統一が出来ていないように思える。聾唖者... ...続きを見る

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2014/08/27 20:36
喜劇爬虫類(1968)
元教師(渥美清)、特攻くずれ(西村晃)、アメリカかぶれのチンピラ(大坂志郎)の三人は、亭主が出征中のアメリカ人女性(テリー・エンジェル)を看板にストリップ一座を組んで興行している。・・・ 渡辺裕介監督の作品。時代はベトナム戦争の真っ最中。そんな世相の中で、多かれ少なかれ、アメリカに対して敵対心や劣等感を持っている。それを、アメリカ人をストリップダンサーとして利用して金儲けをする話として表現しているのは面白い。勿論、全体としては軽く見えるドタバタ喜劇だが、登場人物一人一人の考え方の微妙な違い... ...続きを見る

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2014/08/13 18:08
この子を残して(1983)
長崎で被曝しながら数々の著書を著し、原子爆弾の怖さを後世に伝えた医師、永井隆氏の姿を描く。 木下恵介監督の作品。毎年夏になると見たくなる、そして見なければならない作品が有る。この一本だ。原子爆弾という狂気の産物が人間を標的に使われたという事実を忘れてはいけないし、それを後世に伝えていくことは今生きている我々の責務である。そのメッセージを凄まじいエネルギーでスクリーンに叩きつけた本作品。是非、観て頂きたい。 ...続きを見る

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2014/08/01 17:32
カナリア(2004)
殺人事件を起こして解散したカルト教団の施設から保護された十二歳の少年(石田法嗣)は、ひょんなことから知り合った同い年の少女(谷村美月)と一緒に、祖父(品川徹)の元に預かられた妹を取り返そうと東京へ向かう。・・・ 塩田明彦監督の作品。「オウム真理教事件」にアイデアを得た物であるが、その事件について深い論考を加えているものではない。主に描かれているのは、少年、少女の自立への旅立ちの過程であろう。「害虫」の答を求めて作られた作品と考えると、自壊しようとする方向に行きがちな精神の救済物語と考えると... ...続きを見る

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2014/07/31 16:34
海炭市叙景(2010)
海炭市の造船工場で大規模な人員整理が行われ、職を失った若い兄妹(竹原ピストル、谷村美月)は、初日の出を見に、山頂へ登るが、帰りは一人分の金しか無く、兄は徒歩で降りていく。・・・ 佐藤泰志の原作を熊切和嘉監督が撮った。舞台になった函館市民の協力を得て制作された。原作の中の五つの短編を取り上げてオムニバス形式で映像化した。全部のエピソードの中に人員整理のニュースが挿入され、「同じ時間」を描いていることが強調されていて、最後の初日の出のシーンで登場人物が揃って映し出されるという映画的技法が使われ... ...続きを見る

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2014/07/29 17:19
害虫(2002)
中学生(宮崎あおい)は、母親(りょう)が離婚し自殺未遂を起こしたり、小学生時代に好きになった先生(田辺誠一)が去って行ったりしたショックで、学校にも行かず、当たり屋の青年(沢木哲)らと町を彷徨っていた。・・・ 塩田明彦監督作品。不幸な境遇に置かれた少女が悪の限りを尽くす物語という一言で片付けようと思えば片付けられるのだが、何かが引っかかる。それは主人公が何処までも無口で淡々としているからだろう。彼女は自分がその境遇から逃れようとは決して思わない。といっても、全部受け容れる覚悟が有る訳ではな... ...続きを見る

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2014/07/25 16:27
コアラ課長(2006)
漬物会社のコアラ課長の愛人洋子(エリローズ)が殺される。刑事(野村宏伸)は、課長が猟奇的殺人魔でこの事件と三年前に失踪した妻(エリローズ二役)の殺人犯人と断定し付きまとう。・・・ 河崎実監督の作品。主人公がコアラの着包みを着ているだけで不思議な雰囲気が漂うという映像作品独特の効果を十二分に味わえる。一応、サスペンス仕立てのコメディーなのだが、あまり毒がなく全体的にほのぼのとした雰囲気が漂ってくるのは、監督の人柄か?しかし、ストーリーの破綻の仕方が半端ない。思い付いたら、カメラを回している。... ...続きを見る

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2014/07/22 18:15
暗闇から手をのばせ(2013)
障害者専門のデリヘルで働くことになった女(小泉麻耶)は、初日から様々な障害を持った男達(管勇毅、ホーキング青山、森山晶之)の相手をし、戸惑いながらも様々な思いを抱くようになる。・・・ NHKのディレクターの戸田幸宏氏が「障害者専門デリヘル店」の取材経験を元に作った。実在の店の名前が使われていて、そこのPRフィルムみたいになっているのが気にかかって仕方なかったのだが、それはさておき、これを実際のデリヘル嬢が観るとどのように思うのか非常に気に掛かった。障害者から「貴女の方が可哀想じゃないの?」... ...続きを見る

