アクセスカウンタ

zoom RSS テーマ「日本映画」のブログ記事

みんなの「日本映画」ブログ

タイトル 日 時
渡瀬恒彦さん、ありがとう。
渡瀬恒彦さん、ありがとう。 このブログを始めるときに、高倉健さんと渡瀬恒彦さんが亡くなられた時以外は個々の映画について感じたことしか書くまいと心に決めて始めたのだったが、その2つのページを書かなければいけない日が早々と来てしまった。 渡瀬恒彦さんは、私の中では小さな時から大スターであった。若い時分に「神様のくれた赤ん坊」と「時代屋の女房」を立て続けに見て、こんなに色気のある男性になりたいものだと叶わぬ夢をかきたてたものだった。その魅力は、「皇帝のいない八月」や「仁義なき戦い」をはじめとする数々のヤクザ映画でも色褪せる... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/03/19 22:52
大地を受け継ぐ(2016)
大地を受け継ぐ(2016) 福島原発事故直後に自殺した農業を営む男が居た。残された息子はその地で農家を受け継ぐことを決心した。彼のところに東京の若者が訪ねていって話を聞く様子を撮ったドキュメンタリー。 井上淳一監督作品。ドキュメンタリー映画としてみても非常に特殊な方法で撮った作品である。作品の大半はその息子が自宅で若者達に語りかけているシーンである。その言葉の一言一言の重みをカメラで邪魔することのないようにまっすぐに観客に伝えようとする監督の良心がこういう技法を使わせたのであろう。これまで、映画を通じても様々に語られ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/02/26 23:17
ふたりのイーダ(1976)
ふたりのイーダ(1976) 小学生の兄妹(上屋健一、原口祐子)は夏休みに母親(倍賞千恵子)と一緒に広島の祖父母(森繁久彌、高峰秀子)の所に帰省する。そこで兄は古い洋館の中で妹と遊ぶ「歩く椅子」を見つける。一方、母親は恋人(山口崇)を家族に紹介しようとしていたが、貧血が自分の被爆と関係があるのではないかと不安になっていた。・・・ 松谷みよ子の原作を松山善三監督が撮った。広島の原爆という悲劇を独特のファンタジックな世界で描ききった名作を映像化する訳だからどういう風に撮っても高評価を得られる可能性は少ない、その無謀な挑戦を... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/02/15 10:49
脱獄・広島殺人囚(1974)
脱獄・広島殺人囚(1974) 終戦直後、モルヒネの売買のトラブルから殺人を犯してしまった植田(松方弘樹)は広島刑務所に収監される。しかし、その後彼は何回も脱獄と逮捕を繰り返す。 ・ ・ ・ 野上龍雄の脚本を中島貞夫監督が撮った。「仁義なき戦い」のスタッフの作品だが、こちらはそんなに重たいところはなく、前後の見境があまりつかない主人公が、あくまで脳天気に脱獄を繰り返し、その度にこちらもあまり有能とは思えない警察が逮捕していくという繰り返しで、基本的には「トムとジェリー」とあまり変わらない一種のコメディーになっている。最後... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/02/03 18:54
白ゆき姫殺人事件(2014)
白ゆき姫殺人事件(2014) 化粧品会社の美人OL(菜々緒)が殺される。この事件を追っているワイドショーのディレクター(綾野剛)は、被害者の同僚の地味なOL(井上真央)に疑いをかけ取材を進めると同時に、その過程をTwitterに書き込んでいった。Twitter上ではそのOLの本名や顔写真を始めとした様々な情報が次々と暴かれていく。 ・ ・ ・ 湊かなえの原作を中村義洋監督が撮った。映像化するには困難な原作をわかりやすく見せてくれている。無数の世間の無責任な噂話が積もり積もると、一人の人間をいとも簡単に凶悪な犯罪者に仕立... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/01/23 21:46
誰も守ってくれない(2009)
誰も守ってくれない(2009) 幼い姉妹を刺し殺した犯人の妹(志田未来)を警護することになった刑事(佐藤浩市)はしつこく追ってくるマスコミから逃れ自宅に匿うが、インターネットの情報からその場所も明らかになってしまい、自分の不注意から息子を殺されたしまった夫婦(柳葉敏郎、石田ゆりこ)のもとに向かう。 ・ ・ ・ 君塚良一監督作品。なかなか取り上げられることのない加害者の家族の人権という問題を真っ正面から取り上げた非常に意欲的な作品である。ある意味、日本の文化の中に深く根ざしている連帯責任という名で行われる残酷な行動の非情さ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2017/01/20 17:44
喜劇右向け左!(1970)
喜劇右向け左!(1970) 下着販売会社の係長、平山(犬塚弘)はいつもやる気のない態度で月給泥棒と呼ばれている。ところがその彼が新設の外国課の課長に任命された。そして部下たち(堺正章、なべおさみ、小松政夫など)と一緒に自衛隊に体験入隊することになる。平山は戦時中に配属されていた部隊で起こったある出来事を思い出していた。戦時中に隊長が大金を隠し持っていることを偶然に聞いた平山は不発弾の処理と称して殺されかけるが、身代わりに伍長が死んでしまったのである。その金の隠し場所のヒントを部下たちが見つけてくる。孤独に暮らす伍長の母... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2017/01/18 22:09
憎いあンちくしょう(1962)
憎いあンちくしょう(1962) 大作(石原裕次郎)はマスコミにもてはやされるスターでその過密スケジュールを一手に管理していたのは恋人でマネージャーの典子(浅丘ルリ子)であった。典子との関係に倦怠感を感じていた大作は、テレビ番組の企画から生まれた無医村で働く恋人(小池朝雄)のところまでジープを運んで欲しいという女性(芦川いづみ)の願いを自分の力で果たそうと自ら仕事を放り出してジープに乗って九州に向かう。 ・ ・ ・ 山田信夫の脚本を蔵原惟繕監督が撮った。若者らしく真実の愛の姿に苦悩し追い求めようとする主人公の純粋さを、何の... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2017/01/13 22:02
殺人狂時代(1967)
殺人狂時代(1967) 心理学教授(仲代達矢)はある日突然「日本人口調節審議会」と名乗る人たちから命を狙われるようになる。新聞記者(団令子)と車泥棒(砂塚秀夫)と協力しながら、殺し屋たちを倒していった彼は、相手のボス(天本英世)と対決する。 ・ ・ ・ 都筑道夫の原作を岡本喜八監督が撮った。ナチスドイツの優生思想に基づく大量殺戮を批判するというメッセージを明確に前面に打ち出した作品である。そのメッセージ性を薄めるために喜劇仕立てにして、主人公のキャラクターもつかみどころのない飄々とした性格にしているが、ヒットラー... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2017/01/01 22:38
モスラ対ゴジラ(1964)
モスラ対ゴジラ(1964) 大きな台風が過ぎ去った翌日、大きな卵が海岸に打ち上げられた。早速新聞記者(宝田明)が駆け付け取材を始めるが、興行会社の社長(田島義文)が住民から買い取って、レジャーランドを建設しようとしていた。そんな折、新聞記者の前に小美人(ザ・ピーナッツ)が現れ、あの卵はモスラの卵だから返してくれと言う。ちょうどそこに地底からゴジラが現れる・ ・ ・ 本多猪四郎監督作品。モスラとゴジラが対決するシーンを撮りたかったという気持ちはよく分かるが、モスラが人間の味方になってゴジラを倒してくれるという話に持って... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

2016/12/23 22:40
海賊とよばれた男(2016)
海賊とよばれた男(2016) 北九州門司でその将来性に目をつけて石油業を興した国岡(岡田准一)は古くからの門司の業者に相手にされず、たたちまち苦境に立たされるが、小さな船で漕ぎ出して対岸の下関の業者と契約して切り抜ける。それからも、大きな困難が次々と彼を襲うが、その都度、強い意志と大胆な方法で切り抜けていく。 ・ ・ ・ 百田尚樹の原作を山崎貴監督が撮った。二時間半以上ある長い作品であるが、その長さを感じさせない作品である。幾度となく迎える困難な状況にひるむことなく立ち向かっていく態度は、爽快感があり、現在これだけ肝っ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 3

2016/12/18 21:45
時の輝き(1995)
時の輝き(1995) 看護学校に通う高校生(高橋由美子)は病院での実習中に交通事故で入院してきた初恋の人(山本耕史)と再会する。そのまま二人は付き合うが、ある日彼の方からもう会わないと電話がかかってくる。病院に行った彼女は、骨肉腫に冒されて再入院している彼と再会する。 ・ ・ ・ 折原みとの原作を朝原雄三監督が撮った。後に「釣りバカ日誌」シリーズを監督する朝原監督のデビュー作である。よくあるお涙頂戴の難病ものであるが、気をてらうことなくあくまでもまっすぐな純愛映画に作っているところが爽快である。色々と悩みながら... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/12/17 22:38
ひろしま(1953)
ひろしま(1953) 広島の高校で原爆を扱った授業中に女学生(町田いさ子)が倒れた。被曝による後遺症の白血病を患っていたのである。担任教師(岡田英次)は、改めて原爆が広島の生徒たちに与えた影響の大きさに愕然とする。 ・ ・ ・ 日本教職員組合が制作した関川秀雄監督作品。原爆が広島の人間に与えた影響を余すところなく伝えようとしている力作である。皆が原爆のことを忘れようとしている戦後の描写から入り、回想の形で原爆投下当日の様子を長々と描写し、孤児になってしまった一人の青年の生き様を描写することで終わっている。とても... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 3

2016/12/16 17:18
月光の夏(1993)
月光の夏(1993) 昭和20年春、鳥栖国民学校に二人の特攻隊員(田中実、永野典勝)がやってきて、ベートーベンの月光を弾いて帰っていった。そこに居合わせた女教師(若村麻由美、渡辺美佐子)はそのピアノが廃棄されると聞いて、その話を公にしピアノの保存運動を始めた。その話を聞いたラジオ局員(石野真子)とドキュメンタリー作家(山本圭)は本人らしい人物(仲代達矢)を突き止めるが、本人は覚えていないと否定する。 ・ ・ ・ 実話を基にした毛利恒之の原作を神山征二郎監督が撮った。冒頭に事実を元にしたフィクションであるというよ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/12/02 21:44
みかへりの塔(1940)
みかへりの塔(1940) 問題のある児童ばかりを集めた救護施設では、院長(奈良真養)を始めとして職員たち(笠智衆、大山健二、三宅邦子など)が擬似的な家庭の父母になり、懸命に指導していた。今日もまた、一人の父親(坂本武)が自分の手に負えない娘(野村有為子)を連れてやってきた。・・・ 大阪の救護施設「修徳学院」の院長、熊野隆治の手記を豊島与志雄がまとめた小説を原作に清水宏監督が撮った。社会的なテーマがバックにあるだけに、部分的に重く考えさせられるところもあるが、基本的には明るい活発な子供たちの群像劇である。子供達の生き... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/12/02 11:52
逃亡列車(1966)
逃亡列車(1966) 満鮮国境に展開していた部隊の部隊長に任命された少尉(石原裕次郎)は、終戦の報告を受ける。間もなく最後の機帰港船が朝鮮から出発するのだが、その部隊には武器もなく脱走兵も相次いだ。その中で、唯一の方法は壊れた機関車を有り合せの材料で修理することだった。 渡辺明の原作を江崎実生監督が撮った。非常に厳しい戦況下の満州を舞台にしていて、深刻な戦争映画のように思えるが、基本的には石原裕次郎の魅力で引っ張って行く娯楽作である。いわば、最前線に捨てられた規律なき部隊をまとめ上げていき、最後には汽車の修理と... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/11/29 10:22
日本侠客伝関東編(1965)
日本侠客伝関東編(1965) 関東大震災の後、魚河岸が築地に移った頃、そこに現れた船乗り(高倉健)は、出航する船に乗り遅れ、老舗問屋で働くこととなった。しかし、その商売をヤクザたち(天津敏等)が魚河岸一体を乗っ取ろうとして、様々な妨害行動を仕掛けてきた。・・・ 「日本侠客伝」シリーズ第三作。マキノ雅弘監督作品。日本侠客伝という題名だが、主人公は単なる流れ者の船乗りであり、老舗問屋を守る侠客はもう一人の登場人物である鶴田浩二が演じている。どちらかというと、こちらのかっこよさの方がよほど目立っているという奇妙な作品。そして... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/11/26 17:50
紙の月(2014)
紙の月(2014) 営業を担当している女子行員(宮沢りえ)は夫(田辺誠一)との二人暮らし。ある日、営業先の老人(石橋蓮司)の孫(池松壮亮)と不倫関係になり、彼のために様々な贅沢をするようになる。やがて、手持ちの金では足りなくなり、銀行の金を横領していく。 ・ ・ ・ 角田光代の原作を吉田大八監督が撮った。原作の作りとかなり異なり、主人公が犯罪に手を染めていくようになる過程を中心にまとめている。そのためか、主人公が犯罪と関わる背景になっている学生時代の体験や夫との関係が、後から説明されるような構成になっているの... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/11/25 23:00
破れ太鼓(1949)
破れ太鼓(1949) 土方から身を起こし、一代で財を築いた男(阪東妻三郎)は家の中では暴君である。そんな父親の会社で働く長男(森雅之)は、会社が性にあわずオルゴール会社を作って独立しようとしていた。また長女(小林トシ子)は満員電車の中で父親が絵を破った若い画家(宇野重吉)に恋心を抱いていた。 ・ ・ ・ 木下恵介監督作品。木下監督お得意のホームドラマ仕立てのドタバタ喜劇である。この時代、大手を振って街中を闊歩していた戦後成金を徹底的に笑いものにしているところはこの監督らしい目のつけどころである。その役を大物俳優... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/11/25 16:26
HOME愛しの座敷わらし(2012)
HOME愛しの座敷わらし(2012) 岩手に左遷された食品会社のサラリーマン(水谷豊)は、家族(安田成美、草笛光子、橋本愛、濱田龍臣)とともに田舎の大きな旧家に引っ越した。東京での生活に慣れきった家族がなかなか順応できない。おまけに、鏡の中に小さな子供の姿が見えたり、不思議な現象が色々と起こり出す。・・・ 萩原浩の原作を金子成人が脚色し、和泉聖治監督が撮った。よくある家族の危機と再生の物語であるが、座敷わらしという小道具を映像的にもうまく使って、全体としてほのぼのとした物語に仕上げている。引っ越して来る前の生活があまり描かれて... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/11/23 15:02
サザエさん(1956)
サザエさん(1956) 明朗快活だがおっちょこちょいのサザエ(江利チエミ)は、父母弟妹(藤原釜足、清川虹子、小畑やすし、松島トモ子)と五人暮らし。やがて親戚のノリスケ(仲代達矢)も同居する様になる。ひょんなことで知り合ったフグ田さん(小泉博)から紹介された探偵事務所で働くことになるが・ ・ ・ 長谷川町子原作の人気漫画を青柳信雄監督が撮った。今でこそ、テレビアニメが有名なサザエさんであるが、私の小さかった頃はサザエさんといえば江利チエミであった。のちに放送されたテレビドラマでも江利チエミが主演していたのでほとんど... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/11/08 14:21
サクラ花−桜花最後の特攻−(2015)
サクラ花−桜花最後の特攻−(2015) 第二次世界大戦末期の夏、茨城県の基地から一式陸上攻撃機が「人間爆弾」と呼ばれた日本海軍最後の特攻兵器「桜花」を搭載して沖縄へ向かった。あくまでも冷徹に任務を遂行しようとする機長(緒形直人)以下、 「桜花」に機上する沖田(佐久間悠)や入隊したての尾崎(大和田健介)など八名が搭乗した。途中アメリカ機の攻撃を受けて搭乗員に死者を出しながら敵艦隊の上空までたどり着き、 「桜花」を切り離すが・ ・ ・ 松村克弥監督作品。特攻を題材にした映画では、出撃するまでの話がメインになる場合がほとんどであるが、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/11/07 11:32
サヨンの鐘(1943)
サヨンの鐘(1943) 日本占領下の台湾の高地に住む原住民の娘サヨン(李香蘭、後山口淑子)は、近所の子供達を引き連れながら豚の世話をして毎日を楽しく暮らしていた。内地への留学から帰ってきた恋人(島崎溌)と一緒に女人禁制の湖に入ってしまったサヨンは村から追放されるが、子供達が食料を持ってきてくれる。 ・ ・ ・ 台湾で実際にあった日本の警察官の出征の見送りの途中で少女が遭難した事件を題材に、清水宏監督が撮った。台湾の先住民に対する皇民化教育を奨励する国策映画なのだが、肝心の皇民化教育を行っている日本の警察官の苦労話... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/11/02 21:36
無敵のハンディキャップ(1993)
無敵のハンディキャップ(1993) 障害者プロレス団体「ドッグレッグズ」を描いたドキュメンタリー映画。 天願大介監督の初の長編映画である。現在では、プロレス好きならば知らない人はいない障害者プロレスの老舗団体であるが、この映画が撮られた時にはまだ発足間もなくプロレスの興行というよりは福祉団体の余興のような段階である。ドッグレッグズが設立された経緯やその一人一人の生の想いが伝わってくる作品に仕上がっている。一言で言えば「障害者も同じ人間だ」という簡単な言葉に凝縮された欺瞞性の中で、障害者はどのようにして自己表現ができるのかを突き... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/11/01 17:01
若い人(1937)
若い人(1937) ミッションスクールの教員である間崎(大日方傳)は、女学生の江波(市川春代)の情熱的な愛情に惹かれていくが、同僚教師橋本(夏川静江)の嫉妬を買うこととなり、江波を妊娠させたという噂を流される。それにショックを受けた江波はとうとう倒れてしまう。 ・ ・ ・ 石坂洋次郎の出世作を豊田四郎監督が撮った。監督にとってもこれが出世作である。とても戦前に作られたとは思えない自由奔放な女性な愛情表現のあり方を描いた野心作である。若いスタッフが集まったからこそ撮れた作品であるという感が強い。 主人公の女学... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/10/31 23:14
信子(1940)
信子(1940) 信子(高峰三枝子)は、九州の田舎から東京の女学校の教師として赴任した。最初のうちは、田舎訛りをかからかわれたりしたが、徐々に慣れていった。最初のうちは親戚の芸者置屋に下宿していたが、学校で問題となり舎監になった。ところが、寄宿生の一人穎子(三浦光子)が反抗的な態度をとる。学校の有力者の娘ということで他の教師は見て見ぬ振りをするが、信子は厳しく接する。・ ・ ・ 獅子文六の原作を清水宏監督が撮った。清水監督得意の学園モノの女性版である。同時に、高峰三枝子のアイドル映画でもある。皆が女学生に憧... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/30 12:24
転んで起きてまた起きて(1971)
転んで起きてまた起きて(1971) 大学生の正明(堺正章)と修(なべおさみ)は、マリ子(安倍律子)を巡る恋敵。修の家は最初は商売が順調で羽振りが良かったのだが、父親が急死したため莫大な借金を背負うことに。入れ替わるように、正明の家は作っているかつらの輸出が伸びてお金持ちに。 ・ ・ ・ 前田陽一監督作品。 「昨日の敵は今日も敵」に続く渡辺プロダクションが制作した作品である。前作同様、渡辺プロ所属の喜劇俳優が勢ぞろいした作品になっている。それに加えて、花街を主要な舞台に据え、本職の三浦布美子を迎えて、大原麗子などもそろえ華やか... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/10/28 21:17
風俗行ったら人生変わったwww(2013)
風俗行ったら人生変わったwww(2013) 二十九歳になっても女性経験もなく吃音のため人間関係を上手く築けない男(真島慎之介)は、ある日勇気を絞ってデリヘルに電話する。派遣されてきたかよ(佐々木希)を前にした途端、緊張のあまり過呼吸になってしまい倒れてしまう。そんな彼を優しく介抱してくれるかよに一目惚れするが、彼女には風俗で働かなければいけない事情があった。 ・ ・ ・ 2chの@遼太郎の書き込みを原案に、飯塚健監督が撮った。現代のネット社会から生まれた作品と言う意味では、非常に特殊な作品を想像していたのだが、内気な青年が周囲の友達... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/10/27 22:52
風の中の子供(1937)
風の中の子供(1937) 夏休みになって元気に遊んでいた善太(葉山正雄)と三平(爆弾小僧、後横山準)兄弟だったが、父親(河村黎吉)が公文書偽造の疑いで逮捕されてしまう。困った母親(吉川満子)は三平を伯父(坂本武)に預けるが、家に帰りたい三平はいたずらばかりをして家に帰されてしまう。 ・ ・ ・ 坪田譲治の原作を清水宏監督が撮った。子供の自然な姿を撮らせれば右に出る者はいない清水監督にとって、子供の感性を無条件に肯定しそこに一種のユートピアを見る坪田譲治の描く世界はうってつけの世界であると言えよう。本作品においても、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/24 21:46
男はつらいよ フーテンの寅(1970)
男はつらいよ フーテンの寅(1970) 久しぶりに柴又に戻ってきた寅次郎(渥美清)に社長(太宰久雄)から見合い話があった。会ってみると、知り合いの女(春川ますみ)。その女に恋人(晴乃ピーチク)が居ると分かると、東奔西走し、とらやで祝言をあげる。その費用のことでおいちゃん(森川信)と口論になり、博(前田吟)にねじ伏せられた寅次郎は、又旅へと出ていく。・・・ 「男はつらいよ」シリーズ第三作。森崎東監督作品。「男はつらいよ」シリーズを見ていると、東京での話が多くて、旅に出て商売をしている間の寅次郎は、どんな生活をしているのか不思議に思... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/23 18:01
泥の河(1981)
泥の河(1981) 大阪の河口でうどん屋を営む夫婦(田村高広、藤田弓子)の息子、信雄(朝原靖貴)は船の中で住む姉弟(柴田真生子、桜井稔)と親しくなる。両親も優しく接してくれるが、周囲の大人たちの視線は冷たい。彼らの母親(加賀まりこ)がそこで売春をしていることを知っているからである。 ・ ・ ・ 宮本輝の原作を小栗康平監督が撮った。小栗監督のデビュー作である。時代は昭和三十年代前半、高度成長期にささしかかりつつある時期である。本作品の中にも「もはや戦後ではない」とか「太陽族」とかいう言葉が印象的に挟まれている。... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/10/21 18:28
ビリギャル(2015)
ビリギャル(2015) 名古屋の私立高校に通うさやか(有村架純)は両親(田中哲司、吉田羊)の不和などが原因で小さい時から全く勉強に身が入らず、友人等と遊びまわり学業成績も学年ビリであった。二年生の夏休みに塾に通うこととなり、そこの講師(伊藤淳史)との話し合いの中で慶応大学を目指すことになる。父親や担任の先生(安田顕)の冷たい言葉にも負けずに、母親の励ましの中で必死に勉強する。 ・ ・ ・ 実話を基にした坪田信貴の原作を土井裕泰監督が撮った。受験の話よりも、主人公が目標を持って生きるようになったことによる周囲の変化... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/10/14 17:42
吸血髑髏船(1968)
吸血髑髏船(1968) 金塊を積んだ貨物船の中で一部の船員が反乱を起こし、船医(西村晃)やその新妻(松岡きっこ)を皮切りに他の船員全員を殺害した。その三年後、その妻の双子の妹(松岡きっこ)は沈没したその船を発見し、航海日誌を発見して姉の姿も見付ける。そんな矢先、犯人達(内田朝雄、小池朝雄、山本紀彦)が次々と変死を遂げる。世話になっている神父(岡田真澄)に妹は姉の復讐をしてきたことを告白するのだが・・・ 下飯坂菊馬、小林久三脚本、松野宏軌監督作品。松竹が一時作っていた恐怖映画の一作だが、本作品だけがモノクロで作られ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/13 16:08
聲の形(2016)
聲の形(2016) 高校生の将也(入野自由)は、小学生時代に自分のいじめが原因で転校していった聴覚障害を持った硝子(早見沙織)との関係を修復できなかったこと、結局その後孤立してしまい他人との関係を持てなくなったことを苦にして自殺まで考えていた。せめてその前に謝ろうと、硝子に会いに行くが・ ・ ・ 大今良時の原作を山田尚子監督が撮った京都アニメーション制作の作品。長い原作を一本の映画にまとめているので、やや急ぎ足になってしまった感があるが、肝心なところはきちんと押さえた良質な作品になっている。 障害者に対する... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/10 22:04
蜜のあわれ(2016)
蜜のあわれ(2016) 老作家(大杉漣)は近くの金魚売り(永瀬正敏)から買った金魚を愛していた。この金魚、時には少女(二階堂ふみ)の姿になって誘惑してきたりもする。そんな様子に嫉妬して、昔の恋人(真木よう子)の幽霊が現れて少女に纏わり付くようになる。 ・ ・ ・ 室生犀星の原作を石井岳龍監督が撮った。もともと原作が変な話であって、こんな話をよく映画にしようと思ったものだと、その発想と勇気に恐れ入る。石井監督が撮ってきたテーマには似つかわしい話だとは思うが。死の影に怯えながらなお色恋沙汰に執着する主人公の姿はある年... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/10/05 13:55
1リットルの涙(2004)
1リットルの涙(2004) 中学2年の亜也(大西麻恵)は進行性の難病「脊髄小脳変性症」に罹る。高校へ入学するが、症状が進行し歩行が困難になってきて、養護学校へ転校を余儀なくされる。養護学校でも寮生活で頑張るが、症状はどんどん進行し、・・・ 木藤亜也の日記をまとめた書籍を原作に、岡村力監督が撮った。「愛と死を見つめて」の大ヒット以来、こういう難病患者の実話ものは根強い人気である。どんなに主人公を悲惨に描いても、実話なんだから仕方がないと反論出来るので、作る方としてもある程度型通りに作っておけばそれなりの感動を与えられる... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/10/01 14:49
さようならの季節(1962)
さようならの季節(1962) 横浜の港でクリーニング店で働く高志(浜田光夫)は幼馴染の幸子(吉永小百合)と再会する。二人は互いに好意を寄せるが、故郷の田畑を失った幸子一家は、ブラジルへの移住を間近に控えていた。幸子の移住を止めるべく、高志は東奔西走するが・・・ 三木勝己他脚本、滝沢英輔監督作品。吉永・浜田コンビによる青春映画だが、ブラジル移住を考えなければならない当時の日本の貧困層の実像を描いて、現在から見ると色々と考えさせれる作品となっている。幸子には人数合わせのために籍を入れた形式上の夫(武藤章生)が居たり、姉(香... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/09/29 17:01
その人は昔(1967)
その人は昔(1967) 北海道の日高に暮らす貧しい青年(舟木一夫)と少女(内藤洋子)は、親の反対を押し切って東京で暮らし始める。青年は印刷工場で少女はウェイトレスとして働きはじめるが、都会に馴染んできた青年は毎晩酒を飲みギャンブルに耽るようになる。寂しくなった少女は裕福な青年(山中康司)に心惹かれていく。しかし、その裕福な青年はある日突然妻を連れてアメリカへ行ってしまう。少女は、初心に戻り青年に会いに行く。お互いの愛情を確認しあった二人は翌日再会することを約束して別れるが、その翌日青年は印刷工場で大怪我を負ってしま... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/09/22 21:43
長崎の鐘(1950)
長崎の鐘(1950) ID:mwbcf4 長崎医大を卒業した永井(若原雅夫)は学生時代に患った中耳炎のため耳が不自由になり希望の内科ではなく物理療法科に勤務することとなった。放射線療法の研究に没頭し、下宿先の娘(月丘夢路)と結婚し二人の子供を授かり幸せな日々を送っていたが、ある日放射線による白血病で余命三年の宣告を受ける。 ・ ・ ・ ベストセラーの永井隆の原作を、新藤兼人他が脚本を書き、大庭秀雄監督が撮った。原爆を扱った日本最初の劇映画である。 GHQの検閲の下でもあり、原爆とその被害状況は最小限に描き、永井博... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/09/21 18:09
典子は今(1981)
典子は今(1981) サリドマイドの副作用で両腕欠損の典子(辻典子)は、母親の手一つで育てられ、高校卒業を控えていた。母親(渡辺美佐子)の体力の衰えを感じた典子は大学進学を諦め、公務員試験を受ける。・・・ 松山善三監督作品。熊本に住む実在の辻典子さんの半生を本人の出演で撮った。「障害者の社会参加」が声高に叫ばれていた国際障害者年に協賛して制作された映画である。 「名もなく貧しく美しく」を大ヒットさせた松山監督に白羽の矢が立ったのは当然だろう。ただ、時代が下り障害者の周りの社会の目も変化していて、障害ゆえに不条理... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/09/06 12:12
標的の村(2012)
標的の村(2012) オスプレイ配備前後の沖縄北部の東村高江地区の住民の「米軍ヘリパッド」建設に対する抗議運動を記録したドキュメンタリー。 「戦場ぬ止み」を近年発表した三上智恵監督が琉球朝日放送記者時代に作った作品。元々、テレビ番組として作られたものを、長尺にして映像作品として作り直したものであるので、ドキュメンタリー映画としてみると荒削りな面があるが、逆に、それが初心者にとっては、高江地区の住民が抱えている深い悲しみを理解しやすくしているかもしれない。 何よりも驚愕するべきは、高江地区を囲むように作られるヘ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/09/04 19:15
小原庄助さん(1949)
小原庄助さん(1949) 田舎の名家の主人佐平太(大河内伝次郎)は戦後になっても、「小原庄助」を地で行く朝寝朝酒朝湯の生活を送り、近所の人に酒を振る舞い、子供に野球道具を買ってやり、という生活を送っていた。そんな彼のところへ村の文化運動に熱心な吉田(日守新一)から選挙運動の演説を頼まれ引き受けるが、佐平太の周囲からは彼を推す声が出て、代わりに和尚(清川荘司)を立候補させるが、 ・ ・ ・ 清水宏監督作品。この時代、没落していく名家は珍しくなく、その姿は様々な作品に描かれているが、本作品では清水監督らしく軽妙なタッチ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/09/02 09:44
童貞(1975)
童貞(1975) 大学受験を控えた武志(重田尚彦)が街角で惹かれた女性は、日頃から色々と面倒を見てくれている叔父(夏木陽介)の愛人、圭子(五十嵐淳子)だった。叔父の留守中に、圭子を連れ出し、叔父の別荘で情事にふけるが突然圭子は姿を消す。 ・ ・ ・ 福田章二(庄司薫)の初期の作品を原作に貞永方久監督が撮った。原作を読んでいないので良く分からないが、以後の庄司薫の作品の匂いを持っている、この時代の若者のありのままの姿を切り取った作品には仕上がっている。しかし、人間の描き方が粗っぽく、映像的にもあまり工夫された... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/30 17:15
インストール(2004)
インストール(2004) 登校拒否になった女子高生(上戸彩)は、自分の存在する意味を見失ったように感じ、自分の部屋の家具一式を捨ててしまう。その中からコンピューターを見つけた小学生(神木隆之介)は自分の部屋に持ち帰り、直してしまう。そして、エロチャットをして、働かないかと女子高生を誘う。・・・ 綿矢りさのデビュー作を大森美香が脚色し、片岡Kが撮った。発表された当時、原作小説が話題を呼んだので、便乗して作ろうという意図が見え透いた作品になっていて、当時テレビドラマで人気のあった上戸彩と神木隆之介を使っての刺激的な画面... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/26 22:32
やがて...春(1986)
やがて...春(1986) 小学五年生の優樹(庄川正信)は、身なりがだらしなくクラスの男子から虐められていた。女子でも山形から越してきた裕美(高木史恵)が訛りをからかわれていた。担任教師(星野知子)も気づいてはいたが、厳しく注意できずにいた。・・・ 下島三重子と横田与志の共同脚本を中山節夫監督が撮った。現在も解決されていない「いじめ」の問題を中山監督らしい子供中心の視点から描こうとしている。その代わり、一人一人の家庭状況を丁寧に描けていないので、「きれいごと」で終わってしまっている感が強くなっている。最後は、少し刺激... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/25 21:07
さらば夏の光よ(1976)
さらば夏の光よ(1976) 同じ予備校に通う南条(郷ひろみ)と野呂(川口厚)は、ハンバーガーショップで働く京子(秋吉久美子)に同時に恋をする。一緒に働くことになった南条は京子と親しくなるが、一途に京子のことを思う野呂のために身を引く決心をする。・・・ 遠藤周作の原作を山根成之監督が撮った。遠藤周作の原作とは随分異なった筋書きにして、主役の郷ひろみを際立たそうとしているが、余り成功していないように見える。内面の葛藤を上手に表現できずに乱暴な振る舞いに走ってしまうというこの時期の青春映画には典型的な人物像を演じているのだ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/08/25 11:24
津軽じょんがら節(1973)
津軽じょんがら節(1973) 東京に出稼ぎに出ていた女(江波杏子)は、やくざに追われる身の情夫(織田あきら)と一緒に津軽の小さな漁村に帰ってきた。単調な生活を送っていた男は盲目の少女(中川三穂子)と親しい関係になっていく。・・・ 中島丈博の脚本を斎藤耕一監督が撮った。とにかく、暗い映画である。田舎の持っている否定的な側面を余すところなく描ききったという感が強い。都会に暮らせなくなった男女が逃げのびる先としての価値しかそこにはなく、とても人間らしい暮らしを営む場所として描かれている訳ではない。そこにいる人間らしい存在は、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/22 18:08
REX恐竜物語(1993)
REX恐竜物語(1993) 古生物学者(渡瀬恒彦)は、娘(安達祐実)と一緒に恐竜の卵を発見する。その研究スタッフに娘を捨てて出て行った母親(大竹しのぶ)も加わる。やがて孵化した恐竜は、娘を母親と認識する。恐竜の世話に明け暮れる娘だったが・・・ 畑正憲の原作を丸山昇一が脚色し、角川春樹監督が撮った。ありきたりの筋書きだが、主人公の娘の成長と彼女を取り巻く人達、特に両親の人間関係が丹念に描かれていて、面白く観ることが出来た。肝心の恐竜の造形も、現在のCG技術では絶対に出せない着ぐるみ感満載のもので、こういう感じ、私は大好... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/19 21:50
零戦黒雲一家(1962)
零戦黒雲一家(1962) 第二次世界大戦末期、南方前線の小島に素行不良の兵たちが集まった分隊が置き去りにされていた。そこに新たに中尉(石原裕次郎)が赴任してくる。それまで隊を率いていた兵曹(二谷英明)らは最初は反抗していたが、その飛行機の腕と人柄に徐々に惹かれていく。・・・ 萱沼洋の原作を星川清司、舛田利雄が共同脚色し、舛田利雄監督が撮った。明らかに、岡本喜八の「独立愚連隊」シリーズを意識して作られた作品だが、娯楽作品として楽しめるのは、こちらの方かもしれない。娼婦に身を落とした兵曹の恋人(渡辺美佐子)が漂着してく... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/08/18 17:48
喜劇「昨日の敵は今日も敵」(1971)
喜劇「昨日の敵は今日も敵」(1971) 犬猿の仲である大学の応援団(なべおさみ等)と音楽部(田辺靖雄等)がアルバイトに出かけた箱根のホテルで鉢合わせ。たまたまそこへ大富豪(平田昭彦)一行が宿泊する。音楽部の新入部員(堺正章)はその大富豪のご令嬢(紀比呂子)と恋仲になる。しかし、彼等はそこに「箱根独立共和国」を建設すると宣言し・・・ 石松愛弘と前田陽一の共同脚本で前田陽一監督が撮った。前田監督の映画というよりは、製作した「渡辺プロダクション」の映画といった方が適切であろう。精神病者が企む箱根独立宣言というブラックユーモアを昇華する... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/09 18:15
地の群れ(1970)
佐世保の開業医(鈴木瑞穂)は、少年時代に朝鮮人少女を妊娠させ、自殺に追いやった過去があった。そんな彼の前に、強姦されたという被差別部落の少女(紀比呂子)が現れた。被爆者部落の少年(寺田誠、現麦人)に。嫌疑がかかるが、すぐに釈放される。少女は被爆者部落の少年(岡倉俊彦)を真犯人と思い家を訪ねるが・ ・ ・ 井上光晴の原作を熊井啓監督が撮った。原作がとても暗い題材を描いた作品なだけに、いくらロマンチストの熊井監督が撮っても恋愛映画的な部分はあまり目立たず、差別された人間同士のどろどろとした怨念... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/08/05 14:05
シン・ゴジラ(2016)
東京湾から巨大生物が現れて、東京の街を襲い甚大な被害が出る。政府は、早速危機対策に乗り出すが、有効な手が打てない。その対策のチームの指揮を任された内閣官房副長官(長谷川博己)は急遽来日したアメリカの大統領特使(石原さとみ)などと協力しながら事にあたる。しかし、再び巨大生物は進化を遂げて最上陸する。 ・ ・ ・ 庵野秀明が脚本と総監督、樋口真嗣が監督をして作った。ゴジラの恐怖を描くというよりは、ゴジラの出現という「緊急事態」に日本政府がどういう風に対応するかということを中心に、娯楽映画に仕立... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 2

2016/08/02 17:43
日本やくざ伝 総長への道(1971)
昭和初期、高崎前田一家の跡目におされた代貸、竜太郎(高倉健)だったが、叔父格に当たる代貸大宮(天津敏)は面白く無い。そこで、竜太郎を大阪におびき出し、命を狙うが・・・ マキノ雅弘監督作品。大阪での話ばかりで高崎の話がないところを見ると、新しいシリーズの一作目という狙いで作られたと思われるが、続編は無い。豪華なキャストを揃えているのだが、それが裏目に出たのか、善人ばかり出てきて最後に悪人をぶった斬ってスカっとするという任侠映画の醍醐味が薄れてしまっている。敵方の助っ人である鶴田浩二と友情を結... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/07/15 12:25
百円の恋(2014)
実家で自堕落な生活を送っている女(安藤サクラ)はふとしたいさかいから母親(稲川実代子)から追い出されてしまう。馴染みの百円ショップでアルバイトを始めた彼女は、馴染みの客のボクサー(新井浩文)に興味を抱き、近づくが・・・ 武正晴監督作品。実に退屈な作品である。「男」との出会いをきっかけにボクシングと出会い、立ち直っていくという話だが、これだけの話に二時間もかけるのは、あまりにも冗長。男との話以外の、家族との絡みや、百円ショップでの人間模様など不要なエピソードがあまりに多すぎる。脚本を書いたの... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/07/14 12:15
八月の狂詩曲(1991)
長崎の郊外に住む祖母(村瀬幸子)のところへ夏休みを利用して孫四人(吉岡秀隆、大宝智子、鈴木美恵、伊崎充則)が遊びに来た。そんな折、ハワイに住む祖母の弟から会いたいのでハワイに来てくれという手紙が来る。ハワイに行けると喜ぶ孫たちだったが、祖母は乗り気では無い・ ・ ・ 村田喜代子の原作を黒澤明監督が撮った。「生きものの記録」もそうであったが、黒澤監督が描く原爆は個人の恐怖心を限りなく煽るもので、それだけで充分に罪深い存在として描かれる。そこに介在する政治的な情勢や判断とは全く切り離されて存在... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 6