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2014/07/21 10:22
火宅の人(1986)
中年の小説家(緒形拳)は妻(いしだあゆみ)と五人の子供を持っている。次男が日本脳炎の後遺症で障害児になる中、小説家は新劇女優(原田美枝子)と愛し合うようになり、・・・ 檀一雄の原作を、神波史男が脚本を書き、深作欣二監督が撮った。「下らない人間だけが下らない人間の事を理解出来る」という原作の魅力。それを映像にするのはちょっと無理かなと思ったのだが、なかなか面白く仕上がっている。主人公の自分の浮気を平気で妻に報告してしまうような呆れるほどの実直さ、というか馬鹿正直な所や女性に惹かれると周囲が見... ...続きを見る

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2014/07/18 17:35
ゴジラ(1954)
太平洋で謎の船の沈没事故が続発する。新聞記者(堺左千夫)は、取材に行った大戸島でそれは伝説の怪獣「呉爾羅(ゴジラ)」の仕業だという古老(高堂国典)の話を聞く。・・・ 香山滋の原作を本多猪四郎監督が撮った。ご存知ゴジラ映画の第一作。ここから始まって数々のゴジラ映画が作られたがこの作品の面白さが群を抜いているのは誰もが認める所。と言うか、古今東西の怪獣映画の最高峰と言っても良いのではないか。 反核のメッセージとか、科学者の良心とか、そういうポイントについては語り尽くされている感が強いので、敢... ...続きを見る

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2014/07/11 18:03
暗いところで待ち合わせ(2006)
交通事故が原因で失明した女性(田中麗奈)は、同居していた父親(岸部一徳)にも死なれ、独り暮らし。近くの駅で起こった殺人事件の容疑者(チェン・ボーリン)が彼女の家に忍び込んでくる。・・・ 乙一の原作を天願大介監督が撮った。盲目の女性が主人公のサスペンスというと「暗くなるまで待って」が有名だが、こちらは静かなラブストーリー。孤独な主人公二人が心通わせていくまでを丁寧に描いている。原作があるもの故、天願作品にしてはぶっ飛んでいない所が残念。 二人の心理描写に力点を置くあまり、中途失明の全盲女性... ...続きを見る

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2014/07/09 13:03
逆噴射家族(1984)
ようやく建てたマイホームに越してきた父母兄妹の四人家族(小林克也、倍賞美津子、有薗芳記、工藤夕貴)。そこに祖父(植木等)がやって来て、歯車が狂い始めた。・・・ 小林よしのりの原案を石井聰互(現石井岳龍)監督が撮った。如何にも漫画チックなド派手なコメディーだが、家族の有り様を冷徹に見定めた作品である。自分以外の家族を病気だと思い、何か違和感を持っている父、彼にとって新居に移り住む事で何もかもが解決する筈だった。しかし、突発的に家族が増えてしまい、逆に問題は大きくなる。家族を大切に思えばこそ、... ...続きを見る

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2014/07/07 21:21
けんかえれじい(1966)
喧嘩っ早いので有名な岡山の旧制中学生(高橋英樹)は、先輩(川津祐介)から喧嘩の事を教わり、喧嘩に明け暮れる毎日を送っていたが、敬虔なクリスチャンの下宿先の娘(浅野順子)に恋心を抱いていた。ある日、陸軍から教練に来ていた配属将校に逆らい、退学処分になり、会津に転校することになる。・・・ 鈴木隆の原作を元に、新藤兼人が脚本を書き、鈴木清順監督が撮った。原作は中学時代から兵役に就き病気で退役するまでを書いた大作であるが、この映画では、中学時代だけを取り上げ、爽快な青春劇に仕上げている。しかしなが... ...続きを見る

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2014/07/04 23:23
ゴジラvsデストロイア(1995)
ゴジラとリトルが住んでいた島が核爆発で消えてしまった。そして、体内の炉心温度が異常に高くなったゴジラが香港を襲った。その頃、東京湾下では、ゴジラを殺した「オキシジェン・デストロイヤー」の作用で新しい生物が猛威を振るっていた。 大森一樹が脚本を書き、大河原孝夫が監督を務めた。恥ずかしながら、私は「メルトダウン」とか「チャイナ・シンドローム」という言葉を、この映画で知った。本作品は、色々な題材を扱っているが、ゴジラが生きていても日本は破壊されるし、体内の核反応が暴走してメルトダウンしてもそれ以... ...続きを見る

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2014/06/29 18:00
海潮音(1980)
能登の小さな町で暮らす少女(荻野目慶子)は、父(池部良)、祖母(浦辺粂子)と三人暮らし。ある日そこへ記憶喪失の女(山口果林)が転がり込んでくる。その騒動は叔父(泉谷しげる)をも巻き込み・・・ 橋浦方人監督の作品。「女の性」を非常に丁寧に描いた作品である。特に、幼い時に父がお手伝い(上月左知子)と関係を持つ場面を見たり、自らも襲われそうになった経験から、自分の中に棲む女性性を受け容れられずに居る少女の心の揺れは実に丁寧に描かれている。その心には無頓着に、家庭の中ですら「男」を剥き出しにする父... ...続きを見る

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2014/06/19 18:29
河童(1994)
山村に赴任してきた駐在(陣内孝則)の息子(舟越圭佑)は、沼の鍾乳洞に居る河童と仲良くなる。その存在を知った村人達は河童を捕まえようと鍾乳洞の入口を爆破するが・・・ 末谷真澄の脚本を石井竜也が撮った。世界を舞台に活躍している報道カメラマン(藤竜也)が余命いくばくもないことを悟って、息子(原田龍二)と共に生まれ育った村を訪ねて河童と再会するのだが、世界中で多くの物を見てきた彼が最後に見たかったのが故郷の風景であり、子供の頃に出会った河童だったというのは説得力の有るところである。そして、約束を信... ...続きを見る

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2014/06/16 22:05
奇跡(2011)
父(オダギリジョー)が福岡に、母(大塚寧々)が鹿児島に別居することになり、別れて暮らす兄弟(まえだまえだ)が、九州新幹線の始発電車がすれ違うところを見ると奇跡が起きるという噂を信じて、又家族四人で暮らすことを夢見て旅に出る。 是枝裕和監督の作品。やはzり、この人はドキュメンタリー映画の監督なのだなあという感を強くした。子供だけのシーンになると急に画面が活き活きと動いてくる。それが大人が一人でも入って演技をし始めた途端に、だらけたつまらないシーンになってしまう。 一つには、脚本にリアリティ... ...続きを見る

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2014/06/13 17:06
河童のクゥと夏休み(2007)
ある日、小学生の康一は、川原で瀕死状態の河童を発見する。家で一緒に暮らすことになるが、周囲に隠しきれなくなり・・・ 木暮正夫の原作を原恵一監督が撮ったアニメーション。二時間強という大作ながら子供が観ても決して退屈しない作品である。大人が子供に見せたくて子供が真に楽しめる映画というのはなかなか無い物。そういう一本だろう。江戸時代に大自然と共に生きてきた河童が見る現代社会。その愚かしさ、馬鹿馬鹿しさを全編に亘って見せつけられる。現代人が忘れてしまった自然への畏敬の念、そこから発する他人への感謝... ...続きを見る

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2014/06/09 18:33
豪傑児雷也(1921)
大蝦蟇に変身出来る忍者、児雷也(尾上松之助)の活躍を描く。牧野省三監督、尾上松之助主演によるサイレント活劇。残念ながら十四分程度しか現存していない。「名場面集」のような形で残っているのだが、勧善懲悪物の非常に分かりやすい娯楽映画であることは容易に想像がつく。 尾上松之助の身の軽さは抜群で見栄えがする。若かりし時はもっと切れがあったのだろう。おまけに、ピンチになると空を飛んだり、蝦蟇に変身したりするのだから観ている方は痛快この上ないだろう。 その後の「雄呂血」に代表されるリアリティーに固執... ...続きを見る

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2014/06/07 12:02
会社物語(1988)
定年間際の商事会社の課長(ハナ肇)は、部下の若い社員(西山由美)の存在に心癒されながらも空虚な毎日を送っていた。ある日、同僚(谷啓)から昔ジャズをやっていたという話を聞き、ジャズバンドを結成するという話に参加する。定年を迎えた日、バンドの面々(クレージーキャッツ)と演奏を始めるが・・・ 市川準監督の作品。彼の作品らしく淡々とシーンが繋がっていくが、その独特の静けさの中に主人公の悲哀感が良く現れている。若い社員の存在が何らかの救いになるかと思って観ていたが、それも又、悲哀感を増幅させていて、... ...続きを見る

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2014/06/03 16:31
ゴジラvsビオランテ(1989)
遺伝子工学の権威(高橋幸治)は、ゴジラの細胞とバラの細胞を融合して巨大生物ビオランテの作成に成功する。三原山から現れたゴジラはビオランテに引き寄せられるように日本に上陸する。 前作とは異なり、大森一樹が脚本、監督を手がけた。ゴジラに対抗する存在としてビオランテが登場したが、これがお世辞にも格好良いとはいえない。植物という設定は無理が有り過ぎるかも。 それにしても、前作でゴジラをコントロールすることに成功したのだからその方法を一回も試みないのは不自然過ぎる。最初から、自衛隊が迎撃すると決ま... ...続きを見る