2016/07/11 09:59
落下する夕方(1998)
リカ(原田知世)は同棲相手の健吾(渡部篤郎)に別れを告げられる。華子(菅野美穂)を好きになったという。ところが、その華子がリカが部屋にやってきてルームメートを決め込む。最初はぎこちない雰囲気だったが、徐々に、二人の間に奇妙な友情が芽生えてくるが・・・ 江國香織の原作を合津直枝監督が撮った。人間にとって何かを失うことは避けられない。主人公は、愛する人を筆頭に次々と大切な物を失い続ける。しかし、これは決して悲劇ではない。新たな一歩を歩み始めようとする主人公の姿をあくまでも肯定的に捉えようとする... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/06/29 14:27
靖国 YASUKUNI(2008)
戦後六十周年の年の終戦の日の靖国神社の様子と「靖国刀」を作っていた最後の刀匠の様子を中心に撮ったドキュメンタリー映画。 日本在住の中国人監督、李纓監督作品。色々と物議を醸した作品であるが、なかなか面白い。この映画で主人公的な役割を果たしている刀匠に監督があれこれとインタビューしているのだが、監督の日本語能力の問題もあるのか、会話が全く噛み合わず、客観的に観ると大変滑稽な状況になっている。このコミュニケーション不全からくる滑稽な状況と云うのは、靖国神社境内の中でのシーンでも延々と続く。ちょう... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/06/14 18:42
ふしぎなクニの憲法(2016)
二〇一五年夏、いわゆる安全保障関連法案が国会で強行採決され、国内に憲法論議が盛んに行われるようになった。それからの動きの中で、様々な立場の人の連邦に関する思いをインタビュー形式で浮き彫りにするドキュメンタリー。 松井久子監督作品。憲法の改正を声高に叫んでいる安倍政権のもとで現在の憲法の精神が骨抜きにされることを危惧した監督の思いが詰まった映画である。とはいえ、一部で盛り上がっている憲法改正反対運動の動きとは完全に一線を画し、自民党の前憲法改正推進本部長の船田元氏を筆頭に、作家の瀬戸内寂聴氏... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/26 16:17
江戸川乱歩の陰獣(1977)
探偵小説か(あおい輝彦)は、偶然知り合った実業家夫人(香山美子)の大江春泥という探偵小説家から脅迫されているという相談を受ける。彼女を脅かすような事件が次々と起こる中、主人(大友柳太朗)が殺される。・・・ 江戸川乱歩の原作を加藤泰監督が撮った。江戸川乱歩の小説の中では、鮮烈な印象をあたえるというよりは本格的な推理ものとして落ち着いて読める作品だけに、本作品も他の乱歩作品を扱った映画と比べると地味な印象がなくもないが、その代わり、サディズムを巡る男女の恋愛の機微を恐ろしいほどに映し出してくれ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2016/05/17 17:08
さようならCP(1972)
横浜の町で暮らしながら障害者運動をしているCP(脳性麻痺)の人達の生活と、周囲の人間との様々な軋轢を追う。・・・ 原一男監督のデビュー作。障害者運動の中で異彩を放ち当事者運動の魁となった「青い芝の会」の活動の様子を収めた貴重な記録として語られることの多い本作品だが、この作品の魅力はそんなところには全く無い。 人間が生きていくにあたって、敢えて見たくないものが世間にはいっぱいある。そういうものを見てしまうと自分の生きている基盤が崩されてしまうからだ。この作品に登場する「障害者」は、普通の人... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/05/12 22:47
異邦人の河(1975)
自動車修理工(朴雲煥(ジョニー・大倉))は、在日朝鮮人であることを隠して働いていた。ある日、自殺しようとした女性(大関優子、現佳那晃子)を助けるが、彼女も在日朝鮮人だった。 李学仁監督作品。自らも在日二世である監督が独立プロダクションを作って撮った作品だけあって、当時の朴正熙軍事政権下の厳しい言論弾圧の余波が日本にも及んでいた厳しい世情の中で、主人公が自らの生い立ちにしっかりと向かい合っている女性との交流の中で在日朝鮮人としてのアイデンティティーを発見していくプロセスをしっかりと映像化して... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/11 10:34
誘拐報道(1982)
経営していた喫茶店を手放し、借金に苦しんだ男(萩原健一)は、娘(高橋かおり)の同級生(和田求由)を誘拐する。身代金を両親(岡本富士太、秋吉久美子)に要求するが、受け渡し現場に警察が張っていて、接触できない。・・・ 一九八〇年に発生した宝塚市学童誘拐事件を描いた読売新聞大阪本社社会部編の同名ドキュメンタリーを原作に、松田寛夫が脚本を書き、伊藤俊也監督が撮った。事件を起こした犯人と同時に、捜査する警察、取材する報道機関を同時に描いて一種の群像劇として仕上げている。狙いは良く分かるが、犯人側の描... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/08 22:07
キューバの恋人(1969)
船員(津川雅彦)は、休暇中に立ち寄ったキューバのハバナで、政府軍の若き女民兵(ジュリー・プラセンシア)に一目惚れする。故郷へ帰る彼女を追いかけた彼の前には、戦いに倒れた彼女の家族の墓があった。・・・ 処女作「とべない沈黙」がキューバで評判になった縁で撮った黒木和雄監督の第二作。日本とキューバの合作映画。戦いに命を賭けなければならない女兵士と、呑気な日本人青年の奇妙な恋の行方は、それはそれで非常に面白いのだが、津川雅彦以外は全てキューバの演技未経験者が出演していて、正に革命進行中のキューバの... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/05/07 22:48
ぼっちゃん(2013)
派遣社員の梶(水澤紳吾)は、容姿に対する劣等感が強く、何時も自分一人で携帯電話から掲示板にその思いをぶつけながら働いていた。佐久の町で仕事を得た彼は、隣室のイケメンで女にもてる岡田(淵上泰史)の傲慢な態度に複雑な感情を抱かざるを得なかった。そんな中同じく不器用なタイプの田中(宇野祥平)と親しくなるが、同時に知りあった女(田村愛)と恋仲になり、彼は阻害されてしまう。・・・ 大森立嗣監督作品。秋葉原通り魔事件にヒントを得て作られた作品である。当事件の犯人が書き残した掲示板の言葉は、作家の想像力... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/04 23:07
いれずみ突撃隊(1964)
浅草のチンピラヤクザ(高倉健)が配属されたのは華北の最前線部隊。その部隊では初年兵いじめが横行していたが、彼は言うことを聞かない。そんな彼が気になる従軍慰安婦(朝丘雪路)に横恋慕した上官(安倍徹)の思惑でより危険な最前線に送られることになる。・・・ 石井輝男監督作品。「独立愚連隊西へ」とか「兵隊やくざ」などと同系列の作品であるが、面白さという点で言えば本作品が一歩抜きん出ている。上官も下士官もない主人公の暴れっぷりは半端ないし、上官(杉浦直樹)が自分より強く、浅草界隈の顔役と聞くと最期まで... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/05/01 11:55
広河隆一 人間の戦場(2015)
パレスチナから始まり、チェルノブイリ、福島までフォトジャーナリストとして関わり続けてきた広河隆一氏、その活動は雑誌の編集、原発事故被害者の救援へと広がっている。その姿を追ったドキュメンタリー。 長谷川三郎監督作品。熱い思いを秘めながらレンズを被写体に向け続ける広河隆一の態度は写真家の枠を明らかにはみ出している。社会運動家といったほうが近いかもしれない。全編に渡り「見つめる目を見つめる」面白い映画になっている。映画の中の広河さんの熱い思いを出す姿を、あくまでも冷静に映し出す長谷川監督の眼は冷... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/04/29 21:30
人のセックスを笑うな(2008)
美大生(松山ケンイチ)は友人達(蒼井優、忍成修吾)とドライブ中、ふとした縁で女性(永作博美)を拾う。ところが、彼女は彼が通う大学の講師であった。モデルになった彼は彼女と肉体関係を持ち夢中になるが、彼女には年上の旦那(あがた森魚)が居た。・・・ 山崎ナオコーラの原作を井口奈己監督が撮った。ストーリーが単純なので、その分、映像に思い切って凝っているのは良く分かるのだが、登場人物同士の関係が緊張感がないので、長回しが単なる冗長な演出に思えたり、あちこちに配した小道具も分かりづらくなっているように... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/04/29 17:17
大怪獣決闘ガメラ対バルゴン(1966)
戦時中、ニューギニアで見つけた巨大なオパールを盗みに平田(本郷功次郎)と小野寺(藤山浩二)、川尻(早川雄三)は現地人の反対を押し切って森のなかで手に入れる。小野寺は他の二人を洞窟に閉じ込め、一人で日本に帰るが、その船中でその物質は孵化し、赤外線を浴びて巨大な怪獣バルゴンとなる。一方、ニューギニアで生き延びた平田は酋長の娘(江波杏子)から怪獣の話を聞き、娘を連れて日本に戻るが・・・ 田中重雄監督作品。シリーズ第二作目。東宝の「ゴジラ」シリーズに対抗しようとした意図は良く分かるが、怪獣の造形や... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0

2016/04/27 22:47
ちょんまげぷりん(2010)
シングルマザーのひろ子(ともさかりえ)と息子(鈴木福)は、ある日江戸時代からタイムスリップしてきた侍(錦戸亮)と出会う。困っていた侍の様子を見かねた彼女は家に住まわせる。その御礼にと侍は家事一式を引き受ける。そのおかげで彼女は出世し、侍は料理、特に菓子作りの腕を上げていくが・・・ 荒木源の原作を中村義洋監督が撮った。タイムスリップというアイデアは今更目新しくもなんともない。そこに拘らず、シングルマザーと侍の恋愛物語を中心に据えているのは成功。侍がお菓子作りに腕を発揮するという意外性も映像化... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/04/12 17:49
海街diary(2015)
鎌倉に住む三姉妹(綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)は、母親を捨てて家を出て行った父の葬儀に出席した。そこで腹違いの妹(広瀬すず)に出会う。義母(中村優子)と残された彼女は鎌倉に移り住む。・・・ 是枝裕和監督作品。この監督の作品らしく古い家を守り姉妹のつながりを大切にして生きていこうとする人達の生活の様子は、自然に生き生きと描かれているが、各々の登場人物が抱えている悩みや葛藤を説明している件になると急に分かりづらくなってくる。そのぐらいは観客の想像力で補って観て欲しいと言う事なのだろうが、起用... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/04/08 10:02
戦場ぬ止み−いくさばぬとぅどぅみ−(2015)
辺野古基地建設反対運動を追ったドキュメンタリー映画。 三上智恵監督作品。琉球朝日放送開局時から様々なドキュメンタリー制作に携わってきた彼女ならではの作品。辺野古基地建設現場での反対運動とそれを阻止する機動隊等との衝突を中心に「辺野古」という土地に拘った作品である。勿論、そこには基地建設に賛成する人も住んでいるのだが、そういう人も反対派の人と感情的に対立しているわけではない所が、人間の真実の姿を映し出しているようで興味深かった。警備している機動隊や海上保安庁の人とも何となく友だちになっていく... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/03/29 18:34
ションベンライダー(1983)
いつもガキ大将(鈴木吉和)にいじめられている中学生三人組(河合美智子、永瀬正敏、坂上忍)は、目の前でガキ大将が誘拐されるのを目撃する。三人は彼を救出するため横浜に向かうが、そこで誘拐犯を取り戻すように暴力団から指令を受けている男(藤竜也)と出会い、一緒に行動するが・ ・ ・ 相米慎二監督作品。企画としては明らかに第二の「セーラー服と機関銃」を狙ったものであろうが、ヤクザの抗争の部分が少なく中学生たちの行動を中心に描いているので、少し趣の異なった作品になっている。どちらが良いかは好みであろう... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/03/24 17:44
2つ目の窓(2014)
奄美大島に住む高校生の界人(村上虹郎)と同級生の杏子(吉永淳)。ユタ神様として生きてきた杏子の母親(松田美由紀)が余命いくばくもないことが分かり、動揺が広がる。 ・ ・ ・ 河瀬直美監督作品。従来の河瀬監督の作品通りドキュメンタリータッチで撮られた映像の中で朴訥に語られる台詞には重みがあって、生と死、輪廻転生について語られる言葉には思わず惹きつけられる。舞台となっている奄美大島の美しい雄大な自然もそのテーマと上手くマッチしている。ただ、主人公の親の離婚や死など物語として作られている部分と、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/03/14 21:52
円卓 こっこ ひと夏のイマジン(2014)
小学三年生の女の子(芦田愛菜)は三つ子の姉(青山美郷)と両親(八嶋智人、羽野晶紀)祖父母(いしだあゆみ、平幹二朗)という大家族に囲まれている。彼女のクラスメートには吃音の子(伊藤秀優)在日の子(古谷聖太)等居るが、彼女には全てが憧れの対象でしか無い。・・・ 西加奈子の原作を行定勲監督が撮った。原作は、想像世界の入口での言葉の持つ奥深い機能に対する深い洞察に裏打ちされたものであるが、行定監督は空間に浮遊する文字を棒や箸で掴みとっていくという形で映像化した。見事な技法である。他人が悲しく思って... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/03/11 23:21
喜劇あゝ軍歌(1970)
戦死者を祀ってある御霊神社に遺族を案内している観光業者(フランキー堺、財津一郎)は、ある日、老婆(北林谷栄)を案内するが、彼の息子(大村崑)も二人同様、気違いのふりをした脱走兵で眼前で戦死した男だった。 前田陽一監督作品。戦争に拘った映画なのだが、主人公が気違いを演じて戦闘から逃れてきた脱走兵という設定が面白い。そうでありながら、御霊神社(敢えて靖国神社とはしていない)に参拝者を案内することで生計を立てている。それは、戦死者に対する畏敬の念からではなく、何もいい事をしてくれなかった戦争とい... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/03/09 18:01
砂の女(1964)
昆虫を求めてやってきた男(岡田英次)は、女(岸田今日子)が住む砂の穴の下に建てられた家で一夜を明かす。翌朝起きると外に出るための縄梯子が外されていて、家に降ってくる砂を掻き出す作業を手伝わされる。男は脱出するために様々な手を使うが・・・ 安部公房の原作を当人が脚色し、勅使河原宏監督が撮った。登場人物がほとんど二人だけの一種の不条理劇であり、人間は自由を真に求めているのか、女の持つ「巣作り本能」のようなものの上に男は安住したがるもの、それが男女の関係の本質ではないかなど、テーマを考えだすと切... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/03/02 21:57
選挙フェス(2015)
2013年の参議院議員選挙、元、レゲエ・ロックバンド「犬式 a.k.a. Dogggystyle」のボーカルだった三宅洋平氏が立候補した。彼の選挙運動のスタイルは音楽活動と政見演説を融合させた「選挙フェス」と銘打った独特なものだった。・・・ 杉岡太樹監督が撮ったドキュメンタリー。何も前振りの説明もなく、いきなり何の遠慮もなく、三宅の選挙活動を中心にその間に一人で悩む姿も含めて、「全てをカメラに収めてやる」という執念のようなものを感じさせながら追いかけている。三宅の選挙運動が中心になるので彼... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/27 21:53
セーラー服と機関銃(1981)
父親を亡くしたばかりの女子高生(薬師丸ひろ子)の前にヤクザが現れて先代組長(藤原釜足)の遺言で組長になってくれという。断ると、若頭(渡瀬恒彦)が討ち入りに行くと言うので、引き受けるが、・・・ 赤川次郎の原作を田中陽造が脚色し相米慎二監督が撮った。一言で言えば、普通の女子高生が「愚かな女」になる過程を描いた映画。そして、この愚かな女がどんなに魅力的な存在かを説いた映画である。女子高生がヤクザの組長になるという荒唐無稽な設定からこれだけ濃密な人間ドラマに仕立てあげたスタッフの力量は見事。ヤクザ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/26 21:50
大忍術映画ワタリ(1966)
戦国時代、伊賀国では百地党と藤林党の忍者が対立していた。そこにやってきた少年忍者ワタリ(金子吉延)と爺(牧冬吉)は、百地党の下忍養成所の忍者カズラ(伊藤敏孝)と親しくなる。・・・ 白土三平の原作を船床定男監督が撮った。原作は白土三平の作品らしく冷徹な忍者の世界を描いて、哀愁漂う作品だが、本作はあくまでも子供向けの娯楽作品なので、単純に楽しめるものになっている。船床監督は「月光仮面」を撮った監督で若くして草創期のテレビを支えた人である。本作品でもその腕を遺憾なく発揮してスピーディーに筋を展開... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/25 11:01
クレージーだよ天下無敵(1964)
先祖代々宿敵同士の猿飛(植木等)と犬丸(谷啓)は、ライバル会社の調査室に勤めている。猿飛の持っている新商品の設計図を狙う犬丸だがうまくいかない。ところが、美人スパイに騙されて、両社共、「立体テレビ」を開発していることを知られ、国際スパイ団に追われる事となる・・・ 田波靖男脚本、坪島孝監督作品。三角関係と追いかけっこの要素を取り入れるとどんな映画でも面白くなるというセオリーに徹した感があって、いとも簡単に面白い映画を作ったという感じ。そのプロのお手並みお見事としか言いようが無い。追い掛けられ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/23 21:38
時計 Adieu l'Hiver(1986)
オリンピックの日本代表のフィギュアスケート選手(いしだあゆみ)とアイスホッケー選手(渡哲也)は結婚し、娘(中嶋朋子)が生まれたが、離婚し、母親が娘を育てていた。やがて、フィギュアスケートを始めた娘だったが、その娘の成長を題材に映画を制作することになるが、周囲の期待に反して娘は一向に上達しない。・・・ 倉本聰監督作品。倉本聰のただ一本の監督作品である。倉本聰といえば、テレビドラマから出発した人らしく達者な台詞回しが売りだが、本作品ではその長所が全く生かされていない。主人公の少女がスケート選手... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/22 21:53
喜劇 女は男のふるさとヨ(1971)
ストリッパーの斡旋業をしている夫婦(森繁久彌、中村メイコ)のもとに、久しぶりに昔の踊り子(倍賞美津子)が戻ってきた。そろそろ身を固めたいというのだ。ところが、昔のヒモに強引に連れ去られてしまう。・・・ 藤原審爾の原作を森崎東監督が撮った。森繁久彌と組んだ「女」シリーズ第一作。森崎監督独特の「ごった煮感覚」が遺憾なく発揮された作品である。体一つで稼いでいる女性達への愛と尊敬の眼差しが前編に溢れていて実に心地良い。「社会の底辺で生きている」などと言う表現をよく使うが、人間として大切な物を大事に... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/19 22:30
おさな妻(1970)
母親(坪内ミキ子)を亡くし孤児になった高校生(関根恵子、現高橋恵子)は、アルバイトをしている保育所でなついてくれる子供(佐藤久里子)の父親(新克利)と恋仲になり、結婚するが、彼には付き合っていた女性(真山知子)がいた。・・・ 富島健夫の原作を臼坂礼次郎監督が撮った。当時未だ新人女優であった関根恵子を売り出す為の映画であることは明らかで、彼女の様々な表情が見えることがこの作品の大きな魅力である。ただ、それに執着する余り、焦点の定まらない作品になっていることは否めない。原作は、中高生向けに書か... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/18 21:16
幕が上がる(2015)
軽い気持ちで高校の弱小演劇部の部長を引き受けたさおり(百田夏菜子)だったが、そんな彼女の前に「学生演劇の女王」と呼ばれていた吉岡(黒木華)が現れる。吉岡からヒントを貰う度に、演劇部員たちはその面白さを知り、演劇の虜になっていく。さおりの書いた「銀河鉄道の夜」を上演し、地区大会を突破するが、・・・ 平田オリザの原作を喜安浩平が脚色し、本広克行監督が撮った。ももいろクローバーZが主演するということで話題になった作品だが、内容は正統すぎるほど正統な青春映画で、ももいろクローバーZを見に行った人は... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/16 22:45
みんなの学校(2015)
大阪市立大空小学校の目標は「不登校ゼロ」。発達障害の有る子供も同じ教室で学ぶこの学校では教職員、地域の人々が一丸となって、一人一人の抱えている問題に取り組んでいる。・・・ 関西テレビの報道畑でドキュメンタリー番組を手がけてきた真鍋俊永の初監督作品。統合教育のあり方を考える何か何処かに肩苦しさの残る作品を想像して観に行ったのだが、良い意味で裏切られた。小学校の様子を一年間にわたっていきいきと撮っていて、思わず、映画の中に入ってしまって、子供と一緒に泣いたり笑ったりしてしまった。拗ねた子供の表... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/14 23:00
ミヨちゃんのためなら 全員集合!!(1969)
漢方薬店の主人(いかりや長介)は、赤子を置いて妻(大森暁美)に逃げられ、薄給の従業員達(荒井注、高木ブー、仲本工事)にも逃げられて、残った従業員(加藤茶)にどうしようもない怒りをぶつけながら、仕事をしていた。その工場から出る悪臭が近所の不評を買い、立ち退き運動が起こる。主人たちの高校時代の恩師(ハナ肇)だけは反対したが、・・・ 渡辺祐介監督作品。ドリフターズの映画シリーズ第九作。どちらかと言うと、親子を演じたハナ肇と倍賞美津子の映画であり、肝心のドリフターズは、コメディーリリーフ役に徹して... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/12 22:08
愛の渦(2014)
裏風俗店で行われている乱交パーティーに参加したニート(池松壮亮)は、参加者の一人、女子大生(門脇麦)とセックスを繰り返し、親近感を持つが、・・・ 三浦大輔が自身の戯曲を自らが監督して作った作品。扱っている題材が題材なだけにキワモノ扱いされているが、内容は極めて濃く、人間の本質をよく付いている。セックスをするために集まってきたという事だけが共通点の男女の会話がこんなに面白いものになるというのは当たり前の事だけど大発見。どうせセックスするだけなんだから見栄を張っているだけ損。だけど、それでもや... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/11 22:08
夢売るふたり(2012)
東京の片隅で小料理屋を営む若夫婦(阿部サダヲ、松たか子)は、調理場からの失火が原因で店を全焼させてしまう。失意のどん底に有った夫は、たまたま会った店の常連客(鈴木砂羽)と一夜を共にし、彼女から金を受け取る。家に帰ると、妻は夫の不倫を見抜き怒るが、夫に結婚詐欺を働いてもらって、開店資金にしようと思いつく。 ・ ・ ・ 西川美和監督作品。夫婦で共同して結婚詐欺を働くという実際にはまず考えつかないようなアイデアが面白い。夫の不倫相手になる女性たちがリアリティを持って描かれているので、その部分だけ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/09 20:59
帰って来たヨッパライ(1968)
日本海に遊びに来た大学生三人(フォーク・クルセダーズ)は、海水浴の途中で服を盗まれ代わりに置いてあった軍服を着たところ、韓国からの密航者に間違えられ、韓国の軍人(佐藤慶)らに追われる身となる。 大島渚監督作品。ベトナム戦争当時は韓国からもベトナムに徴兵されて戦闘に参加していた。現在話題の「集団的自衛権」の為せる業である。そういう背景を知らずに見ると、全く何の事やら分からない作品である。そういう物騒なことにお隣の国が巻き込まれているのに、見る限りでは全く区別がつかない日本人が無関心でのほほん... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

2016/02/08 12:06
ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説(1990)
古代遺跡の発掘現場で連続して殺人事件が起こる。現場に海水が残され、直径三センチほどの穴が遺体に開けられていた。そんな折、テレビ局で古代史のスペシャル番組を制作していたスタッフ(堀内正美)が失踪する。同僚のスタッフ(柴俊夫、荻野目慶子、風見しんご)は行方を追うが、・・・ 佐々木守脚本、実相寺昭雄監督作品。題名通り、往年の人気テレビ番組「ウルトラQ」の映画版として造られた作品である。主人公の役名が同じであったり、ナレーターが同じ石坂浩二であったりするだけで、ファンだった「昔の子供」は喜んで観る... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/05 22:55
エデンの海(1963)
瀬戸内海の女子校に赴任してきた新任教師(高橋英樹)は、担任のクラスの自由奔放な気質の女学生(和泉雅子)が学校に馴染めずにいるのを気にしていた。自分に対する好意を素直にぶつけてくる彼女徐々に好意をもつようになるのだが、・・・ 若杉慧の原作を馬場当が脚色し、西河克己が監督した。同じメンバーで後年、山口百恵を主演にして再映画化していて、そちらの作品の方が有名だが、私個人としては、山口百恵はイメージに合わず、こちらの方がしっくり来る。 原作では、女学生の生い立ちに言及しているところもあり、つまら... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 3

2016/02/04 22:40
昭和残侠伝 唐獅子牡丹(1966)
左右田組の客人(高倉健)は、弟分(津川雅彦)の結婚を認めてもらうために、榊組の組長(菅原謙二)を斬った。しかし、出所してきてみると、榊組は未亡人(三田佳子)が仕切っていたが、左右田組の親分(水島道太郎)の嫌がらせにあって、職人の数も減り苦しい思いをしていた・・・ 佐伯清監督作品。「昭和残侠伝」シリーズ第二作目。お決まりのシーンも出て来るが、基本的には主人公と未亡人の恋愛物である。自分の素性を言い出すことが出来ず、陰ながら応援することに徹する主人公と、女の弱みを見せながらも一家の大黒柱として... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2016/02/04 07:46
帝銀事件死刑囚(1964)
昭和二十三年、東京都豊島区の帝国銀行(現、三井住友銀行)で行員を大量毒殺し、現金小切手を奪い去るという事件が起こった。警察は画家の平沢貞通(信欣三)を逮捕し、自白を得たが、その供述は極めて不正確であり、裁判に入ると一転無罪を主張する。・・・ 熊井啓の初監督作品。実際に起こった「帝銀事件」を固有名詞その他も含めほぼ忠実に映画化している。冤罪事件の代名詞のようにこの事件が語られるようになったのもこの映画のインパクトの強さが一役買った面は否めない。また、それと同時に熊井監督が様々な作風を持った人... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/02/01 20:57
首相官邸の前で(2015)
福島で起こった原発事故。最初はそれに当惑していた当事者たちが、その思いを怒りに変え、「原発反対」の名のもとに集まっていき、大きなうねりとなって首相官邸前の大規模なデモに結実していく。 社会学者、小熊英二氏の初監督作品。これまでに大小様々な所で行われてきたデモや集会の様子は、最近は「youtube」等のサイトに無数にアップロードされている。そういう映像の中から、福島第一原発とそれに呼応する形で起こってきたデモが自然発生的に起こり、首相官邸前の大きなデモに発展するまでの映像をピックアップして、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/31 22:05
海を感じる時(2014)
女子高生(市川由衣)はクラブの先輩(池松壮亮)にキスをせがまれ許す。それ以来彼女は彼に自分への愛情がないことを知りつつ、彼を引き止めるために肉体関係を続ける。やがて、それは母親(中村久美)の知るところとなり、・・・ 中沢けいの原作を荒井晴彦が脚本を書き、安藤尋監督が撮った。原作が主人公の細かな心の揺れを描いただけのものなので、映像化は難しいと思っていたのだが、流石に脚本がうまく緊張感を持って最後まで観ることが出来た。ただ、母親との葛藤はもう少し説明した方が話に奥行きが出たのかもしれない。男... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/29 12:43
坊っちゃん(1953)
新任教師として松山の旧制中学校に新任教師として赴任した男(池部良)は、一本気な性格から揉め事ばかりを起こしていたが、同僚教師、山嵐(小沢栄、後小沢栄太郎)と意気投合していく。そんな時、同僚教師(瀬良明)は彼の婚約者(岡田茉莉子)への教頭(森繁久彌)の横恋慕から教頭の陰謀で九州に転勤させられた。・・・ 夏目漱石のベストセラーの戦後初、二回目の映画化。丸山誠治監督作品。数多くの青春映画を手がけた丸山監督らしく手堅くまとめているが、何と言ってもこの作品を支えているのは、キャストの妙。知的な雰囲気... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/24 16:53
クレージーだよ奇想天外(1966)
α星は地球で行っている戦争の余波に困り果てていた。そこで地球人に戦争を止めさせるべく、M7(谷啓)を地球に派遣した。そこで入れ替わった男は商事会社に勤務していた。M7は、そこで造られた兵器を超能力を用いて花火に変えてしまった。・・・ 田波靖男の脚本を坪島孝監督が撮った。クレージーキャッツが主演したシリーズの中で唯一谷啓が主演した作品である。この作品が作られた年はベトナム戦争が泥沼化していた時代で、この作品に描かれている武器の日本からの極秘輸出や、アメリカの在日米軍基地への核兵器の持ち込み疑... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/21 16:33
愛しのチィパッパ(1986)
父親の友人(前田武彦)の紹介で一流企業に入社したての女性(高見知佳)は、会社内で噂されるほど父親(植木等)と仲が良い。ある日、ひょんなことから妻子持ちの建築デザイナー(布施明)と知り合い、付き合うことになるが、程なく父親の知る所となり、・・・ やまさき十三の原作を栗山富雄監督が撮った。後に同じスタッフで「釣りバカ日誌」シリーズが作られた。一人の女性の自立する家庭をコミカルに描き出そうという意図は良く分かるのだが、周囲の人物の描き方が中途半端で、特色のない作品になってしまった。特に、布施明演... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/20 18:04
小島の春(1940)
ハンセン氏病患者の療養所の医者(夏川静江)は、四国の島を回り、在宅の患者達に療養所への入所を勧める。そこには親子、夫婦の哀しい別れがあった。・・・ 長島愛生園の勤務医だった小川正子の手記を本に豊田四郎監督が撮った。当時のハンセン氏病患者の隔離政策の下で忠実に職務に励む主人公の姿は、現在から見ると複雑な思いがしなくもないが、基本的にそれは映画とは別の問題であろう。意図して叙情的に切り取られた美しい風景の中で、病気のために引き裂かれる肉親たちのぶつけどころのない怒りや悲しみをこれでもかというほ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/19 15:47
狼と豚と人間(1964)
ドヤ街に生まれた男(北大路欣也)は最期まで母親の面倒をみた。そこに現れた下の兄(高倉健)は、上の兄(三国連太郎)が属する暴力団の覚醒剤取引現場を襲撃し現金を強奪する計画を立て、彼とその仲間を引き入れた。計画は成功するが、肝心の現金を弟が隠してしまい、 ・ ・ ・ 佐藤純彌と深作欣二の共同脚本を深作欣二監督が撮った。作りとしては完全にアクション映画なのだが、心に残るのは三人兄弟の葛藤だけというどういう風に見たらいいのか分からない作品である。特に、高倉健の相棒として登場する男(江原真二郎)等は... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2016/01/14 09:59
プリンセス・トヨトミ(2011)
会計検査院の三人(堤真一、岡田将生、綾瀬はるか)は、大阪の「OJO(大阪城跡整備機構)」に不審な点を感じる。調べていく内、そこと最初に訪れたお好み焼き屋の夫婦(中井貴一、和久井映見)と息子(森永悠希)とその友達(沢木ルカ)の間に密接な関係が有ることに気づく。・・・ 万城目学の原作を鈴木雅之監督が撮った。監督がテレビ畑の出身らしく、一本の映画に収めるには、話が飛びすぎて盛り上がりに欠ける。特に、主人公であるべきプリンセスの位置が中途半端でサスペンスとして期待してみると肩透かしを食わされる。小... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0

2016/01/08 21:24
あいつと私(1961)
野放図な大学生、三郎(石原裕次郎)はヒョンとしたことから女学生(芦川いづみ)の家に招かれ歓迎を受ける。夏休み、二人はクラスメートとドライブに出掛けるが、そこには三郎の母(轟夕起子)と華道の弟子(渡辺美佐子)がやってきた。彼は昔弟子と関係を持ったことが有ったのだ。・・・ 石坂洋次郎の原作を中平康監督が撮った。石坂洋次郎得意の自由闊達な青春群像を好意を持って描いた作品であるが、現在になって観てみると、金持ちの贅沢なお話の域を脱しきれていない。まあ、この時代、石原裕次郎という存在も含めて都会の大... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 5