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2014/06/01 18:00
風花(2001)
亡夫の借金の返済の為に子供を実母(香山美子)に預けて東京で働くピンサロ嬢(小泉今日子)と、泥酔して行った万引きで解雇処分になった官僚(浅野忠信)は、ふとしたことで知り合い、女の故郷の北海道へ行くのだが・・・ 相米慎二監督の最後の作品。前作の「あ、春」と異なり、喜劇色を抑えた静謐な感じの逸品に仕上げている。好き嫌いはあろうが、どちらも撮れる所がこの監督の真骨頂だろう。 テーマは、同じく「死と再生」、「台風クラブ」辺りから、このテーマを掘り下げ続けているような気がする。思春期に意識する「死」... ...続きを見る

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2014/05/28 10:20
ゴジラ(1984)
海底火山噴火により、三十年ぶりにゴジラが現れた。日本に上陸したゴジラに対し、生物物理学者(夏木陽介)は、生物の帰巣本能を利用して、三原山に誘導し、爆発させてゴジラを沈めるという作戦を実行に移す。 前作から十年のブランクの後に復活した「ゴジラシリーズ」の第一作。「ゴジラの逆襲」同様、こういう二番煎じ物はどんなにうまく作っても興行的に成功しても映画として評価されることは考えられない。そういう意味では、製作前から悲しい運命を背負わされた作品である。しかし、こちらは「ゴジラの逆襲」と違って、かなり... ...続きを見る

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2014/05/18 15:56
恋人たちの時刻(1987)
小樽の予備校生(野村宏伸)は、海岸で暴漢から救った少女(河合美智子)に、歯医者で再会し、一目惚れをしてしまう。彫刻家のヌードモデルをしながら、そこで寝泊まりしているという彼女から行方不明の友人を探してくれと頼まれて、探しに行くが、男なら誰とでも関係をもつその友人とは、彼女自身の事だった。・・・ 寺久保友哉の原作を荒井晴彦が脚本にし澤井信一郎監督が撮った。自分の精神の持っていき場所がない少女の姿を鮮やかに切り取った荒井晴彦の脚本が流石である。この年頃にしか感じない精神の「揺れ」をこんなに的確... ...続きを見る

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2014/05/15 17:56
ゴジラ対メカゴジラ(1974)
沖縄海洋博覧会の会場で働く建設技師(大門正明)は、琉球の古代民族の末裔から怪獣が街を焼き払うという啓示を受ける。その弟(青山一也)は玉泉洞で不思議な金属片を発見する。その謎を解きに、考古学の権威(小泉博)と物理学の権威(平田昭彦)の元へ向かう。その時、富士山が爆発し、ゴジラが現れ、仲間であるはずのアンギラスを倒し、街を破壊していく。・・・ 宇宙人の地球征服の兵器として、ゴジラそっくりのサイボーグ「メカゴジラ」が登場する。 公開の二年前に沖縄県民の悲願だった日本返還が実現し、この翌年には沖... ...続きを見る

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2014/05/06 17:17
ゴジラ対ヘドラ(1971)
工場からの廃液による汚染が続く駿河湾では、おたまじゃくしに似た奇妙な形の生物が多数発見されると同時に、タンカーが何者かに襲われて沈没していた。調査のために海に潜った海洋学者(山内明)は大きな生物に襲われて大怪我を負う。やがて、その生物は工場からの廃液や排煙によって進化を遂げていく。 一応、ゴジラが出ては来るのだが、完全な脇役。この映画の主役は何と言っても公害が産んだ化け物「ヘドラ」である。最近ではそういう実感は薄れてきたが、この時代の公害はまさに人類の大敵であった。放射能が産んだ化け物「ゴ... ...続きを見る

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2014/04/19 21:31
きらきらひかる(1992)
アルコール依存症の女(薬師丸ひろ子)と同性愛者の男(豊川悦司)は、お互いの秘密を知りながら見合い結婚をした。やがて、男の相手(筒井道隆)も加わった同居生活が始まるが、その秘密が互いの両親(津川雅彦、加賀まりこ、川津祐介、岩本多代)も知るところとなり・・・ 江國香織の原作を松岡錠司が撮った。少し特殊ではあるが、三角関係を描いたものなので、筋書きは単純で安心して見ていられる恋愛映画である。しかし、ドロドロした感じは少なく、爽やかに仕上がっている。それは勿論、この三人の関係が恋愛関係と言うよりも... ...続きを見る

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2014/04/18 17:36
草の乱(2004)
北海道で病床に伏す老人(緒形直人)は、妻(田中好子)と息子を呼び、本当の名前と、昔秩父で起こった生糸価格の暴落と増税に苦しめられた民衆の武装蜂起に関わった過去を喋り始める。 明治十七年、秩父で起こった民衆の武装蜂起「秩父事件」を描いた、神山征二郎監督の作品。制作費は全て一般からの出資によって賄われた、自主制作、自主上映の作品である。 自主制作といえばこじんまりとした映画と思いがちだが、全て、実際の事件が起こった地でロケが行われた、非常にスケールの大きな作品に仕上がっている。特に武装蜂起し... ...続きを見る

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2014/04/16 13:56
逆境ナイン(2005)
ろくな練習もしない野球部のキャプテン(玉山鉄二)は、校長(藤岡弘、)から廃部を言い渡される。しかし、甲子園に出場すると豪語する。練習に熱を入れようとするが、部員が怪我をしたり、監督(田中直樹)が野球を全く知らなかったり、数々の「逆境」が彼を待ち受けていた。 島本和彦のギャグ漫画を原作に羽住英一郎監督が撮った。いやーー、面白い。文句なく面白い。ギャグ漫画の一こま一こまをそのまま映像化してやろうという気合に満ち溢れた映画。昔と違ってCG技術も発展しているので、こういう一見バカバカしいありえない... ...続きを見る

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2014/04/04 16:54
幸福な食卓(2007)
自殺未遂から立ち直れない父(羽場裕一)、大学進学を辞めて農業を始めた兄(平岡祐太)、別居中の母(石田ゆり子)という家族を持つ女子中学生(北乃きい)は、転校生(勝地涼)と付き合い始め、同じ高校に入学するが・・・ 瀬尾まいこの原作をほぼ忠実に映画化した作品。小松隆志監督の手慣れた演出が光っている。よくあるタイプの少女の成長物語であるが、若い年齢層の観客を意識したと思われる説明過多とも思われるシーンの連続で分かり易く仕上がっている。欲を言えば父と兄の抱える「闇」についても説明がもう少し有っても良... ...続きを見る

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2014/04/02 16:17
ゴルフ夜明け前(1987)
明治維新前夜、グラバーから「ゴルフ」を紹介された坂本龍馬(渡瀬恒彦)は、その魅力に取り憑かれ、隠密に話を進めるため、新選組の近藤勇(桂三枝、現文枝)、沖田総司(橋爪淳)と一緒にゴルフをすることになるが・・・ 桂三枝の創作落語を映画化した作品。元の落語の面白さを損なわずに映画化しようとするあまり、もっと映像特有の面白さが在っても良かったのではないかと思われる。もう一点、吉本興業の芸人が重要な役で出て来るのだが、それがどうも映画全体の中で浮いてしまっている印象は拭えない。 そういう難点は在っ... ...続きを見る

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2014/03/25 09:47
銀座カンカン娘(1949)
引退した落語家(古今亭志ん生)の下に居候する画家志望の娘(高峰秀子)と歌手志望の娘(笠置シヅ子)は、ふとしたことで知り合った歌手の卵(岸井明)と一緒に銀座で歌を歌う事になったが・・・ 山本嘉次郎らの脚本を島耕二が撮ったミュージカル仕立ての喜劇。 いやはや、なんとも贅沢な映画である。当時の人気歌手、笠置シヅ子と灰田勝彦、コメディアンとしても人気だった岸井明、名人と言われた古今亭志ん生、そして人気子役上がりの高峰秀子が同時に観えるのだから当時の人には堪らなかったと思う。勿論、今見ても皆芸達者... ...続きを見る

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2014/03/21 08:24
カルメン純情す(1952)
ストリッパーのカルメン(高峰秀子)の下に相棒だった朱實(小林トシ子)が赤ん坊を抱いて戻ってきた。困った二人は豪邸の前に赤ん坊を捨てる。そこの息子の芸術家(若原雅夫)にカルメンは惚れてしまい・・・ 日本発の総天然色映画として有名な「カルメン故郷に帰る」の続編。画面は白黒に戻ったが、前作同様のドタバタ喜劇。とは言っても、前作とは少し趣が異なる。いわば、木下恵介監督、やりたい放題の映画である。 まず、度肝を抜かれるのが、どんどん画面が傾いていく演出。大きい画面で見ると酔いそうである。そういう不... ...続きを見る

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2014/03/17 11:20
ゴジラの逆襲(1955)
水産会社の社員(小泉博、千秋実)は、不時着した島でゴジラとアンギラスが争っているのを発見する。やがて、二匹は大阪に現れ、大阪の街を破壊する。そこで、アンギラスを倒したゴジラは、千島列島に現れる。 何につけ、「続・・・」とか「・・・パート2」とかいうのは難しい。こういう題名の物で名作と言われるものはないと言っても過言ではないだろう。この作品についても同様で、前作と比べられて評判はあまりよろしくない。それでも興行的にはヒットしたようで、ひとまず使命は果たせたようだ。 そういう点を抜きにしても... ...続きを見る