2016/01/07 18:32
Wの悲劇(1984)
劇団の研究生(薬師丸ひろ子)は、オーディションに漏れてライバル(高木美保)に一歩遅れを取った。そんな時、看板女優(三田佳子)の愛人(仲谷昇)が腹上死する。この事件をきっかけに、彼女は重要な役を射止めることになるが、・・・ 夏樹静子原作、荒井晴彦、澤井信一郎の共同脚本、澤井信一郎監督作品。夏樹静子の原作は劇中劇として処理し、それをめぐる人間模様の話にするのは、珍しくはないが、荒井晴彦の脚本が素晴らしく、薬師丸ひろ子のアイドル映画であるにもかかわらず、大人の鑑賞にも充分に耐え得る作品に仕上がっ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/12/31 18:46
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(1995)
小学生のノリミチ(山崎裕太)とユウスケ(反田孝幸)は同級生のナズナ(奥菜恵)のことが好きだった。両親の離婚で二学期から転校することになったナズナは、ノリミチとユウスケが水泳で競争するところに居合わせて、勝った方と駆け落ちすることにしたのだが・・・ 岩井俊二監督作品。テレビドラマとして放送されたものを再編集して劇場公開された。テレビドラマとして企画された物なので、分かりやすく素直な筋立てであり、岩井監督作品としては好感が持てる。大人の入り口に立ったばかりの小学生達の心の揺れを微妙に映像化する... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/12/29 21:37
海底軍艦(1963)
カメラマン(高島忠夫、藤木悠)は海運会社の専務(上原謙)の秘書(藤山陽子)がムウ帝国の工作員(平田昭彦)に誘拐されるのを阻止する。海底に栄えるムウ帝国は、かつての植民地だった地上の諸大陸を再び支配すべく、攻撃してきた。そのムウ帝国が恐れていたのは、旧日本海軍が開発していた空を飛べる潜水艦だった。・・・ 押川春浪の原作を本に作られた本多猪四郎監督作品。特撮は円谷英二。「轟天号」と呼ばれる巨大潜水艦が初めて登場する映画として有名である。後に「惑星大戦争」にも登場した。この轟天号を完成させた大佐... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/12/26 22:01
純愛物語(1957)
上野で掏摸をはたらいていた戦災孤児、貫太郎とミツ子(江原真二郎、中原ひとみ)はお互いに好意を持っていたが、警察に捕まり、少年院へ別々に送られてしまう。その間、ミツ子は身体に異変を感じるようになっていた。小さい頃に原爆投下直後の広島に母親を探しに行ったことが有ったのだ。少年院から脱走したミツ子を貫太郎が探しだした頃にはミツ子の身体は弱り切っていた。・・・ 水木洋子の脚本を今井正監督が撮った。社会派とも言われる今井監督だが、真骨頂は若者達の活き活きとした表情を捉える旨さだと思う。主人公の身体が... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/12/25 12:06
大空に乾杯(1966)
新人スチュワーデス(吉永小百合)は、初フライトの日、花壇の手入れに来ている学生(浜田光夫)と知り合う。一方、フライトの時に知りあった大会社の社長(清水将夫)の息子(平田大三郎)を紹介されるが、・・・ 若山三郎の原作を斎藤武市監督が撮った。安心して観ることが出来る吉永・浜田コンビのアイドル映画。今から見ると主人公の「現代っ子」ぶりについて行けない部分があるのが面白い。貧乏な学生を選ぶのか金持ちのお坊ちゃんを選ぶのかという話だが、双方ともに心の交流があるようで充分には描かれていないので、どうい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/18 17:57
1999年の夏休み(1988)
全寮制の中学校の夏休み、四人の中学生が残された。その一人、悠(宮島依里)が湖に身を投げる。和彦(大宝智子)への思いを受け容れられなかった為である。同じく和彦を愛する直人(中野みゆき)との関係がギクシャクする中、悠とそっくりな薫という転校生が寮に入ってくる。・・・ 萩尾望都の原作を岸田理生が脚色し、金子修介監督が撮った。少年の同性愛への目覚めという、スキャンダラスなテーマに挑戦した原作を、その雰囲気を壊すこと無く映像化している。登場人物を最小限の四名に絞り、少年役を少女に演じさせることによっ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/16 21:54
三十六人の乗客(1957)
刑事(小泉博)は退職するつもりで愛人(淡路恵子)と夜行バスでスキーに出かける。ところが、そのバスに強盗犯が乗っている可能性が高いことを、同じ部署の刑事の義父(志村喬)から知らされて・・・ 有馬頼義の原作を、井手雅人、瀬川昌治の共同脚本で杉江敏男監督が撮った。娯楽映画を数多く撮って来たスタッフらしく、サスペンス映画はこうやって作るのだという所を、無駄なく抑えてある絶品。刑事の仕事に嫌気が差しながら事件の捜査を一人で努めなければならなくなった主人公の葛藤と平行して進んでいく、走行中のバスという... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/15 18:10
PiCNiC(1996)
精神病院に入れられた女性(Chara)は、同じ病院に入院している男達(浅野忠信、橋爪浩一)と塀の上を歩いて外の世界へ出る。そこで牧師(鈴木慶一)から聖書を渡された男は世界が終わると信じこみ、その終わりを見に、塀の上を歩いて長い旅に出る。 岩井俊二監督作品。監督のこんな映像が撮りたいという思いが先走っていて、好きな人だけが見てくれれば良いという匂いをあまりに出しすぎている。途中からなんて独りよがりなのだろうと思い始めてあまり楽しめなかった。只、塀の上しか歩けないという設定で人生の危うさを象徴... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/13 18:18
日本侠客伝(1964)
古くから運送業を営む木場政(伊井友三郎)は新興の沖山運送に仕事を取られつつあった。彼の死後、沖山運送の嫌がらせはますますひどくなっていった。そんな時に小頭(高倉健)が復員して来た。・・・ マキノ雅弘監督作品。「日本侠客伝」シリーズ第一作。高倉健を主役にした最初の任侠映画なのだが、作る方も演じる方も手探り状態の感がある。生真面目に時代の流れの中に消えゆく侠客道を淡々と描いているのだが、豪華なキャストを揃えた割りに派手さがなく、主人公にも感情移入出来なかった。私だけの感想かもしれないが、中村錦... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/10 15:53
おっぱいバレー(2009)
中学校に転任してきた若い女教師(綾瀬はるか)は、スポーツの経験すら無い生徒ばかりの男子バレー部の顧問になる。ひょんな事から「大会で勝ったらおっぱいを見せる」という約束をさせられてしまうが、その日から部員達は必死に練習を始める。・・・ 水野宗徳の原作を羽住英一郎監督が撮った。よくあるタイプの青春映画だが、楽しく最後まで飽きずに観ることが出来る。原作の魅力に負う所も大きいのだが、映像化されることによって、主人公の女教師の過去の過ちと中々まっすぐに向かい合えない苦悩が手に取るように分かり、それを... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/09 12:12
めし(1951)
恋愛結婚をした夫婦(上原謙、原節子)は、赴任先の大阪で生活していたが、倦怠期を迎えつつあった。そんなある日、主人の姪(島崎雪子)が家出してきて転がり込んでくる。・・・ 林芙美子の遺作を成瀬巳喜男監督が撮った。戦後の新しい時代の夫婦のあり方を考えていく中での専業主婦のちょっとした心の揺れやざわつきが手に取るように描かれていて面白い。姪と主人の何でもない親しげなやり取りに抱いた嫉妬心が抑えられなくなっていく過程もどことなく滑稽に見えてくるのが、成瀬演出の心憎い所。しかし、それで姪と一緒に今度は... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/12/08 16:33
マンゴーと赤い車椅子(2014)
事故で下半身不随になった看護師(秋元才加)は、絶望の淵に立たされるが、同室の人達(松金よね子、杉田かおる、吉岡里帆)や祖母(三田佳子)とのメール交換などに支えられて、徐々に立ち直っていくが・・・ 仲倉重郎監督作品。自らも車椅子生活を送っている監督の心意気は十分に伝わってくるのだが、一歩引いて劇映画、それもアイドル映画として観ると、余分なものを詰め込みすぎて上手く収集がつかなくなっている。不倫相手(森宮隆)との別れと、脊髄腫瘍に冒されたミュージシャン(NAOTO)との新しい恋の行方に的を絞っ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/05 17:35
野火(1959)
終戦間際のフィリピン、野戦病院から追い出された兵隊(船越英二)は、同じく逃げている分隊と行動をともにする。飢えに苦しみながら、煙草の葉と食料を交換するものや猿の肉と偽って人の肉を食うものの中、疑心暗鬼になりながら集結地を目指したが、、米軍の攻撃にあい、全滅に近い状態になる。・・・ 大岡昇平の原作を市川崑監督が撮った。若い時に戦争を扱った小説は多く読んだが、大岡昇平の物だけは気持ち悪くて読めなかった。後年、読んではみたがやはり残酷な物語だというだけで自分の中で上手く処理できなかった。それが映... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/12/03 18:38
大巨獣ガッパ(1967)
レジャーランド建設を計画する会社の依頼で南の島の探検に向かった雑誌記者(川地民夫)、カメラマン(山本陽子)、生物学者(小高雄二)の三人は、洞窟の中で巨大な卵が孵化するのを見る。島民達が、ガッパと呼ぶその生物を日本に持ち帰るが・・・ 山崎巌、中西隆三の脚本を、野口晴康監督が撮った。東宝と大映に遅れを取った日活が最初に撮った「怪獣映画」。ゴジラやガメラと異なり、最初から子供向きに作られており、怪獣も人間を無闇矢鱈に襲う恐ろしい存在としては描かれておらず、どちらかと言うと、エゴイスティックな人間... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/30 21:25
田園交響楽(1937)
北海道の山村。経験なキリスト教徒である校長(高田稔)は、亡くなった老婆の家で身寄りを亡くした盲目の少女(原節子)を引き取る。少女に惹かれていった彼は、家族をもないがしろにするようになっていった。東京に住む弟(佐山亮)は、手術して少女の目を治すことを勧めるが、彼はそれを拒む。・・・ アンドレ・ジッドの原作を山本薩夫監督が撮った。話の大筋は原作にほぼ沿っているので、信仰心の薄い日本人には、正直ピンと来ない話である。少女が自殺を図るラストシーンなど全く何が何やらという感じである。勿論、宗教上不幸... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/28 22:36
恐竜・怪鳥の伝説(1977)
富士山で恐竜の大きな卵を見たという噂を聞いた地質学者(渡瀬恒彦)は、現地に向かって、恋人のカメラマン(沢野火子)と合流した。彼女は友人(清島智子)と西湖に潜り、撮影を試みるが、友人は恐竜の餌食になってしまう。 倉田準二監督作品。本格的なパニック映画を目指して撮られた作品だと思われるが、色々と制約が多かったのだろう。非常に残念な作品になっている。パニック映画としては肝心の恐竜の出番が少なすぎて、その恐竜と翼竜も同時代の特撮作品と比べると迫力不足である。かと言って、取り巻きの人間達については全... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/27 16:37
同棲時代−今日子と次郎−(1973)
デザイン学校の同期生だった若いOL(由美かおる)とイラストレーター(仲雅美)は、同棲を始める。様々な試練の中、生活を続けるが、彼女の妊娠が分かると彼の態度は一変する。・・・ ベストセラーになった上村一夫の劇画を原作に、石森史郎が脚色し山根成之監督が撮った。台詞を吹き出しのように文字で出してみたり、極彩色の背景を多用したり、劇画の雰囲気を持ち込もうとした演出が目立つ現在から見ると実に変わった作品である。「同棲」という言葉が流行した時代の若者が生きていた世界をそれなりに活写した作品であろうが、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/25 17:51
燃えつきた地図(1968)
失踪した男の調査を依頼された興信所の男(勝新太郎)は、早速その妻(市原悦子)から話を聞くが、協力的ではない。行きつけのバーの店主(信欣三)も非協力的である。ようやく、部下(渥美清)からヌード写真の撮影をしていたことを聞くが・・・ 安部公房の原作、脚本を勅使河原宏監督が撮った。安部の作品の中でも難解なものの一つだが、流石に原作者が脚本を書いているだけのことはあって、原作の主題、雰囲気を上手く映像化している。時々出て来る勅使河原監督のユニークな演出もそれなりに有効である。主演の勝新太郎は、私の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/24 16:19
忘れられた子等(1949)
突然校長(笠智衆)から、精神薄弱児(知的障害児)ばかりを集めた特別学級を受け持たされた青年教師(堀雄二)は、二年だけという条件でしぶしぶ受けるが、子供達のあまりの惨状にどうしたら良いか分からない。しかし、時間が経つに連れて情が移り・・・ 田村一二の原作を稲垣浩監督が撮った。田村一二氏は、糸賀一雄氏らと共に戦前から知的障害児の教育に携わってきた先達として有名である。盟友伊丹万作の最後の脚本となった「手をつなぐ子等」の姉妹編として作られた作品である。それだけに、稲垣監督としても思い入れの強い作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/18 13:05
新・唐獅子株式会社(1998)
六年の刑期を終えて出所したヤクザ(赤井英和)は、自分が居ない間に暴対法の前にすっかりケーブルテレビ局に変わっている組の姿に驚いた。局長に収まった彼だったが、連続して配下のヤクザが襲われるという事件に巻き込まれ・・・ 小林信彦の原作を前田陽一監督が撮った。とは言え、前田監督はこの映画の撮影中に急逝。残りは、長濱英孝、南部英夫両氏が監督を引き継いだ。そういう不運に見舞われた作品である事を差し引いても、成功したとは言えない出来である。最初のほうの主人公が暴力団をめぐるあまりの環境の変化に驚くとこ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/15 11:06
夢一族 ザ・らいばる(1979)
新聞で睡眠口座の記事を読んだ若者(郷ひろみ)は、その金を横取りしようと他人の戸籍謄本を取りに行く。ちょうどそこにいた老人(森繁久弥)は、同じ人物の死亡届を出しに来たところであった。ふとしたことから寺の居候になった二人は、老人の結婚詐欺にあった女性の息子(内田裕也)に狙われるが・ ・ ・ コーネル・ウールリッチ(別名、ウィリアム・アイリッシュ)の原作を久世光彦監督が撮った。久世光彦が撮った二本きりの映画の一本。デビュー作である。「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などの人気テレビドラマの演出家と... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/13 16:54
綴方教室(1938)
東京下町に住む小学六年生(高峰秀子)は、綴方が上手で先生(滝沢修)に褒められている。彼女は両親(徳川夢声、清川虹子)や弟(小高まさる等)との貧乏な生活を赤裸々に描き、その綴方はしばしば大人の世界に波紋を呼び起こす。 ・ ・ ・ ベストセラーになった豊田正子の同名の作文集を原作に、山本嘉次郎監督が撮った。鈴木三重吉等が提唱した「赤い鳥」の発刊に端を発した「生活綴方運動」が話題になっていた頃で、そのシンボル的な存在として有名だった原作を、子役として人気があった高峰秀子を主役にして話題を集めた作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/07 22:03
シミ金のオオ!市民諸君(1948)
新円成金(高屋朗)は間違えて、大金を叩いて無人島を買ってしまった。秘書(南進一郎)はそこにレジャーランドを作って株を売って儲けようと提案する。そこで、書生(堺駿二)と成金の娘(朝霧鏡子)を連れて無人島に向かうが、そこには、漂流してそこに辿り着き、原始的な生活をしていた人達(清水金一、勅使河原幸子等)がいた。・・・ 横井福次郎の漫画を原作に川島雄三監督が撮った。戦後の世相の中で成金が「文化、文化」と軽薄に騒いでいるのを風刺したドタバタ喜劇である。「シミキン」こと清水金一と堺駿二のコンビを始め... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/06 08:55
伽椰子のために(1984)
昭和三十三年、在日朝鮮人の大学生(呉昇一)は、父(加藤武)の友人夫婦(浜村純、園佳也子)の家を訪ねる。そこには、終戦時に貰われた日本人の高校生(南果歩)がいた。貧しい生活と朝鮮人と結婚したことを後悔している義母の愚痴に溢れた家に嫌気がさした彼女は、彼と東京で暮らすことにするが・ ・ ・ 李恢成の原作を小栗康平監督が撮った。こういう人間の内面に焦点を合わせている原作を敢えて映像化する困難さを小栗監督は承知しながら撮っているのだろうから、仕方ないのかもしれないが、原作の持っているメッセージをそ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/04 18:14
日本と原発(2014)
福島で起こった原子力発電の事故を、その関係者へのインタビューと事実の検証を中心に構成したドキュメンタリー映画。脱原発関連訴訟団を率いている弁護士の河合弘之の初監督作品。 脱原発運動を先導するために作られた映画であることには間違いないが、そこに展開されているのは、感情論を排した事実を積み重ねて、いかに原発を推進することが馬鹿げた事かを論証しようとする冷徹な試みである。原発推進派が拠り所としている論理を撃破していく部分などは、冷静な語り口だけが持つ迫力に気圧される。又、原子力発電を取り巻く利権... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/11/03 21:33
秀子の車掌さん(1941)
甲州街道を走るバスの車掌(高峰秀子)は、汚いバスと少ない乗客に不満ながらも、運転手(藤原鶏太、後、藤原釜足)と共に楽しく仕事に励んでいた。ラジオ放送からヒントを得た彼女は、沿線の名所案内をしようと、その原稿を近くの宿に泊まっている作家(夏川大二郎)に書いてもらうが・・・ 井伏鱒二の原作を成瀬巳喜男監督が撮った。「秀子の」という題名が付いているとおり、子役時代から人気のあった高峰秀子の人気を当て込んで作られた「アイドル映画」である。当時十七歳の高峰秀子が初々しく演技も達者で爽やかに魅せてくれ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/31 21:18
日本女挟伝 侠客芸者(1969)
明治末期の博多の人気芸者(藤純子)は、男勝りの気っぷと度胸の良さが評判だった。遊びに来た炭鉱夫を迎えに来た納屋頭(高倉健)に惚れ込んだ彼女は、地元の有力者(金子信雄)が彼らの炭鉱を手に入れようと画策していることを知る。 ・ ・ ・ 野上龍雄の脚本を山下耕作監督が撮った。「日本女挟伝」シリーズの第一作。任侠映画というよりも藤純子と高倉健の恋愛映画である。この二人を引き立たせるためのシーンの連続と言っても良いのだが、それが全く嫌味になっていないところが、スタッフの腕であろう。特に藤純子のファン... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/30 14:53
宇宙人東京に現わる(1956)
地球上で核爆発が多発しているのを見たパイラ星人は、このままでは地球が滅亡する事を警告しに、地球人に接触しようとするが、皆がその異様な姿に驚いて話を聞いてくれない。そこで、人間の姿に変身して地球に潜入する。 ・ ・ ・ 小国英雄の脚本を島耕二監督が撮った。日本初のカラーSF映画である。現在の地球上にある大量の核兵器と原子力発電所を持て余している状況を見ると、この映画の先見性が良く分かる。この映画の中では、地球に近づいてくる巨大彗星を撃ち落とす名目で世界中の核兵器が使われるが、現在の世界はこう... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/29 12:46
黒の試走車(1962)
開発中の車のテスト中の事故が業界紙に漏れた。ライバル会社のスパイがいると睨んだ企画課長(高松英郎)は、部下(田宮二郎)等と共に、スパイの正体を明らかにしようとするが・ ・ ・ 梶山季之の原作を増村保造監督が撮った。高度成長時代を背景にした産業スパイの世界をリアルに活写した傑作である。何よりも、舟橋和郎、石松愛弘共同脚本のテンポの良さが素晴らしい。その企業機密を盗み取ろうとする手口は現在となっては古臭い手法だが、誰から漏れたのかという謎解きだけを中心に見ていっても十分に楽しい。又、会社のため... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/28 12:54
Love Letter(1995)
婚約者を山の事故で亡くした女性(中山美穂)は、彼の三回忌の日中学の卒業アルバムの住所に着くはずのない手紙を出した。ところが、彼と同じ名前の人から返事が返ってくる。彼女は彼の友人(豊川悦司)と一緒に北海道のその住所を訪ねる。そこには彼と同じ名前の女性(中山美穂)が住んでいた。 ・ ・ ・ 岩井俊二監督作品。元婚約者のちょっとした遊び心から、神戸で亡くなった男性「藤井樹」の中学時代の遠く離れた小樽での同姓同名の同級生との淡い初恋の思い出が浮かび上がってくるという構成は、オーソドックスながらよく... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/21 21:07
さよならジュピター(1984)
太陽系の他の惑星にも人類が住むようになってきた頃、木星を太陽にしてその周りで快適に暮らせるようにしようとする計画が実行されていた。しかし、ブラックホールが地球に向かって接近していることが分かり、木星を爆発させてブラックホールの軌道を変えようと言う計画に変更された。・・・ 小松左京の原案、脚本を橋本幸治監督が撮った。この映画だが、最初は森谷司郎監督が撮る予定だったらしい。森谷監督ならば、プロジェクトの実行責任者(三浦友和)とそれを阻止しようとするかつての恋人(ディアンヌ・ダンジェリー)の物語... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/20 17:13
野良犬(1973)
警視庁の若い刑事(渡哲也)は、不審尋問中に車に乗った若者達(志垣太郎、内田喜郎等)に拳銃を奪われてしまう。ベテラン刑事(芦田信介)の下で保護観察処分となった彼は、犯人グループが沖縄出身の若者達が本土で差別を受けた怨念から、一人が一人ずつ射殺していくという計画であることを突き止めるが・ ・ ・ 黒澤監督の「野良犬」をリメイクした森崎東監督作品。警察内部の人間関係に重きを置いた黒澤監督の作品とは対照的に、こちらの作品は最初から犯罪者に寄り添った視点を大切に作ろうとしているように見える。沖縄から... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/17 22:36
野良犬(1949)
新任の刑事(三船敏郎)はバスの中で拳銃をスられてしまう。責任を感じた彼は辞表を出すが、捜査に全力をあげるよう諭され、ベテラン刑事(志村喬)と組んで捜査にあたる。しかし、彼の拳銃を使った犯罪が立て続けに起こってしまう。 ・ ・ ・ 菊島隆三との共同脚本で黒澤明監督が撮った。所謂、刑事物のはしりとなった作品である。若い刑事の人間的な成長を上司たちが暖かな眼差しで見つめている。扱っている題材の割にはほのぼのとした感じが全編を包んでいる。不思議な感触のある作品である。一方で、犯人を追い詰めていくプ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/16 22:05
祭りの準備(1975)
高知県中村市(現四万十市)の信用金庫で働く青年(江藤潤)は女グセの悪い父親(ハナ肇)が家を出て行った後、母親(馬淵晴子)と二人暮らしであった。映画好きの彼はシナリオライターを目指し修行していたが、思いつくのは身近にあるドロドロした男女関係の話ばかりであった。 ・ ・ ・ 中島丈博の脚本を黒木和雄監督が撮った。中島丈博の自伝的なシナリオで昭和三十年代の四国の田舎の話なので、現在から見ると信じられないような人間関係が次々と描かれている。この時代を知っている人にとっては懐かしくもあろうが、知らな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/15 11:09
天空の蜂(2015)
自衛隊用超巨大ヘリが遠隔操縦でハイジャックされ、その開発技師(江口洋介)の息子(田口翔大)が乗り込んだまま原発の上空でホバリングを始めた。「天空の蜂」を名乗る犯人は、日本にある全原発の破棄を要求してきた。要求が受け容れられない場合は、爆薬を積んだヘリを原発に落とすという。開発技師と原子力設計士(本木雅弘)は、この危機を回避すべく奔走するが・・・ 東野圭吾の原作を堤幸彦監督が撮った。原発を扱った映画ということで、ある社会的なメッセージを強く打ち出した映画のように見られがちだが、サスペンス的な... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/11 21:53
魔女の宅急便(2014)
魔女の家系に生まれた少女(小芝風花)は、一人前の魔女になるため見知らぬ町で暮らすという修行に出る。海辺の町に魅力を感じた彼女はそこのパン屋(尾野真千子)の家に居候になり、 「お届け屋」を始めることにする。 ・ ・ ・ 角野栄子の原作を清水崇監督が撮った。宮崎駿監督の作品と異なり、原作の持っている味を忠実に映像化している。少女の成長にあくまでも焦点を当てた構成は、オーソドックスだが心地良い。又、小豆島でロケをしたという風景も等身大の少女の心を持った主人公に感情移入しやすい。只、多用されるVF... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/08 21:44
どぶ川学級(1972)
鉄鋼会社の組合の手伝いをしている大学生(山本亘)は、不良仲間に入っている組合員の息子(藤江喜幸)の家庭教師を頼まれた。最初は渋っていたが、大学生の熱意あふれる説得に折れて勉強を教わるようになる。その仲間はどんどんと増えて行き「どぶ川学級」と名づけられた。 ・ ・ ・ 一九六〇年代の全金日本ロール闘争の中で子供達を教えた記録である須長茂夫の著書を原作に橘祐典監督が撮った。いささか労働組合活動のPR映画の匂いがするのは致し方ないが、現在失われてしまった教育というものの根源への問いを真正面から叩... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/06 21:22
Let’s 豪徳寺!(1987)
考古学を専攻する女子大生(三田寛子)は友達(鈴木保奈美)の家で住み込みの女中をすることになる。その家は大富豪で祖母(南美江) 、母(岸田今日子) 、姉(紺野美沙子、岡安由美子)に女中(初井言榮)の女所帯。個性的な面々のぶつかり合いに度肝を抜かれるが・ ・ ・ 庄司陽子の原作を斎藤博が脚色し、前田陽一監督が撮った。単なるアイドル映画と思いきや、自立した女性の生き方を考えさせられるなかなかの力作であった。どういう題材でも軽やかにこなして行く前田監督の腕前は流石である。この映画の面白いところは、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/06 11:16
天城越え(1983)
母親(吉行和子)の情事を目撃しショックを受けた十四歳の少年(伊藤洋一)は、家出して天城峠を越えようとしていた。そこで、美しい娘(田中裕子)と出会い、母の面影を重ね合わせる。しかし、途中で出会った土工(金子研三)に用事があると言って、去っていった。気になって追った少年が見たのは・・・ 松本清張の原作を三村晴彦監督が撮った。土工殺しの犯人を追っていた刑事(渡瀬恒彦)が、事件の三十年後に印刷屋を営んでいるその少年(平幹二朗)と会う現代の部分と、少年が事件の時のことを回想する部分とが交互に現れるの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/10/04 18:30
土佐の一本釣り(1980)
高知の中学校を卒業した少年(加藤純平)は、カツオ釣りの漁師として船に乗り込んだ。恋人(田中好子)や母親(樹木希林)の見守る中、漁師としても、人間としても成長していく。 ・ ・ ・ 青柳裕介の原作を前田陽一監督が撮った。やたらと強い男に憧れて粋がるだけの主人公の姿は、誰にも覚えがあり懐かしく思い出せる心情でもある。そういういわば跳ねっ返りの若者の数々の失敗を許してくれる地域の暖かさは、最近ではもう珍しくなったのかもしれない。そういう地域全体で若者を育てていく日本古来の生活風土に対するおおらか... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/30 11:42
オキナワの少年(1983)
沖縄の米軍相手の売春宿に生まれた少年(藤川一歩)は、小さな時から映画が大好きであった。嫌な思い出ばかりの沖縄を捨てて東京に友達(内藤剛志)を頼って出てきたが、就職した印刷工場で沖縄出身の人に対する差別を目の当たりにし、やめてしまう。 ・ ・ ・ 東峰夫の原作を新城卓監督が撮った。少年の沖縄での経験を描いた原作に、監督の分身とも思われる人物の話をその後日談として作り、沖縄での少年の日々を回想するという形をとっている。それには賛否両論があろうが、宮森小学校米軍機墜落事故で片耳が聞こえなくなった... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/25 22:02
海軍兵学校物語 あゝ江田島(1959)
中学を卒業した村瀬(野口啓二)は、義父(見明凡太朗)との折り合いが悪く、江田島の海軍兵学校へ入学した。そこには、厳しい先輩(本郷功次郎)がいて、厳しい体罰を受けるが、彼こそ中学の先生(根上淳)から聞いていた同じ中学の先輩だった。・・・ 菊村到の原作を村山三男監督が撮った。士官学校に学ぶ青年達の姿をまっすぐに描いた群像劇である。メッセージ性を全面に押し出さず、淡々と愛情深く撮っているのは、監督自身の軍隊生活とも重なるからだろうか。それにしても、主人公が映画途中で戦死してしまい、狂言回し役の同... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/09/23 18:09
悪魔の手毬唄(1961)
流行歌手(八代万智子)が帰省の途中で殺害された。その現場には彼女の新曲の手毬唄がラジオから流れていた。彼女は岡山の山村の大富豪(永田靖)の娘だった。やがて、彼女の弟(大村文武)も殺害された。生前に彼女から連絡を受けていた私立探偵金田一耕助(高倉健)は、大富豪の娘(太地喜和子、当時は志村妙子)から、家に脅迫状が届いていたことを知らされる。・・・ 横溝正史の原作を下に渡辺邦男監督が撮った。後年の市川崑の作品とは異なり、原作とは全く異なった筋書きになっている。金田一耕助もスポーツカーを乗り回し、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/21 21:33
喜劇 女売り出します(1972)
お座敷ストリッパーの派遣会社の社長(森繁久弥)は電車の中で女スリ(夏純子)にあう。行きつけの店で彼女に出くわし、会社に連れて帰り説教すると、改心してそこで働くこととなった。 ・ ・ ・ 藤原審爾原作、森崎東監督作品。 「女」シリーズの三作目となる。夏純子が演じるストリッパーを中心にした人間模様が主に描かれて、比較的収まりのいい作品に仕上がっている。主人公をいつも見守っているかつてのスリ仲間(米倉斉加年)が一本調子になりがちな作品に上手く味をつけている。次々に起こる騒動も、テンポよく処理され... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/21 12:00
博多っ子純情(1978)
博多に住む中学二年生六平き(光石研)は足を怪我した父(小池朝雄)の代わりに祇園山笠の山車を担いだ。その打ち上げで酒を飲まされる。・ ・ ・ 長谷川法世の人気漫画を原作に、原作者と石森史郎が脚本を書き、曽根中生監督が撮った。女性に対する性的興味と淡い恋心、友情と喧嘩等、当時の中学生のありのままの姿を活き活きと描ききって、楽しく観ることが出来る。 勿論、原作同様博多の街の雰囲気を十二分に味わうことができ、その気質を体現した登場人物を小池朝雄を始めとしたキャストが上手く演じていて、自分が博多の街... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/20 21:54
ロケーション(1984)
ピンク映画のカメラマン(西田敏行)の妻(大楠道代)が主役の映画がクランクインする直前に自殺未遂騒動を起こした。おまけに、監督(加藤武)も倒れるが、残されたスタッフは、連れ込み宿の女中(美保純)を代役に立て撮影を続行する。しかし、墓参りに故郷に帰るという彼女にはある事情があった。・・・ 津田一郎の原作を下に森崎東監督が撮った。ピンク映画の撮影の舞台裏を描きながら、様々な人間模様を混沌とした流れの中で描いていく。映画を撮って行く過程を撮った映画という二重構造が面白い効果を持っている。虚構の世界... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/17 18:21
他人の顔(1966)
事故で顔に火傷を負った男(仲代達矢)は、精神科医(平幹二朗)の誘いのまま、精巧に作られた仮面をつけて、全く別の人間になることに成功する。彼は、見知らぬ男として自分の妻(京マチ子)を誘惑するが・・・ 安部公房の原作を原作者の脚本で勅使河原宏監督が撮った。原作は非常に観念的な内容で、とても映像化出来るようには思えないが、そこは原作者が脚本を書いているだけに、テーマを見失うこと無く映像化することに成功している。小説とは異なり、精神科医の実験の道具として主人公が客体化されて描かれていることによって... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/16 08:23
喜劇大誘拐(1976)
通勤仲間の四人(三木のり平、森田健作、小倉一郎、岸部四郎)は、夫々人に言えない事情を抱えて鬱屈した生活をおくっていた。飲み屋での与太話から、選挙に打って出ようとしている土地成金(小池朝雄)の孫(松崎浩幸)の誘拐を実行するが、実際には母(ミヤコ蝶々)の誘拐をしてしまう。ところが、犯人達の話を聞いた母は、協力すると言って、誘拐された芝居をし、息子に五億円を要求するが・・・ 瀬川昌治他の脚本を前田陽一監督が撮った。天藤真の小説「大誘拐」やそれを原作とした映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」は... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/14 16:01
恍惚の人(1973)
茂造(森繁久彌)は、妻(小野松江)に先立たれ、認知症の症状が現れ、どんどん酷くなっていった。息子夫婦(田村高廣、高峰秀子)、孫(市川泉)が面倒を見るが、嫁の負担が大きくなっていく・・・ 話題になった有吉佐和子の原作を豊田四郎監督が撮った。只、豊田監督は体調が優れず、実際には撮影監督の岡崎宏三の下で作られた映画だったようだ。深刻な問題を扱った映画だけに、暗い感じの映画になっているのかと思いきや、流石、森繁久彌の演技力で何となく可笑しさを振りまきながら話が進んでいく。色々と家族に迷惑をかけてい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/13 18:15
涙にさよならを(1965)
スポーツカーのセールスマン(橋幸夫)は、ショーの会場で、老掏摸(藤原釜足)を捕まえた。掏摸の男手一つで一人娘(倍賞千恵子)を育てた話に同情した彼は警察に突き出すことはしなかったが、その現場写真を恋人(夏桂子)が週刊誌に投稿した事から掏摸親子は麻薬の密売人達(石黒達也等)に追われるようになる。・・・ 菊村到の原作を前田陽一監督が撮った。当時人気最高潮だった橋幸夫の歌謡映画である。明るい青春映画として企画された筈にもかかわらず、主人公達が身に覚えのない麻薬の取引のトラブルに巻き込まれてしまい、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/12 16:55
お引越し(1993)
小学六年生の少女(田畑智子)の父親(中井貴一)は離婚を前提に母親(桜田淳子)と別居し家を出て行った。納得出来ない少女は元の生活に戻るために色々と抵抗するが、両親の決心は固かった。 ・ ・ ・ ひこ・田中の原作を相米慎二監督が撮った。大人になる寸前の少女の揺らぎと煌きを撮り続けてきた相米監督ならではの慣れた手つきで作られた安心して見れる作品である。とは言え、家庭の崩壊を象徴するような真ん中に置かれた鋭い三角形の食卓など、あちらこちらにこだわりの演出が見え油断することが出来ない。又、夏の京都を... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/11 09:41
足にさわった女(1960)
大阪の刑事(ハナ肇)は、休暇を利用して列車で東京へ向かっていた。その中で偶然に、追っている美人の女掏摸(京マチ子)に会う。彼女は故郷を追われた亡父のために派手な法事をしようとしていた。ところが、その為の金を老婆(浦辺粂子)にスられてしまい・・・ 沢田撫松の原作を和田夏十、市川崑が脚色し、増村保造監督が撮った。戦前に阿部豊監督、一九五二年に市川崑監督の撮った作品のリメイクである。市川監督の作品とはキャストが違うだけでほぼ同じ筋書きである。小粋な人情喜劇として良く出来た脚本であるので、楽しく一... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/10 10:09
ドンマイ(1990)
東京下町の少年野球チームは監督(永島敏行)や応援団長(ハナ肇)の懸命の応援にも関わらず、弱小チームであった。そこに因島から来た少年(池上竜馬)が入り、強くなるが、少年には東京に来る哀しい事情があった。・・・ 新藤兼人脚本、神山征二郎監督作品。テレビ東京が25周年記念作品として製作した映画である。子供が観ても分かりやすいように試合の映像をふんだんに取り入れて楽しめるように工夫しているのは分かるが、その分だけ、「大人の事情」の部分がおろそかになってしまった感は否めない。火事で亡くなった少年の父... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/08 10:59
東京上空いらっしゃいませ(1990)
広告会社の専務(笑福亭鶴瓶)から逃げ出し、交通事故で亡くなった新人モデル(牧瀬里穂)は、死神(笑福亭鶴瓶)を騙して現世に舞い戻り、マネージャー(中井貴一)の家に転がり込む。自分が死んだことを知っている人の前には出ないという条件で、現世に留まることを許されるが、・・・ 相米慎二監督作品。死者が現世に蘇る話は珍しくないが、本作の特徴は主人公の中に現世に執着しないといけない明確な動機付けがないことであろう。 「やり残したことがいっぱいある」という単純な思いだけで現世に戻ってきてしまった主人公は、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/07 16:47
石内尋常高等小学校 花は散れども(2008)
広島の高等小学校の教師(柄本明)は、いつも生徒の立場に立って指導するので、生徒からも人気があった。彼が退職した年に同窓会が開かれ、東京で売れない脚本家をしている当時の級長(豊川悦司)は、料理屋の女将になっている彼に想いを寄せていた同級生(大竹しのぶ)に再会する。・・・ 新藤兼人監督作品。一言で言えば変な映画である。コメディーであるのは確かなのだが、それにしては脚本も演技も中途半端でどこで笑っていいのか良く分からない。戦争の時期を挟んでいるので、戦争の悲惨さを訴えかけるような内容が含まれてい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/05 16:59
とんかつ大将(1952)
終戦後の下町の貧乏長屋に住んでいる医者(佐野周二)は、演歌師(三井弘次)と一緒に住んでいる。長屋の人の相談に乗って彼らから熱い信頼を受けている。そんなある日知り合った病院の院長(津島恵子)から長屋を買収して病院を拡張するという相談を受ける。彼は長屋の人と一緒に反対運動を起こすが・ ・ ・ 川島雄三監督作品。川島監督らしい、そして松竹らしい軽妙で小気味良い喜劇である。短い尺の中に恋のさやあてあり、土地の買収に関するゴタゴタあり、主人公の悲しい過去の物語ありと盛りだくさんに詰め込んである。それ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/03 10:38
女咲かせます(1987)
万引きの常習犯(松坂慶子)は、同じ下宿に住む貧乏チェロ弾き(役所広司)に恋をし、万引き稼業から足を洗う決心をした。その前に大きな仕事を成功させて大金を手にしようと、故郷の仲間(田中邦衛、梅津栄等)と一緒にデパートの売上金の強奪を計画する。しかし、彼女の動きに眼を光らせている刑事(川谷拓三)の知るところとなり・・・ 結城昌治の原作を森崎東監督が撮った。「白昼堂々」のリメイクである。喜劇としてのテンポの良さは野村監督の前作に一歩譲るが、森崎監督らしいこだわりが一杯詰まった人情劇に仕上がっている... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/09/01 09:01
夢見通りの人々(1989)
大阪にある「夢見通り」という小さな商店街に住む通信教育の会社に勤める男(小倉久寛)は、パーマ屋で働く女性(南果歩)に恋をした。しかし、近所の肉屋の息子のやくざ(大地康雄)も彼女のことが好きで・・・ 宮本輝の原作を森崎東監督が撮った。森崎監督には珍しく、原作の味わいを深く残した静かな作品になっている。原作が連作短編の形を取っているので、エピソードの羅列のようになっているが、登場人物一人一人がとんでもない哀しみを秘めた人達ばかりで、見入ってしまう。その大半を観る者の想像力に委ねてくれるので非常... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/28 18:18
人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊(1968)
広島の特殊潜航艇基地に配属された少尉(松方弘樹)は、同室の大尉(鶴田浩二)が魚雷に人間をのせて体当たりするという武器の構想を持っている事を知る。やがて、その武器は実用化されるが、大尉は志半ばにして、殉職してしまう。その熱い愛国心を引き継いだ少尉は予備士官(伊丹十三他)と共に訓練に励む。・・・ 「人間魚雷回天特別攻撃隊員の手記」を原作に、小沢茂弘監督が撮った。職人肌の小沢監督らしく、史実に基づき、淡々とドキュメンタリー風に撮っている。そこに崇高な憂国精神の発露を観るのか、軍国教育の犠牲者の姿... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/26 12:06
兵隊やくざ(1965)
満州北部の日本軍と慰安所しかない町にやくざあがりの乱暴者(勝新太郎)が入隊してきた。彼の教育係には大学での上等兵(田村高廣)が当てられた。軍の規律に縛られず暴れる彼に上等兵は手を焼くが、次第に親近感を覚えてくる。・・・ 有馬頼義の原作を菊島隆三が脚色し、増村保造監督が撮った。鉄拳制裁で部下を命令に従わせる軍隊の中にそれが意味を成さない存在が入ってくるという設定自体が面白い。彼の行動は、軍の規律の馬鹿馬鹿しさを目立たせてくれるのだが、それを補って余りあるのが、上等兵の知性。このコンビは大袈裟... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/08/23 20:36
喜劇 家族同盟(1983)
横浜のドヤ街に住む男(中村雅俊)は、空襲で息子を亡くした老人(有島一郎)から自分の息子になってくれと頼まれる。兄貴分(川谷拓三)と保険金を掛けて死ぬのを待とうという話にのって息子になるが、老人は、男の母親(ミヤコ蝶々)、男の妻(中原理恵)を引きずり込んだ。それに母親を慕ってきたオカマ(佐藤B作)、妻の連れ子(渋谷伸弘)も含めた六人での家族ごっこが始まった。・・・ 中島丈博の脚本を前田陽一監督が撮った。例によって、社会の底辺で蠢いている人達を真正面から温かい目で見据えた作品である。戦争で家族... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/21 17:48
黒の斜面(1971)
商事会社の係長(加藤剛)は、飛行機に乗って大阪に出張する事になっていたが、愛人(市原悦子)宅に一晩泊まり、翌朝往くことにする。ところが、乗っているはずの飛行機が墜落事故を起こし、彼も犠牲者の中に入っていた。・・・ 菊島隆三の脚本を貞永方久監督が撮った。貞永監督のデビュー作である。その後も女の情念を描いた作品を数多く手がけた貞永監督だが、この作品が最高傑作だろう。小心な主人公をどうしても手元に引き止めておきたい愛人の策略と、真実を追求し嫉妬心に駆られる妻(岩下志麻)の対決という構図はありふれ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/08/20 20:58
激動の昭和史・沖縄決戦(1971)
太平洋戦争末期、南洋上の島で次々と敗れた日本軍は、沖縄を最後の砦と考え牛島中将(小林桂樹)以下二十万の大軍を沖縄に配備した。しかし、昭和二十年四月一日、米軍は沖縄に上陸し、日本軍は敗走につぐ敗走を余儀なくされた。・・・ 新藤兼人の脚本を岡本喜八監督が撮った。沖縄での日本軍と米軍との衝突を最初から最後迄描き切った。二時間半で日本軍が壊滅するのだから、途轍もないペースで人が死んでいく。特に後半は正視に耐えない。戦闘での死者だけでなく、自決や日本軍が民間人を殺すなど無駄な殺戮が続いていく。この過... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/19 15:59
原爆の子(1952)
広島への原爆投下によって家族を失った女性(乙羽信子)は、親戚を頼って近くの島で教員をしているが、夏休みに広島に行ってかつて幼稚園で教えていた子供達に会いに行った。そこでかつての使用人(滝沢修)が眼が見えなくなり物乞いをしているのに出会った。 ・ ・ ・ 広島で被爆した子供達の文集を下に、新藤兼人監督が撮った。原爆そのものの悲惨さよりも被爆者のその後の生活の大変さを中心に描いているので、全体的に静かなトーンの作品に仕上がっている。その上、主人公の身上の悲劇を描くことなく、あくまでも傍観者とし... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/08/17 16:49
ビルマの竪琴(1956)
太平洋戦争末期のビルマ(現ミャンマー)戦線、英軍に包囲された部隊は投降した。収容所へ向かう途中、投降しない部隊の説得に部隊長(三國連太郎)は水島上等兵(安井昌二)を向かわせるが、彼は帰って来なかった。・・・ 竹山道雄の原作を市川崑監督が撮った。元々、児童文学として書かれたものだけに、細かい設定やビルマの習慣などについては不自然な点も多いことは原作者も認めている。戦争の持つ残忍な側面についての描写が甘いという指摘も為されている。しかしながら、この作品が強い説得力を持っているのは、上等兵が兵士... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/15 15:48
海軍特別年少兵(1972)
太平洋戦争末期、戦力不足に陥った海軍は志願兵の年齢制限を引き下げた。これにより、海軍兵学校に少年兵が入隊してきた。教官(地井武男)は、厳しく彼等に接する。ある日訓練で帯剣を無くした少年兵(中村まなぶ、現中村梅雀)は責任を感じ自殺した。彼は貧しい家の出身で家計を助けるために志願したのだった。そういう彼等を死に急がせる一方、自らは危険から逃れている状態に疑問を感じ、教官たちは前線へ転任していった。 鈴木尚之脚本、今井正監督作品。十四五歳の年齢で短い教育を受けただけで前線に送り込まれて、多くの戦... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/12 21:18
雲ながるる果てに(1953)
米軍が沖縄上陸作戦を開始し始めた頃、鹿児島の特攻隊基地で出撃命令を待っている学徒航空兵達の姿があった。・・・ ベストセラーになった特攻隊員として戦死した海軍学徒兵の遺稿集を原作にした家城巳代治監督作品。終戦後間もない時期の作品だけあって、特攻隊員達の日々の生活にはリアリティーが溢れている。普通の若者らしくいがみ合ったりしながらも深い友情で結ばれている。恋人との何気ない会話なども挿入されていて、青春群像劇としても面白い。しかし、それだからこそ彼等が抱えている運命の悲劇性が際立って見える。国家... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/08/11 21:57
父と暮せば(2004)
広島に原爆が投下されてから三年後、地元の図書館に勤める娘(宮沢りえ)の前に原爆で亡くなった父親の亡霊(原田芳雄)が現れた。父親は娘が思いを寄せる男性(浅野忠信)との恋の応援団として表れたと言って娘の気持ちの後押しをするが・・・ 井上ひさしの同名戯曲を黒木和雄監督が撮った。舞台設定から台詞まで井上ひさしの戯曲を踏襲しており、ほぼ全編、父と娘の二人芝居である。とは言っても、撮影面では様々なアングルからの映像を組み合わせて、退屈させない。 生き残ってしまった罪悪感に囚われている娘の純粋さを宮沢... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/10 21:28
黒い雨(1989)
幼い頃から叔父夫婦(北村和夫、市原悦子)に引き取られて育った娘(田中好子)は、広島に原爆が投下された直後、叔父夫婦の家に向かう途中で黒い雨にあたる。五年経ち、叔父は娘を嫁がせようとするが、被曝の影響を心配する相手方から次々と断られる。・・・ 井伏鱒二の原作を今村昌平監督が撮った。原作の味を損なわないように、全編モノクロで撮られ、話の内容も原爆の話を除くと、養父母と娘の細やかな愛情のやり取りと軽妙なユーモアが印象深い。それだけに、それに、心身共に、翳を落とす原爆の後遺症の悲惨さが、一層身に沁... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/07 21:39
東京大空襲 ガラスのうさぎ(1979)
太平洋戦争末期、母(長山藍子)と妹(岩井小百合等)を東京の空襲で失った少女(蝦名由紀子)は、父(長門裕之)も疎開途中に爆撃で命を落とした。終戦後、次兄(佐久田修)が復員してくるが、一緒に住むことは出来ない。・・・ 実体験を基にした高木敏子の原作を立原りゅうが脚色し、橘祐典監督が撮った。社会的な問題を掘り下げて撮り続ける橘監督らしく、単なる反戦映画に終わらせず、戦争によって変わっていく人間の心理とその不条理さを、少女の眼から鋭く指摘する力作である。とかく観念的になりがちな子供向けの反戦映画の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/06 17:41
戦争と青春(1991)
東京の下町に住む女子高生(工藤夕貴)は、夏休みの宿題に「戦争を追体験する」というレポートが出たので、東京の大空襲の時に生き別れた娘を待っている伯母(奈良岡朋子)や父(井川比佐志)の話を聞き、伯母の過酷な運命を知る。・・・ 早乙女勝元原作、脚本、今井正監督作品。一般市民からの出資を募って制作された映画で、今井監督の遺作となった。戦争の犠牲になるのはいつも子供と若者だという一貫したテーマに添った、現代の若者を主人公にした爽やかな一遍に仕上がっている。映画として見ると現代と過去の物語が錯綜してい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/05 18:23
日本の熱い日々 謀殺・下山事件(1981)
終戦直後の昭和二十四年、大量の首切りに反対する国鉄の労働組合の運動が高まる中、当時の国鉄の下山総裁の轢死体が発見された。この事件を追った新聞記者(仲代達矢)は、自殺説、他殺説飛び交う中、警察とも協力しつつ事件の真相に迫ろうとするが、・・・ 戦後最大の未解決事件とも言われる「下山事件」を実際に追い続けた記録である矢田喜美雄の原作を菊島隆三が脚色し、熊井啓監督が撮った。実際に起こった事件を基にしており、GHQをはじめ様々な機関の陰謀があったと噂される事件の映像化なので、重苦しい作品と思われるか... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/08/03 18:15
三億円をつかまえろ(1975)
泥棒仲間の二人(長門勇、谷村昌彦)は、昔仲間の塾講師(有島一郎)、元農協の職員(渡辺篤史)を引き込んで、農協の金庫から現金を盗み出そうと計画する。若い女房(伊佐山ひろ子)に逃げられた塾講師は二歳の息子(森本稔)と一緒に参加するが・・・ 菊島隆三脚本、前田陽一監督作品。前田監督の作品にしては珍しく、話を無理に喜劇に創りあげるのではなく、犯罪サスペンス物の要素を大事にしつつ軽い娯楽作品に仕上げている。アイデアとしては、三億円事件と「子連れ狼」のパロディーで、目新しいものではないが、犯罪仲間、ひ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/08/01 16:08
小さなスナック(1968)
青山のスナックは、歌手や俳優を目指している若者達の溜まり場だった。その一人昭(藤岡弘)は、一人で来ている女性美樹(尾崎奈々)に惹かれる。二人の仲は急速に進展していくが、彼女には大きな秘密があった。・・・ 斎藤耕一監督作品。悲劇的なヒロインの姿を静止画と断片的な台詞を積み上げていく独特の演出で浮き彫りにしていく手法は見事。一見明るく自由奔放に生きているように見える若者達の内面に抱えている悲劇を想像させてあまりある。そういう人間が生まれ持って抱えている重層性を余すところなく描き切った傑作と言え... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/31 10:27
ほんの5g(1988)
卒業間近の女子短大生(富田靖子)は、就職活動もうまく行かず、幼馴染(福山雅治)との間もギクシャクしていた。そんな時、ふと入ったパチンコ屋でいきなりフィーバーを出し、その店の店長(布川敏和)から食事に誘われるなど少しずつ生活に変化が現れてくる。・・・ 一色伸幸他の脚本を太田圭監督が撮った。富田靖子のアイドル映画なのだが、とかく悪いイメージがつきまとっているパチンコを題材に選んだのがユニークな所。こんな明るく爽やかな所ならば一度行ってみようかという気にもさせてくれる。そういう意味では幼馴染がプ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/25 17:16
死の棘(1990)
作家(岸部一徳)は、浮気が妻(松坂慶子)にばれる。妻は幼い子供達(松村武典、近森有莉)の前でも構わず夫を罵倒し続ける。精神に変調をきたし始めた妻を見かねた夫は自分の故郷へ帰り、妻を精神病院に入院させる。・・・ 島尾敏雄の原作を小栗康平監督が撮った。何の娯楽性もないこれぞ純文学というような原作を映画にしようとしたのは、小栗監督の冒険心の表れと言ってもよかろう。他人の不幸ほど傍から見ていて滑稽なものはないもので、この深刻な物語もこうやって映像で突き付けられるとコメディーになってしまう所が面白い... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/23 21:31
荒野の渡世人(1968)
幕末に米国に渡った侍(志村喬)の息子の混血児(高倉健)は強盗団の一味(ヨー・シャー・ウッド等)に両親を殺される。復讐を誓った彼は老ガンマン(ケネス・グッドレッド)の教えを受け、一人ずつ倒していくが・・・ 石松愛弘脚本、佐藤純彌監督作品。全編オーストラリアロケという和製西部劇。幾つかの西部劇のお約束事に則りつつ、義理・人情に熱い日本人の魂にも訴えかけようとする意図は良く分かるのだが、中途半端になった感は否めない。もっと単純な勧善懲悪物でも良かったのかもしれない。例えば、老ガンマンの息子が犯人... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/22 11:13
恋文(1985)
編集者(倍賞美津子)の美術教師の夫(萩原健一)は、昔の恋人(高橋恵子)が白血病で余命いくばくもないと知り、彼女に付き添い献身的に看病する。親戚の女性として彼女に紹介されるが、・・・ 連城三紀彦の原作を神代辰巳監督が撮った。ドロドロした三角関係の話と思いきや、妻の細やかな心理の変化を描いた、本当に丁寧に作られた作品であった。現実にこんなことがあればその場で家族は崩壊してしまうだろう。この作品に描かれている世界はある意味男の身勝手なファンタジーなのかもしれないが、リアリティーを持って見える所は... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/20 12:06
地球防衛軍(1957)
山中から突然巨大ロボットが現れ、村落を次々と破壊していった。防衛軍は橋脚ごと爆破する事に成功したが、同時に富士山麓に巨大なドームが出現し、地球への移住と人間との結婚を要求してきた。圧倒的な科学力を誇るエイリアンだったが、防衛軍はあくまでも戦うことを決断。諸外国とも協力し、立ち向かうが・・・ 香山滋原案。円谷英二特撮監督と本多猪四郎監督という「ゴジラ」のトリオが製作した。本格的に、宇宙人が侵略してくるという筋書きの作品ではほぼ初めての試みであり、そういう点は評価できるが、宇宙人に明確な侵略の... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/07/13 18:09
馬鹿が戦車(タンク)でやって来る(1964)
山中の村に住む元戦車兵(ハナ肇)は耳が遠い母(飯田蝶子)と知的障害を持つ弟(犬塚弘)と一緒に住んでいる。暴れん坊の彼は、村の人々から嫌われ嘲笑われている。元地主(花沢徳衛)の娘(岩下志麻)の全快祝いの席で暴れた彼は警察の厄介になる。元地主はその間に彼の土地を手に入れようとする。それに怒った彼は戦車を持ち出し、村中走り回って暴れるが、・・・ 團伊玖磨の原案を山田洋次監督が撮った。山田監督の最高傑作ではないかと思う。弱者を標的にした徹底的な虐めという閉鎖的な日本の社会ではどこにでも起こっている... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/09 17:06
バタアシ金魚(1990)
平凡な高校生(筒井道隆)は、水泳部の女子(高岡早紀)に一目惚れし、泳げないにもかかわらず水泳部に入部した。一方的に近付いて来る彼が嫌いな彼女は逃げようとするが、彼は一向に懲りない。・・・ 望月峯太郎の原作を松岡錠司監督が撮った。若き日の恋愛というものは、後で思い出した時のように美しいものでは決して無く、一方通行であり、押し付けがましく得手勝手で他人迷惑で、傍から見るととてつもなく滑稽なものである。そんな実像を余すところなく映像化していて、懐かしい気持ちに浸れる佳品である。漫画が原作なので、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/08 21:26
朝やけの詩(1973)
信州の開拓村で働く男(仲代達矢)は、貧しさに耐えかねた妻(岩崎加根子)は娘(関根恵子)と一緒に働きながら幼い兄妹(川瀬裕之、蝦名由紀子)の面倒を見ていた。その地にレジャーランド開発の話があがり、政財界に通じた地元の有力者(佐分利信)の仲介も有り、土地を売って村を捨てるものが相次ぐが・・・ 熊井啓監督作品。熊井監督の作品は、社会性のある問題を扱いながら、叙情豊かに若者の恋愛を描いた作品が多いが、本作品はその典型的なものだろう。只、本作品の場合、どちらが中心なのか絞り切れていない感じが否めなか... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/07 22:36
地獄(1979)
孤児院で育った女性(原田美枝子)はカーレースで大事故に遭い、山中の温泉街に向かうが、その途中、列車から転落しそうになったところを男(林隆三)に助けられる。その男の実家に連れて行かれるが、そこで彼女は、母親(原田美枝子二役)が義弟(西田健)と不義を働いた末に産まれた子で、その男は実の兄であることを知る。・・・ 田中陽造の脚本を神代辰巳監督が撮った。中川信夫監督の「地獄」よりも現世の人間関係に重きをおいて作られた作品である。主人公は、義母(岸田今日子)や夫(田中邦衛)に対する母親の復讐心を一心... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/07/02 17:18
体脂肪計タニタの社員食堂(2013)
社長(草刈正雄)のコネで入社した息子(浜野謙太)の副社長は、新開発した体脂肪計の発表会のプロジェクトを担当する。そこで彼は体脂肪率が四十%以上の自分も含めた社員(宮崎吐夢、草野イニ、小林きな子)のダイエット記録をネットで公開していくというプロジェクトを始動させ、大学時代の友人の管理栄養士(優香)に社員食堂のレシピを任せて、日々ダイエットに励むが・・・ 李闘士男監督作品。ベストセラーになった「体脂肪計タニタの社員食堂」というレシピ集からヒントを得て作られた。「タニタ」の宣伝映画と言ってもいい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/29 17:08
大鹿村騒動記(2011)
素人歌舞伎だけが有名な山村、大鹿村で鹿肉料理店を営む男(原田芳雄)の下に妻(大楠道代)と駆け落ち相手の男(岸部一徳)が戻ってきた。しかし、妻は記憶障害を発症しており日常生活もおぼつかない。ところが、昔やっていた農村歌舞伎の台詞だけは忘れていない。・・・ 荒井晴彦の脚本を阪本順治監督が撮った。昔ながらの正当な喜劇である。人間の哀しみも喜びも喜劇として封じ込めてしまう。気持ちの良い映画を久しぶりに見た気がした。テンポの良いやり取りにクスリとさせられている間に、映画の世界に入り込まさせられている... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/26 21:35
友情(1975)
貧乏な大学生(五代目中村勘九郎、後十八代目中村勘三郎)は、OL(松坂慶子)との同棲生活に疲れを感じ始めていた。夏休みを利用してダム工事現場で働くことになった彼は、そこで気の良い作業員(渥美清)と知り合い、親しくなる。やがて、彼は怪我をして工事現場を後にするが、ひょんな事で二人は東京で再会する。・・・ 宮崎晃監督作品。松竹八十年記念作品として撮られた作品。不釣り合いな二人の友情を扱った喜劇かと思いきや、意外とシリアスな作品で驚いた。山田洋次監督の「家族」や「故郷」の脚本を手がけた宮崎監督の作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/25 16:38
誰も知らない(2004)
四人兄弟を抱えた母親(YOU)は、一番上の兄(柳楽優弥)以外の存在を隠して新しいアパートに引っ越してきた。やがて母親は新しい男のもとに行き、兄弟だけの生活が始まったが、仕送りも途絶え勝ちになり・・・ 実際にあった「巣鴨子供置き去り事件」を題材にした是枝裕和監督作品。強い問題意識を持って撮られた作品だということは感じ取れるが、もう一つ突っ込んで描いて欲しかった。実際の事件では、幼い妹に対する長男と不良仲間の暴行が死に至らしめたとして問題になったが、何故か本作品ではその下りが抜け落ちていて、長... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/22 18:16
夏の庭-The Friends-(1994)
人が死ぬのを観察しようと小学六年生三人(坂田直樹、王泰貴、牧野憲一)は、近所の荒屋に住む老人(三國連太郎)の家を覗いていた。ところが、老人は段々と元気になり、子供達と打ち解けて、庭の手入れや、家の改装をする。子供達にとってもその時間は楽しくて仕方がない。・・・ 湯本香樹実の原作を田中陽造が脚色し、相米慎二が撮った。原作が少年の内面の成長を丹念に追った物語であるのと比べると、映画の方は老人の哀しさにも力点をおいた作りになっている。特に老人が戦地で若い女を殺した体験を話す辺りから老人の抱えてい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/18 18:11
がんばっていきまっしょい(1998)
松山の高校に入学した少女(田中麗奈)は、姉と違って成績も芳しくない目立たない生徒。ある日、ボートをやってみたいと思い立った彼女は、周囲の友人(真野きりな、清水真実、葵若菜、現・千崎若菜)を説得して女子ボート部を作った。新人戦までと集まったメンバー達だったが、いつしかボートの魅力に取り憑かれていた。・・・ 敷村良子の原作を磯村一路監督が撮った。非常に気持ちの良い青春映画である。打ち込むものが出来る事によって何気ない毎日が違って見えてくる。そういう若い頃独特の感覚を観る者に思い出させてくれる。... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/17 10:20
痴人の愛(1949)
実直なサラリーマン(宇野重吉)は、関西のカフェで女給をしていた少女(京マチ子)を引き取り、理想の女性に育てて妻にしようとするが、自由奔放な彼女は不良学生達(森雅之、三井弘次等)と彼の家で遊ぶようになる。怒った彼は家から追い出すが、・・・ 何度も映画化された谷崎潤一郎の原作を木村恵吾監督が撮った。木村監督自身の手で後年リメイクしている。非常に際どい題材を映像化しただけでも可成りの冒険だったと思われる。ラストを原作と異なり、女が男に詫びるという形にしたのも当時のモラルから見てこれ以上常識外れな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/15 20:22
ムッちゃんの詩(1985)
十二歳のムッちゃん(磯崎亜紀子)は、横浜の空襲で母と弟を亡くし、大分の伯父を訪ねたが、伯父夫婦も亡くなっており、伯父の娘(佐藤万理)が居るだけだった。料理屋で働く彼女のもとに身を寄せるが、やがて結核に冒され、感染を恐れる周囲の声で、防空壕の中で一人寝かされる。・・・ 実話を元にした中尾町子の原作を堀川弘通監督が撮った。本当にこんな話があったのかと思うほど残酷な話である。空襲で身内を全部奪われ、最後には周囲の人間に見捨てられて死んでいく。彼女を殺したのは、戦争ではなく周囲の人間である。この作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/11 21:07
凍河(1976)
オートバイ好きの若い精神科医(中村雅俊)は、患者を隔離しない事で高名な病院に勤務する。やがて、治っているにもかかわらず退院を拒んでいる女性患者(五十嵐淳子)に惹かれていくが、彼女には悲しい過去があった。・・・ 五木寛之の原作を石森史郎が脚色し、斎藤耕一監督が撮った。暗い題材を扱った難しい原作を、一見美しい爽やかな青春映画に仕立て上げているのは流石。精神病院での医師と患者の恋愛という非現実的な題材を扱いながらも、それなりの説得力を持つ作品に仕上がっている。戦時中、人体実験に携わった事への罪の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/09 16:21
兎の眼(1979)
ゴミ処理場の近くの小学校に勤務する教師(檀ふみ)は、担任の無口な生徒(頼光健之)の扱いに戸惑っていた。彼がハエを飼っていることが問題になり、彼女も説得するが、・・・ 灰谷健次郎の原作を中山節夫監督が撮った。原作が長編で内容も盛り沢山なだけに色々と端折って詰め込んだ感じは否めない。しかし、教育の持つ大きな力を主張し、学校と地域の関係のあり方を考えさせるには十分な力作であろう。浮ついた教育談義がもてはやされている現代だからこそ、必見の映画といえるかもしれない。 ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/08 10:00
あん(2015)
東京郊外の小さなどら焼き屋にアルバイトをしたいと老婆(樹木希林)がやってきた。最初は断る店主(永瀬正敏)だったが、彼女の作る「あん」の美味しさに驚き、雇うことにする。・・・ ドリアン助川の原作を河瀬直美監督が撮った。ハンセン病差別というきわどい話題を扱いながら淡々とした静かな作品に仕上げているのは河瀬監督らしい。好き嫌いにもよるのだろうが、差別されて来た側のもっとストレートな怒りの表現のようなものが表面に出てきても良かったのかもしれない。只、現在ハンセン病は感染しないということは最早一般常... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/07 21:44
卓球温泉(1998)
家出した専業主婦(松坂慶子)は、新婚旅行に来た温泉に向かうが、そこはすっかり寂れていた。泊まった宿も娘(牧瀬里穂)が跡を継がず閉じようとしていた。昔を懐かしみ、卓球場で卓球を楽しんでいる彼女を中心に卓球で人を集めようという案が飛び出し、彼女も実行委員を引き受ける。・・・ 山川元監督作品。文句なく楽しい映画である。現在は普通の専業主婦をしている主人公にも、生きてきた蓄積が有る。それは卓球であったり絵手紙であったりして、周囲の人間を幸福にする力を持っている。そんな当たり前の事を描いただけの作品... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/06/05 16:10
あの、夏の日−とんでろ じいちゃん(1999)
東京に住む小学五年生(厚木拓郎)は夏休みに尾道に住む祖父(小林桂樹)のもとで暮らすことになった。祖父は「ぼけて」いると心配されていたが、一緒に過去の世界と行き来する不思議な経験をする。 山中恒の原作を大林宣彦監督が撮った。人間、死期が近付いて来ると時間や空間から自由になれるのかもしれない。そういう素敵な世界を垣間見せてくれる佳品。早逝してしまった初恋の少女(宮崎あおい)との思い出を引きずりながら、それに決着を付けようとする祖父の態度は正に「男の浪漫」と言えるのかもしれない。 往年の喜劇俳... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/29 09:34
ゲンセンカン主人(1993)
漫画家のつげ義春(佐野史郎)は、芸術家気取りで油絵などを書きながら時折漫画を出版社に持ち込むが、固定したファンは居るものの、一般受けしない。・・・ つげ義春の短編漫画四作品をオムニバス形式で石井輝男監督が撮った。全編を通じて、作者の分身として佐野史郎がつげ義春を演じるという構成になっている。独特のユーモラスな作風を忠実に映像化しようとした試みは成功している。特に、カット割りまで原作に忠実に撮った拘りは、他のつげ原作の映画にはない凄みを感じる。監督を始め、スタッフ、キャストの原作者に対する敬... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/26 16:38
虹をわたって(1972)
父親(有島一郎)の再婚相手(日色ともゑ)に馴染めない女子大生(天地真理)は、家出をしてだるま船で住む。そこには、競艇狂いの男(なべおさみ)、自称占い師(岸部四郎)など貧しいが気のいい連中ばかりいた。・・・ 前田陽一監督作品。言うまでもなく、当時人気絶頂だった天地真理を見せるためのアイドル映画である。その上、脇役に沢田研二と萩原健一まで出演させるというサービスぶりである。当然、爽やかな青春映画を期待するところだが、前田監督は見事に裏切って、天地真理のイメージには全く似つかわしくない貧しい上に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/22 16:38
盲獣(1969)
盲目の男(船越英二)は、芸術写真のモデルをしている女(緑魔子)を母親(千石規子)とともに拉致し、自分のアトリエに監禁して、その女をモデルに触覚による芸術と称し、彫刻作品を作り出す。最初は、嫌がり逃げ出そうとする女だったが・ ・ ・ 江戸川乱歩の原作を白坂依志夫が脚本を書き、増村保造監督が撮った。眼の見える人間に対する復讐心を前面に押し出した原作と異なり、一種のラブロマンスとして描こうとしている。只、描いている世界が異常なだけに、あまりに倒錯した関係を描いた恐怖映画のようになってしまって、一... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/21 17:37
わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語(1996)
花巻の質屋の長男賢治(緒形直人)は、父親(渡哲也)の商売と宗教に激しく反発しながら、貧しい農民達の生活を楽にする方法を考えながら、志を共にする友人(椎名桔平)と語り合いながら、農学校へ通っていた。・・・ 大森一樹監督作品。文字通り、宮沢賢治の半生を描いた映画。他の文学者同様、否それ以上に彼は実生活では、何をやっても中途半端で他人に迷惑ばかりかけそのくせプライドだけは高いという駄目な人間だったことは有名だ。この作品でも、そういう人間として描いているが、そんな彼を見守っている周囲の人間の暖かさ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/20 11:56
マグニチュード 明日への架け橋(1997)
消防士(田中邦衛)は、妻(高橋恵子)と息子の三人暮らし。ある日、大きな地震が有り、二人を残して現場に駆けつけるが、その後の出火で妻を亡くしてしまう。その後、一人で漁師をしていたが、そこに大きくなった息子(緒形直人)が消防士となって赴任してくる。 菅原浩志監督作品。阪神淡路大震災を契機に、日本消防士会が制作した防災啓蒙映画である。非常時に消防士がどういう活躍をして人命を救助するのかという手段を細かく見せてくれて、初期消火と通報が大切だということのPRにはなっているが、その分、物話の方は若干お... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/19 14:48
ノンちゃん雲に乗る(1955)
小学三年生のノンちゃん(鰐淵晴子)は、母(原節子)が無断で東京に行ってしまったのが悲しくて、泣き歩いていた。そんな自分を慰めようと木に登っていた所、池に落ちてしまう。そんな彼女を助けてくれたのは、雲の上に住む老人(徳川夢声)だった。・・・ 石井桃子の原作を倉田文人監督が撮った。当時のベストセラーの映画化で、主演に「天才少女バイオリニスト」として売り出し中だった鰐淵晴子が出演するとあって、話題性には事欠かなかっただろう。鰐淵晴子は、その後本格的な女優として活躍したのを見ても分かるように、当時... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/17 16:30
裸の大将(1958)
生まれつき頭の弱い山下清(小林桂樹)は、施設を飛び出し放浪の旅に出ている。ある日、食事を恵んでもらった老婆(飯田蝶子)の紹介で弁当屋で働くこととなるが、ろくに役に立たない。しかし、正直に思うことを口に出す性格から皆に好かれるようになるが、 ・ ・ ・ 山下清本人が書いた日記を原作に堀川弘通監督が撮った。「裸の大将」と言うと、芦屋雁之助のテレビドラマシリーズを思い出す人も多いと思うが、完全に楽しい作り話だったそのシリーズと異なり、山下清本人がまだ生きていた時に作られたこちらは、より真実に近い... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/05/14 09:16
透明人間現わる(1949)
物体を透明にする薬物を研究している博士(月形龍之介)の下には二人の弟子(夏川大二郎、小柴幹治)が居て競って研究していた。そんなある日、街に透明人間が現れ、宝石を奪おうとした。自分の体で人体実験をすると書き残して姿を消した博士の仕業と思われたが・・・ 高木彬光の原案を安達伸生監督が撮った。特撮を円谷英二が手がけている。こういうミステリー仕立ての物に特撮技術を使った最初の作品だろう。透明人間というアイデア自体は、H・Gウェルズの小説で有名であり、米で映画化もされているので新奇な物ではなかっただ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/12 20:36
ぼく東綺譚(1992)
小説家永井荷風(津川雅彦)は、文壇での批判を尻目に女遊びの毎日を暮らして作品を発表していた。ある日、私娼街、玉ノ井で娼婦(墨田ユキ)と出会い、その魅力のとりこになる。戦火が激しくなる中、彼女と結婚の約束をするのだが、踏み切れない。そのまま、東京大空襲で玉ノ井も全焼し、行方知れずになってしまう。 ・ ・ ・ 新藤兼人監督作品。永井荷風の原作をアレンジし、荷風自身の物語として亡くなるまでを描いている。原作の持つ男女間の粋なやりとりなどを生かしつつ、学徒動員の話などを織り込みながら全く別の物語と... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/12 12:03
めぐりあい(1968)
小さな工場の事務員(酒井和歌子)は、自動車の組立て工(黒沢年男)と出会い、その強引さに戸惑いながらも、惹かれていく。しかし、約束をした日に母(森光子)が事故で亡くなり、会いに行けなかった。謝りに行ったが、自分の仕事上のミスから左遷されたばかりの彼は許してくれなかった。・・・ 恩地日出夫監督作品。この監督らしい清々しさが十二分に表れた佳編である。家族や社会の問題に対する苦悩や苛立ち、それから逃げ出したいという欲求、そして異性に対する関心や興味、抑えきれない性欲に至るまで、全てを否定せず、映像... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/05/10 17:02
苦役列車(2012)
中学卒業以来、日雇いの人足仕事で日銭を稼いできた男(森山未來)は、同じ仕事場の専門学校生(高良健吾)と友達になり、「覗き部屋」に一緒に行ったりして憂さ晴らしをしていた。ある日、通い詰めている古本屋で働いている女性(前田敦子)に友達になってくれるように申し込み承諾される。三人で一緒に遊びに行ったりもしたのだが・ ・ ・ 西村謙太の原作を山下敦弘監督が撮った。原作が私小説であるだけに、そのまま映画にするのは難しいと判断し、随所に映画らしい色づけを施して面白く見せているのは正解だと思う。原作の持... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/08 16:08
赤い殺意(1964)
仙台郊外に夫(西村晃)と息子と住む妻(春川ますみ)は、夫の留守中に強盗(露口茂)に襲われ強姦される。一時は自殺も考えるが、ずるずるとこれまで通りの生活を続けてしまう。そんな中、強盗に入った男は何回も現れ関係を持つ。それを夫の愛人(楠侑子)の知るところとなり、夫の追及を受ける。しかし、男はその後も度々現れ東京へ一緒に行こうと誘う。妻はこの男を殺すことを決意し、毒入りのお茶を持って一緒に東京に向かうが・ ・ ・ 藤原審爾の原作を今村昌平監督が撮った。人によって様々な見方ができる傑作だと思うが、... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 3

2015/05/07 18:05
家庭の事情 ネチョリンコンの巻(1954)
被曝したマグロが打ち上げられて、人が来なくなった海水浴場の人気を復活させる事を依頼された宣伝会社社長(トニー谷)は、相棒(谷晃)と一緒に、外国人の水泳選手や大富豪になりすまし、様々な企画で海水浴場に人を呼び戻す。 三木鮎郎の原作を小田基義監督が撮った。トニー谷主演の「家庭の事情」シリーズの最終作である。人気絶頂だったトニー谷の魅力を全面に押し出した作品であり、それ以上のものを観客も要求しなかっただろう。トニー谷といえば、独特のリズム感から繰り出す歌と、トニングリッシュと呼ばれた独特の「イン... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/05/06 09:44
無能の人(1991)
自称芸術漫画家(竹中直人)は、漫画を書く気になれず近くの多摩川の石を売る商売を始める。そんな彼に妻(風吹ジュン)はついていけない。 つげ義春の原作を竹中直人監督が撮った。竹中監督のデビュー作。原作の持っている何処か静謐なイメージとこの監督の感性が見事に一致した傑作であると言えよう。原作のストーリーではなく、あくまでもイメージ単位に切り取って映像化しているのは見事な処理の仕方だろう。全体としては、家族の深い絆に焦点を当てているのも、心地良さを残してくれる。 豪華なキャストを贅沢に使っている... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/05 16:00
ちんころ海女っこ(1965)
東京沖の小さな島為朝島では、旅館を経営している観光会長(南道郎)と海女のショウコ(ホキ徳田)が、島の海女たちに妖しげな水中レヴューをやらせて儲けようと企んでいた。ところが、本物の海女たちにそっぽを向かれ、ストリッパーを海女に仕立てて、ショーを始める始末。やがて、本物の海女たちも芸者やダンサーとなって、参加していく。ところが、ショウコの妹、お玉(中村晃子)だけは関心を示さず、温泉掘りに夢中の父親(左卜全)を助けるために海女を続ける。・・・ 富永一朗の原案を石堂淑朗が脚色し、前田陽一監督が撮っ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/05/04 09:25
先生あした晴れるかな(1994)
小学五年生の太(大野柊平)は中学受験を目指すこととなり大好きなサッカーを止めて塾に通い始める。一方、圭二(倉片陽介)は両親が離婚し母親(范文雀)が付き合っている男性(森本レオ)ともうまくいかなかった。この二人が突然教室で暴れ出すようになる。担任教師(渡辺梓)は二人の心を理解しようと奮闘する。 坂田和子の原作を中山節夫監督が撮った。一貫して教育問題を扱ってきた中山監督が、当時加熱し始めた中学受験に題材をとった作品である。一種の教育映画なのだが、中山監督が撮ると説教じみたところがなく、人間ドラ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/05/02 18:26
しのぶの明日(1984)
浅草の蕎麦屋の娘(紺野美沙子)は、恋人(北詰友樹)と行った八丈島で交通事故に遭い、失明する。一時は絶望して自殺を試みるが、親友(桂木文)の紹介で盲導犬の訓練士(勝野洋)と知り合う。やがて、日常生活訓練をはじめて自立への足がかりを掴んでいく。 柴田輝二の原作を上野英隆監督が撮った。盲導犬協会の後援を受けて作られた視覚障害者に対する啓蒙映画的な側面の強い映画である。中途失明してからの歩行訓練や盲導犬の訓練については詳しく説明されていて、失明しても社会復帰できるという明確なメッセージを発している... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/30 09:44
異人たちとの夏(1988)
妻子と別れたシナリオライター(風間杜夫)は、仕事帰りに浅草で死んだ筈の父(片岡鶴太郎)と会う。更に家に行くと同じく死別した母(秋吉久美子)も居た。一方、同じオフィスビルで住んでいる女性(名取裕子)と親しくなっていくが、楽しい気分に反して身体はだんだん目に見えてやつれていく。 ・ ・ ・ 山田太一の原作を市川森一が脚色し大林宣彦監督が撮った。孤独な中年男が幼くして死別した両親との交流を通して生きる意味を考えるという話なのだが、単純に両親との再会が嬉しいというだけの話に終わってしまっていて、そ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/28 16:51
新しき土 Die Tochter des Samurai(1937)
ドイツから女友達(ルート・エヴェラー)と一緒に日本に戻ってきた男(小杉勇)は、日本の古い因習に反発し、妹同様に育ってきた許嫁(原節子)との結婚を断ろうとしていた。しかし、日本の文化の素晴らしさを再認識し、最後には結婚し満州にわたって開拓に励むのだった。 伊丹万作とアーノルド・ファンクの共同監督の日独合作映画である。二人の監督の間にコミニュケーションがとれているとは思えず、何か日本の珍しいものを次々と見せてくれるだけの映画になってしまっている。今回見たのはアーノルド・ファンクが監督した作品だ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/27 13:58
ブルーバ(1955)
アフリカの奥地で消息を絶った友人を探しに来た博士(見明凡太朗)と娘(八潮悠子)は、ダイヤモンドの山を探す現地の動物園を持つ人(南弘二)と共に奥地に分け入った。途中で猿に襲われた娘をジャングルの奥から現れた日本人(浜口喜博)が助けてくれる。やがて、彼女はその日本人が友人の遺児であることを知る。・・・ 南洋一郎の原作を小国英雄が脚色し、鈴木重吉監督が撮った。和製ターザン映画である。主人公にワイズ・ミュラーに倣って、一九五二年のヘルシンキオリンピックの自由形リレー銀メダリストの浜口を起用し、アメ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/04/25 23:23
スペインからの手紙 ベンポスタの子どもたち(1993)
母親を亡くした男の子(源啓介)は、年の離れた兄(緒形直人)と一緒に暮らせるようになるが、なかなか周囲になじめず登校拒否児になってしまう。そんな彼の夢であるスペインのベンポスタへ行って、サーカスをやるという夢を実現すべく、スペインへ行く。現地通訳(原田知世)の助けを借り、弟を残して兄は帰国するが、気が気でない。やがて、ベンポスタのサーカス団の日本公演が有り、その一員として帰ってきて、見事な演技を見せる。・・・ 朝間義隆監督作品。スペインに「ベンポスタ子ども共和国」というところがあることはこの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/24 17:19
水の旅人 侍KIDS(1993)
小学校二年生の男の子(吉田亮)は川の中から、老剣士(山崎努)を助ける。父母(岸部一徳)や姉(伊藤歩)には内緒で、部屋に住まわす。老剣士は自分を水の精霊だと言い、自然の環境の素晴らしさを少年に伝えていく。・・・ 末谷真澄の原作を大林宣彦監督が撮った。水の大切さ美しさを声高に主張することなく、一片のファンタジーとして完成されている。小さな子供にも充分楽しめる内容ながら大人が見ても色々と考えさせられるところも多い。主人公の祖父(大前均)の実家がダムの底に沈む話は原作にはなかった話らしいが、このシ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/04/23 11:17
ヘルタースケルター(2012)
売れっ子モデルのリリコ(沢尻エリカ)は、ほぼ全身を整形していることを隠して、活躍を続けていた。しかし、皮膚の痣などの後遺症が現れるようになり、薬物による幻覚にも悩まされるようになる。・・・ 岡崎京子の漫画を原作に、蜷川実花監督が撮った。写真家の監督らしい凝った画面が次々に現れ、芸能界という華やかな世界の栄光と挫折の物語を華やかに見せてくれる。同時に、主人公の美に対する羨望と嫉妬が入り組んだ複雑な感情を画面で上手く表現することに成功している。主人公の内面をより掘り下げるシーンなり台詞なりがあ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/04/21 10:46
生きてるものはいないのか(2012)
近くの鉄道で大きな事故が起こったニュースを聞きながらも、普段と変わらぬ大学キャンパスの中では、多くの学生が、変わらぬ生活をおくっていた。ところが、一人ずつ周囲の人間が原因不明の急死をしていく。・・・ 前田司郎の戯曲を石井岳龍監督が撮った。舞台は未見だが、筋書きや台詞回しは戯曲に忠実に作られているらしく、集団不条理劇としては味が出ていて面白い。又、映画で見せることにより、独特のテンポも生まれ、退屈することもなかった。この事件の原因を追求したり、大学外の様子を描く等、映画化するにあたって冒険が... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/20 18:09
赤ちょうちん(1974)
ふとしたきっかけで知り合った男(高岡健二)と女(秋吉久美子)は、安アパートで同棲することに。ある日、その部屋に以前住んでいたという怪しい中年男性(長門裕之)が居着いてしまう。男は友人(河原崎長一郎)らと一緒に彼を叩きのめすが、・・・ 藤田敏八監督作品。当時流行した「四畳半フォーク」と言われた若者の生活感に根ざした流行歌をモチーフにした作品。小さな幸せを二人で作り上げようともがく若者と社会の軋轢をストレートに描いていて、その時代を知る人達には分かりやすい映画である。その反面、現代から見ると理... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/20 11:13
下町の太陽(1963)
化粧品会社の女子行員(倍賞千恵子)は、同僚の正社員を目指している男(早川保)と現在の貧乏な生活から抜けだして郊外の団地に住むことを夢見ていた。ある日、弟(柳沢譲二)が万引きを働き補導される。それがきっかけで、近くの鉄工所で働く不良っぽい工員(勝呂誉)と知り合う。 ・ ・ ・ 山田洋次監督の長編出世作である。主演の倍賞千恵子が歌ったヒット曲にあやかって作られた映画で、倍賞千恵子の魅力を最大限に見せようとした作品である。下町の貧乏な生活からどうにかして抜け出そうとする高度成長期の若者の心情は、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/18 13:16
メゾン・ド・ヒミコ(2005)
塗装店で働く女性(柴咲コウ)の父親(田中泯)は妻子を捨てゲイバーを開き、現在はゲイのための老人ホームを建て、そこで仲間達(歌澤寅右衛門、柳澤愼一等)と暮らしている。父親の愛人(オダギリ・ジョー)の勧めでその老人ホームで彼女は働くことになる。・・・ 渡辺あや脚本、犬童一心監督作品。高齢になったゲイという社会的にはこれ以上はないと思われる程の日陰者の世界を描いた勇気は特筆に値するだろう。そういう特殊な世界を扱いながら、基本的には親子の葛藤と和解の物語というオーソドックスなテーマを丹念に描いてい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/17 21:50
お嬢さん乾杯!(1949)
終戦後、自動車の修理業で成功を収めた男(佐野周二)の所へ元華族のお嬢さん(原節子)との縁談話が舞い込んできた。ひと目で彼女に夢中になるが、没落した彼女の過程が金に困って見合いしたことを知り、素直になれない。・・・ 木下恵介監督作品。従来の価値観が崩れてしまって混沌としていた戦後の社会の一断面を風刺した喜劇である。元華族の昔の繁栄が忘れられない人達や、その名前を利用されて犯罪に巻き込まれた父親の姿は、何処にでも有ったこととはいえ、悲劇であろう。その時代のことを知ってくれていた恋人も失った「お... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/15 15:42
魚影の群れ(1983)
青森県大間のマグロ漁師(緒形拳)は、娘(夏目雅子)の恋人(佐藤浩市)の漁師になりたいという願いを無視し続けていた。しかし、娘に捨てられることを恐れた男は、恋人を船に乗せるが、マグロと戦っている内に怪我をさせてしまう。退院後、娘と恋人は父のもとを去っていく。・・・ 吉村昭の原作を相米慎二監督が撮った。大間の海でマグロと戦う男を描いたスケールの大きな物語。実際にマグロを釣り上げるシーンは緒形拳が実際に釣り上げたらしく、その迫力は物凄い。全国に未だ居るであろうこういう自分の腕一本で大物を釣り上げ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/14 17:19
影の車(1970)
旅行代理店に勤める男(加藤剛)は、幼馴染の保険勧誘員(岩下志麻)と偶然に再会する。やがて、彼女と不倫関係になるが、彼女の息子(岡本久人)の眼が、かつて自分が母親(岩崎加根子)の愛人(滝田裕介)に対して抱いていた態度を思い起こさせ、恐怖を感じるようになる。 松本清張の原作を橋本忍が脚色し、野村芳太郎監督が撮った。一連の清張シリーズの中では地味な一作であるが、人間の深層心理の怖さを上手く描き出した佳編である。主人公にとっては半ば無意識でありながら、男女の愛が深まっていくに連れて子供への愛情が薄... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/13 10:07
阿弥陀堂だより(2002)
パニック障害になった妻(樋口可南子)と一緒に小説家(寺尾聡)は故郷の山村に戻ってきた。そこで妻は体を労りながら、診療所で医者として働き、彼は悠々自適の生活を送る。楽しみは阿弥陀堂を守る老婆(北林谷栄)の元を訪ねることであった。そこには彼女から聞き書きをして広報誌に原稿を書いている口の利けない女性(小西真奈美)も通っていた。・・・ 南木佳士の原作を小泉堯史監督が撮った。一言で言うと、「死」についての物語である。この作品の中では、迫り来る死を待ち受ける人、死と戦う若い人、多くの死を見送ってきた... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/12 15:46
GO(2001)
在日一世のボクサー(山崎努)を父に持つ高校三年生(窪塚洋介)は、同級生(柴咲コウ)と恋に落ちるが、在日韓国人だと告白した途端、拒絶されてしまう。・・・ 金城一紀の原作を宮藤官九郎が脚色し行定勲監督が撮った。在日コリアンの苦悩を全面に押し出しているが、あくまでも主人公の目を通して描くことで、普遍性を持った青春映画として楽しむことが出来る。在日コリアンでなくても自分のアイデンティティーを探し求めるのが青年期であろう。そういう意味では、誰が見ても自分の問題として考えさせられる作品である。悪の道に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/10 16:32
宇宙大怪獣ギララ(1967)
火星探査機は、UFOの妨害にあって火星に近付くことが出来ずに帰還した。探査機の表面に付着していた発光胞子を保管していた所、容器を破って足跡を残して消えていた。同じ頃、大怪獣が現れる。足跡からその怪獣は発光胞子が大きくなったものと分かった。ギララと名付けられた怪獣は、エネルギーを求めて、東京を襲い、原発を襲う。・・・ 二本松嘉瑞監督作品。松竹が作った唯一の怪獣映画であることは有名。やはりあまり慣れないことはしないほうが良いということを証明してしまったような作品になっている。折角の動く怪獣なの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/09 23:28
栄光への5000キロ(1969)
フリーのカーレーサー(石原裕次郎)は、恋人(浅丘ルリ子)等と一緒に各地のレースを転戦していたが、濃霧のモンテカルロラリーで事故にあい重傷を負う。日本に帰った彼はかつてのレース仲間(仲代達矢)と共に、日本グランプリに出場、そしてサファリーラリーにも出場する約束をする。落ち着いた生活を望んでいた恋人は彼の元を去って行く。・・・ 笠原剛三の原作を蔵原惟繕監督が撮った。石原プロ制作の映画である。長期の海外ロケを行っており、アフリカの大自然の中を走る画面の迫力は素晴らしい。又、車載のカメラで撮ったレ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/09 15:58
ガス人間第1号(1960)
連続銀行強盗事件が発生し、刑事(三橋達也)は犯人を追いかけるが、日本舞踊の家元(八千草薫)の家の近くで姿を消してしまう。やがて、家元が犯人と関わりがあることが判明し逮捕する。すると、犯人から刑事の恋人の記者(佐多契子)に連絡が入り、目の前で現金を奪うと言う。 ・ ・ ・ 本多猪四郎監督作品。円谷英二が特撮を担当した作品である。この映画に関して言うと、特撮はあくまでも脇役であり、犯人と家元の恋愛物語が中心である。狂気じみた発明家(村上冬樹)の人体実験の犠牲となった図書館の司書(土屋嘉男)が、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/08 09:12
不毛地帯(1976)
元関東軍参謀でシベリアに十一年間抑留されていた男(仲代達矢)は商社に就職した。軍隊時代の経験は活かさないと言う約束であったが、社長(山形勲)の以降もあり、戦闘機の受注合戦の指揮を取るまでになっていった。・ ・ ・ 山崎豊子の原作を山本薩夫監督が撮った。政界を巻き込んだドロドロした話が沢山出てくるのだが、中心はあくまでも主人公が戦争というものとどういう風に決別していくかという話である。戦闘機の受注に関しても、周囲の人間は戦争のことなど忘れてしまったように、目先の金儲けの話に汲々としているのだ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/07 10:28
蛇イチゴ(2003)
同僚(手塚とおる)との結婚を控えた教師(つみきみほ)はサラリーマンの父親(平泉成)と認知症の祖父(笑福亭松之助)の世話をしている母親(大谷直子)と平凡な家庭生活を送っていた。ところが、祖父の葬式の会場に取り立て屋が現れ、父親がリストラされて借金まみれであることが分かった。そこに現れた勘当状態だった兄(宮迫博之)はこの窮地を救うが、 ・ ・ ・ 西川美和の初監督作品。落ちこぼれの家族の一員が現れて、平穏そうに見えた家族が崩壊していくという物語はありふれたものであるが、平泉成や大谷直子の確かな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/06 15:28
原子力戦争 Lost Love(1978)
同棲相手の女に逃げられたヤクザ(原田芳雄)は故郷に女を探しにやってきた。そこで新聞記者(佐藤慶)から電力会社の技師と心中したと聞かされる。疑問を持った彼は、その技師の妻(山口小夜子)に近づき、原発の事故を隠蔽するために殺されたのではないかという疑問を持つ。・・・ 田原総一朗の原作を黒木和雄監督が撮った。不幸な事に福島で原発の事故が起こり、原発利権の強固さや電力会社の隠蔽体質は、見事に白日の下に晒された訳だが、この時代に、もうこういう小説や映画になっていたことを考えると、我々の洞察力のなさが... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/05 22:22
無法松の一生(1943)
明治時代の小倉、人力車夫の松五郎(阪東妻三郎)は、暴れ者で喧嘩っ早い。ある日、彼は怪我をした少年(川村禾門)を助け、地元の名士、吉岡大佐夫妻(永田靖、園井恵子)と懇意になる。やがて、吉岡大佐は戦死し、残された妻子の面倒を見る内、妻に仄かな恋心を抱くが、身分が違いすぎて言い出せない。・・・ 岩下俊作の原作を伊丹万作が脚色し、病床の伊丹に変わって稲垣浩監督が撮った。この映画の後、何回も映画化され、テレビドラマや歌の題材にもなった。しかし、やはり、この作品の阪東妻三郎のイメージが強く、他の役者で... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/04/04 00:47
めがね(2007)
南の小さな海辺の町にやって来た女(小林聡美)は、そこの宿の主人(光石研)や高校教師(市川実日子)、正体不明の女(もたいまさこ)等と出会う。その独特な生活に中々馴染めないが、・・・ 荻上直子監督作品。異文化を受容することは、結局は自己受容への近道である。という分かりやすいメッセージに貫かれた心地よい映画である。これといった事件を敢えて起こさない作り方だからこそ、観客が自由に作品に意味を与えることが出来る。上手い作り方である。勿論、こういう方法は好きな人と嫌いな人がわかれると思うので、一般受け... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/03 22:13
ナビィの恋(1999)
都会の生活に疲れた女(西田尚美)が故郷の沖縄の離島に戻ってきた。祖父母(登川誠仁、平良とみ)に暖かく迎えられて、心も癒やされていった。しかし、祖母の昔の恋人(平良進)が現れ、祖母の心は揺れる。 ・ ・ ・ 中江裕司監督作品。全編に渡って沖縄民謡を始め沖縄らしい歌や踊りがいっぱい見られる楽しい映画である。それに挟まれてユタの占いをみんなが信じて家が滅びないように決めるところなど、沖縄の伝統を大切にする生き方も垣間見えて、非常に興味深かった。話の中核となる祖母の恋物語の無謀に見える決断すら、こ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/02 16:23
天然コケッコー(2007)
小中学生合わせて六人しか居ない山間の学校に東京から転校生(岡田将生)がやってきた。同級生のそよ(夏帆)は彼と付き合うようになるが、高校入試が近づき、彼は東京の高校に行くかもしれないと言い出して、・・・ くらもちふさこの原作を、渡辺あやが脚本を書き、山下敦弘監督が撮った。最近、非常に珍しいストレートな青春映画である。多感な中学生の淡い恋心が手に取るように感じ取れて、好感の持てる作品に仕上がっている。フェードアウトする度に季節が移り変わっていくというオーソドックスな技法も、本作品のゆったりした... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/04/01 12:05
昆虫大戦争(1968)
水爆を搭載した米軍機が虫の大群に襲われて日本の小島に墜落した。そのパイロットの殺人容疑で昆虫を採集しに来ていた青年(川津祐介)が逮捕された。知らせを受けて昆虫採集を青年に依頼していた学者(園井啓介)が島にやってくる。やがて、その虫に刺されると発狂し死に至ることが分り、 ・ ・ ・ 二本松嘉瑞監督作品。題名から見ると昆虫が主役の映画のように思えるが、実際には水爆の恐怖と戦う映画と言った方がふさわしい。水爆の恐怖と戦っているのは人間だけでなく昆虫も含めた自然界全体なんだというメッセージも、非常... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/31 11:43
呉清源〜極みの棋譜〜(2006)
中国に生まれた呉清源(張震)は早くから囲碁の才能を発揮し、瀬越九段(柄本明)の尽力も有り母親(張艾嘉)と共に日本に渡った。囲碁の世界でメキメキ頭角を現し、先輩棋士(松坂慶子)の勧めもあり、宗教団体で知り合った妻(伊藤歩)と結婚し、幸せな暮らしをしていた。しかし、日中戦争が激しくなり、日本に帰化して囲碁を続けるが・ ・ ・ 呉清源の自伝を本に、田壮壮監督が撮った。呉清源の半生を忠実に映像化した作品である。全編台詞はなるべく抑えて、緊張感のある画面を実現させている。その代り何回も年譜が画面上に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/30 17:07
大誘拐 RAINBOW KIDS(1991)
刑務所仲間の三人(風間トオル、西川弘志、中田勝康)は和歌山一の大富豪の老婆(北林谷栄)を誘拐するが、当初から計画の主導権を老婆に握られてしまう。その計画は冴えて、県警本部長(緒形拳)等の捜査の裏をかいて百億円の身代金の受け取りに成功する。 ・ ・ ・ 天藤真の原作を岡本喜八監督が撮った。原作の面白さに加え監督のスピーディーな演出が冴え渡った傑作である。この作品の要は、戦争で家族を奪われた主人公の国に対する思いを背景とした静かな国家への復讐劇と、主人公を愛してしまう周囲の人物の人情物語なのだ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/29 17:44
ミスター・ルーキー(2002)
甲子園でしか投げない阪神のリリーフエース「ミスター・ルーキー」(長嶋一茂)の正体は、広告会社のサラリーマン。監督(橋爪功)、コーチ(中原丈雄)などしか知らない秘密で、妻(鶴田真由)にも打ち明けていなかった。ところが、妻はそれを察し、中途半端な気持ちでやっている夫を家から追い出してしまう。・・・ 井坂聡監督作品。とにかく楽しい作品である。男の子なら誰でも小さい時にプロ野球選手になりたいと一度は夢見たことが有るだろう。その純粋な気持ちを思い出させてくれるファンタジーとして良く出来ていると思う。... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/29 11:33
豚と軍艦(1961)
横須賀でアメリカ兵相手の売春宿をやっていた暴力団は摘発を受け、豚の飼育に乗り出すことになった。その豚の世話をする若者(長門裕之)は、恋人(吉村実子)と一緒に暮らしたいと言う一心で組の仕事を行うが、分裂騒動に巻き込まれてしまう。 ・ ・ ・ 山内久の脚本を今村昌平監督が撮った。アメリカ兵にたかって暮らしていくチンピラたちのドタバタ劇である。自分の病気を胃癌だと思って殺し屋に自分の殺害を依頼してしまい慌てる親分(丹波哲郎)の話など所々面白い部分もあるのだが、全体的にリズムが悪くコメディとしては... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/03/27 16:41
少年(1969)
十三歳の少年(阿部哲夫)は、傷痍軍人の父(渡辺文雄)、母(小山明子)、弟(木下剛史)と共に全国を転々としながら当たり屋をして生計を立てていた。最初は怖がっていた少年も慣れるにつれて上手になり、自分から進んで当たりに行くようになるのだが、・ ・ ・ 田村孟の脚本を大島渚監督が撮った。一九六六年に実際にあった事件を題材にしている。大島渚監督にしては珍しく叙情性を前面に押し出したロードムービーである。只、やはりもう一つ生活実感に乏しい作品になっている。両親が悪いことをやっていると分かっていながら... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/03/26 08:37
さくら隊散る(1988)
戦時中、広島で公演を行っていた移動劇団「桜隊」は、原子爆弾投下により、丸山定夫以下、広島に居た九名全員が死亡した。 江津萩枝の原作を本に、新藤兼人監督の、一部再現ドラマを交えながらのドキュメンタリー作品。戦時中、新劇は危険思想を持っているとされ、徹底的に弾圧された。俳優達も刑務所に何回も入れられることは珍しくなかった。そんな御時世でも皆に演劇を見せたいという情熱は変わらず、いわば国家当局と妥協した形で移動演劇隊というのを作り、各地で慰問公演を行うという形を取った。桜隊はたまたま広島を拠点に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/24 22:44
電送人間(1960)
遊園地で起こった殺人事件を追う刑事(平田昭彦)と新聞記者(鶴田浩二)の目の前で、第二の殺人事件が起こった。そこに居合わせたのは被害者と同じ部隊にいた軍人仲間(河津晴三郎、堺左千夫)であった。二つの殺人事件とも犯人は逃げる途中で忽然と姿を消していた。 福田純監督作品。円谷英二の特撮技術を駆使した恐怖映画。只、この作品についてはあまり恐ろしい場面は強調されず、犯人の復讐心とアクションに力点が置かれている。話の骨子となる軍人時代の金塊強奪とそれを止めようとして殺された兵士(中丸忠雄)の復讐物語に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/24 09:52
白い犬とワルツを(2002)
突然、妻(藤村志保)に先立たれた樹木医(仲代達矢)は、家の近くで白い犬を見るようになる。妻の幽霊かと思われるその犬を可愛がるが、娘達(若村麻由美、南果歩)等の他人にはその姿は見えない。・・・ テリー・ケイの原作を、森崎東が脚本を書き、月野木隆監督が撮った。原作はアメリカの南部が舞台らしいが未読。日本に舞台に置き換えるていだけではなく、ストーリーもかなり変えているらしい。在日韓国人を出したり、その仲間に主人公が襲われたりする所は、脚本の森崎さんの個性が匂うが、この映画の雰囲気とは合わない。日... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/23 13:42
スクラップ集団(1968)
元バキュームカーの運転手(渥美清)、元ケースワーカー(露口茂)、元公園の清掃人(小沢昭一)、元医者(三木のり平)の四人は、それぞれの事情を抱えて釜ヶ崎に移り住んでいた。飲み屋であった四人は意気投合しスクラップを処理し再生する事業を始めるが、 ・ ・ ・ 野坂昭如の原作を田坂具隆監督が撮った。田坂具隆監督の遺作となった喜劇である。本作品が作られた高度成長期に馴染めなかった人達の悲哀を描きだして余りある上質の風刺劇になっている。事実上の主人公は露口茂扮するケースワーカーだろうが、底辺に生きる人... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/22 12:00
清作の妻(1965)
老人(殿山泰司)の妾だった女(若尾文子)は、老人が死ぬと大金を手に母の生まれ故郷に戻った。働きもしない彼女は村八分にされるが、復員して来た模範兵(田村高廣)だけは彼女に優しかった。・・・ 吉田紘二郎の原作を新藤兼人が脚本を書き増村保造監督が撮った。新藤兼人独特のねちっこい話に、増村監督の美学が上手く嵌ったという感じの作品。排他的な村人たちの態度と「生き恥を晒すよりは死してお国のためになれ」という皇軍思想には現代ではついて行けない部分も多いと思われるが、現在でも日本人の多くはこれに似たような... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/21 11:14
私の優しくない先輩(2010)
高校生(川島海荷)は、南先輩(入江甚儀)の事が大好きだが、告白出来ない。クラブ活動中にウザい先輩(金田哲)に持ち歩いていたラブレターを見付けられてしまい、二人が近付く為に、祭でたこ焼き屋を一緒に出す計画を立てられ、どんどん実行に移されていってしまう。・・・ 日日日の原作を吉田寛監督が撮った。単なるアイドル映画と思って見ていたのだが、内容も濃く、面白い作品だった。主人公の独白に頼り切った筋書きかと思いきや、裏で主人公の知らないもう一つの物語が同時進行しているというのが要で、一筋縄ではいかない... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/20 17:13
「女の小箱」より 夫は見た(1964)
課長夫人(若尾文子)は、仕事ばかりで自分の事を顧みてくれない夫(川咲敬三)に不満を持っていた。そんな時に、夫の株の買い占めを狙っている男(田宮二郎)が近づいてくる。最初は打算で近付いて来たのだったが、徐々に彼女の魅力に取り付けれて行く。・・・ 黒岩重吾の原作を増村保造監督が撮った。「男は仕事に生き、女は家庭を守る」という価値観の人間の、自分の自然な愛欲との葛藤を描いた作品で物珍しいものではない。主人公の夫と愛人に夫々別の女がいて、という設定もありふれている。それでも魅せるのは、若尾文子、田... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/19 17:09
UDON(2006)
アメリカで芸人修行をしていた男(ユースケサンタマリア)は、借金を抱え、故郷、香川に帰ってきた。姉(鈴木京香)は快く迎えるが、うどん店の父(木場勝己)は、彼に厳しい。ひょんなことから、タウン情報誌の編集者(小西真奈美)と出会った彼は、そこで働くことになる。・・・ 本広克行監督作品。一言で言うと変な映画である。タウン情報誌から「うどんブーム」が起きた顛末と、父の死後その味を作ろうとする主人公の奮闘が何の脈絡もなく結び付けられている。そこに登場する人物像も深く掘り下げられてはいない。敢えて言えば... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/19 11:34
ブワナ・トシの歌(1965)
考古学を専攻する男(渥美清)は、地質調査隊のための家を建てるために、独立直前のタンガニーカ(現タンザニア)に向かった。先遣隊は病に倒れ、一人で仕事をしなければいけなくなった彼は、現地の人を雇おうとするが、・・・ 片寄俊彦の原作を、清水邦夫との共同脚本で羽仁進監督が撮った。日本映画の中で一番面白い映画を上げろと言われれば真っ先にこの作品が思い付く。映画を撮るということがどういう事かも多分良く分からない現地の人の中にプロの俳優を一人だけ入れて撮ろうという企画自体が、斬新で非常に冒険的である。そ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/03/18 16:10
日本の黒幕<フィクサー>(1979)
政界の黒幕、山岡(佐分利信)を少年(狩場勉)が襲うが、書生(田村正和)に取り押さえられる。山岡に気に入られた彼は、門下生となる。山岡と彼の肝入りの首相(金田龍之介)は、航空機疑惑の被疑者となり、関西の暴力団と手を組んだ政敵に徐々に追い詰められていく。 高田宏治の脚本を降旗康男監督が撮った。「ロッキード事件」を題材にしたヤクザ映画という一風変わった代物。難しそうな顔をして観る映画ではないが、政治の裏側をなかなか上手く描いていると言えよう。日本の権力と富を手に入れた人間の執念と狂気を、佐分利信... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/17 21:40
恋と太陽とギャング(1962)
刑務所を出所したばかりの男(高倉健)は、妻(小宮光江)母(清川虹子)、フリーのギャング(丹波哲郎)、昔の仲間(江原真二郎、曽根晴美)等と外国人の経営するカジノを襲い、現金を強奪する。しかし、誰もが現金の独り占めを図り、 ・ ・ ・ 石井輝男監督作品。「花と嵐とギャング」の続編。前作よりもさらに軽くスピーディーになって娯楽映画としては面白くなっている。前作の鶴田浩二の役回りが丹波哲郎に変わっているのが大きい要因だろう。都会的なセンスの漂う作品に仕上がっている。 それにしても、少し頭が弱くど... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/16 18:14
現代任侠史(1973)
元暴力団の最高幹部だった男(高倉健)は、今ではすっかり足を洗い、寿司屋の職人になっていた。戦死した父の形見の日本刀の取材に来た雑誌記者(梶芽衣子)と恋仲になるが、昔の弟分(成田三樹夫)から暴力団が抗争に巻き込まれていることを知り、父の部下だった関西のヤクザ(安藤昇)に仲裁を依頼するが、 ・ ・ ・ 橋本忍が脚本を書き、石井輝男監督が撮った。ヤクザ映画とは名ばかりのラブロマンスだと思って見ていたら、後半になってヤクザ同士のドロドロの抗争が話の中心になってしまって、結局どっちつかずの作品になっ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/16 10:57
そこのみにて光輝く(2014)
砕石場の作業員だった男(綾野剛)は、今は無職。パチンコ屋で知り合った若者(菅田将暉)の家に行く。彼の姉(池脇千鶴)は体を売って、父母(田村泰二郎、伊佐山ひろ子)の生活を支えていた。徐々に彼女に惹かれていくが、・・・ 佐藤泰志の原作を呉美保監督が撮った。家族の存在が、人間を悲しみに引きずり込む。それにも関わらず、新しい家族を作ることによって、悲しみから抜けだそうともがく。そういう主人公の一見矛盾した行動が、観客の胸を打たざるを得ない。主人公の女性の描き方が、映像で見せられると悲惨この上ないの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/15 13:59
大怪獣ガメラ(1965)
北極海に原爆を搭載した戦闘機が墜落し、氷中に眠っていたエスキモーの伝説の亀の怪獣「ガメラ」が出現した。北海道の灯台を襲ったガメラはそこから落ちそうになった少年(内田喜郎)を助ける。その後ガメラはエネルギーを求めて東京を襲う。 湯浅憲明監督作品。東宝のゴジラシリーズに対抗して作られた怪獣映画。日活や松竹も怪獣映画を作ったが、結局、ガメラだけが好評でシリーズ化されることになる。その要因はやはりガメラのデザインの良さに有ったのだと思う。ストーリー的には、ガメラが子供の味方だという設定が中途半端で... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 1 / コメント 0