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2014/03/06 16:47
喜劇男は愛嬌(1970)
少年鑑別所を出てきたばかりの少女(倍賞美津子)をめぐる、隣家の荒くれ者の船員(渥美清)と実直な工員(寺尾聡)の兄弟が繰り広げる騒動。 森崎東監督の第三作。構図としては前作の「女は度胸」と同じだが、こちらのほうが少しスマートな、裏を返せば迫力のない出来栄えになっている。とは言え、そこは森崎・渥美コンビ。たっぷり笑わせて最後には大泣きさせられてしまう。「男はつらいよ」シリーズのせいでこのコンビで映画が作られなくなったのは残念でならない。森崎監督といえば「原発ジプシー」を扱った映画がクローズアッ... ...続きを見る

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2014/03/05 17:07
吸血鬼ゴケミドロ(1968)
ハイジャックされた飛行機が火の玉と衝突して山中に不時着する。乗客十名が生き残るが、ハイジャック犯(高英男)は独りそこから逃走する。その途中、UFOに侵入するがその中でアメーバ状の宇宙生物に眉間から入られて寄生されてしまう。吸血鬼と化した男は次々と他の乗客を襲っていく。残った乗客は自分だけは助かろうとエゴ丸出しの争いをする。その中で副操縦士(吉田輝雄)とスチュワーデス(佐藤友美)だけは冷静さを失わなかった。ようやく逃げ出した人里で見た風景は・・・ SFやホラー映画の要素が強いが、極限状態に置... ...続きを見る

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2014/02/17 22:04
喜劇一発勝負(1967)
老舗の旅館の跡取息子(ハナ肇)は日々遊び回ってばかりのぐうたらな男。父(加東大介)と大げんかして家出をする。十年後、ふらっと戻ってきた男は、温泉を掘り当てて一発当てようと仲間たち(谷啓、犬塚弘、桜井センリ)と大奮闘。最後に掘り当てて成功したかに思えたが・・・ おなじみ、山田洋次監督、ハナ肇主演の喜劇である。この時期の山田監督の喜劇の醍醐味はなんといっても「ナンセンス」だろう。この映画を後の「寅さんシリーズ」と比較してあれこれ言ってみても余り意味が無いと考える。役者ハナ肇の持っている破壊力は... ...続きを見る

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2014/02/14 17:38
喜劇女は度胸(1969)
真面目で無口な工員(河原崎建三)がふとしたことで女工(倍賞美津子)と出会い、恋に落ちる。しかし、兄(渥美清)が関係した友達のコールガール(沖山秀子)と勘違いしたところから始まるドタバタ騒動。 森崎東監督のデビュー作である。半分以上はくだらないことで喧嘩ばかりをしている感のあるドタバタ喜劇であるが、そこに人生の深さ、面白さを凝縮させているところが流石。 ラストに近くなるに連れて清川虹子演じる母親の存在感がすごい。彼女以外誰がこの役を演じることが出来ようか?やはり太古の昔より現在に至るまで女... ...続きを見る

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2014/02/11 17:04
希望の国(2012)
近未来、福島以来の原発事故に見舞われた地域の避難地域に住む酪農を営む老夫婦(夏八木勲、大谷直子)と息子夫婦(村上淳、神楽坂恵)の姿を描く。 この時期に、原発事故を題材にして映画を作った事自体とても勇気が必要だったと思う。その勇気には敬意を表する。ただ、この映画が面白かったかというと、福島の現実の持つ圧倒的な迫力にはどういう映像を持ってしてもかなわないというのが正直な感想。ただ、老夫婦の妻が認知症という設定は面白かった。真実を語れる存在としてその存在は大きな役割を持っている。大谷直子も可愛い... ...続きを見る

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2014/02/10 16:29
ゲンと不動明王(1961)
ご本尊の不動明王が好きな田舎のお寺の子供ゲン(小柳徹)は、母親を亡くし父(千秋実)と妹の3人で暮らしていた。父が再婚することとなり、ゲンは隣町に貰われていく。しかし、その家で折り合いが悪く、また返されるが、新しい母親(乙羽信子)も怒らせてしまう。何度も挫けそうになるゲンだったが、その度に不動明王(三船敏郎)が現れて勇気づけてくれる。 当時、人気子役だった小柳徹を主人公に、笠智衆、三船敏郎、乙羽信子等錚々たるメンバーが出演し、稲垣浩が監督という豪華な児童向け映画である。この時代は児童向きだか... ...続きを見る