2015/03/13 22:57
スプーン一杯の幸せ(1975)
野点の席で足が痺れて立てなくなった高校生(桜田淳子)の写真を撮った男(黒沢年男)は新任教師だった。彼女は彼をバドミントン部のコーチに迎える。ある日、彼女の母親(浜木綿子)に写真のモデルに成ってもらった彼は、交通事故で亡くした婚約者の面影を見て、母親の事を好きになる。・・・ 落合恵子のベストセラーをヒントに山根成之等が脚本を書き、広瀬襄監督が撮った。桜田淳子主演のアイドル映画であるが、桜田淳子の可愛さを見せたい映画なのか、恋愛模様を描いた青春映画にしたいのか中途半端な感は否めなかった。全体の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/12 22:11
鉄道員 ぽっぽや(1999)
もうすぐ廃線になる駅の駅長(高倉健)は、娘や妻(大竹しのぶ)が死んだ日も通常通り業務を果たしていた。親友の鉄道員(小林稔侍)は再就職先を紹介するが、乗り気になれない。そんなある日、見知らぬ少女(谷口紗耶香、広末涼子等)が次々と訪ねてくる。・・・ 浅田次郎の原作を降旗康男監督が撮った。原作に脚色を加えて、一人の鉄道員の半生を描くという話にしている。最初に高倉健の存在があって考えられた作品という感じで、あまり工夫は感じられなかった。鉄道員という職業が好きで、そのためなら家族の犠牲も厭わないとい... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/03/12 15:30
麦子さんと(2013)
声優志望の女性(井上真央)は、幼い時から両親と別れて兄(松田龍平)と、二人で暮らしていた。そこに突然、母(余貴美子)が転がり込んできた。母親の顔さえ覚えていなかった娘は、どう接していいか分からず、冷たい言葉をかけてしまうのであった。やがて、母は肝臓癌で亡くなってしまう。・ ・ ・ 吉田恵輔監督作品。どこにでもある親子の葛藤と情愛を淡々と描いた佳品。本作品の特徴は、母親からの視点が全くなく、もっぱら娘の成長物語として描かれているところである。母親の故郷に納骨に行った時の話が主な話になるのだが... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/11 12:13
獄中の顔役(1968)
刑期を終えて出所してきた男(高倉健)は、以前世話になった組長(竜崎一郎)のところへ戻ってきたが、競馬場の利権をめぐる争いから、敵対する組に殴り込みをかけて、刑務所に戻った。その刑務所には敵対する組の組長(遠藤辰雄、後、遠藤太津朗)も入所していた。・・・ 降旗康男監督作品。高倉健が主役のシリーズの良い所だけを持ってきて繋ぎ合わしてみたものの、収拾がつかなくなってどこを観せたいのか分からなくなったというのが正直な感想。「昭和残侠伝」では欠かせない存在として出演する池部良も本作品では、結局、主人... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/10 22:16
渇き。(2014)
刑事を止めた男(役所広司)に、妻(黒沢あすか)から娘(小松菜奈)が失踪したという連絡が入る。娘の部屋を探してみるとドラッグを常習していた痕跡があった。更に友人と会ってみると、娘が不良グループを仕切っていて、殺人事件とも関係がありそうなことが分かってきた。 ・ ・ ・ 深町秋生の原作を中島哲也監督が撮った。ショッキングなシーンをわざと積み重ねて作ってるので、話のあらすじが見えづらくなっていてしまっている。本来ならば、娘の「心の渇き」から来る満たされぬ思いで、最後まで説明がつく一貫したミステリ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/10 14:23
実録三億円事件 時効成立(1975)
競馬で借金を背負った男(岡田祐介)は、愛人(小川真由美)と共に銀行のボーナスを運んでいた車を盗み三億円を手にする。彼はその金で外国の種馬のオーナーとなり、儲けようと考えるが、彼に目をつけた刑事(金子信雄)に、目をつけられ、別件逮捕されてしまう。 ・ ・ ・ 清水一行の原作を石井輝男監督が撮った。「三億円事件」の時効が成立する直前に封切られた映画で、公開当時は結構話題になった。それまでも、巷では犯人像について色々な噂が飛び交っていたので、それに対する一つの答えとして面白く見える映画だった事は... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/03/09 12:39
七つの顔(1946)
レヴューの踊り子(轟夕起子)に贈られた花束から出火し、ダイヤの首飾りが盗まれた。やがて、都知事選挙に出馬しようとしていた子爵(月形龍之介)の邸宅から証拠品が見つかり、逮捕された。しかし、探偵の多羅尾伴内(片岡知恵蔵)は疑問を抱き、子爵夫人(喜多川千鶴)を連れ出して独自の捜査を始める。 ・ ・ ・ 比佐芳武の脚本を松田定次監督が撮った。大ヒットした多羅尾伴内シリーズの第一作。ご存知のようにGHQが、チャンバラ映画を禁止したので、やむなく時代劇スターを主役にして撮った現代劇である。ミステリーと... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/03/07 23:31
ジャズ大名(1986)
南北戦争が終わり、解放された黒人たち(ロナルド・ネルソン等)は、騙されて乗った香港行きの船が難破し、東海道に面した小さな藩の領内にたどり着く。時あたかも黒船来航によって開国を迫られている難しい時期。黒人たちは軟禁状態にされるが、好奇心の強い藩主(古谷一行)は彼らが楽器を持って演奏すると聞き、会いたくて仕方がない。 ・ ・ ・ 筒井康隆の原作を岡本喜八監督が撮った。誰もが気楽に楽しむことが出来る小品である。只、そこには社会の権力闘争など笑い飛ばしてしまえという、岡本監督の反逆精神が随所にちり... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/07 11:00
シャニダールの花(2012)
ごく少数の女性の胸に花が咲くという現象が起こっていた。その花の研究をする施設の新人スタッフ(黒木華)は先輩の研究者(綾野剛)と共に、その花の提供者(伊藤歩、山下リオ等)のケアに当たっていた。やがて彼女の胸からも花の芽が生えて、 ・ ・ ・ 石井岳龍監督作品。同じ監督の「水の中の八月」の続編といったところだろうか。大きな自然の中では人間もその一部に過ぎないという分かり易いメッセージを内包している。人間を滅ぼすものとして存在しているかのように思われる花であるが、主人公の女性はその花である自分の... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

2015/03/06 15:41
総長の首(1979)
昭和初期、浅草の花森組は全国に縄張りを持つ関東侠友会に縄張りを荒らされていた。ところが、花森組配下の血桜団のチンピラ(清水健太郎、ジョニー大倉、三浦洋一)が侠友会配下の小池組の構成員を殺し、その報復として花森組の代貸(小池朝雄)が殺されたことで、抗争は深まっていく。そんな時に、満州から代貸の弟(菅原文太)が帰ってくる。・・・ 神波史男脚本、中島貞夫監督作品。ヤクザ映画の形を借りているが、青春映画としての色合いが強い。主人公も、関東大震災孤児なのだが、社会全体が大震災からの復興途上にある不安... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/05 07:58
八つ墓村(1977)
八つ墓村は昔、尼子の落武者達(夏八木勲、田中邦衛等)が村人に惨殺された土地。その後に起こった集団殺人も落武者達の呪いだと噂されてきた。その殺人犯(山崎努)の家に産まれた飛行機の整備士(萩原健一)が帰ってきた途端、次々と村人達が殺されていく。・・・ 有名な横溝正史の原作を橋本忍が脚本を書き、野村芳太郎監督が撮った。二時間三十分ある大作であるが、退屈することなく、面白く観ることが出来た。犯人探しのミステリーよりも、「呪われた村」という極めて閉鎖的な社会の中で起きる集団心理と、それに追いつめられ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/03/03 09:31
東京難民(2014)
平凡な大学生(中村蒼)は、親からの仕送りがなくなり、家賃も学費も未納になっていて、ある日突然「ネットカフェ難民」生活を余儀なくされる。治験のバイトで大金を手にしたが、女(山本美月)に騙され、ホストクラブで働き、借金を返さなければならなくなる。やがてお得意客の看護婦(大塚千弘)もつくが、・・・ 福澤徹三の原作を佐々部清監督が撮った。平凡な大学生が、ある日突然生活の基盤を奪われていく恐怖は、現代社会の中でそれなりのリアリティーを持っていて、説得力も有る。現代の若者にとってはとても人事とは思えな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/03/01 14:36
続 網走番外地(1965)
網走刑務所から出所した男(高倉健)は子分(アイ・ジョージ)と一緒に青函連絡船に乗っていた。ふとしたはずみで、マリモを手に入れるが、その中には銀行から奪われたダイヤモンドが入っていた。銀行強盗と間違われそうになった男達は、警察にも犯人にも追われることになる。 ・ ・ ・ 石井輝男監督作品。「網走番外地」がヒットしたので、急遽作られた続編。前作と異なり、最初から高倉健の人気をあてこんだ娯楽作品である。お約束のアクションシーンから、おどけた啖呵売のシーンまで様々な表情を楽しむことが出来る。ファン... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/28 12:14
翔んだカップル(1980)
不動産屋の手違いから、東京に出てきた高校一年生の男女(鶴見辰吾、薬師丸ひろ子)が、一つ屋根の下に住むことになった。お互いに好意を寄せながらも素直になれない二人だったが・・・ 柳沢きみおの原作を、丸山昇一が脚本を書き、相米慎二監督が撮った。相米監督のデビュー作である。青春映画とアイドル映画は違うものだと感じる作品である。「野性の証明」で注目を浴びた薬師丸ひろ子と「3年B組金八先生」で有名になった鶴見辰吾の競演ということで、公開当時はアイドル映画として注目された作品だっただろう。そう思ってみる... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/26 23:00
三たびの海峡(1995)
韓国で成功した実業家(三国連太郎、李鐘浩)は、戦時中に福岡の炭鉱で強制労働をさせられていた。そこでは酷い条件で働かされ、事故死や自殺で多くの同胞の命が失われていた。訪ねてきた日本に住む同胞(風間杜夫)から、当時の責任者(隆大介)が、現在では市長となり、炭鉱跡を潰そうとしていると聞き、再び日本を訪れる。 ・ ・ ・ 帚木蓬生の原作を神山征二郎監督が撮った。原作の持つスケールの大きさを上手く映像化している。特に前半の炭鉱での強制労働の場面は、これでもかこれでもかというほどねちっこく長回しで取ら... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/25 09:26
生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件(1985)
新宿西口バス放火事件に巻き込まれ全身やけどを負った女(桃井かおり)は、生命の危機を乗り越え退院するが、軽い運動障害と全身のケロイドが残ってしまった。事件前からつきあっていた愛人(石橋蓮司)の妻が死んだのを契機に一緒に暮らし始めるが、彼の借金は膨らみ続けていた。 ・ ・ ・ 事件の被害者、杉原美津子の手記を恩地日出夫監督が撮った。実際にあった事件をベースにしているので、いろいろと難しい点も多かったと思うが、主人公の感情の細かな移ろいを丁寧に映像化している。一見すると主人公にのみ数々の悲劇が襲... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/24 09:05
ふるさと(1983)
ダムの底に沈む村に住む老人(加藤嘉)は、息子夫婦(長門裕之、樫山文枝)と一緒に住んでいた。夫人に先立たれ認知症の症状も現れてきた老人に息子夫婦も手を焼くが、近所の少年(浅井晋)とアマゴ釣りに行くようになって、徐々に落ち着いてくる。 ・ ・ ・ 実際にダムの底に沈んだ岐阜県の徳山村で教員をしていた平方浩介の原作を神山征二郎監督が撮った。神山監督の映画らしく真実の持つ重みをそのまま映像に写し込んだ作品である。生まれ育った故郷が日々刻々と終わりに近づいているという焦りの中で、日々の生活と向き合っ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/23 09:58
昭和残侠伝 死んで貰います(1970)
料亭の息子(高倉健)は、ヤクザになり服役中だった。その間に父(加藤嘉)と妹(永原和子)が亡くなり、料亭は盲目の義母(荒木道子)と板前(池部良)で切り盛りしていた。出所後、自分の正体を義母に隠して板前として働くが・・・ シリーズ第七作。マキノ雅弘監督作品。シリーズもここまで色々と作られて来ると、観客が観たがっているシーンを羅列しているだけという印象は免れない。自分の料亭が敵対するヤクザに乗っ取られそうになるので、堅気になろうとしていた主人公と板前が乗り込んでやっつける話だが、本を正せば、そん... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/22 14:58
炎上(1958)
昭和十九年、父の遺書を携えて「駿閣寺」を訪れた青年(市川雷蔵)は、老師(中村雁治郎)の許可を得てそこに修行僧として住むことになった。かねてより、吃りにどうしようもない劣等感を感じていた彼は、変わることのない「駿閣寺」の美しさに憧れていた。終戦後、観光地化していく寺の姿や、愛人を作る老師の姿に絶望した彼は、大学で知り合った片輪の学生(仲代達矢)と知り合い付き合うが・ ・ ・ 「金閣寺放火事件」を題材にした三島由紀夫の「金閣寺」をもとに和田夏十が脚本を書き、市川崑監督が撮った。実際に金閣寺を燃... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/20 10:07
花と嵐とギャング(1961)
母親(清川虹子)、兄(鶴田浩二)、姉(小宮光江)、その夫(高倉健)、弟(小川守)は裏社会で生きる悪党一家。子供達は仲間(江原真二郎、曽根晴美)と一緒に銀行強盗を働くが、逃げる途中で金を弟が奪って逃げてしまう。 ・ ・ ・ 石井輝男監督が東映に移って撮った第一作。アクション映画というよりもコメディー色の強い娯楽作品である。若い頃の高倉健はこういう役が本当に良く似合った。後の任侠映画ではあまり見せないふざけた表情をふんだんに見せてくれる。脇を固める清川虹子や小宮光江がテンポ良い演技で雰囲気を出... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/18 11:27
アイデン&ティティ(2003)
四人組のバンド(峯田和伸、中村獅童、大森南朋、マギー)はバンドブームに乗ってメジャーデビューを果たす。しかし、バンドブームは過ぎ去り、ギタリスト(峯田和伸)は、自分がやりたかったロックとは何なのかを悩み始める。そんな時、目の前にボブディランの幻影が現れ、勇気づけられる。 ・ ・ ・ みうらじゅんの原作を田口トモロヲ監督が撮った。自らもロックバンドの一員だったみうらじゅんの自伝的な物語を原作にしているので、その時代の若者のロックにかける情熱は見事に映像化されている。それのみならず、若者が普遍... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/17 11:11
西の魔女が死んだ(2008)
登校拒否になった中学生(高橋真悠)は田舎の祖母(サチ・パーカー)に預けられる。そこで 「魔女修行」をすることになった彼女は規律正しい生活をし、何でも自分で決めることを要求される。近所に住んでいる男やもめ(木村祐一)に嫌悪感を持った彼女は、その態度を祖母にたしなめられるか素直になれない。・・・ 梨木香歩の原作を長崎俊一監督が撮った。比較的、原作の持っている雰囲気に忠実に撮られていて、親子で安心して見ることができる佳品になっている。少女の自己成長を追った単純な物語なのだが、祖母がイギリス人で魔... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/15 21:58
緋牡丹博徒 花札勝負(1969)
渡世修行中の女侠客(藤純子)は、名古屋の西の丸一家の親分(嵐寛寿郎)の下に居た。熱田神宮の勧進賭博を代々仕切ってきた一家だったが、国会議員(内田朝雄)とつるんだ金原組の妨害にあっていた。・・・ 緋牡丹博徒シリーズ三作目、加藤泰監督作品。このシリーズは女性が主役ということで、任侠映画の形をとっていろいろな仕掛けができる所が味噌なのだが、本作品では、「偽お龍」を名乗る女賭博師(沢淑子、後、任田順好)とその盲目の娘(古城門昌美)との触れ合い、金原組の渡世人(高倉健)との淡い恋、お馴染みの熊虎親分... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/15 15:17
網走番外地 望郷篇(1965)
敵対する暴力団のボス(安部徹)に怪我を負わせ刑務所行きになった男(高倉健)は、久しぶりに墓参りに故郷の長崎に帰ってきた。以前世話になっていた組長(嵐寛寿郎)のもとで港湾業の手伝いをすることになったが、敵対する暴力団の妨害にあい、なかなかうまく仕事が運ばない。 ・ ・ ・ 網走番外地シリーズ三作目、石井輝男監督作品。前二作と異なり、正当な任侠映画の形をとっている。但し、話の中核は主人公と戦後の混乱の中で生まれた混血の少女(林田マーガレット)との交流であり、ほのぼのとした人情物語として観る事も... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/02/14 14:06
東京へ来たばかり(2013)
囲碁の修練の為東京にやってきた中国人青年(チン・ハオ)は、千葉から野菜の行商に来ている老婆(倍賞千恵子)と知り合う。彼女の家を訪ねた時知り合った東京で働く彼女の孫(中泉英雄)とも親しくなる。しかし、孫は、脇腹を刺されて彼の元へやってくる。 ジャン・チェンミン監督の日中合作映画。制作陣の狙いはよく分かるのだが、脚本が荒すぎてよく分からない作品になっている。第一、孫が何故刺されたのか?中国の裏社会と関わりのある女(チャン・チュンニン)をかばっての事らしいのは分かるのだが、その彼女がなぜ日本名を... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/12 15:48
Mr.Baseball(ミスター・ベースボール)(1992)
ニューヨークヤンキースの内野手(トム・セレック)は、突然シーズン中に日本の「中日ドラゴンズ」にトレードされる。不本意ながら日本に来た彼は監督(高倉健)の、精神主義的なやり方に全く馴染めないが、知り合った若い球団職員(高梨亜矢)と親しくなる。しかし、彼女が監督の娘だと知り・・・ フレッド・スケピシ監督作品。ハリウッド映画らしいコメディーで、筋書きも父、娘、恋人という三人が対立しながらも、最後はハッピーエンドで終わるという、気楽に楽しめる娯楽作品である。野球に興味がない人にとっては価値のない作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/11 09:57
少年メリケンサック(2009)
レコード会社の新人発掘を担当している契約社員(宮崎あおい)は、コンピュータの動画でパンクロックバンド「少年メリケンサック」を発見し、社長(ユースケサンタマリア)に報告する。早速、メンバー(佐藤浩市、木村祐一、田口トモロヲ、三宅弘城)を訪ねるが、彼らはもう既に解散しており、音楽活動を出来る様な状態ではなかった。しかし、ライブ公演が開かれることが決定し、彼らをどうにか説得し、再結成させるが、 ・ ・ ・ 宮藤官九郎監督作品。人情物語なのかコメディなのか中途半端な感覚が残ってしまう。制作陣の狙い... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/02/10 10:55
色即ぜねれいしょん(2009)
京都で父母(リリー・フランキー、堀ちえみ)と暮らす高校生(渡辺大知)は、ロックに興味はあるものの何の取り柄もない文科系男子。夏休みに友人達(森田直幸、森岡龍)と共に隠岐の島に行き、ユースホステルに泊まる。そこで、全共闘崩れの男(峯田和伸)や女子大生(臼田あさ美)と知り合い、少しずつ変わっていく。 ・ ・ ・ みうらじゅんの原作を田口トモロヲ監督が撮った。原作がみうらじゅんの自伝的な小説なので、同じ時代に青年期を迎えた人にとっては、似たような経験があり、非常に面白く観える。ただ、これが現代の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/09 17:02
鴎よ、きらめく海をみたか めぐり逢い(1975)
炭鉱町から東京へ出て来た青年(田中健)は、同じように孤独な境遇の少女(高橋洋子)に一目惚れする。徐々に親しくなっていく二人だったが、高校時代から目をつけられていた男(高岡健二)に犯されて彼女は姿を消す。彼は想像上の町に密航しようとした所を逮捕されて、身元引受人に彼女を指名する。再会した二人だったが・・・ 岩間芳樹の脚本を吉田憲二監督が撮った。田舎の古い因習から解き放たれて都会で自由に生きたい若者の味わう絶望感を描きたいという狙いはよく分かるのだが、あまりうまくいっていないような気がする。二... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/02/08 22:07
翔べイカロスの翼(1980)
写真家志望の青年(さだまさし)は、北海道でサーカスと出会い、魅力を感じて入団を志願する。団長(ハナ肇)を筆頭に最初は皆戸惑うが、彼の熱意に打たれて入団を許す。やがて彼はピエロとなり、人気を博するが・ ・ ・ 「キグレサーカス」にいた実在の人物をモデルにした草鹿宏の原作を松山善三が脚色し森川時久監督が撮った。歌手として人気絶頂だったさだまさしが初主演した映画である。お世辞にも上手な演技とは言えないが、周りに芸達者な役者をふんだんに揃えて、落ち着いて見える佳品に仕上がっている。何よりも、さだま... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/06 14:39
初恋(2006)
女子高校生(宮崎あおい)は、小さい頃に叔母夫婦のもとに預けられて孤独な生活を送っていた。ある日、久しぶりに会った兄(宮崎将)からジャズ喫茶の燐寸を渡された。そこへ行くと兄の仲間達(小峰麗奈、柄本佑等)が毎夜のごとく集まっていた。そこに入り浸るうち、一人の男(小出恵介)の存在が気になり始める。 ・ ・ ・ 中原みすゞの原作を塙幸成監督が撮った。実際にあった三億円事件を題材にした話なので、ミステリー仕立てかと思いきや全く趣旨の異なった青春物語である。一九六〇年代後半の若者達の独特な、一種の解放... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/02/05 21:57
おこげ(1992)
海水浴場でホモのカップル(村田雄浩、中原丈雄)が愛し合う姿を見た女性(清水美砂、現清水美沙)は、その美しさに惹かれる。バーで二人に再会した彼女は、行き先がない彼らを自らのアパートに泊める。 ・ ・ ・ 中島丈博監督作品。同性愛者について一般的にも認知されかかってきた現在と違い「ホモに触るとエイズが移る」というような激しい偏見や差別の中で生きているホモ達の世界を描いた、日本では珍しい映画である。それだけでも一見の価値があると思う。 幼児期の経験から男女の恋愛に素直に入り込めない主人公の女性... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/04 11:19
震える舌(1980)
団地暮らしの夫婦(渡瀬恒彦、十朱幸代)の幼い娘(若命真裕子)は突然発作を起こし、破傷風にかかったと診断される。早速、主治医(中野良子)のもとで血清治療が行われるが、発作の回数が増えていき、幼い命は風前の灯のように思われた。また、両親も看護の疲れと破傷風がうつったのではないかという恐怖から精神的に参ってゆく。 ・ ・ ・ 三木卓の原作を野村芳太郎監督が撮った。公開当時は「恐怖映画」として宣伝されたが、内容は恐怖を売り物にする物ではなく、極限状態に置かれた家族の絆を問う作品になっている。重病人... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/03 14:55
ゆれる(2004)
母の一周忌に、実家に残ってガソリン店を経営する兄(香川照之)と東京で写真家をしている弟(オダギリジョー)が再会する。そのガソリン店で働く幼馴染の女性(真木よう子)は、弟と関係を持ち、一緒に東京に連れて行ってくれと頼む。翌日、兄弟は女性と一緒に渓谷に遊びに行くが、兄と一緒に吊り橋を渡っていた女性が落ちて死んでしまう。 ・ ・ ・ 西川美和監督作品。安易な作りのミステリー映画が氾濫している中で、本格的な作りのミステリーとして楽しむ事が出来る。様々なところに張られた伏線が全て効いていて、大人の鑑... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/02/02 10:55
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(2011)
入院中の友人(川口春奈)の代わりに野球部のマネージャーになった女子高生(前田敦子)は、勘違いでドラッカーの「マネジメント」を買ってしまう。仕方なく、読み進むうちに野球部にもその理論は当てはまることがわかる。彼女の働きかけにより弱かった野球部がどんどん力をつけていく。 ・ ・ ・ ベストセラーになった岩崎夏海の原作を、田中誠監督が撮った。原作者が放送作家で脚本にも関わっていることもあり、原作の味わいを生かした作りになっている。その分、本格的な野球映画を期待していると裏切られる部分も多くあるが... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/02/01 15:31
怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス(1972)
日本を襲った怪獣の子供が島で育てられていた。大きくなるにつれて、食料が足らなくなり、これ以上大きくならないように成長を止めようとしていた。それを知った発明家(犬塚弘)は、食料を調達する金を作ろうと奇抜な発明をしては、テレビ番組で賞金を稼ごうとしていた。 ・ ・ ・ 飯島敏宏が監督をした円谷プロの十周年記念作品。 「東宝チャンピオンまつり」で公開された。怪獣映画といえば、子供向けに決まっていた時代の楽しい作品である。本当に子供がこの作品で楽しんだかどうかは別として、子供を喜ばせて、なおかつ科... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/30 16:21
夜叉(1985)
大阪ミナミの名の知れたヤクザだった男(高倉健)は、見初めた女性(いしだあゆみ)を連れて、足を洗い、北陸の港町で漁師をしていた。ある日、その町に子供連れの女(田中裕子)が現れる。ところが、その女の亭主(ビートたけし)は薬物中毒で、ミナミから仕入れた薬物を港の男達に売って儲けようとしていた。 ・ ・ ・ 中村努の脚本を降旗康男監督が撮った。基本的には、ヤクザ映画なのだが、見所は主人公が二人の女の間で揺れ動く心情であり、ヤクザ映画の部分は時間的にも少なく、全体的に説明不足で中途半端なものになって... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/30 10:13
顔役(1965)
関東一帯のヤクザの幹部会の決定で、幹部中神(鶴田浩二)とその舎弟(高倉健、江原真二郎、待田京介等)を中心に、工業地帯埋め立て計画への関西のヤクザの東京進出の計画を止めることになった。埋め立て計画は、彼らが行うことになったが、関西のヤクザの妨害も激しさを増していった。・ ・ ・ 石井輝男監督作品。ポスターに11大スター総出演と書いているように、当時の東映の任侠映画を支えていたスターが総出演している。関東と関西の対立抗争を主とした話かと思えば、関東での内部抗争の話も出てきたりして、全体の筋書き... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/29 09:19
南極物語(1983)
第一次南極越冬隊の潮田(高倉健)と越智(渡瀬恒彦)は十五頭の樺太犬の世話係。第二次越冬隊の犬係(佐藤浩市、江藤潤)に業務を引き継ぐ予定だったが、南極観測船が昭和基地に接岸できず、犬を捨てて帰国せざるを得なかった。潮田は犬を提供してくれた人を訪ねて詫びて回った。 ・ ・ ・ 有名な実話をもとに 、蔵原惟繕監督が撮った。あまりにも有名な話を元に作った大作なので、作りにくい面も多々あったと思うが、周りの人間の感情にあえて焦点を当てずに、南極の過酷な自然の中で必死に生き抜く犬の姿を中心に描くことで... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/27 22:12
駅 STATION(1981)
北海道警の警官(高倉健)は、射撃のオリンピック代表選手。その強化合宿と勤務に追われ、家庭を省みることもなく、妻(いしだあゆみ)と別れる。そんな折、先輩警官(大滝秀治)が眼前で狙撃され死亡する。 ・ ・ ・ 倉本聡の脚本を降旗康男監督が撮った。自分の妻、容疑者の妹(烏丸せつこ) 、犯人を匿う女(倍賞千恵子)の三人とのふれあいをオムニバス形式で描いた作品。 主人公の家庭の事情が描かれていないので、いきなり妻と別れてしまう主人公の男が非常に身勝手に思えてしまい、全く感情移入が出来ない。その後の... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 3

2015/01/27 09:31
江分利満氏の優雅な生活(1963)
広告代理店に勤める男(小林桂樹)は、ごく平凡なサラリーマン。ある日、泥酔し、雑誌に原稿を書く約束をしてしまう。色々と考えたあげく、その日常生活をそのまま書いてみたところ、直木賞を受賞して、一躍時の人になってしまう。 ・ ・ ・ 山口瞳の原作を、岡本喜八監督が撮った。直木賞を受賞した原作は、何本かの随筆風の文章からなっているので、映画化するにあたって、主人公を山口瞳本人に半ば置き換える感じで、脚色し直している。只、原作の持つ軽妙な味わいは、途中にアニメーションを挿入したりするなど、様々な技法... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/01/25 21:42
煙突の見える場所(1953)
「お化け煙突」の見える北千住に住む夫婦(上原謙、田中絹代)は貧乏長屋住まい。その二階にはお互いに好意を持っている男女(高峰秀子、芥川比呂志)が住んでいる。ある日、戦災で生き別れになった前夫(田中春男)と妻の子供が置き去りにされていた。妻に裏切られたと思った夫は妻を責めたてるが、妻には覚えがなかった。 ・ ・ ・ 椎名麟三の原作を五所平之助監督が撮った。終戦後の慌ただしい世情の中で市井に生きる人々の哀歓を、細かく描いたコメディである。椎名麟三の小説らしい雑然とした人間模様を上手く映像化してい... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/23 17:28
地獄の掟に明日はない(1966)
長崎の暴力団、山崎組と権藤組は競艇場の利権を巡って対立していたが、顧問弁護士(三国連太郎)が間に入り手を結ばせる。そんな中、山崎組の代貸(高倉健)は女(十朱幸代)と知り合う。しかし、山崎組はその女の弟(串田和美)に八百長を行うように脅す。 ・ ・ ・ 高岩肇他の脚本を降旗康男監督が撮った。ヤクザ映画なのか恋愛物語なのか非常に中途半端な作品である。どちらかというと、ヤクザ映画の色合いが強いのだが、顧問弁護士も含めて、対立する二つの組の性格が似ていて、主人公も悪役の片棒を担ぎ続けているので、最... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2015/01/21 17:25
八甲田山(1977)
明治三十四年、陸軍は来たるべきロシアとの戦争のために雪の八甲田山での行軍演習をすることになった。選ばれたのは中隊長の徳島大尉(高倉健)と神田大尉(北大路欣也)であった。徳島大尉は本人の希望通り小隊を率いての行軍となったが、神田大尉は大隊を率いての行軍となった上、大隊長(三国連太郎)も随行してくることとなった。 ・ ・ ・ 明治35年に起こった「八甲田山雪中行軍遭難事件」に題材をとった新田次郎の原作を、橋本忍が脚色し森谷司郎監督が撮った。制作には野村芳太郎も名前を連ねており、まさに日本映画界... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/20 17:40
関東緋桜一家(1972)
鳶の副頭(水島道太郎)の娘の芸者(藤純子、現在富司純子)は、二代目の頭を襲名する。しかし、彼女は人を殺めて姿を消した頭(片岡知恵蔵)の息子(高倉健)のことが忘れられなかった。そんな折、日本橋の侠客一家の客分の博徒(遠藤辰雄、後遠藤太津朗)が無断で賭場を開くという事態が起こる。・ ・ ・ 笠原和夫の脚本をマキノ雅弘監督が撮った藤純子引退記念映画である。そういう事情があり、片岡知恵蔵、嵐寛寿郎、鶴田浩二、高倉健、菅原文太、若山富三郎、藤山寛美などのスターが総出演している。筋書きはごく単純なもの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/19 11:00
狙撃(1968)
あくまでも冷徹で腕がたつ狙撃手(加山雄三)は射撃練習場でファッションモデル(浅丘ルリ子)と出会う。お互いの持つ自分とは異なった魅力に二人は惹かれていく。しかし金塊強奪事件に巻き込まれた彼は殺し屋(森雅之)に狙われる身となり・ ・ ・ 永原秀一の脚本を堀川弘通監督が撮った。加山雄三を主役に据えたシリーズの第一作。面倒くさい心理描写や背景の説明などを省略して、あくまでもアクションを中心に楽しめる映画として作られている。その為、銃器の細かい説明がなされており、マニアにとっては嬉しい作品だろう。又... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/18 14:49
新・喜びも悲しみも幾歳月(1986)
灯台守の夫婦(加藤剛、大原麗子)は、転勤前日に夫の父(植木等)が訪ねて来て、てんやわんやである。そんな折、自殺志願の女(紺野美沙子)と落ち合い、彼女も一緒に転勤の旅に付き合う。 ・ ・ ・ 木下恵介監督作品。勿論、「喜びも悲しみも幾歳月」の続編として作られた作品であるが、趣は前作とはかなり異なっている。描いている時代が異なるので当然なのかもしれないが、前作が灯台守の仕事の過酷さと夫婦の愛情を軸に展開していたのに対し、この作品では親子や仕事仲間との触れ合いも描かれており、全体として明るいタッ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/16 17:27
暗黒街の顔役(1959)
金融会社の社長を殺した前科を持つ元暴力団の男(宝田明)は、恋人(柳川慶子)の為に堅気になって歌手になろうとしていた。その殺人を目撃した少女(笹るみ子)が近くで働いていると知った暴力団幹部の兄(鶴田浩二)は、歌手をやめて、身を隠すように勧めるが、聞く耳を持たなかった。 ・ ・ ・ 岡本喜八監督作品。岡本監督三作目の作品で、まだ本領を発揮していないと言う所だろうが、所謂ギャング映画だが湿っぽい人情話が目立ちすぎて、純粋に対決シーンを楽しめない。主人公の兄弟もヤクザ稼業から本当に足を洗いたいのか... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/15 15:33
昭和残侠伝 血染めの唐獅子(1967)
浅草の鳶職の頭(高倉健)は、ヤクザの親分(河津清三郎)と、その一家の競争入札での不正を見抜き、博覧会の工事の総元締めを引き受けた。しかし、ヤクザは様々な手段を用いて、工事の妨害を仕掛けてきた。 ・ ・ ・ 昭和残侠伝シリーズの四作目。鈴木則文脚本、監督はマキノ雅弘。主人公は一応堅気の鳶職人であるが、その割にお約束どおり、背中一面に刺青を彫っており、「殴り込み」に行くとか行かないとかどう見ても、ヤクザにしか見えない。監督が佐伯清からマキノ雅弘に変わって、より娯楽色の強い群衆劇に生まれ変わった... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/14 14:46
祇園囃子(1953)
祇園の舞妓(木暮実千代)のもとに、昔馴染だったメリヤス店の主人(進藤英太郎)の二号の娘(若尾文子)が舞妓になりたいと訪ねてくる。娘の境遇に同情した彼女は、お茶屋の女将(浪花千栄子)から金を借りて引き受けた。やがてお座敷にも出るようになるが・ ・ ・ 川口松太郎の原作を、溝口健二監督が撮った。戦後の自由な価値観を押し通そうとする娘とそれを許さない社会の現実との葛藤を描こうとしている事はよく分かるのだが、上手にはまっていない感じがする。物語の展開がとても平板で、金があれば何でも解決してしまうと... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 0

2015/01/13 16:53
ある殺し屋の鍵(1967)
日本舞踊の師匠(市川雷蔵)の裏の顔は腕利きの殺し屋である。ある日、暴力団幹部(金内吉男)から政財界の秘密を握る男(内田朝雄)の殺しを依頼され、実行するが、彼はその裏に財界の黒幕(西村晃)の存在があることを知り、彼を締め上げ、一番の首謀者である政界の黒幕(山形勲)の殺害に成功するが・ ・ ・ 藤原審爾の原作を森一生監督が撮った。 「ある殺し屋」の続編である。シリーズ物で第一作を超える出来栄えのものが見える事は珍しいが、これも例外ではない。第一作があまりに良くできているので難しい面はあったと思... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/12 23:14
あ・うん(1989)
戦友(板東英二)が戻ってくるのを東京で迎えた軍需産業で儲けた金属会社の社長(高倉健)は、戦友の妻(富司純子)に思いを寄せながら、胸の奥に秘めている。戦友が神楽坂の芸者(山口美江)に入れあげているのを見かねて、自分の元に囲うのだが、妻(宮本信子)に知られるところとなって、・・・ 向田邦子の原作を降旗康男監督が撮った。俳優高倉健の魅力が最大限に発揮されている一本。仏頂面とは無縁の一見、軽佻浮薄な男を演じているのだが、実にこれがよく似合う。任侠映画で長年培ってきたイメージと異なるので、違和感を抱... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2015/01/12 11:01
弾痕(1969)
CIAの工作員で腕の立つ狙撃手(加山雄三)は、中国の工作員(佐藤慶)の手から亡命者(岸田森)を救った時、流れ弾に当たって負傷した彫刻家の女(太地喜和子)と出会う。その女性と懇ろになるが、彼には次の仕事が待っていた。 ・ ・ ・ 永原秀一の脚本を森谷司郎監督が撮った。ハードボイルドな作品の体をなしているが、主人公のアイデンティティーを探す孤独な旅を丹念に描いた青春映画という色合いの方が印象に残る作品である。アメリカ移民の息子で、戦後日本に戻って、日米双方の為に命を懸けて黙々と職務をこなしてい... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/11 17:17
棒の哀しみ(1994)
暴力団の若頭(奥田瑛二)は親分(平泉成)から新しい組を作るように言われ、子分(哀川翔)を連れて独立するが、跡目を継ぐと思われる金庫番(白竜)に言われるがままに上納金を納める生活に不満がある。そんな折、親分が倒れ、これを機に、自分の持っているシャブのルートを使って金庫番に復讐するが・ ・ ・ 北方謙三の原作を神代辰巳監督が撮った。神代監督の遺作となった作品である。ヤクザ映画の形をとりながら、一人の中年男性のやり場のない哀しみを独特の独白形式と長回しで表現している。主人公の日常生活を丁寧に追っ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/10 14:22
共喰い(2013)
下関に住む高校生(菅田将暉)は父(光石研)とその愛人(篠原友希子)との三人暮らし。実母(田中裕子)は性交時の父の暴力に耐えかね、家を出て近くで魚屋を営んでいる。女友達(木下美咲)との性交に耽る主人公だったが、ある日父と同じように暴力を振るってしまい、激しい嫌悪感に襲われる。・・・ 田中慎弥の原作を、荒井晴彦脚本、青山真治監督で撮った。こういう原作を映像化するのは大変難しいものであるが、原作の持っている雰囲気を上手く映像化している。原作からはもっと古い時代の空気を感じるが、田舎町だと現在でも... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2015/01/09 08:54
東京おにぎり娘(1961)
新橋にある仕立屋は、父(中村雁治郎)と姉(若尾文子)と弟(瀬川雅人)の三人暮らし。父は腕のいい職人だが頑固者で商売も上手く行かない。それを見かねた姉は店を改装し、おにぎり屋を始めることにしたのだが・ ・ ・ 。 田中重雄監督作品。当時の人気俳優だった若尾文子を中心に、川口浩、川崎敬三、ジェリー藤尾の三人が織りなす恋模様を中心に描いた、軽く見えるラブコメディーである。なかなかテンポもよく主人公の腹違いの妹(叶順子)も絡んでのどんでん返しがあったりして、楽しく見える作品になっている。話の中心に... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/06 16:44
海へ 〜See you〜(1988)
パリダカールラリーに不本意ながら有名スター(大橋吾郎)を参加させることになったチームに腕のいいベテランの男(高倉健)が、サポートメンバーとして加わることになった。同じラリーにはその男の前妻(いしだあゆみ)も参加していた。 倉本聡の脚本で、蔵原惟繕監督が撮った。約三時間がある大作だが、その長さを全く感じさせない。世界一過酷なレースと呼ばれたラリーにかける男達の熱情を広大な自然の中に写し込んで、ドキュメンタリーとして見ても大変面白い一作になっている。主人公をカミオンと呼ばれるトラックを運転して... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2015/01/05 17:14
暗黒街最大の決闘(1963)
東京の愚連隊のボス(大木実)はアメリカから友人(鶴田浩二)を呼び寄せ、大きい賭場を開こうとしていた。その友人は伝統的なヤクザの家の長男で、それを嫌って家出をした身であった。その父親(薄田研二)が急死し、弟(高倉健)が跡目を継いだばかりであった。 ・ ・ ・ 井上梅次監督作品。鶴田浩二や高倉健が出演しているものの、実質的な主役は外国の資本を元手に、日本で稼ごうとしている新興愚連隊の大木実と、伝統的な任侠道にもとづく世界を大切に思う植村謙次郎扮する組頭である。テーマとしては、時代の流れについて... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/30 10:53
ダイナマイトどんどん(1978)
昭和二五年、ヤクザ同士の抗争が絶えない小倉の街。それを平和に解決しようとして野球大会で決着をつける事となった。特に対立が激しかったのは岡源組と橋伝組。岡源組の切り込み隊長(菅原文太)は、惚れている料理屋の女将(宮下順子)が待っていた亭主(北大路欣也)が戻ってきて橋伝組に引きぬかれたことから野球大会に燃えていく。 火野葦平の原作を岡本喜八監督が撮った。あくまでも、任侠映画を皮肉った喜劇映画である。日本人の美学など欧米の物質文明の前に敗れ去ってしまったのだ。その価値観の転換とそれを上辺だけ従順... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/29 10:27
神戸国際ギャング(1975)
終戦間もない神戸の街に男女混合の一組のギャング団があった。単純だが義理堅いボス(高倉健)、 乱暴者の副首領(菅原文太)を中心として暴れまわっていた。トラブルから中国人マフィア(大滝秀治)のところに殴り込みに行くが、逆に顧問として迎えられる。ある日、中国人マフィアの手下(今井建二)が三国人(朝鮮人)ヤクザに襲われ、その報復として、三国人のボス(丹波哲郎)を殺してしまう。・・・ 田中登監督作品。日活でポルノ映画を撮っていた監督の作品らしく、その時代の下品な風俗がそのまま描かれており、興味深い。... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/26 23:17
明治天皇と日露大戦争(1957)
明治三七年、ロシアの南下政策に警戒した日本は、開戦を強く主張する世論の後押しもあり、御前会議で、ロシアに宣戦することを討議した。しかし、明治天皇(嵐寛寿郎)は国民の犠牲を思って開戦には反対する。 ・ ・ ・ 渡辺邦男監督作品。当時、国民の五人に一人は観たというか記録的な観客動員数を誇った映画。敗戦から十年余しか経っていない当時に、こういう戦意高揚映画もどきの映画が大ヒットした事は、当時の日本人の鬱屈した心情をよく表していて非常に興味深い。映画の内容は二百三高地の死闘と日本海での大海戦を中心... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/26 09:36
小さいおうち(2014)
山形から東京に出てきた少女(黒木華)は玩具会社の重役(片岡孝太郎)の家の女中になる。その家の夫人(松たか子)は主人の部下(吉岡秀隆)に好意を持つようになる。 ・ ・ ・ 中島京子の原作を、山田洋次監督が撮った。原作では、戦前から戦中にかけての一般庶民の暮らしぶりの変化を丁寧に描いているのだが、本作品ではその一部だけを切り取って,、一人の男をめぐる女中と夫人との三角関係を主に描いている。それはそれで、映画としては無難にできるであろうし、面白くなくは無いのだが、もっと戦時中の人々の意気高揚ぶり... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 2

2014/12/23 12:10
暗黒街大通り<メインストリート>(1964)
戦後間もなくヤクザの親分成金(大木実)は敵対する愚連隊の黒岩(安部徹)の手下らしき男たちに殺される。その三人の息子(高倉健 、梅宮辰夫、待田京介)は父親の復讐を誓い、力を合わせて親の仇を取り成金組を復活させようとするが・ ・ ・ 井上梅次監督作品。東映で配給された映画だが、日活のアクション映画を見ているような爽快感が溢れている。梅宮辰夫がピストルを華麗に撃ちまくるシーンなどは日括映画そのものである。話の筋も、組織に対する忠誠心等ではなく、女がらみの個人的な感情が大きなウェイトを持っている。... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/22 17:56
真昼の暗黒(1956)
瀬戸内海近くの小さな村で老夫婦が殺された。警察は近くの遊郭で一人の男(松山照夫)を逮捕するが、単独犯行ではないとにらんだ警察は仲間の男達(草薙幸二郎等)を次々と逮捕し、拷問した挙句、犯行を自白させる。全員に有罪判決が出た一審の後、次々と警察に不利な証拠が明らかになっていく。 ・ ・ ・ 昭和二六年(1951年)に実際に起こった冤罪事件「八海事件」を題材にした、橋本忍脚本、今井正監督作品。当時まだ最高裁へ上告中だった事件を取り扱った映画で、一貫して被告の無罪を主張する立場から作られている。当... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/12/19 17:10
唐獅子警察(1974)
直人(小林旭)と拓(渡瀬恒彦)は腹違いの兄弟。故郷を捨ててヤクザの道に入った直人と対照的に、弟の拓は故郷に残り直人の母の面倒を死ぬまで見た。割り切れない思いを抱えた拓はヤクザの道に入り、愚連隊の親分になり、兄と敵対する組につく。両者は激しく争うが・・・ 野上龍雄の脚本を中島貞夫監督が撮った。暴力団の抗争を描いたものかと思いきや、故郷で冷遇された孤独な兄弟の葛藤劇であった。自分の事を理解してくれる唯一の存在であることは分かりつつ、反抗するという形でしかその思いを表せられない青年の孤独さを浮き... ...続きを見る

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/17 22:28
兄貴の恋人(1968)
女子大生(内藤洋子)の関心事は兄(加山雄三)に恋人がいるかどうか。そんな時、兄の会社の庶務担当(酒井和歌子)が退職した。兄は専務(清水元)から紹介された女性(中山麻里)との結婚を勧められてから、彼女が好きだった事に気づき求婚する。しかし病弱な母(東郷晴子)とヤクザ者の兄(江原達怡)を抱える彼女は承諾しなかった。 ・ ・ ・ 森谷司郎監督作品。/東宝の青春スターだった内藤洋子と酒井和歌子が初共演して話題になった青春映画。他にも岡田可愛、中山麻里、 白川由美等が出演しており、彼女達を観ているだ... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 3

2014/12/16 15:23
網走番外地(1965)
ヤクザの殴り込みで人を殺した男(高倉健)は、網走刑務所に収監された。同じ雑居房の囚人達が脱走計画を立てるが、病気の母親(風見章子)に会いたくて、保護司(丹波哲郎)に一時外出を頼んでいる彼は乗り気でない。その計画は、有名な殺人鬼(嵐寛寿郎)の機転によって潰れるが、奥地の作業に行く途中で、仲の悪い囚人(南原宏治)と一緒に手錠に繋がれたまま脱獄する羽目になる。・・・ 石井輝男監督作品。人気シリーズの第一作。この作品が作られた時はヒットシリーズになるとは思っていなかったらしく、本作品もモノクロであ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/16 10:19
黒木太郎の愛と冒険(1977)
定時制高校に通っている俺(伊藤裕一 )の友達(太田聖視)の叔父にあたる黒木太郎(田中邦衛)はスタントマン。ある日知り合いの集金人(伴淳三郎)が亡くなったので、遺骨を届けに唖の娘夫婦(杉本美樹、岡本喜八)を尋ねると、そこには二階に猫を何匹も買っている下宿人(緑魔子)が住んでいて、大量の蚤のおかげで床屋に客が入らなかった。そこで、黒木太郎が出かけていき、追い出すことに成功した・ ・ ・ 。 野呂茂雄の原作を森崎東監督が撮った。これまでの森崎監督の作品と異なり、軽妙さには欠ける重たい作品である。... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/15 08:55
君よ憤怒の河を渉れ(1976)
無実の罪を着せられた検事(高倉健)は、自分を罠に嵌めた者の正体を突き止めるため刑事(原田芳雄)などの前から逃亡する。自分を告発した女(伊佐山ひろ子)は殺されており、その夫(田中邦衛)を追って北海道へ飛ぶ。その山中で牧場の娘(中野良子)に、救われる。 ・ ・ ・ 西村寿行の原作を佐藤純彌監督が撮った。「追いかけっこ」 、 「お色気」 、 「派手なアクション」を並べておけば面白い映画が撮れるという信念に満ち溢れたオーソドックスな作品である。 DVDやテレビで観ると色々と御都合主義的な筋書きが目... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/12/12 11:52
人生劇場飛車角(1963)
渡世人の飛車角(鶴田浩二)はおとよ(佐久間良子)との結婚を控えていたが、一宿一飯の恩義から人を殺し三年間の務所暮らしを送る。その間におとよは飛車角の弟分の宮川(高倉健)と所帯を構える。出所した飛車角は吉良常(月形龍之介)を頼って三州吉良に移り住み、新しい生活を始めるが・ ・ ・ 沢島忠監督作品。いわゆる東映の任侠映画第一作である。この作品がヒットしたので、以降次々と任侠映画が作られることになる。そういう意味では記念すべき作品であるが、以後の任侠映画とは異なり、あくまでも人間の心情の機微をし... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/11 11:16
生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言(1985)
ヌードダンサー、バーバラ(倍賞美津子)は弟(片石隆弘)の担任教師(平田満)と一緒に行った福井で幼なじみの娼婦アイコ(上原由恵)と出会う。彼女を暴力団から逃がしたバーバラの恋人(原田芳雄)もバーバラの弟達と一緒にやってくる。・・・ 森崎東監督作品。あちらこちらの原発を渡り歩いて危険な作業をする「原発ジプシー」を扱い、福島の事故以来注目を浴びた作品であるが、本作品の中では数多くのモチーフの一つにすぎない。返還前の沖縄から密航した男女の純粋な愛情物語が太い軸となって物語が進んでいく。そういう男女... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/10 11:16
単騎、千里を走る。<千里走単騎>(2005)
東北の漁村に暮らす男(高倉健)は重病の息子(中井貴一)に会いに行くが、面会を拒絶される。義理の娘(寺島しのぶ)から渡されたテープから息子が中国の仮面劇を撮影する約束をしていたことを知り、代わりに中国に行く。 ・ ・ ・ 張芸謀監督作品。日本ロケの監督は降旗康男。物語としては主人公が中国での様々な経験を通して失われた親子関係を取り戻していく話なのだが、我儘な日本人が親切な中国人のお陰で楽しく旅をしているドキュメンタリーのような作品になっている 。それが又、なかなか面白い。作りすぎの感がなく、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/12/09 10:14
無宿<やどなし>(1974)
錠吉(高倉健)と玄蔵(勝新太郎)は同じ日に刑務所から出所してきた。錠吉は兄貴分の女房を女郎屋に尋ねるが既に自殺していた。そこで出会った女郎(梶芽衣子)に足抜きを頼まれ、一緒に逃げる。一方、玄蔵は錠吉が潜水夫だったと知り、海底に沈んだロシア艦隊の宝の引き揚げ作業の仲間に引き込もうと錠吉を追う。 中島丈博他の脚本を、斎藤耕一監督が撮った。勝新太郎と高倉健が共演した一本限りの作品。主人公二人の印象とは正反対の爽やかなロードムービーである。女郎屋から、錠吉は兄貴分の復讐をしに、玄蔵と女郎は宝の沈ん... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/12/07 16:26
俺たちの荒野(1969)
米軍基地で働く哲也(黒沢年雄)と自動車修理工の純(東山敬司)は、近所の荒れ地の一部を買い取り、そこで夢を語っていた。そこに時々現れる女性(酒井和歌子)を純は好きになるが、上手く表現できない。その様子を見かねた哲也は女性に伝えに行くが、彼もまた好きになってしまう・ ・ ・ 重森孝子脚本、出目昌伸監督作品。学生運動も陰りを見せていた時代、若者達は皆、目標を失い彷徨っていた。その雰囲気をよく表している作品だと思う。現在から見るとそんなに過激な表現ではないのだが、この時代の青春映画としては妙に暗く... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/05 17:27
海峡(1982)
青函トンネルの着工のための調査に来ていた男(高倉健)は竜飛岬から投身自殺をしようとしていた女(吉永小百合)を助ける。やがて青函トンネルの着工も決まり、その現場責任者となった彼はベテランの職人(森繁久彌)の協力も得て、工事にかかるが、いくつもの難関が待ち受けていた。 東宝創立五十周年記念作品として作られた森谷司郎監督作品。一つの仕事を執念を持ってやり遂げた男の姿を描きたかったのだろうが、中途半端な感は否めなかった。何より主人公がトンネル工事に執念を燃やす動機についてあまり触れられておらず、単... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/12/05 10:04
昭和残侠伝(1965)
終戦後、浅草の露天商を仕切ってきた神津組の親分(伊井友三郎)は、勢力を伸ばしてきた新興ヤクザに射殺される。跡目に指名した組員(高倉健)が復員して来た。彼は、様々な妨害を受けながらも懸命に露天商のために奔走するが・・・ 「昭和残侠伝」シリーズの第一作。監督は佐伯清。本シリーズの他の作品と異なり、終戦後を舞台にし、昔ながらの侠客道が滅びていく様を描いている。主人公達は時代の流れに付いていけない不器用な人間である事を自覚しながら生きている。冷静に見ると悪役として描かれている新興ヤクザの方が上手に... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/12/03 23:10
にっぽん泥棒物語(1965)
土蔵破りの達人(三国連太郎)は相棒(江原真二郎)との仕事に失敗し逃走中に遠くから逃げてくる不審な男達と出くわす。彼等が近くで起こった列車転覆事故を引き起こした犯人だと確信するが、逮捕された犯人達は彼等とは別人だった。 更生した彼は、その弁護団から証言を頼まれるが、証言すると妻(佐久間良子)に過去の悪行がバレるので・ ・ ・ 「松川事件」の公判中の事実をもとに山本薩夫監督が撮った。全編に渡って笑えるシーンが満載の軽く見える喜劇である。松川事件については、これは真っ正面から取り上げた作品を山本... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/03 10:23
ひばりの花形探偵合戦(1958)
腕利きの女探偵(美空ひばり)は、ブラジルの珈琲王(松本克平)から幼い時に日本に置いてきた娘(佐久間良子)の捜索を依頼される。捜索の途中で同じ娘を探している探偵(高倉健)と出会う。二人は反発し合いながらも協力して娘を探しだすが・・・ 佐々木康監督作品。歌謡映画を多く撮った佐々木監督らしい爽やかなコメディーである。人気絶頂だった美空ひばりとアクションスターとして売りだそうとしていた高倉健の顔合わせは、何本も作られているが、まだ当時は新鮮だったと思われる。探偵という設定なので、お約束通りマドロス... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/02 09:29
翼は心につけて(1978)
骨肉腫と診断された中学生(石田えり)は、肺への転移を防ぐため、右手を切断する。一時は希望をなくすが、ケースワーカーならば、体に障害があっても出来る事を知り、受験勉強に励む。肺に転移していて余命幾許も無いことを知った父母(フランキー堺、香川京子)の応援もあり、希望の高校に入学するが・ ・ ・ 実話をもとに堀川弘通監督が撮った。典型的な難病物であるが、教育の真の目標は何なのかを考えさせられる普遍的な作品に仕上がっている。何よりも、山本圭、山口崇、宇野重吉等豪華なキャストを揃えて、ベテラン監督が... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/12/01 17:10
動乱(1980)
脱走した少年兵(永島敏行)を追った中隊長(高倉健)は、少年兵の姉(吉永小百合)と出会う。やがて、朝鮮半島に渡った彼は、そこで慰安婦に身を落とした彼女と再会する。・・・ 山田信夫脚本、森谷司郎監督作品。二二六事件の顛末を追ったドラマのように見えるが、歴史的な経緯よりも一組の男女の愛情を描いたドラマと見るべきであろう。当時の世相を背景に、時代に翻弄された人達の悲劇を丁寧に描いている。不景気にあえぐ民衆の視点に立って、この時代の日本を見つめなおすと青年将校の反乱も違う側面が有ることに気付かされる... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/11/30 17:39
ごろつき(1968)
九州の炭鉱町から幼なじみ(菅原文太)と一緒に上京してきた男(高倉健)は、キックボクシング道場に雑用係として住み込むことになる。やがてボクサーとしても、才能を発揮し始めるが、上京してから世話になった元ヤクザ(石山健二郎)が殺され・ ・ ・ 石松愛弘が脚本を書き、マキノ雅弘監督が撮った。当時、絶大な人気を誇った高倉健の「かっこよさ」を見せるためだけに作られた映画と言っても過言ではない。なんせ、健さんが菅原文太を従えて、歌う、泣く、暴れる、斬ると活躍し、おまけにキックボクシングまでしてくれるのだ... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/11/29 13:55
世界の中心で、愛をさけぶ(2004)
朔太郎(大沢たかお)の婚約者(柴咲コウ)は、亡くなった朔太郎の高校時代の恋人(長澤まさみ)のテープを偶然見つけ、それを手に高松に行く。追いかけて行った朔太郎はそこで恋人との欠けがえのない思い出を反芻する。 ・ ・ ・ 片山恭一の原作を行定勲監督が撮った。純愛物とか難病物とか言われる類の作品に思われがちだが、この作品の特徴はそういう要素を含みつつ、自らの過去を清算しなければいけない主人公の気持ちに焦点を当てようとしている所である。若い時にどんなに夢中になったことであれ、時が経てば忘れてしまう... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/28 18:15
愛を乞うひと(1998)
高校生の娘(野波麻帆)と二人暮らしの女(原田美枝子)は、子供の時に死別した父(中井貴一)の、遺骨を探していた。その後引き取られた母(原田美枝子二役)からは厳しい虐待を受けて育っていた。父の遺骨を探して台湾にまで行くが・ ・ ・ 下田治美の原作を平山秀幸監督が撮った。画面の印象から、児童虐待の問題を扱った作品の様に見られがちだが、一人の女性が真のアイデンティティーを求めて彷徨う過程を描いたと見る方が正確だろう 。これまでの人生で唯一人愛してくれた父親の面影を求めて何処迄も行こうとするエネルギ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/27 22:49
ホタル(2001)
特攻隊知覧基地の近くに住む特攻隊の生き残りの漁師(高倉健)は、不治の病を抱えた妻(田中裕子)と二人暮らし。昭和が終わった頃、特攻仲間(井川比佐志)の自殺の報が入る。そんな頃、知覧の母と慕われていた食堂の女将(奈良岡朋子)から、妻の元婚約者で、特攻に散った韓国人兵士(小澤征悦)の遺品を韓国の家族に渡して欲しいと頼まれる。・・・ 竹山洋脚本、降旗康男監督作品。昭和という時代が終わって、世の中が一区切り付けようとしている時代の中で、それに殉じるように生き延びた事を仲間に詫びるように自殺を選ぶ特攻... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/26 18:37
飢餓海峡(1964)
北海道で強盗放火事件が起きた。三人組の犯人の二人は青函連絡船の沈没事故の犠牲者の中に見つかった。刑事(伴淳三郎)は犯人(三国連太郎)を追って青森の娼婦(左幸子)を尋ねるが手がかりがつかめない。十年後、娼婦は東京で犯人が舞鶴にいることを知り会いに行くが・・・ 水上勉の原作を、内田吐夢監督が撮った。まず驚かされるのが十六ミリフィルムで撮った画面である。より明瞭な美しい画面造りを目指してきた映画の歴史をに逆行するような粗いゴツゴツした画面は、この物語を効果的に見せている。 「見えないところを見せ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/11/26 11:10
闇の子供たち(2008)
タイに駐在する新聞記者(江口洋介)は、当地で児童の臓器売買が行われている事実を掴む。現地のNPOに勤務する女性(宮崎あおい)やカメラマン(妻夫木聡)と事件を追いかけるが・・・ 梁石日の原作を阪本順治監督が撮った。発展途上国で当たり前のように行われている人身売買、児童買春等の問題に対して真正面から取り上げた非常に意欲的な作品。いつもは娯楽的な要素に拘る阪本監督が、本作品ではそれを封印している所にも真剣さが見て取れる。中心テーマの臓器売買については、本作品で描かれているような「生きた」人間から... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/24 18:03
森と湖のまつり(1958)
アイヌ研究家(北沢彪)に案内された女流画家(香川京子)は、かつての研究家の教え子、一太郎(高倉健)を知る。彼は、乱暴なやり方ながら、アイヌとしての誇りを失わず、力強く生きていた。その生き方に惹かれていくが・・・ 武田泰淳の原作を植草圭之介脚本、内田吐夢監督で映画化した。原作では整理しきれていない人間関係を一太郎を巡る男女の愛憎劇を軸に整理し直してアクションシーンまでサービスする辺りは心憎いまでの出来である。只、その反面、アイヌをに対する根強く残る差別に対してもっと切り込んで欲しかったが、そ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/23 17:54
未完の対局(1982)
大正十三年中国を訪れた日本人棋士(三国連太郎)はそこで対局した中国人棋士(孫道臨)の息子(沈冠初)の囲碁の才能に驚き日本に連れて帰りたいと申し込む。支那事変が激しくなり、中国で囲碁を続けることが難しくなり、中国人棋士は息子を日本に渡らせる。やがて日本と中国は全面的な戦争に突入し・ ・ ・ 日中国交回復十周年記念映画として作られた日中共同制作の映画である。日本側の監督は佐藤純彌。もともとのシナリオは中国側が作った物らしく、話の本筋は中国人棋士の苦悩と葛藤が中心である。勿論、日本人側の事情も描... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/11/21 13:21
凶悪(2013)
自分には未だ余罪が有り、その首謀者(リリー・フランキー)は逮捕されていないと書かれた死刑囚(ピエール瀧)からの手紙を見た雑誌記者(山田孝之)は、その断片的な情報から事件の全貌を明らかにする。掲載された記事が発端で首謀者も逮捕されるが・・・ 実際にあった「茨城上申書殺人事件」を下に白石和彌監督が撮った。実際の凶悪事件を描いた映画でありながら、この映画の主人公はあくまでも雑誌記者であり、事件の犯人達ではない。実際にこの事件を暴いた記者はこの作品の中の記者のような青臭い人間ではなかっただろう。犯... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/19 18:24
高倉健さん、ありがとう。
高倉健さんが亡くなられた。もうあのお姿が拝見できなくなると思うと心の中にぽっかりと大きな穴が開いてしまったようで、どうすることもできない。各新聞などを見てみると、 「大スター」扱いであるが、私にとっては、健さんは三船敏郎や石原裕次郎と違い大スターというイメージが薄い。というか、そんなに縁遠い存在ではなく、いつも隣にいてくれるおっちゃんのようなイメージが強いのである。若い時の健さんは喜劇役者の印象が強かった。可愛くてひょうきんな屈託のない笑顔が魅力的だった。そして、晩年になって、禁欲的で無口な... ...続きを見る

ガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/11/19 10:10
彼女と彼(1963)
郊外の新しい団地に夫(岡田英次)と二人で暮らす女(左幸子)は、隣接するバタヤ部落(廃品回収業者が住む貧民街)の住人の中に夫の大学時代の同級生(山下菊二)を見付ける。彼は盲目の少女(五十嵐まりこ)を引き取って暮らしていた。 ・ ・ ・ 清水邦夫との共同脚本で羽仁進が撮った。当時、余程の高給取りしか住めなかった新興団地とバタヤ部落という対照的な場所に住む人達を対比して描くことによって社会の歪みを見せてくれる。現在見ると、主人公の女性がバタヤ部落の住人に惹かれてゆく心情が分かりづらいかもしれない... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/11/18 11:29
上京ものがたり(2013)
田舎から上京してきた美大生(北乃きい)は、生活も苦しく成績も芳しくなかった。友達から紹介されたホステスの仕事を始めるが、なかなか慣れない。そんな時、そこで知り合った男(池松壮亮)が部屋に転がり込んでくる。 ・ ・ ・ 西原理恵子の原作を、森岡利行監督が撮った。市井に生きる、極普通の人間達の苦悩や小さな喜びをそのまま表現してくれる映画というのは、実はあまり無いのかもしれない。そういう狙いの作品でも、最後には妙に説教臭くなったり、押し付けがましかったり、そういう映画が殆どである。しかし、この映... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/17 17:43
日本誕生(1959)
熊曽兄弟(志村喬、鶴田浩二)を討伐して帰った大和武尊(三船敏郎)は、父親(中村雁治郎)から東の蝦夷を討伐するように命じられる。途中、伊勢神宮の叔母(田中絹代)から草薙の剣を貰い受け、東征の旅へと出かけるが・ ・ ・ 、 大和武尊の物語に、有名な天岩戸伝説や須佐之男(三船敏郎)の八岐大蛇退治等の神話を挿入して作った稲垣浩監督の作品。東宝映画一千本目の記念作品として作られた三時間の超大作である。超大作と言うにふさわしく、当時の大スターがこれでもかという勢いで出てくる。男優で言えば、三船敏郎、志... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/11/14 17:08
悪人(2010)
長崎で祖父母の面倒を見ながら暮らしている解体工(妻夫木聡)は、出会い系サイトで知り合った女(満島ひかり)をふとしたはずみで殺してしまう。その後で知り合った女性(深津絵里)と一緒に逃亡するが・ ・ ・ 吉田修一の原作を李相日監督が撮った。ベストセラーの映画化という事で、長い物語を一本の映画に収めようとして苦労した跡が窺える。悪く言えば周りの人間のエピソードが多すぎて散漫になってるのだが一つ一つのエピソードに繋がりがあり、それがテーマと密接に絡んでくるので最後まで観るとそれ程気にはならない。只... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/11 17:48
渋谷物語(2005)
特攻隊の生き残りとして復員してきた安藤昇(村上弘明)は渋谷の闇市で、旧来のヤクザなどと抗争を繰り広げ、やがて大きな組織を作り上げていく。 ・ ・ ・ 安藤昇の自伝を元に石松愛弘等が脚本を書き、梶間俊一が撮った。実録物のヤクザ映画というよりは、一人の人間の姿を通して日本の戦後史を描いた力作である。日本海軍最後の特攻兵器と言われた「伏龍」作戦の当事者であった安藤昇が敗戦という現実の中で、自分の戦後にケリをつけていく話である。国家の為に一度は捨てた命なのだから、という言葉が随所に現れ、主人公の思... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/10 15:55
武士道シックスティーン(2010)
小さい時から父(小木茂光)の指導のもとに剣道の練習にひたすら励んできた女子高生磯山(成海璃子)は入学した高校で中学時代唯一負けた西荻(北乃きい)と一緒になる。しかし西荻は勝負に拘らない剣道をひたすら楽しむだけの存在で磯山が期待する程強くはなかった。 ・ ・ ・ 誉田哲也の原作を古厩智之監督が撮った。青春映画の王道を行っている。異なる価値観を持つ主人公二人が最初は反発し合いながら理解し合うまでを描いている。余程下手な作りにしない限り面白いものに仕上がるだろう。そういう点を差し引いてもなかなか... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/08 14:23
終の信託(2012)
同僚の医師(浅野忠信)との恋にやぶれて自殺未遂を起こした女医(草刈民代)を救ったのは担当している喘息患者(役所広司)との触れ合いだった。そんな日、彼女は彼から死期が近付いたら安楽死をさせてくれるように頼まれる。そして、彼が心肺停止状態で担ぎ込まれる。・・・ 「川崎協同病院事件」をモチーフにした朔立木の原作を映画化した周防正行監督作品。実際に起こった事件を下にしているのだが、患者の家族関係があまり描かれていないので、主人公達の追い詰められた想いが伝わってこない。この作品だけを観ていると、最後... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/06 22:27
遠雷(1981)
宇都宮でトマト栽培をしている男(永島敏行)は友人(ジョニー大倉)と一緒に酒に女にと日々の鬱憤を晴らす生活だった。そんな彼に見合い話が持ち上がる。見合いの相手(石田えり)は一緒に農業を営んでも構わないと言う。彼女との結婚を決めた彼だったが、その周りには次々と事件が起こる。 ・ ・ ・ 立松和平の原作を荒井晴彦の脚本、根岸吉太郎監督で撮った。急速に都市化の波が押し寄せる宇都宮を舞台に、一人その流れに逆らって生きようとする不器用な若者の生き方を等身大に描き出している。原作の持つ味わいをほぼその... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/05 10:58
優駿 ORACION(1988)
北海道の牧場主(緒形拳)の元に名馬の血統を引く仔馬が産まれた。会社社長(仲代達矢)はその馬を買い取り、娘(斉藤由貴)を馬主にする。その時彼女は父親から病に冒されている腹違いの弟(吉岡秀隆)の存在を知らされる。姉は馬の成長を弟に語り、励まし続けるが・・・ 宮本輝の原作を池端俊策が脚本を書き杉田成道監督が撮った。一頭の馬の成長に様々な人が夢をかける群像劇であるが、原作のボリュームを映画の尺に収めようとして中途半端になっている様な気がした。前半は、姉弟の話を中心に展開していくが、唐突に弟が死を迎... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/03 17:14
マタンゴ(1963)
大学教授等男女七人(久保明、佐原健二、小泉博、太刀川寛、土屋嘉男、水野久美、八代美紀)の乗ったヨットが漂流し、南国の無人島に着く。そこには食料も少なかったが、不気味な茸が一杯有った。・・・ ウィリアム・H・ホジスンの原作を馬渕薫が脚本化し、特技監督円谷英二、監督本多猪四郎で撮った。特撮技術を使ったホラー映画であるが、物語の主な部分は、人間に寄生する茸「マタンゴ」の恐怖よりも、限られた食料や女性を巡る人間同士の強烈なエゴのぶつかり合いに割かれている。マタンゴはその人間の醜さの象徴として現れて... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/11/02 16:53
あこがれ(1966)
母親(乙羽信子)に捨てられ陶器屋夫婦(加東大介、 賀原夏子)に育てられた青年(田村亮)は孤児院で一緒に育った少女(内藤洋子)と再会する。父親(小沢昭一)と離れられずに居場所を転々とする少女の事を愛するようになるのだが・ ・ ・ 木下恵介が原作のテレビドラマ「記念樹」を下に山田太一が脚本を書き恩地日出夫監督が撮った。当時、テレビドラマの「氷点」で人気を博した内藤洋子の映画初主演作である。未だ皆が貧しかった時代の、さらに孤児院という社会の底辺を見つめて作られたこの作品には、一言では片付けられ... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/31 18:17
キャタピラー(2010)
田舎で一人で暮らしてきた女(寺島しのぶ)の下に帰ってきた夫(大西信満)は、戦場で四肢を失い妻の手助けなしでは何も出来なくなっていた。その姿は「軍神」とされ、一旦は絶望した妻も甲斐甲斐しく面倒をみるのだが・ ・ ・ 若松孝二監督作品。ピンク映画にして反戦映画という、この監督にしか作れない作品である。戦時中にピンク映画が出来る訳が無いのでピンク映画の存在自体が極めて反戦的だと思うのだ。そういう風に考えると、この作品はあまりに「反戦」というメッセージを表に出し過ぎている様に思われる。 明らかに... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/31 11:54
海と毒薬(1986)
敗戦の色濃い中、大学医学部研究生、勝呂(奥田英二、現瑛二)と戸田(渡辺謙)はどこか自暴自棄な生活を送っていた。そんな中二人は、軍部から命令された米兵捕虜の生体解剖実験への協力を命じられる。・・・ 遠藤周作の原作を熊井啓監督が撮った。1945年5月に実際に起こった「九州大学生体解剖事件」をモチーフにした作品。こういう純文学を映像化するのは大変難しく、大半の作品は原作の味を損なってしまうものだが、そこは熊井監督の手腕の見せ所。全編モノクロで主人公達の心中を象徴するような黒い海の映像を挟み込むな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/30 12:07
愛情物語(1984)
育ての母(倍賞美津子)と二人きりで育ってきた女子高生(原田知世)はミュージカルのオーディションを受ける決心をした。その前に、毎年誕生日に花束を贈ってくれる人が実の母親かもしれないと思い会いに行く・ ・ ・ 赤川次郎の原作を角川春樹監督が撮った。正直に言うと何ら観るべき所がない作品である。実の親捜しに始まるロードムービーの要素、出生の秘密にまつわるミステリーの要素、時々挟まれるミュージカル映画的要素、一緒に旅することになった男(渡瀬恒彦)への背伸びした恋心等映画になりそうな要素をいろいろと詰... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/28 09:42
宇宙大怪獣ドゴラ(1964)
ある日、人工衛星が宇宙蛍に襲われて爆発した。一方、東京の宝石商からダイヤモンドが盗まれるという事件が発生し、それを追っていた刑事(夏木陽介)は、ダイヤモンドや石炭が空に吸い上げられていくという奇妙な現象を次々と目撃していた。 ・ ・ ・ 丘美丈二郎の原作を円谷英二特撮監督、福田純監督で撮った。本作品の怪獣は、炭素の含まれている物質を吸い上げていく明らかな形も分からないある意味不気味な存在として登場している。これまでの怪獣が、圧倒的な大きさと存在感で物質を潰していくという恐怖感を持っているの... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/26 17:50
エノケンのホームラン王(1948)
叔父夫婦(田島辰夫、柳文代)の肉屋で働く健吉(榎本健一)は大のジャイアンツ贔屓。ところが向かいの魚屋夫婦(田中春男、清川虹子)はタイガース贔屓で仲が悪い。しかし、そこの妹(春山美禰子)は健吉と恋仲だった。ある日、健吉は志願してジャイアンツに入団するが・・・ 渡辺邦男監督作品。榎本健一の主演映画五十本目を記念して作られた作品。榎本健一が画面狭しと暴れ回る作品と思いきや、ジャイアンツの選手が総出演して演技までしてしまうという当時の職業野球人気に便乗して作られた娯楽映画であった。途中、スローモー... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/24 21:59
毎日が夏休み(1994)
新興住宅地に住む女子中学生(佐伯日菜子)は、登校拒否中。そんな中、家族に無断で会社を辞めた義父(佐野史郎)と公園で出会い、二人で便利屋を開業する。世間体を気にする母(風吹ジュン)は家出をしてしまうが・・・ 大島弓子の漫画を金子修介監督が撮った。軽いコメディー映画なのだが、内容はとてつもなく深い。仕事や学業に対する捉え方、家族の有り様、そしてそういうものを全部ひっくるめて人間の幸福とは何かまでじっくりと考えさせられる。大人は変わらず中学生が成長していく話と思いきや、義父の方も成長していく。勿... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/23 16:51
竹山ひとり旅(1977)
定蔵(林隆三)は三歳の時に強度の弱視になった。母親は将来のことを考え、隣村のボサマに預け、唄と三味線を習わせた。独り立ちした彼は門付をしながら各地を回り様々な人達と巡り会いながら腕を上げてゆく。・・・ 高橋竹山の半生を描いた新藤兼人監督作品。映画の冒頭で高橋竹山本人が出てきて、自分の生い立ちを語るところから始まるのでまるでドキュメンタリー映画のように見てしまうが、最後の方になると完全にフィクションの部分もあり、観る方は少し混乱してしまう。タイトルから推し量ると、盲目であるが故に非常に苦労し... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/22 10:46
青春の構図(1976)
亡くなった両親が経営していたガソリンスタンドを切り盛りしている女子大生(岡田奈々)は大学のバスケットボール部のキャプテンでもあった。彼女に親切にしてくれる同級生(加納竜)の事が気になるが、彼は高校時代のバスケットボールの仲間であった富豪の家の娘(早乙女愛)の家に住み込み、自分の貧乏な境遇から逃れようとしていた。・・・ 曽野綾子の原作を石森史郎が脚色し広瀬襄監督が撮った。岡田奈々、早乙女愛、秋野暢子、加納竜、森田健作等テレビを中心に当時売り出し中だったアイドルをある意味贅沢に使った青春映画。... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