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2014/02/09 12:24
警察日記(1955)
会津の貧しい山村を舞台に、警官たち(森繁久彌、三島雅夫、三國連太郎等)の奮闘を、捨て子騒動を軸に描く人情劇。 高度成長期以前の貧しかった日本。そのどこにでもあった風景を見事に切り取っている。事件と言っても、大きい事件などなく、無銭飲食、身売り、万引きなど貧しさゆえの犯罪ばかりで一人一人警官たちが諭して、面倒を見る。日本という国ではこうやって皆が助けあって肩寄せ合って生きてきたんだなあということを思い出させてくれる。それでも、偉そうにしたがる役人や大臣が出てくるが、表面だけ繕いながらどこかで... ...続きを見る

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2014/02/06 15:11
君は海を見たか(1971)
海中展望塔の工事に追われ家庭を省みる余裕もない男(天知茂)は妻に先立たれ一人息子の世話を妹に任せっきりにしていた。しかし、息子が癌に侵され余命三ヶ月だと知ると、休暇を取り、息子との時間を作る。担任教師から黒い海の絵を見せられ自分の工事している高知の海に連れて行くが・・・という話。 前年に倉本聰の脚本で放送されたドラマの映画化。脚本は同じ倉本聰である。いわゆるお涙頂戴ものであるが、主演が天知茂なのが良い。何か今の印象だと、明智小五郎とか非情のライセンスの会田刑事とか癖のある役ばかりしていたよ... ...続きを見る

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2014/02/04 12:14
きいろいゾウ(2013)
過去の女性とのトラブルを隠したまま結婚した男(向井理)と、少し情緒不安定で生き物との会話を楽しむ妻(宮崎あおい)との田舎での夫婦生活を描く。 正直言って原作を読んでいないと楽しめないと思います。原作を読んでその世界に感心した人が映像でも楽しみたくって作った映画という感じです。第一、展開に対して尺が長過ぎます。いくらなんでも退屈です。内面の感情の揺れをどういう動作で表現するのかが映画の決め手になると思いますが、荒っぽい表現ばかりが目立ち過ぎます。 その脚本、演出の下手さをカバーしているのが... ...続きを見る

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2014/02/03 22:02
鍵泥棒のメソッド(2012)
銭湯で頭部を強打し、記憶を失った殺し屋(香川照之)と、ちょうどその現場に居合わせ、彼とロッカーの鍵を交換してしまう、というか盗み、代わりに自分の鍵を置いていく役者志望の無職の男(堺雅人)に、結婚志望のOL(広末涼子)が絡む喜劇。 要するに、人生が入れ替わる面白さを描いているのだが、一方だけに悪意があるというところが面白い。この辺りが脚本が練られていて面白い。記憶喪失という降って湧いた災難に前向きに対処しようとする男を香川照之が真摯に演じている。どういう脚本でも手を抜かない。流石である。その... ...続きを見る

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2014/02/03 12:03
神様のくれた赤ん坊(1979)
ある日突然自分の子かもしれないと小さな男の子を押し付けられた男(渡瀬恒彦)が、同棲中の彼女(桃井かおり)と一緒に、他に父親の可能性がある四人を訪ねて旅を続けるというロードムービー。 前田陽一監督の才気があふれた大傑作である。阪妻の「狐の呉れた赤ん坊」にヒントを得たと思われるが、全く違う話になっている。子供の親探しの旅が、そのまま女の母親とのルーツ探しの旅になっているという設定。子供との関係が徐々に変化していく感情の機微。そして、最初に頻出する台詞が物語の結末を決定することになるのには舌を巻... ...続きを見る

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2014/01/29 18:09
奇跡のリンゴ(2013)
無農薬でりんごの栽培に成功した木村秋則氏をモデルに、農薬に体を弱らせている妻(菅野美穂)のために無農薬でりんごを栽培しようと試みる夫(阿部サダヲ)の奮闘を描く。 実在のモデルがいて、それもまだ現役農家として活躍しているので、映画の内容自体に賛否両論あって難しい面も多かったと思うが、純粋に映画としてみると主人公の様々な思いがストレートに伝わってくる気持の良い映画に仕上がっている。何回も挫折しそうになるがそれを乗り越える主人公の意志の強さが画面いっぱいに現れている。 それにしても、阿部サダヲ... ...続きを見る

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2014/01/28 21:47
かぞくのくに(2011)
二五年前に帰国事業で北朝鮮に行った兄(井浦新)が難病治療のために三ヶ月という期限付きで戻ってくる。それを迎えた家族との日々を描く。 ヤン・ヨンヒ監督自身の体験を元に作られている部分が多く、あまりにも残酷な現実に目を背けたくなる部分も多いというのが正直なところ。もちろん、そんなことはやってはいけないのだ。現実に、家族の問題として突きつけられた時に自分ならどう振る舞うのか重い課題を突きつけられたような気がする。 主人公を演じる井浦新が絶品の演技。大河ドラマ「平清盛」での崇徳天皇も良かったが、... ...続きを見る