2014/10/21 08:49
世界大戦争(1961)
アメリカの雑誌記者の運転手(フランキー堺)は、妻(乙羽信子) 、船員(宝田明)と結婚を誓い合っている娘(星由里子)等と幸せな生活を送っていた。そんな折、朝鮮半島での軍事衝突で小型核弾道弾が使われ、連合国側と同盟国側との軍事衝突が近づいていた。 ・ ・ ・ 八住利雄、馬渕薫の脚本を円谷英二特撮監督、松林宗恵監督で撮った。所謂「キューバ危機」を翌年に控えた冷戦真っ只中の時期に作られた作品。本当にこの時代は全世界が核戦争に何時巻き込まれてもおかしくないという危機感に溢れていた。第二次世界大戦の記... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/20 10:29
トットチャンネル(1987)
音楽学校の卒業を前にした少女(斉藤由貴)は、軽い動機でNHKの俳優養成所の試験を受ける。素人らしい所が気に入られて試験に合格するが、養成所時代から失敗続き。 ・ ・ ・ 黒柳徹子の自伝を大森一樹監督が撮った。まだどうなるか分からないテレビという存在に熱情を注いでいる若者達の爽やかな群像劇になっている。テレビの黎明期を知る上で貴重な入り口になる作品である。と同時に、今や当たり前のように見ている画面を一つ作るだけでも無数の人の人知れない努力が有ったかと思うと感慨深い。 当時アイドルとして売り... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/19 14:14
東京流れ者(1966)
ヤクザ稼業から足を洗った倉田(北竜二)を未だに慕う哲也(渡哲也)は、敵の大塚組の殺し屋(川地民夫)から執拗に狙われていた。自分が居れば迷惑がかかると東京を離れる哲也だったが・ ・ ・ 川内康範の脚本を鈴木清順監督が撮った。渡哲也が歌ってヒットした歌をモチーフにしたアクション映画。鈴木清順監督の最高傑作であると言って良いと思う。この監督の映画には難しい筋書きは不要である。こういった分かり易い物だと、独特のけばけばしい画面を純粋に楽しむ事が出来る。木村威夫美術監督の腕に依る所も大きいのだろうが... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/17 17:28
KT(2002)
自衛隊員(佐藤浩市)は上官(大口広司)の命令で都内に興信所を開き、日本に亡命している韓国の民主化運動の指導者金大中の居所を調べる。韓国大使館の書記官(キム・ガプス)と知りあい、金大中の拉致、殺人計画に手を貸すが・・・ 荒井晴彦の脚本を坂本順治監督が撮った。実際に起こった金大中拉致事件を題材にした作品である。今尚謎の多いこの事件であるが、半ばフィクションと割り切って娯楽作品に仕上げようとした監督の勇気は大したものである。しかしながら、それが成功しているかどうかと言うと少し首をかしげてしまう。... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/16 17:23
大怪獣バラン(1958)
東北の山中で事故で死亡した同僚の後を追った生物学者(野村浩三)と新聞記者(園田あゆみ、松尾文人)は、地元の住民から奥の湖に神が存在すると聞かされる。犬を追っていった少年を助けようと、村の長老の制止を聞かず湖に近付いた村人の前に大怪獣が現れる。・・・ 本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督作品。ゴジラ、ラドンに続いて作られた怪獣映画。本作品の特徴は日本人が昔から崇めていた民俗信仰の対象の化身として怪獣が現れるところであり、それを徹底的に否定し、嘲り、近代科学で鎮圧してしまうという物語として一貫して... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/13 22:13
雁の寺(1962)
京都の禅寺の襖絵を描いた画家(中村鴈治郎(二代目) )の妻(若尾文子)は遺言によりその寺の住職(三島雅夫)のもとに身を寄せた。二人は愛欲に溺れていくが、住職に冷たくされている中学生の修行僧(高見国一)に女は同情していく・・・ 水上勉の原作を川島雄三監督が撮った。全編に亘って身寄りのない少年僧の孤独感がひしひしと伝わってくるが、それを象徴するシーンとして、「穴」の奥からのショットが効果的に使われている。又、物語の展開上重要な事件である女と少年僧との性交のシーンや住職が殺害されるシーン等は間接... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/11 00:11
この空の花−長岡花火物語(2012)
天草に住む被爆二世の新聞記者(松雪泰子)は、長岡に住む別れた男(高嶋政宏)から手紙を貰い長岡に向かう。丁度そこではどこからともなく現れた不思議な少女(猪俣南)の書いた長岡空襲を題材にした芝居の練習が始まっていた。 ・ ・ ・ 大林宣彦監督作品。この監督の作品は一貫して私的な想いを映像化している。それ故、その思いに共感出来る人には良いのだが出来ない人にはさっぱりついてこられない。東北の大震災の直後に作られたこの作品について言えば最もその傾向の強い物になっている。 戊辰戦争に始まり、長岡空襲... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/09 17:50
東京兄妹(1994)
東京の下町に住む兄(緒方直人)妹(粟田麗)は両親に早く死なれ二人きりでひっそりと暮らしていた。ところが妹は兄の友人(手塚とおる)と同棲を始めて家を出て行ってしまう。 ・ ・ ・ 市川準監督作品。タイトルからして小津安二郎監督の映画を意識して作られた様だが味わいは全く異なった物になっている。やはり市川準らしくひたすら画面を重ねていく事で緊張感を生み出している。台詞は少ないが二人の間の微妙な関係の変化をよく表している。特に、兄と妹ならではのお互いに異性であることへの意識等、手に取るように伝わっ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/08 18:12
人生、いろどり(2012)
徳島県の山奥にある上勝町の農協職員(平岡祐太)は、料理に添えられている「つまもの」と言われる葉っぱを売る事を思い付き、皆に提案する。賛成したのは食料品屋を営む未亡人(富司純子)と友人(吉行和子)だけだった。・・・ 上勝町で実際にあった話を基に御法川修監督が撮った。いくら年をとっても、いや年をとったからこそ自分の居場所を見つける事は難しいのかもしれない。この物語の主役は女性それも年老いた女性である。昔からの風習の残る山村でひたすら夫の手助けをしてきた女性達がふとしたはずみで自立するきっかけを... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/07 18:16
蜩ノ記(2014)
豊後の国の小藩の若き藩士(岡田准一)は場内で刃傷沙汰を起こした咎で、藩士の側室と密通した罪により僻村に幽閉されている武士(役所広司)の監視を命じられる。徐々にその武士の生き方に惹かれてゆく藩士は・ ・ ・ 葉室麟の原作を小泉崇史監督が撮った。流石に時代劇には定評のある監督の作品らしく派手なシーンは無いものの見応えのある物に仕上がっている。全編落ち着いた山村の風景の中で展開される物語は退屈そうに見えるが、武士の過去の罪状に関わる謎解きの要素も絡み、興味は尽きない。 又、武士としての価値観に凝... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/06 16:51
もらとりあむタマ子(2013)
大学を失業して実家に戻ったタマ子(前田敦子)は、父親(康すおん)と二人暮らし。就職活動をする訳でもなく、自堕落な生活を送っている。・・・ 山下敦弘監督作品。正にモラトリアム(猶予期間)としか言い様のない一時期を映像で表現しようとした作品。「何もしない」事がこの時期の特徴なのだから、幾ら映画にしても何も事件は起こらない。それでは面白い映画にならない。この矛盾に真っ向から挑戦して見事に失敗した勇気は褒め称えたい。 基本的に、父親と娘の二人芝居にしている所が面白い。二人の微妙な距離感から生まれ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/04 22:40
地球防衛未亡人(2014)
中国と領有権を争っている三角諸島に宇宙怪獣が襲来してきた。日本の原発を襲った怪獣と戦った地球防衛軍の腕利き女性隊員(壇蜜)は、何故か攻撃する度に性的興奮を感じてしまう。 ・ ・ ・ 河崎実監督作品。例によって昭和の怪獣映画を楽しめる人には楽しくて仕方のない作品であるが、日本が現在抱えている領土問題や原発問題を痛烈に風刺しているなかなか硬派な作品である。 「使用済み核廃棄物を食べる怪獣」という設定が意表をついていて面白い。現在の日本国内の原発を巡る動きも何処か遠くから見るとこの作品以上の喜劇... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/10/03 18:07
紀ノ川(1966)
和歌山県九度山から旧家に嫁いだ花(司葉子)は、政治家の夫(田村高廣)を助け良き妻として働く。それに対し、娘 (岩下志麻 )は「女の自立」を説き母親に反発する。 ・ ・ ・ 有吉佐和子の祖母からの女三代を描いた原作を、中村登監督が撮った。 三時間近くある大作で明治、大正、昭和を生きた女性の一代記である。主人公の家と距離を保ちながら優しく見守る義弟(丹波哲郎)の視点もあり、夫々の登場人物の性格も際立っているので長時間面白く観る事が出来る。それはそのまま時代の価値観の変遷を映しており我が国の歴史... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/10/03 11:21
忍ぶ川(1972)
兄弟を次々と自殺で失った過去を持つ学生(加藤剛)は、 「忍ぶ川」という料亭で働く女(栗原小巻)と知り合う。彼女に惹かれた男は徐々に親しくなっていき、彼女の生まれ故郷である深川に一緒に行くが彼女にも暗い過去があった。・・・ 三浦哲郎の原作を熊井啓監督が撮った。原作の持つ情感をそのまま映像化しようとした監督の狙いが見事に成功した作品である。全編モノクロ画面で押し通し、当時主流だったワイドスコープを敢えて使わず静謐で落ち着いた画面で押し通している。主人公の独白で話の流れを引っ張っていくスタイルも... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/09/30 16:58
くちづけ(2013)
売れない漫画家(竹中直人)は知的障害を持つ娘(貫地谷しほり)と一緒に、グループホームの住み込みのスタッフとして働くこととなった。娘はそこで落ち着いた生活を送り、共に入所している男(宅間孝行)と結婚するとまで言い出すが・・・ 宅間孝行が実際に起こった事件からヒントを得て、脚本を書いた「東京セレソンデラックス」の舞台を元に堤幸彦監督が撮った。実際にグループホーム等で取材をしたらしいが、その割には知的障害者の描写にあまりリアリティが感じられない。知的障害者の現状を描くというよりも台詞の面白さを優... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/09/29 08:50
英霊たちの応援歌 最後の早慶戦(1979)
昭和十八年、戦局が悪化してゆく中で東京六大学リーグ戦が中止される。しかし、飛田穂洲(東野英治郎)氏等の尽力により、最後に早慶戦だけは行い、学徒出陣していった。彼等にも次々と特攻出撃の命令が下されていく・・・ 神山圭介の原作を、岡本喜八監督が撮った。「出陣学徒壮行早慶戦」として有名な一戦をモチーフにしている。主人公を早稲田の控えのバッテリー(永島敏行、中村秀和)におき、早慶戦の様子よりもその後の悲劇を群像劇として仕上げている。死を眼前にした若者達の何気ない行動が、胸に迫ってくる。野球部の学生... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/26 21:39
第五福竜丸(1959)
焼津の港を出港した「第五福竜丸」は、予定を変更してビキニ海域でマグロ漁を行っていた。その時、ビキニ環礁辺りで閃光とキノコ雲を見る。それはアメリカが予告無しに行った水爆実験だった。・・・ 水爆実験の放射能を浴び、船員が被曝し、無線長の久保山愛吉氏が死去した「第五福竜丸」事件の顛末を描いた新藤兼人監督作品。この事件の不条理さを訴えるのではなく、ごく普通の船員たちの日常生活が壊された様子が淡々と描かれていて、それが却ってこの事件の悲惨さを訴え掛けてくる。この映画では久保山氏(宇野重吉)が死去する... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/25 17:38
十八才、海へ(1979)
東京の予備校生,敦夫(永島敏行)と佳(森下愛子)は、鎌倉の海で暴走族のリーダーとどちらが先に海で溺れるかという勝負をしている同じ予備校生の英介(小林薫)を見かける。 二人もそれを真似するが、近所の老人(小沢栄太郎)に救われる。・・・ 中上健次の原作を田村孟が脚色し藤田敏八監督が撮った。筋書きの上では、英介が主人公なのだが、映画は不毛な心中ごっこを続ける敦夫と佳が中心になっているので、何処を観れば良いのか分からなくなってしまう。父親(鈴木瑞穂)との葛藤に悩む英介がどうしても二人の心中ごっこに... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/23 16:13
村の写真集(2004)
東京でカメラマンの助手をしている男(海東健)は、故郷の徳島で村に住む人々の写真を撮ることになった父親(藤竜也)の手伝いをする為に戻ってくる。最初は渋々付き合っていたが徐々に父親の気持ちに触れ、前向きに取り組むようになる。そんなある日父親が倒れた。・・・ 三原光尋監督作品。何と言っても徳島の山あいの風景が美しい。どのシーンをとっても一枚の風景画を見ているようである。ダムが出来て風景が大きく変わってしまうかもしれない村に住んでいる人々の写真を歩きながら丹念に一枚ずつ撮って行く父親の執念と徐々に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/22 22:39
家路(2014)
福島原発の原発の事故で避難を余儀なくされた男(内野聖陽)は、母(田中裕子) 、妻(安藤サクラ)、娘と仮設住宅に住んでいる。その腹違いの弟(松山ケンイチ)が東京から突然避難区域内にある家に戻って農業を始めた。・・・ 久保田直監督作品。ドキュメンタリー映画を数多く撮って来た人の作品らしく、原発事故の生々しい現実を扱いながら淡々とした画面で落ち着いた作品に仕上げている。とは言え、突然生活基盤を奪われた登場人物達の苦悩は生々しく、出来れば目を背けたくなる。主人公の家族もどんどん崩壊していく予兆が現... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/20 23:33
ケンタとジュンとカヨちゃんの国(2009)
児童養護施設で、兄弟同然に育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)は、解体工場で働いていたが事件を起こして服役中のケンタの兄(宮崎将)の事で苛められ、 二人で事務所を荒らし兄のいる網走に向かう。途中、誰とでも関係を持つカヨちゃん(安藤サクラ)も一緒になるが・・・ 大森立嗣吉監督作品。表現したい事は良く分かるのだが、何分登場人物の背景について説明が少なすぎるのでその無茶苦茶な行動に全く感情移入が出来ないまま終わってしまう。ケンタのことはまだ語られるのだがジュンに至っては何の説明もないので... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/19 17:07
金環蝕(1975)
官房長官(仲代達也)は、政界の黒幕と言われた金貸し(宇野重吉)に金の工面を依頼してきた。金貸しはそれを断り官房長官の周辺を調査させる。すると、官房長官はダム建設に関連した献金を受け取ろうとしていることが分かる。・・・ 実際にあった九頭竜川ダム汚職事件を題材にした石川達三の原作を山本薩雄監督が撮った。流石に山本監督の手にかかるとこういうドラマは大変面白くなる。例のごとく、出て来るのは一癖も二癖もある悪人ばかりである。そしてその悪人たちにもランクがあり、より悪い人間だけが生き残っていく。倫理上... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/09/18 12:27
わたしのグランパ(2003)
学校で虐められている中学一年生の少女(石原さとみ)の祖父(菅原文太)が刑務所から出所して帰ってきた。祖父の型破りな行動に最初の内は戸惑うが、学校の不良グループをたしなめるなど、男気溢れるその行動に徐々に親近感が湧いてくる。・・・ 筒井康隆の原作を、東陽一監督が撮った。ヤクザ映画のスター、菅原文太がそのままの役でホームドラマの主役をこなしているという、色々と美味しい作品である。この映画でデビューした石原さとみのアイドル映画という側面もかなり大きい。その上、菅原文太が予想以上に暴れ回ってくれる... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/15 22:02
完全なる飼育(1999)
女子高生(小島聖)は、突然中年男性(竹中直人)に拉致され、安アパートの二階の男性の部屋に監禁される。男性は「心も体も一つになるまで貴女を飼育する」と言い、二人の奇妙な同棲生活が始まった。・・・ 実際にあった事件を基にした松田美智子の原作を新藤兼人が脚本を書き、和田勉が監督した。どういう意図で作られたのか分かり難い作品。単なるポルノ映画として観ればそれなりに楽しめるがそれ以上の心理描写を期待してみると、物足りなさが残る。主人公二人の心理的背景、女子高生の親子関係、男のそれまでの人生遍歴等が描... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/14 15:11
ザ・レイプ(1982)
恋人(風間杜夫)と別れ、帰宅途中で女(田中裕子)は男(伊藤敏八)に強姦される。警察に連絡した彼女は、裁判の中で昔の恋人(津川雅彦)の事まで切りだされ、・・・ 落合恵子の原作。監督は東陽一。強姦の被害者のはずの女が、裁判を通じてどんなに傷ついていくかを追った社会派の作品である。主人公の女性がうける強姦による精神的ショックとその後の裁判の過程での屈辱感は、男性の私が観ていても悲痛な場面の連続である。それに対して、結局周囲の人間たちは何の力にもなれなかった。恋人にすら最後には愛情を疑われてしまう... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/09/12 12:12
日本の黒い夏[冤enzai罪](2001)
松本市の高校の放送部員(遠野凪子、現なぎこ、斉藤亮太)は、地元で起きた冤罪事件を調べる為放送局を訪ねる。対応した報道局長(中井貴一)と記者達(北村有起哉、細川直美、加藤隆之)と話す内、充分な証拠のないまま無責任な報道が流されていたことが明らかになっていく。・・・ 事件の第一通報者の河野義行氏に対する冤罪事件としても有名な「松本サリン事件」を題材に、熊井啓監督が撮った。映画の大半が、放送局の応接室での高校生と記者達のやりとりから成る、一種の密室劇風に展開していく。只の実録物に終わらせていない... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/10 10:55
おにいちゃんのハナビ(2010)
白血病で入院していた少女(谷村美月)は、退院してみると兄(高良健吾)が引きこもりになっていた。努力して外へ連れ出しアルバイトも始めさせるが、再び倒れる。成人式を迎える兄が町のイベントで打ち上げる花火を打ち上げるのを楽しみにしていた少女だったが・・・ 二〇〇五年に放送されたドキュメンタリーを基に、国本雅広監督が撮った。実話を基にしているだけに胸に迫ってくるものも多い。何よりも個々人がそれぞれの思いを込めて花火を打ち上げる「片貝まつり」の存在自体が感動的である。全編、その街に生きる人達の息吹を... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/08 21:50
ダイアモンドは傷つかない(1982)
東京に出て予備校に通う少女(田中美佐子)は、そこの中年講師(山崎努)と同棲を始める。しかし、彼には神経症を病む妻(朝丘雪路)と愛人(加賀まりこ)がいた。・・・ 三石由起子の原作を藤田敏八監督が撮った。よくある青春映画なのだが、登場人物に魅力が無さ過ぎる。中年講師の背負っている物が丹念に描かれていないので、彼を愛してしまう全ての女性が薄っぺらくなっている。羽目を外して生きたくても外しきれない「倦怠感」を描きたかったのだとは思うが、うまく伝わってこない。 可愛い新人女優を裸にして映しておけば... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/05 17:58
拝啓天皇陛下様(1963)
天涯孤独で無学な男(渥美清)にとって、軍隊での生活は虐めやシゴキがあっても三食が食べられる極楽のような世界。戦友(長門裕之等)にも恵まれ、中隊長(加藤嘉)にも可愛がられる。・・・ 棟田博のベストセラーを原作に、野村芳太郎監督が撮った。主人公の只管天皇陛下を愛し、軍隊生活を愛した男と作家志望のインテリ男、二人の対照的な男の友情物語である。「戦友」というものは特別な結び付きがあるという話は私の小さな頃にはよく聞かされたものだった。街角には彼らの歌う軍歌が響いていた。その実感は、観念的に戦争は良... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/04 12:23
ピストルオペラ(2001)
殺し屋のギルドに属する女(江角マキコ)は、同じギルドに属する殺し屋(渡辺博光)を殺してしまう。その後、次々とランクに入っている殺し屋が殺されていく。女はギルドの代理人(山口小夜子)からNo.1の殺し屋を殺すように命令される。・・・ 鈴木清順監督作品。往年の名作「殺しの烙印」と同じ発想だが、全く違った味の作品になっている。大正浪漫の香りを色濃く引きずった画面の中で撃ち合う風景は独特のものが有る。しかし、登場人物達は皆、不完全でどこかに致命的な欠陥を持った人間として描かれている。だからこそピス... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/02 18:16
東京キッド(1950)
流しの歌手(川田晴久)は、思いを寄せるキャバレーの女給(高杉妙子)が面倒を見るという母親を亡くしたばかりの少女(美空ひばり)と一緒に三人で暮らす決心をする。ところが、女給は交通事故で亡くなり、少女を捨てることも出来ず、一緒に街で流しをすることになる。しかし、少女は実の父親(花菱アチャコ)に見つかり・・・ 斉藤寅次郎監督作品。美空ひばり、一三歳の時の作品。この頃には、天才少女として有名だったので、彼女が出演して歌いまくるだけで観客は大満足したでしょう。その上、川田晴久も歌いまわる、榎本健一は... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/09/01 18:26
さまよえる脳髄(1993)
頭部に大怪我を負った刑事(神田正輝)は、その日から右脳と左脳が独立した人格として動くようになっていた。彼の恋人の精神科医(高島礼子)は、婦女暴行犯(塩屋俊)の精神鑑定をしていた。・・・ 逢坂剛の原作を萩庭貞明監督が撮った。心理サスペンスとしてはなかなか面白い。実際の脳梁分離症の患者さんがこういう症状を見せることは有り得ないので、誤解を招く危険性は有るが、人間ならば誰でも持っている殺人衝動という物を分り易く観せてくれている。只、原作の設定が複雑なので、主人公の過去の心の傷などが、映像としては... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/29 22:08
刑事物語(1982)
博多から沼津へ転勤を命じられた刑事(武田鉄矢)は、博多のトルコ風呂で保護した聾唖者の女性(有賀久代)の身元引受人となり同居する。新任地では若い女性の連続殺人事件の捜査が行われていた。・・・ 武田鉄矢が原案を作り、渡辺邦男監督が撮った。シリーズ化されて、後四作品作られることとなる。渡辺邦男監督を起用して「寅さん」のような人情喜劇を目指したと思われるが、それにしては、主人公が格好良い物分りの良い人間過ぎて、狙いが良く分からなくなっている。スタッフの間で意思統一が出来ていないように思える。聾唖者... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/27 20:36
下妻物語(2004)
下妻でロリータ・ファッションに凝っている少女(深田恭子)は、ひょんな事からヤンキー娘(土屋アンナ)と知り合う。悉く意見の対立する二人だったが奇妙な友情が芽生え始める。・・・ 嶽本野ばらの原作を中島哲也監督が撮った。個性的な二人の友情物語をテンポの良い演出で飽きずに楽しませてくれる。二人の少女の信念に基づいた行動は清々しい。正に幼いながらも「自立した女性」である。こういう生き方をしていれば怖いものはないんだよ、と背中を押してくれる作品として支持されたのだと思う。 土屋アンナが女優デビュー作... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/26 16:24
ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985)
田舎から高校時代の先輩を追いかけて大学へ来た娘(洞口依子)は、大学があまりにイメージとかけ離れた所なので愕然とする。そこで、「恥ずかしさの研究」を行っている心理学教授(伊丹十三)と出会う。・・・ 黒沢清監督作品。当初はポルノ映画として制作されていたが、一般商業映画に変えて封切られたという作品。そのせいばかりではなかろうが、自主制作映画の匂いを残していて微笑ましい。後に恐怖映画を多く撮ることとなる黒沢監督だが、それにも通じる一種独特の空虚感が、、乱痴気騒ぎに明け暮れる大学生たちの空虚感とうま... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/25 17:37
爆心 長崎の空(2013)
長崎の町を舞台に、突然母を失った女子大生(北乃きい)と娘を失ったショックから立ち直れず次の子の出産をためらう女(稲森いずみ)の姿を、キリシタン信仰と原爆の記憶を絡ませて描く。・・・ 青来有一の原作を日向寺太郎監督が撮った。万人受けする物を作ろうとして原作の持っている「毒」の部分を薄めている為、主人公の二人が非常に薄っぺらい人間になってしまっている。「そんなことで悩んでいるぐらいなら勝手に悩んでいろ」という感じで全く感情移入が出来ない。何よりも不幸に自分から立ち向かっていこうという姿勢が全く... ...続きを見る

かわいい ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/08/24 18:01
ぼくらの七日間戦争(1988)
校則の厳しい中学に通う男子中学生八人(菊池健一郎、工藤正貴、大沢健等)は、親や教師に無断で近くの廃工場に立て篭もる。後に女子三人(宮沢りえ、我孫子里香等)も加わり、教師や親、果ては機動隊までも翻弄する。・・・ 宗田理の原作を菅原比呂志監督が撮った。ベストセラーになった原作だけあって、非常に面白い物語なのだが、映画では映像にして映えないような要素を思い切って省いて、分かりやすさを最優先して作り変えてある。原作にはない戦車まで登場させる悪乗りぶりだが、これが楽しめる。こんなにひどい管理教育が行... ...続きを見る

かわいい ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/08/22 13:33
築城せよ!(2009)
愛知県の小さな町に突然戦国武将(片岡愛之助)と家来(阿藤快)が、現世の人間の体に憑依して蘇った。戦に敗れ、自分の城を建てられなかった無念さを晴らしたい二人は、ホームレス(木津誠之)のアイデアで段ボールで城を作れと町民たちに命令するが・・・ 古波津陽監督が自主制作した映画を劇場公開用にリメイクした作品。段ボールで城を作るというアイデアが斬新で本作品中に本当に出来ていく様子を見られる。下手にCGで誤魔化したりしていないので、その迫力は凄い。 只、本作品の魅力はここだけではない。現世に蘇った「... ...続きを見る

かわいい ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/08/20 18:00
十三人の刺客(1963)
明石藩藩主(菅貫太郎)の暴君ぶりは目に余るものがあった。時の老中(丹波哲郎)は、御目付役(片岡千恵蔵)に藩主暗殺を命ずる。そうして集められた十三人(嵐寛寿郎、西村晃、里見浩太朗等)は、江戸からの参勤交代途中の美濃国の宿場で待ち伏せる。・・・ 池上金男(後の作家池宮彰一郎)の脚本で工藤栄一監督が撮った。文句なく男達が格好良い。武士と言っても名ばかりで人を切ったこともないという男達が突然武士の名誉を賭けて生命を危機に晒さなければならなくなる。その事の是非は兎も角、その運命を受入て立ち向かってい... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/19 10:16
ルート225(2006)
中学生の少女(多部未華子)は、母親(石田えり)に言われて、帰りの遅い弟(岩田力)を迎えに行く。一緒に家に帰って来ると母親の姿が消えていた。・・・ 藤野千夜の原作を中村義洋が撮った。中学生の姉弟が、パラレルワールドに迷い込むよくあるストーリーである。只、本作品は力点をそのSF的要素ではなく、主人公の成長に置いている。題名の「ルート225=15(歳)」にも現されているように、親離れの物語、そして自分の犯してきた罪との対決を中心に描きたかったであろうことは容易に想像できる。 しかし、映画の大半... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/18 11:45
喜劇爬虫類(1968)
元教師(渥美清)、特攻くずれ(西村晃)、アメリカかぶれのチンピラ(大坂志郎)の三人は、亭主が出征中のアメリカ人女性(テリー・エンジェル)を看板にストリップ一座を組んで興行している。・・・ 渡辺裕介監督の作品。時代はベトナム戦争の真っ最中。そんな世相の中で、多かれ少なかれ、アメリカに対して敵対心や劣等感を持っている。それを、アメリカ人をストリップダンサーとして利用して金儲けをする話として表現しているのは面白い。勿論、全体としては軽く見えるドタバタ喜劇だが、登場人物一人一人の考え方の微妙な違い... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/13 18:08
赤い文化住宅の初子(2007)
広島で狭い文化住宅に兄(塩谷瞬)と住む中学三年生(東亜優)は、テレビも電話もない貧乏暮らし。同級生(佐野和真)と一緒の高校へ進学する夢も諦めざるを得ない。・・・ 松田洋子の漫画を原作にタナダユキ監督が撮った。「金で幸せは買えないが、金がなければ幸せにはなれない」などというのは常識で今更誰も語らないが、本作品を観ていると本当だろうかと思えてくる。「貧乏」と格闘している主人公には、それ故にこれでもかと不幸が次々と襲ってくる。当然、人生を前向きに捉えることなど出来る訳が無い。しかし、よく考えてみ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/13 10:05
時代屋の女房(1983)
古道具屋「時代屋」を営む男(渡瀬恒彦)の所へ、若い女(夏目雅子)が猫とともに転がり込んでくる。何も聞かず一緒に暮らし始めるが、時折、女は若い男(沖田浩之)と共に家を出て行く。・・・ 村松友視の原作を森崎東監督が撮った。女性の掌で弄ばれる、そしてそれを楽しんでいる男達の群像劇である。主人公、喫茶店のマスター(津川雅彦)、クリーニング屋の主人(大坂志郎)、居酒屋の亭主(藤木悠)、体育教師(平田満)等全ての登場人物が女性によって踊らされて、又日常生活に戻っていく。その有り様はこうやって観せられる... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/08/10 13:24
HINOKIO(2005)
母親(原田美枝子)の死がきっかけで登校拒否になった少年(本郷奏多)は、父親(中村雅俊)が開発した人型ロボットに代わりに登校してもらう。ガキ大将(多部未華子)は最初苛めているが、やがて心通わすようになる。・・・ VFXのスペシャリストとして活躍中の秋山貴彦が撮った。流石に、VFXは巧みで、ロボットと実写の子供たちとの絡みなどとても合成とは思えない出来。しかし、本作品の見処は決してそこではない。きめ細やかに描かれた少年少女の成長物語である。 母親を突然の事故で失った主人公の少年以上に、ガキ大... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/07 17:00
旅立ちの島唄〜十五の春〜(2013)
南大東島に住む中学三年生の少女(三吉彩花)は、島に高校が無いため、来年には父を残して沖縄本島に行かなければならない。ある日、本島に住む母のもとを訪ねた彼女は、付き合っている男がいることを知りショックを受ける。・・・ 吉田康弘監督作品。十五歳で人生の重要な選択を強いられている離島での生活。不幸だと言う人も居るだろうが、本作品を観ていると本当に幸せなことに思えてくる。何時迄も親に甘えて大人に成り切れず社会に出ていけない子供と比べて、この島に産まれたことは多くの大切な事を与えてくれるのだろう。何... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/08/05 17:46
動脈列島(1975)
新幹線の騒音に悩まされながら老婆(田中筆子)が息を引き取った。それを看取った大学病院の研修医(近藤正臣)は、騒音に対する抜本的な対策を打たなければ十日後に新幹線を破壊するという脅迫状を警察に送る。この事件の担当になったのは警視庁犯罪科学研究所々長(田宮二郎)だった。・・・ 清水一行の原作を増村保造監督が撮った。「新幹線大爆破」と同じ年に公開されたが、サスペンス映画として観ると圧倒的に見劣りする。騒音公害に対する警鐘という原作のメッセージが有るだけに難しかったかもしれないが、新幹線を止める手... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/08/02 17:59
この子を残して(1983)
長崎で被曝しながら数々の著書を著し、原子爆弾の怖さを後世に伝えた医師、永井隆氏の姿を描く。 木下恵介監督の作品。毎年夏になると見たくなる、そして見なければならない作品が有る。この一本だ。原子爆弾という狂気の産物が人間を標的に使われたという事実を忘れてはいけないし、それを後世に伝えていくことは今生きている我々の責務である。そのメッセージを凄まじいエネルギーでスクリーンに叩きつけた本作品。是非、観て頂きたい。 ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/08/01 17:32
カナリア(2004)
殺人事件を起こして解散したカルト教団の施設から保護された十二歳の少年(石田法嗣)は、ひょんなことから知り合った同い年の少女(谷村美月)と一緒に、祖父(品川徹)の元に預かられた妹を取り返そうと東京へ向かう。・・・ 塩田明彦監督の作品。「オウム真理教事件」にアイデアを得た物であるが、その事件について深い論考を加えているものではない。主に描かれているのは、少年、少女の自立への旅立ちの過程であろう。「害虫」の答を求めて作られた作品と考えると、自壊しようとする方向に行きがちな精神の救済物語と考えると... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/31 16:34
海炭市叙景(2010)
海炭市の造船工場で大規模な人員整理が行われ、職を失った若い兄妹(竹原ピストル、谷村美月)は、初日の出を見に、山頂へ登るが、帰りは一人分の金しか無く、兄は徒歩で降りていく。・・・ 佐藤泰志の原作を熊切和嘉監督が撮った。舞台になった函館市民の協力を得て制作された。原作の中の五つの短編を取り上げてオムニバス形式で映像化した。全部のエピソードの中に人員整理のニュースが挿入され、「同じ時間」を描いていることが強調されていて、最後の初日の出のシーンで登場人物が揃って映し出されるという映画的技法が使われ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/29 17:19
害虫(2002)
中学生(宮崎あおい)は、母親(りょう)が離婚し自殺未遂を起こしたり、小学生時代に好きになった先生(田辺誠一)が去って行ったりしたショックで、学校にも行かず、当たり屋の青年(沢木哲)らと町を彷徨っていた。・・・ 塩田明彦監督作品。不幸な境遇に置かれた少女が悪の限りを尽くす物語という一言で片付けようと思えば片付けられるのだが、何かが引っかかる。それは主人公が何処までも無口で淡々としているからだろう。彼女は自分がその境遇から逃れようとは決して思わない。といっても、全部受け容れる覚悟が有る訳ではな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/25 16:27
私の男(2013)
奥尻島の津波で家族を失った少女(山田望叶、二階堂ふみ)は、親戚の男(浅野忠信)に引き取られ、流氷の町、紋別に暮らすことになる。・・・ 桜庭一樹の原作を熊切和嘉監督が撮った。所謂、近親相姦物で新しい要素はあまり無く、サスペンス的要素も全くない。自分の娘の魅力に自堕落に唯堕ちていくだけの男の話。折角、殺人事件を絡ませているのだから、ストーリー的に少し捻った所がないと、長時間観客を惹き付けておくのは難しいかもしれない。 何よりも、主役の男の「家族が欲しい」という欲望が何処から来ているのか、母親... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/23 17:59
コアラ課長(2006)
漬物会社のコアラ課長の愛人洋子(エリローズ)が殺される。刑事(野村宏伸)は、課長が猟奇的殺人魔でこの事件と三年前に失踪した妻(エリローズ二役)の殺人犯人と断定し付きまとう。・・・ 河崎実監督の作品。主人公がコアラの着包みを着ているだけで不思議な雰囲気が漂うという映像作品独特の効果を十二分に味わえる。一応、サスペンス仕立てのコメディーなのだが、あまり毒がなく全体的にほのぼのとした雰囲気が漂ってくるのは、監督の人柄か?しかし、ストーリーの破綻の仕方が半端ない。思い付いたら、カメラを回している。... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/22 18:15
暗闇から手をのばせ(2013)
障害者専門のデリヘルで働くことになった女(小泉麻耶)は、初日から様々な障害を持った男達(管勇毅、ホーキング青山、森山晶之)の相手をし、戸惑いながらも様々な思いを抱くようになる。・・・ NHKのディレクターの戸田幸宏氏が「障害者専門デリヘル店」の取材経験を元に作った。実在の店の名前が使われていて、そこのPRフィルムみたいになっているのが気にかかって仕方なかったのだが、それはさておき、これを実際のデリヘル嬢が観るとどのように思うのか非常に気に掛かった。障害者から「貴女の方が可哀想じゃないの?」... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/21 10:22
火宅の人(1986)
中年の小説家(緒形拳)は妻(いしだあゆみ)と五人の子供を持っている。次男が日本脳炎の後遺症で障害児になる中、小説家は新劇女優(原田美枝子)と愛し合うようになり、・・・ 檀一雄の原作を、神波史男が脚本を書き、深作欣二監督が撮った。「下らない人間だけが下らない人間の事を理解出来る」という原作の魅力。それを映像にするのはちょっと無理かなと思ったのだが、なかなか面白く仕上がっている。主人公の自分の浮気を平気で妻に報告してしまうような呆れるほどの実直さ、というか馬鹿正直な所や女性に惹かれると周囲が見... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/18 17:35
水の中の八月(1995)
博多に住む高校生(青木伸輔、現赤木伸輔)は、新入生で高飛び込みの有力女子選手(小嶺麗奈)を紹介される。街が深刻な水不足に見舞われ、「石化病」という奇病に人が倒れていく中、二人は交際を始めるが、彼女が大会で大怪我を負い奇跡的に生還してから奇妙な行動が目立ち始める。・・・ 石井聰互(現石井岳龍)監督の作品。同名の小説やテレビドラマとは別物。それまでの作品とは異なり、静謐な感覚の佳編に仕上がっている。扱っているテーマは深く、生と死の根源を紐解く興味深い世界への緒を示唆している。只、本作品では若年... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/15 17:38
坊っちゃん(1977)
東京の物理学校を卒業した「坊っちゃん」(中村雅俊)は、旧制中学の教師として松山に赴任する。ところが、生来の無鉄砲な性格が災いし、周囲を巻き込みながら様々な騒動を起こしていく。・・・ 夏目漱石の有名な原作を前田陽一監督が撮った。原作があまりに有名すぎてハチャメチャさは余り無いのだが、軽く観えて充分に楽しめる。この原作の人気を支えているのが、個性溢れる登場人物だが、「赤シャツ」(米倉斉加年)、「山嵐」(地井武男)、「うらなり」(岡本信人)等個性的な俳優を揃えて楽しく見れる。松坂慶子、宇津宮雅代... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/14 08:42
ゴジラ(1954)
太平洋で謎の船の沈没事故が続発する。新聞記者(堺左千夫)は、取材に行った大戸島でそれは伝説の怪獣「呉爾羅(ゴジラ)」の仕業だという古老(高堂国典)の話を聞く。・・・ 香山滋の原作を本多猪四郎監督が撮った。ご存知ゴジラ映画の第一作。ここから始まって数々のゴジラ映画が作られたがこの作品の面白さが群を抜いているのは誰もが認める所。と言うか、古今東西の怪獣映画の最高峰と言っても良いのではないか。 反核のメッセージとか、科学者の良心とか、そういうポイントについては語り尽くされている感が強いので、敢... ...続きを見る