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2014/01/28 18:25
クヒオ大佐(2009)
実在の結婚詐欺師「クヒオ大佐」をモデルにした米軍パイロットを名乗る男(堺雅人)と彼に惚れ込む女(松雪泰子)、信じようとする女(満島ひかり)、逆にその詐欺を見破り金を取ろうとする女(中村優子)の三人の物語。 実在の人物をモデルにしたらしいけれど、本当に直ぐにバレそうな結婚詐欺師である。本当にこんな詐欺に騙される人がいるわけ無いだろうと普通は思う。実際に直ぐにバレて大変な事にもなるわけだが、そこが、この映画の面白いところで松雪泰子演じる女はそういう嘘なしでは生きていけない彼の全部を本当に愛して... ...続きを見る

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2014/01/27 08:58
風立ちぬ(2013)
ゼロ戦の設計者堀越二郎の半生を描いたアニメーション作品。 巷で噂になっているので、観てみたがこんな題名をつけて堀辰雄に失礼だろうという作品である。「風立ちぬ」の世界を知っている人ならば、怒りを感じざるを得ないヒロインの描き方です。結核と知っているならば、そして愛しているならば、飛行機設計の仕事など捨てて療養所で寄り添っているべきだろう。事実、そうやって自分も結核になってしまうというのが「風立ちぬ」の世界だし、堀辰雄の生き方だったのだから。 そういうロマン主義的な世界とは相入れぬ、非常に現... ...続きを見る

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2014/01/26 17:59
かぐや姫の物語(2013)
あまりにも有名な古典文学「竹取物語」に大胆な解釈を施しアニメーション化した作品。 いやーーーあまりに美しい絵。さすが高畑勲さん、アニメーションはこうでなくていけない。「余白」が生み出す美は日本絵画が伝統的に持っているもの。それを遺憾なく見せつけられる。うるさい画面ばかり多くなっている日本のアニメーションの中ではまさに「孤高の人」。こういう映画を見て育つ子供をもっと増やしたいものだ。 その絵に反して内容は、まさに高畑勲さんの一貫したテーマである「自然との共生」を訴えかけるあまりにも残酷なも... ...続きを見る

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2014/01/24 17:51
皇帝のいない八月(1978)
ブルートレインをジャックしたクーデターを試みる自衛隊員とその鎮圧に奔走する内閣調査室長(高橋悦史)の攻防を描く。 まず、ブルートレインを武力制圧する実行部隊長を演じる渡瀬恒彦と高橋悦史がものすごくかっこいい。クーデターを敢行しようとする側とそれを鎮圧しようとする側、夫々が己の信じる大きな正義を背負っているわけだが、その覚悟を見事に体現した演技である。できる限り大画面で堪能してほしい。かっこいいといえば、先に鎮圧されてしまう実行部隊の長であり微笑みながら友に撃たれる山崎努もかっこいい。もちろ... ...続きを見る

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2014/01/23 14:48
キューポラのある街(1962)
鋳物工場が立ち並ぶ昭和三十年台の川口を舞台に貧しい職人一家のすがたを、そこの姉弟(吉永小百合、市川好郎)、や姉の恋人(浜田光夫)、在日朝鮮人の友人一家の姿を描く。 後に「私が棄てた女」や「太陽の子てだのふぁ」「夢千代日記」などを撮る浦山桐郎監督のデビュー作。街頭のシーンでクレージーキャッツの歌が流れている。「サラリーマンは気楽な稼業と来たもんだ」の時代に突入していて、職人の世界は消え行く運命にあった。そういう時代の流れについていけず、頑固な職人気質を貫き通そうとしてもがき苦しむ父親(東野英... ...続きを見る

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2014/01/21 21:18
紙屋悦子の青春(2006)
敗戦間近の鹿児島、両親を空襲で失い、兄夫婦と三人で暮らす神谷悦子(原田知世)には密かに思いを寄せる兄の後輩の海軍航空隊に所属する明石少尉(松岡俊介)がいた。しかし、明石は同僚の永与少尉(永瀬正敏)との見合いの席を設け後を託して特攻に参加するのであった。 こう書くと暗い映画のように見えるが、兄夫婦との会話、見合いの席での会話など面白おかしく上品なホームドラマとなっている。戦争が日常生活の一部となっている、その時代なら当たり前の生活が、現在から見ると悲痛に見えることが戦争の悲惨さを痛切に訴えか... ...続きを見る

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2014/01/20 13:09

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