面白い ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 1

2014/07/11 18:03
ぼくとママの黄色い自転車(2009)
父(阿部サダヲ)と二人暮らしの少年(武井証)は、パリで暮らしていると聞かされてきた母(鈴木京香)が、小豆島に居ることを知り、愛犬を連れて小豆島へ向かう。・・・ 新堂冬樹の原作を河野圭太が撮った。家族の愛情を描いた物語というより、ロードムービー的な要素のほうが強い。小豆島へ向かう途中で出会う運送会社の若い女性(藤原里菜)、明石焼き屋の同じ年の娘(梅原真子)、岡山港で出会う老人(柄本明)などが多かれ少なかれ、懸命に母に会いに行く少年の姿から影響を受ける過程がうまく描かれている。それに引き換え、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/10 17:38
暗いところで待ち合わせ(2006)
交通事故が原因で失明した女性(田中麗奈)は、同居していた父親(岸部一徳)にも死なれ、独り暮らし。近くの駅で起こった殺人事件の容疑者(チェン・ボーリン)が彼女の家に忍び込んでくる。・・・ 乙一の原作を天願大介監督が撮った。盲目の女性が主人公のサスペンスというと「暗くなるまで待って」が有名だが、こちらは静かなラブストーリー。孤独な主人公二人が心通わせていくまでを丁寧に描いている。原作があるもの故、天願作品にしてはぶっ飛んでいない所が残念。 二人の心理描写に力点を置くあまり、中途失明の全盲女性... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

2014/07/09 13:03
逆噴射家族(1984)
ようやく建てたマイホームに越してきた父母兄妹の四人家族(小林克也、倍賞美津子、有薗芳記、工藤夕貴)。そこに祖父(植木等)がやって来て、歯車が狂い始めた。・・・ 小林よしのりの原案を石井聰互(現石井岳龍)監督が撮った。如何にも漫画チックなド派手なコメディーだが、家族の有り様を冷徹に見定めた作品である。自分以外の家族を病気だと思い、何か違和感を持っている父、彼にとって新居に移り住む事で何もかもが解決する筈だった。しかし、突発的に家族が増えてしまい、逆に問題は大きくなる。家族を大切に思えばこそ、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/07 21:21
四季・奈津子(1980)
博多に住む奈津子(烏丸せつこ)は、四人姉妹(佳那晃子、影山仁美、太田光子)の次女。上京して、カメラマンのヌードモデルになり、その写真が雑誌に掲載されてから彼女の人生は動き始める。・・・ 五木寛之の原作を東陽一監督が撮った。敢えて脚本は作らず、ダイアログライターだけを置いて原作を土台にシーン毎にイメージをふくらませて撮っていくという手法が取られたらしい。一種の実験映画である。出てくる俳優も主演の烏丸せつこを始めこの時点では演技慣れしていない人も多く、逆に新鮮味に溢れた画面で、印象的な作品に仕... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/07 11:55
けんかえれじい(1966)
喧嘩っ早いので有名な岡山の旧制中学生(高橋英樹)は、先輩(川津祐介)から喧嘩の事を教わり、喧嘩に明け暮れる毎日を送っていたが、敬虔なクリスチャンの下宿先の娘(浅野順子)に恋心を抱いていた。ある日、陸軍から教練に来ていた配属将校に逆らい、退学処分になり、会津に転校することになる。・・・ 鈴木隆の原作を元に、新藤兼人が脚本を書き、鈴木清順監督が撮った。原作は中学時代から兵役に就き病気で退役するまでを書いた大作であるが、この映画では、中学時代だけを取り上げ、爽快な青春劇に仕上げている。しかしなが... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/04 23:23
死に花(2004)
同じ老人ホームに暮らす五人(山崎努、青島幸男、谷啓、松原智恵子、宇津井健)は、死んだ同居人(藤岡琢也)のノートの中にあった銀行の地下に穴を掘り、金を奪うという計画を実行に移す。・・・ 太田蘭三の原作を犬童一心監督が撮った。老人問題とか何とか難しいことを考えて見るよりはコメディーとして気楽に観て楽しめる一本。若い人はどうだか分からないが、老人たちがリスクを冒してまで犯罪に走る気持ちは本当によく理解出来る。自ずと応援しながら観てしまうので本当に爽快な気分になる。それだけでも、傑作と言えよう。老... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/03 20:25
日本以外全部沈没(2006)
2011年、アメリカ大陸が海底に没した。その後次々と大陸が海底に消え、日本を残して全て無くなってしまった。日本は外国からの難民で溢れかえり、さあ大変・・・ 筒井康隆の原作を河崎実が撮った。勿論あの小松左京の名作のパロディー。撮ったのは「B級映画の帝王」と言われる河崎実監督。何がA級で何がB級かは分からないが、そもそも予算と金を掛ければ面白い映画が出来るという訳ではないことは証明済み。この映画について言えば流石に面白く出来ている。 伝わってくるメッセージのインパクトは原典以上かもしれない。 ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/02 16:56
青春デンデケデケデケ(1992)
香川県観音寺市、高校一年生の少年(林泰文)は、ロック好き。同級生三人(大森嘉之、浅野忠信、永堀剛敏)を誘って、バンドを結成するが・・・ 芦原すなおの直木賞を受賞した原作を石森史郎が脚色し、大林宣彦監督が撮った。如何にも、自主制作映画から出発した大林監督らしさが全面に溢れている。自然光にこだわり、手持ちのカメラを駆使した画面は、同級生の姿をリアルタイムでカメラで追っているかのようで、面白く仕上がっている。手を伸ばせば主人公に届きそうな感覚で親しみを持って観ることが出来る。 俳優の演技もそれ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/07/01 17:07
ミラクルバナナ(2005)
ハイチに大使館員として赴任した若い女性(小山田サユリ)は、過酷な環境にもすぐ慣れたが、子供が貧困ゆえにノートすら持っていない現実に愕然とする。そんな時、偶然目にしたバナナから紙を作る技術に目をつけ、ハイチで実現させようと東奔西走するが・・・ 実際のハイチで行われたバナナペーパープロジェクトを描いた絵本からヒントを得て、錦織良成監督が撮った。バナナから紙を作って商品にするプロジェクトは、実際に熱帯地方では行われているようだ。例えばここ。しかし、この映画の舞台のハイチでは、クーデターが起こった... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/06/30 17:39
ゴジラvsデストロイア(1995)
ゴジラとリトルが住んでいた島が核爆発で消えてしまった。そして、体内の炉心温度が異常に高くなったゴジラが香港を襲った。その頃、東京湾下では、ゴジラを殺した「オキシジェン・デストロイヤー」の作用で新しい生物が猛威を振るっていた。 大森一樹が脚本を書き、大河原孝夫が監督を務めた。恥ずかしながら、私は「メルトダウン」とか「チャイナ・シンドローム」という言葉を、この映画で知った。本作品は、色々な題材を扱っているが、ゴジラが生きていても日本は破壊されるし、体内の核反応が暴走してメルトダウンしてもそれ以... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/29 18:00
幻の光(1995)
小さい時に祖母の失踪を止められなかった女(江角マキコ)は、その後幼馴染(浅野忠信)と結婚し一児を授かるが、ある日夫は鉄道自殺をしてしまう。五年後、奥能登の娘連れの男(内藤剛志)と再婚するが・・・ 宮本輝の原作を映画化した是枝裕和監督のデビュー作。「奇跡」の所でも触れたが、是枝監督はドキュメンタリー出身の人。役者の過剰な演技が邪魔に思える時が有る。その点、この映画で主役を演じた江角マキコは、これが映画初出演。終始淡々と演じていて、静謐な画面を一層際立たせている。それが主人公が絶えず感じている... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/29 15:09
東京原発(2004)
東京都知事(役所広司)は、副知事(段田安則)他、主だった局長(平田満、岸部一徳、吉田日出子等)を集め、財政難から脱出するため東京に原発を誘致すると言い出す。学者(綾田俊樹)も交えて喧々諤々の議論が始まった。その頃、極秘裏にプルトニウム原料が東京都心を輸送されていた。 山川元監督の作品。原発が有ることが本当に恐ろしくなる映画である。こんな映画が作られていたにも関わらず、福島原発事故を起こしてしまった日本人は本当に愚かだなと本当に思う。そして、今尚、原発を稼働させようとする人がいるなど開いた口... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/27 21:27
バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2007)
財務省官僚(阿部寛)は、友人の家電メーカーの技師(薬師丸ひろ子)が偶然に作ったタイムマシンを使い、彼女を1990年にタイムスリップさせ、不動産取引総量規制を撤廃させてパブル崩壊を食い止めようとする。しかし、技師が行方不明になり、代わりにその娘(広末涼子)をタイムマシンに乗せる。・・・ ホイチョイ・プロダクションズ製作の映画。脚本は君塚良一。いや〜〜、兎にも角にも面白い。今となっては馬鹿馬鹿しいだけのバブル期にタイムスリップした娘の戸惑いは結構笑えるし、改めてあの時期の異常さも実感させられる... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/27 13:08
沙耶のいる透視図(1986)
ビニ本のカメラマン(名高達男)は、編集者(土屋昌巳)に若い女性(高樹沙耶、現益戸育江)を紹介される。彼女が忘れていったスケッチブックにケロイドで覆われた男性器の絵を発見し、興味を持つが、編集者と彼女の間には深い秘密があった。・・・ 伊達一行の原作を石井隆が脚本にし、和泉聖治が撮った。多くのポルノ映画を撮ってきた二人の共同作業らしく、熟れたシーンの連続で流石である。 只、あまりに三人のみを中心に話が進みすぎていて、女性と編集者の背負っている「宿命」のようなものが説明不足になっているのが何と... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/25 21:50
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2007)
「総括」と称して身内同士でリンチ殺人を行った後、「浅間山荘」に籠城して銃撃戦を行った「連合赤軍事件」。その一部始終を追った。 若松孝二監督作品。「光の雨」とは異なり、あくまで武力闘争を志向する「連合赤軍」の成り立ちから「浅間山荘」での敗北までをドキュメンタリータッチで描いている。祖のため、三時間強という長い映画になっているが、その長さを感じさせない緊迫感溢れる作品である。中心として描かれるのは、山岳アジトでのリンチ殺人事件。「革命」という極めて社会的な運動の一翼を担うことを目指していたはず... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/23 11:29
約束(1972)
刑務所を仮出所した女(岸恵子)と銀行強盗に加わる男(萩原健一)が、北陸に向かう列車に乗り合わせる。強引に女に言い寄ってくる男に、徐々に気を許していき、愛し合うようになり、出所後、再会の約束をするが・・・ 石森史郎脚本。斎藤耕一監督。一九六六年に公開された韓国映画「晩秋」のリメイク作品である。こちらは未見なので、どの程度似ているのか分からないが、そう言われれば、韓国の感情表現の激しいメロドラマの匂いがしなくもない。只、斎藤耕一監督なので「旅の重さ」同様、静謐で美しい画面でどんどん観客を引っ張... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/20 22:17
海潮音(1980)
能登の小さな町で暮らす少女(荻野目慶子)は、父(池部良)、祖母(浦辺粂子)と三人暮らし。ある日そこへ記憶喪失の女(山口果林)が転がり込んでくる。その騒動は叔父(泉谷しげる)をも巻き込み・・・ 橋浦方人監督の作品。「女の性」を非常に丁寧に描いた作品である。特に、幼い時に父がお手伝い(上月左知子)と関係を持つ場面を見たり、自らも襲われそうになった経験から、自分の中に棲む女性性を受け容れられずに居る少女の心の揺れは実に丁寧に描かれている。その心には無頓着に、家庭の中ですら「男」を剥き出しにする父... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/19 18:29
河童(1994)
山村に赴任してきた駐在(陣内孝則)の息子(舟越圭佑)は、沼の鍾乳洞に居る河童と仲良くなる。その存在を知った村人達は河童を捕まえようと鍾乳洞の入口を爆破するが・・・ 末谷真澄の脚本を石井竜也が撮った。世界を舞台に活躍している報道カメラマン(藤竜也)が余命いくばくもないことを悟って、息子(原田龍二)と共に生まれ育った村を訪ねて河童と再会するのだが、世界中で多くの物を見てきた彼が最後に見たかったのが故郷の風景であり、子供の頃に出会った河童だったというのは説得力の有るところである。そして、約束を信... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/16 22:05
松川事件(1961)
昭和二四年に起きた福島県の松川駅付近で起きた列車転覆事故の犯人とされた、国鉄、東芝の労働組合員達の裁判の模様を追った映画。新藤兼人他脚本、監督は山本薩夫。 下山事件、三鷹事件と共に労働組合つぶしのための謀略事件として、尚且つ、戦後最大規模の冤罪事件として有名な松川事件であるが、この映画は、それ以前に作られた記録映画と異なり、法廷劇を中心に作られている。死刑判決を含む全員有罪判決が出た第一審、一部無罪も出た第二審の様子が描かれている。(その後、全員無罪判決が出た)法廷劇に入る前の取り調べの杜... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/15 20:46
奇跡(2011)
父(オダギリジョー)が福岡に、母(大塚寧々)が鹿児島に別居することになり、別れて暮らす兄弟(まえだまえだ)が、九州新幹線の始発電車がすれ違うところを見ると奇跡が起きるという噂を信じて、又家族四人で暮らすことを夢見て旅に出る。 是枝裕和監督の作品。やはzり、この人はドキュメンタリー映画の監督なのだなあという感を強くした。子供だけのシーンになると急に画面が活き活きと動いてくる。それが大人が一人でも入って演技をし始めた途端に、だらけたつまらないシーンになってしまう。 一つには、脚本にリアリティ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/13 17:06
ツナグ(2012)
死者と一度だけ会わせることが出来る存在「ツナグ」。その能力を祖母(樹木希林)から引き継ごうとしている高校生(松坂桃李)は祖母の見習いで何組家の再会に立ち会い、その役割を引き継ごうと決心する。 辻村深月の原作を平川雄一朗が撮った。設定の面白さは光るが、これはあくまでも原作の持つ強み。映画としてその強みが充分に活かされているかというと疑問符がつく。何よりも、主人公を含めて四つのエピソードから構成されているが、、これを二時間強に収めているので、一つ一つのエピソードが平板になりすぎている。主人公の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/11 18:05
しとやかな獣(1962)
団地暮らしの元海軍中佐(伊藤雄之助)と妻(山岡久乃)は、娘(浜田ゆう子)が愛人(山茶花究)から貰う金と息子(川畑愛光)が勤め先の芸能プロから使い込んだ金で暮らしていた。ある日、芸能プロの社長(高松英郎)が会計係(若尾文子)と歌手(小沢昭一)を連れて怒鳴りこんでくるが・・・ 新藤兼人の脚本を川島雄三監督が撮った。全編、主人公一家が住む団地の一室のシーンであり、舞台を見ているような気分である。そこを様々なアングルから人物たちを舐めるように撮っていく。只、その間に二箇所ほど階段を登り降りしながら... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/10 17:21
河童のクゥと夏休み(2007)
ある日、小学生の康一は、川原で瀕死状態の河童を発見する。家で一緒に暮らすことになるが、周囲に隠しきれなくなり・・・ 木暮正夫の原作を原恵一監督が撮ったアニメーション。二時間強という大作ながら子供が観ても決して退屈しない作品である。大人が子供に見せたくて子供が真に楽しめる映画というのはなかなか無い物。そういう一本だろう。江戸時代に大自然と共に生きてきた河童が見る現代社会。その愚かしさ、馬鹿馬鹿しさを全編に亘って見せつけられる。現代人が忘れてしまった自然への畏敬の念、そこから発する他人への感謝... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/09 18:33
豪傑児雷也(1921)
大蝦蟇に変身出来る忍者、児雷也(尾上松之助)の活躍を描く。牧野省三監督、尾上松之助主演によるサイレント活劇。残念ながら十四分程度しか現存していない。「名場面集」のような形で残っているのだが、勧善懲悪物の非常に分かりやすい娯楽映画であることは容易に想像がつく。 尾上松之助の身の軽さは抜群で見栄えがする。若かりし時はもっと切れがあったのだろう。おまけに、ピンチになると空を飛んだり、蝦蟇に変身したりするのだから観ている方は痛快この上ないだろう。 その後の「雄呂血」に代表されるリアリティーに固執... ...続きを見る

かわいい ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/06/07 12:02
舟を編む(2013)
コミュニケーションが苦手な、出版社に務める若手社員(松田龍平)は、辞書編集部に転属になる。そこでは、新しい辞書を作る地道な作業が待っていた。・・・ 三浦しをんの原作を、渡辺謙作が脚本にし、石井裕也監督が撮った。辞書の編集という極めて地道な作業、絶対に映画の題材になりようがない物を敢えて映像で見せた所が面白いのだが、不器用過ぎる主人公、対照的に人付き合いは上手だが主人公を一番良く理解する同僚(オダギリジョー)、そして私的に主人公を支え続けることになる大家の孫(宮崎あおい)と登場人物の配置と兼... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/06 17:04
日本沈没(1973)
日本海溝の調査にあたっていた地球物理学者(小林桂樹)は、大規模な地殻変動により、日本列島はまもなく水中に没するという結論を得る。報告を受けた総理(丹波哲郎)は日本国民の海外移住を計画するが、その間にも東京を大地震が襲った。・・・ 小松左京の原作を橋本忍が脚色し森谷司郎が撮った。特撮をふんだんに使ったパニック映画だが、題材ゆえ、その枠には収まっていない。国土を失った領民は難民として生きていくしかない。本編の中でも、パレスチナ難民と比較される場面があるが、似たような運命を辿るしかない。たとえ、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/03 18:08
会社物語(1988)
定年間際の商事会社の課長(ハナ肇)は、部下の若い社員(西山由美)の存在に心癒されながらも空虚な毎日を送っていた。ある日、同僚(谷啓)から昔ジャズをやっていたという話を聞き、ジャズバンドを結成するという話に参加する。定年を迎えた日、バンドの面々(クレージーキャッツ)と演奏を始めるが・・・ 市川準監督の作品。彼の作品らしく淡々とシーンが繋がっていくが、その独特の静けさの中に主人公の悲哀感が良く現れている。若い社員の存在が何らかの救いになるかと思って観ていたが、それも又、悲哀感を増幅させていて、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/03 16:31
ゴジラvsビオランテ(1989)
遺伝子工学の権威(高橋幸治)は、ゴジラの細胞とバラの細胞を融合して巨大生物ビオランテの作成に成功する。三原山から現れたゴジラはビオランテに引き寄せられるように日本に上陸する。 前作とは異なり、大森一樹が脚本、監督を手がけた。ゴジラに対抗する存在としてビオランテが登場したが、これがお世辞にも格好良いとはいえない。植物という設定は無理が有り過ぎるかも。 それにしても、前作でゴジラをコントロールすることに成功したのだからその方法を一回も試みないのは不自然過ぎる。最初から、自衛隊が迎撃すると決ま... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/06/01 18:00
殯の森(2007)
息子を亡くした女性(尾野真千子)は、奈良の山奥の老人たちの住むグループホームに新任スタッフとしてやってきた。そこには、妻の十三回忌を終えた認知症の老人(うだしげき)が居た。一緒に外出した日、車が脱輪し、動けなくなる。老人は山の奥深く入って行き二人で迷ってしまう。・・・ 河瀬直美監督の作品。ドキュメンタリー的手法で撮られているが、内容は、非常に寓話的で大人が落ち着いて見られる物になっている。「死」に直面した時にのみ垣間見える「救済」という重いテーマを扱いながら、どこか喜劇的で官能的な作品にな... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/30 16:52
さよなら渓谷(2013)
奥多摩の小さな町の実母による児童殺害事件に巻き込まれた平凡な夫婦は、十五年前に起きた集団暴行事件の被害者(真木よう子)と加害者(大西信満)だった。・・・ 吉田修一の原作を大森立嗣監督が撮った。事件の被害者と加害者の愛情関係を描く物語というのは、曽野綾子の「片隅の二人」とか、色々とあり、珍しい設定ではない。只、この作品では周囲の人間との関係を希薄にし、二人の心情のみをクローズアップしていく事で、この設定の違和感を観客に納得させようとしているが充分に成功しているとは言い難い。 冒頭に、夫婦の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/29 16:41
風花(2001)
亡夫の借金の返済の為に子供を実母(香山美子)に預けて東京で働くピンサロ嬢(小泉今日子)と、泥酔して行った万引きで解雇処分になった官僚(浅野忠信)は、ふとしたことで知り合い、女の故郷の北海道へ行くのだが・・・ 相米慎二監督の最後の作品。前作の「あ、春」と異なり、喜劇色を抑えた静謐な感じの逸品に仕上げている。好き嫌いはあろうが、どちらも撮れる所がこの監督の真骨頂だろう。 テーマは、同じく「死と再生」、「台風クラブ」辺りから、このテーマを掘り下げ続けているような気がする。思春期に意識する「死」... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/05/28 10:20
中学生円山(2013)
団地で父母(仲村トオル、坂井真紀)、妹(鍋本凪々美)と暮らす克也(平岡拓真)は、妄想癖のある普通の中学生。近所に住んでいるシングルファーザー(草なぎ剛)が近所で起こった殺人事件の犯人という妄想から、彼の妄想は歯止めが効かなくなり・・・ 宮藤官九郎が監督した作品。全編漫画を読んでいるような楽しさがたっぷりで良い意味でも悪い意味でも今の時代に何が受けるのかを知り尽くしている人である。 それだけに、主人公の姿に自分の若いころを重ね合わせながら、楽しく見ることは出来る。落ちぶれた韓流スター(ヤン・... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/05/27 08:24
少年H(2013)
洋服の仕立て屋(水谷豊)の息子、名前のイニシャルからHと呼ばれる少年(吉岡竜輝)は、聡明な父と敬虔なクリスチャンの母(伊藤蘭)の影響を受け、育っていたが、徐々に戦時色が濃くなる中、そういう風潮に疑問を持ちつつ、周囲の人を思いやりながら逞しく育っていく。 妹尾河童の原作を降旗康男監督が撮った。戦争に対する受け止め方は当時でも家庭によって全く異なっていたのだろう。この映画の主人公の家庭のように日頃から外国人と付き合いがあった家庭では大人たちはこの戦争の無謀さに気付いていたのかもしれないし、家の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/26 09:28
青春の殺人者(1976)
スナック店長(水谷豊)は、ふとしたことから父母(内田良平、市原悦子)を刺殺する。店を一緒にやっている幼馴染の女(原田美枝子)と共に、死体を海に沈め逃亡しようとするが・・・ 中上健次の原作を長谷川和彦が撮った。親殺しを扱っているので、派手な映画になっているが、家族や恋人から自由になろうとする若者の悪足掻きを見せられる。ある年齢までの人にとって、切実な問題なだけに、現代でも共感する人も多いと思う。只、時代の影響か、監督の趣味か、成田闘争とオーバーラップさせているかのような筋書きなので、その辺り... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/22 16:14
旅の重さ(1972)
愛媛に住む母(岸田今日子)と二人暮らしの女子高生(高橋洋子)は、高知に向けて一人旅に出た。途中、旅芸人の一座に加わったりしながら、旅を続ける。途中、病気で倒れるが、漁師(高橋悦史)に助けられる。 素九鬼子の原作を石森史郎が脚本にし、斎藤耕一が撮った。原作の持っている瑞々しさを青春映画には手慣れた二人が危なげなく映画化したという感じ。主演の高橋洋子はこれがデビュー作だが、若さの持っている危うさをよく体現している。その存在感と、バックの美しい風景がよくマッチしている。主人公の危うさの原点の形成... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/05/20 22:08
誘拐(1997)
貿易会社の専務の誘拐事件が起こり、犯人はその身代金を関連会社の重役に運ばせて、その様子をTV中継しろと要求してきた。その捜査の先頭には、ベテラン刑事(渡哲也)とアメリカ帰りの若い刑事(永瀬正敏)の二人が当たることになった。・・・ 「城戸賞」を受賞した森下直の脚本を大河原孝夫監督が撮った。冒頭から続く東京都心での大掛かりなロケは迫力満点。明らかに、犯人の真意が身代金ではなく、老人を走らせて殺そうという復讐にあることを示していて面白い。 どこまでこの犯人との駆け引きが続くのだろうと期待して観... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/19 17:15
AIKI(2002)
ボクシングの選手だった芦原太一(加藤晴彦)は、試合に勝利した後、車とぶつかり脊髄を損傷し、下半身不随になってしまう。絶望した彼は自殺まで考えるが、同じ病室の脊髄損傷の男(火野正平)に「一年間行きてみろ」と言われ思い留まる。一年たっても何の希望も見出だせず、自堕落な生活を続けていたが、繁華街での喧嘩から救ってくれたテキ屋(桑名正博)の紹介でテキ屋のバイトを始める。そこで巫女のバイトをしているサマ子(ともさかりえ)と知り合う。彼女がバイトをしている神社で古武道の演武会があり、そこで見た合気柔術に... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/18 22:44
ゴジラ(1984)
海底火山噴火により、三十年ぶりにゴジラが現れた。日本に上陸したゴジラに対し、生物物理学者(夏木陽介)は、生物の帰巣本能を利用して、三原山に誘導し、爆発させてゴジラを沈めるという作戦を実行に移す。 前作から十年のブランクの後に復活した「ゴジラシリーズ」の第一作。「ゴジラの逆襲」同様、こういう二番煎じ物はどんなにうまく作っても興行的に成功しても映画として評価されることは考えられない。そういう意味では、製作前から悲しい運命を背負わされた作品である。しかし、こちらは「ゴジラの逆襲」と違って、かなり... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/18 15:56
火火(2005)
夫と別れ、女手ひとつで姉弟を育ててきた陶芸家(田中裕子)は、古代穴窯を使った信楽自然釉を完成し、独り立ちする。ところが、息子(窪塚俊介)が白血病だということが分かり、骨髄移植のドナーを周囲の協力も得て探すが、見つからない。 陶芸家、神山清子の半生を高橋伴明監督が撮った。「ロード88 出会い路、四国へ」同様、骨髄バンクのPR映画の性格が強いが、こちらは実話だけに話が重い。リアルな闘病シーンなどは正視するのに努力が要る。 モデルとなった人物が生きている中で作られた映画ということで難しい面が多... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/16 18:10
恋人たちの時刻(1987)
小樽の予備校生(野村宏伸)は、海岸で暴漢から救った少女(河合美智子)に、歯医者で再会し、一目惚れをしてしまう。彫刻家のヌードモデルをしながら、そこで寝泊まりしているという彼女から行方不明の友人を探してくれと頼まれて、探しに行くが、男なら誰とでも関係をもつその友人とは、彼女自身の事だった。・・・ 寺久保友哉の原作を荒井晴彦が脚本にし澤井信一郎監督が撮った。自分の精神の持っていき場所がない少女の姿を鮮やかに切り取った荒井晴彦の脚本が流石である。この年頃にしか感じない精神の「揺れ」をこんなに的確... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/15 17:56
ロード88 出会い路、四国へ(2004)
白血病を患う少女(村川絵梨)は、四国遍路の旅に出る。そこで、TV番組の企画で来ている落ちぶれた芸人(小倉久寛)や娘を白血病で亡くした男(長谷川初範)と出会い、幼少時に家を出て行った母(黒田福美)とも会い、生きる勇気を得ていく。 中村幻児監督が四国四県をロケして撮った。よくある話といえばそれまでだが、主人公の懸命な生き方が周囲の人達に影響を与えていくという話にはやはり泣かされてしまう。四国に住む人間にとって「お遍路」はやはり特別な意味がある。「お大師さん」として小さな時から慣れ親しんできた「... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/14 15:43
ツレがうつになりまして(2011)
売れない漫画家(宮アあおい)の夫は、外資系IT企業のエリートサラリーマン(堺雅人)。ところがその夫が「鬱病」と診断され、会社も退職してしまった。・・・ 細川貂々の漫画を佐々部清監督が撮った。原作の持っている雰囲気をそのまま映像化した感じでもう一つ物足りなさが残る。題材からして致し方ない部分もあるかもしれないが、もっと軽く観れるものに仕上げる手もあったのではないだろうか?その辺りは、観に来るであろう当事者に対する配慮というものもあったのだろう。こういう映画の難しさを感じる。 それとは別に、... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/13 12:26
白い船
島根半島の先端にある小さな小学校に赴任してきた若い女教師(中村麻美)は、授業中に海を見つめている少年(濱田岳)の事が気になる。やがて、彼が見ているのが沖合を通るフェリーであることを知った彼女は、学校の皆にこのフェリーの船長に手紙を出そうと提案する。そこから、小学校の生徒とフェリーの乗組員との交流が始まる。・・・ 島根県平田市(現出雲市)の塩津小学校で実際にあった話を元に、錦織良成監督が撮った。たった一人の子供の小さな発見から町全体を包み込むドラマが生まれる。大人数の小学校では考えられない話... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/12 18:16
讃歌(1972)
谷崎潤一郎の「春琴抄」を新藤兼人監督が映画化した作品。春琴抄は何度も映画化されているが、この特殊な世界を田中絹代や山口百恵を使って一般受けする映画にしようとするのはどだい無理な話。原作に忠実に撮ったら、ほらこんな変な映画になりましたという感じ。 この映画では原作以上に、二人の関係を冷徹に見ているのが特徴になっている。それを象徴するのが繰り返し現れる「廁」のシーン。つまり、盲目の春琴(渡辺督子、後渡辺とく子)が大小便をどうやってするのか、それを佐助(河原崎次郎)がどういうふうに世話をするのか... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/12 15:26
時雨の記(1998)
先代社長の葬儀の場で二十年ぶりに若い頃見初めた女性(吉永小百合)と再開した建築会社の専務(渡哲也)。彼は、今は未亡人となって鎌倉でひっそりと暮らしている彼女の家に何回も訪ねて行く。・・・ 中里恒子の原作を澤井信一郎監督が撮った。原作は有名な恋愛小説。その持っている男女の恋愛感情の機微を全て映像化するというのは至難の業、と言うよりは無理な注文であろう。ならばと言うことで、美しい日本の自然の風景をバックに主人公の二人を美しく見せることに全精力を傾けた感のある映画。鎌倉、京都の絶景ポイント、それ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/09 16:18
進めジャガーズ敵前上陸(1968)
金の密輸団の取引現場に居合わせたジャガーズのシン(岡本信)は、ホテルのボーイ(伊東四朗)と共に、密輸団(内田朝雄、三波伸介、戸塚睦夫等)に追われることとなる。・・・ グループサウンズの全盛期に数多く作られたGS映画の一本。ジャガーズはピンチヒッターだったそうで、出演した映画はこれ一本である。見終わったらGSの歌しか覚えていないというような映画が多い中で、これはまっとうな喜劇に仕上がっている。 脚本が小林信彦、監督が前田陽一という誠に贅沢な映画というか、これ以上ないと言っても良いスタッフだ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/08 17:32
すーちゃん まいちゃん さわ子さん(2012)
カフェ店員のすーちゃん(柴咲コウ)と一般企業の営業職のまいちゃん(真木よう子)と在宅のウェブデザイナーのさわ子さん(寺島しのぶ)は十数年来の友人。三人共に様々な問題を抱えているが・・・ 三人の女性が、似たような問題を抱えていながら、夫々に大人らしく異なった解決法を見出していく。その等身大の姿に惹かれていく映画。主人公の三人が、お互いの生き方に干渉し合うということがないのは映画としてはルール違反のような気がするが、それはそれで現代社会のありようを映し出しているのだろう。所々に美味しそうな料理... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/07 10:23
ゴジラ対メカゴジラ(1974)
沖縄海洋博覧会の会場で働く建設技師(大門正明)は、琉球の古代民族の末裔から怪獣が街を焼き払うという啓示を受ける。その弟(青山一也)は玉泉洞で不思議な金属片を発見する。その謎を解きに、考古学の権威(小泉博)と物理学の権威(平田昭彦)の元へ向かう。その時、富士山が爆発し、ゴジラが現れ、仲間であるはずのアンギラスを倒し、街を破壊していく。・・・ 宇宙人の地球征服の兵器として、ゴジラそっくりのサイボーグ「メカゴジラ」が登場する。 公開の二年前に沖縄県民の悲願だった日本返還が実現し、この翌年には沖... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/06 17:17
綱引いちゃった!(2012)
大分市役所勤務の女性(井上真央)は、大分市のPRの為に女性の綱引きチームを作って作るように市長(風間杜夫)から依頼される。丁度その頃、母親(松坂慶子)の勤務する市の給食センターが廃止されそうになっていた。そこで給食センターに勤務しているメンバー(浅茅陽子、西田尚美、渡辺直美、犬山イヌコ等)でチームを作って全国大会に出場すれば給食センターの廃止は考え直すという約束を市長から取り付け、チームを結成するが・・・ 羽原大介の脚本を水田伸生が撮った。勿論、大分市のPR映画には変わりないのだが、この二... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/05 10:33
早春物語(1985)
写真部の作品展に出品する作品を撮っていた女子高校生(原田知世)は、商社マン(林隆三)と出会う。丁度、父(田中邦衛)に再婚話が出て悩んでいた時、ふとしたきっかけで、彼が昔の亡母の恋人で彼女を捨てた過去を持つ男であることを知り・・・ 赤川次郎の原作を澤井信一郎が撮った。単純なアイドル映画だが澤井監督の腕によってなかなか味わい深い逸品になっている。大人の世界を垣間見せられてしまった高校生の戸惑いが率直に表現されていて、誰が見ても共感しやすいのではないだろうか。 主演の原田知世はともかく、友人役... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/04 21:44
敦煌(1988)
宋の時代、科挙に落ちた青年(佐藤浩市)は、失意の内に旅立った西域で西夏の漢人部隊の隊長(西田敏行)に拾われる。やがて、攻め滅ぼしたウイグルの王女(中川安奈)と恋に落ちるが、隊長は彼に西夏行きを命じる。・・・ 井上靖の原作を映画化した日中合作映画。中国ロケを敢行した所謂大作映画である。中国の広大な風景、雄大な合戦シーンなど、期待を裏切らない迫力がある。これを大画面で見るだけでも価値が有るだろう。演技陣では、時には冷酷、時には人情味溢れる人物像を演じ切った西田敏行の好演が光る。今では、喜劇俳優... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/04 12:04
花形選手(1937)
行軍演習に出た大学陸上の花形選手(佐野周二)は、その夜泊まることになった民家で一緒になった門付の女性(坪内美子、後坪内美詠子)の息子が病気になる所に居合わせる。医者代が払えない女は体を売りに夜出ていこうとする。彼は引き止めるが、どうすることも出来ない。・・・ 清水宏監督が得意とした学生物の一つ。時代背景もあって、軽い喜劇ではあるが、明るいだけの物ではない。行軍演習を描いているので、ロードムービー的要素もあり、大学陸上の花形選手と門付の女との身分を超えたロマンス物でもあり、血気盛んな若者たち... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/05/03 21:43
TATOO(刺青)あり(1982)
十五歳で殺人事件を犯し、保護観察処分を受けていた竹田(宇崎竜童)は、処分が解けた後も職を転々とし、「三十歳までにどでかいことをしてやる」が口癖だったが、三十を過ぎても恋人(関根恵子、現高橋恵子)に逃げられ、うだつが上がらない。そんな彼の胸中にある決心が・・・ ピンク映画界で活躍していた高橋伴明監督の初の一般映画作品。一九七九年に起こった所謂「三菱銀行人質事件」の犯人,、梅川昭美の半生を描いている。 凶悪な犯罪へと主人公を駆り立てたものは何だったのかに的を絞った西岡琢也の脚本が素晴らしい。... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/05/01 22:00
魔の刻(1985)
実の息子(坂上忍)と肉体関係を持ってしまった母親(岩下志麻)は、関係を断ち切ろうとするが、息子の住む小さな港町に来てしまう。お互いへの想いを断ち切れない親子は、そこで新たな人間関係に巻き込まれていくが・・・ 田中陽造の脚本を降旗康男監督が撮った。母子相姦という際物になりがちな題材を扱いながらも、落ち着いた感じの叙情溢れる逸品に仕上がっている。何と言っても、脚本が素晴らしく、実子への愛情に戸惑い溺れていく女の運命を、似た境遇の男(岡田裕介)を登場させることによって、一歩引いた視点から描いてい... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 1

2014/04/30 18:06
吹けば飛ぶよな男だが(1968)
チンピラのサブ(なべおさみ)達は、家出娘の花子(緑魔子)を誘い、ブルーフィルム撮影に使おうとする。しかし、嫌がる彼女を見かねて、サブと弟分のガス(佐藤蛾次郎)と共に彼女と一緒に関西へ逃げる。神戸でも彼女を知り合いのトルコ風呂の女将(ミヤコ蝶々)の所へ売るが、段々彼女の純情さに惚れていくサブであった。・・・ 山田洋次、森崎東の共同脚本を山田洋次が監督した。山田洋次監督の作品であるが、主人公の下品だがどことなく底抜けに人の良い所といい、長崎出身のカトリック信者で純情一筋のヒロインといい、森崎監... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/29 09:55
おろしあ国酔夢譚(1992)
江戸時代、光太夫(緒形拳)らの乗った船は漂流し、カムチャッカに漂着する。仲間たちも次々に死んでいき、生き残った六人はイルクーツクまで転々とし帰郷の方法を探る。しかし、凍傷で片足を切断した庄蔵(西田敏行)はキリスト教に帰依しロシアに帰化。又新蔵(沖田浩之)は、現地の女性との生活を選んだ。光太夫は、学者ラックスマン(オレーグ・ヤンコフスキー)の協力を得て、当時の女帝エカテリーナ二世(マリナ・ヴラディ)への直訴が叶い、日本に戻ることを許される。 井上靖の原作を佐藤純彌監督が撮った。丁度、ソビエト... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/28 11:00
ニワトリはハダシだ(2003)
知的障害を持つ少年(浜上竜也)は、潜水夫の父(原田芳雄)と二人暮らし。少年が抜群の記憶力を持っていることから、検察の汚職事件に巻き込まれ、別居中の妹(守山玲愛)と共に連れ去られる。母(倍賞美津子)や担任教師(肘井美佳)、祖母(李麗仙)らを巻き込んでの大騒ぎになる。 森崎東監督の世界がタップリと堪能できる。舞台が舞鶴ということもあり、在日朝鮮人の問題やら、検察上部の汚職事件やら色々と社会的な背景を描きながら、芯は親子の情感に溢れた喜劇になっている所が見事。特に子供を一人前の潜水夫に育て上げよ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/25 21:27
野獣死すべし(1959)
表向きは優秀な大学院生(仲代達矢)は、完全犯罪を容赦なく行う殺人者。彼は若き刑事を殺し、拳銃を奪って逃亡する。新米刑事(小泉博)は彼の論文から、犯人と睨み捜査するが証拠が掴めない。やがて彼は米国への留学資金を得るため、授業料が払えず退学処分になった若者(武内享)を引き入れ、納入された入学金を狙って自分の大学を襲い、大金を手にする。 ベストセラーになった大藪春彦の原作を須川栄三が映画化した。仲代達矢の存在感が凄い。犯罪そのものが目的の犯罪を犯す、そして良心の一欠片もない虚無的な人間を、独特の... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/24 16:38
フレフレ少女(2008)
読書好きの女子高生(新垣結衣)は、あるきっかけで野球部のエースに恋をする。きっかけをつくろうと入部した応援団には一人(永山絢斗)しかおらず、他のクラブから強引に三人(柄本時生、染谷将太、斎藤嘉樹)を入部させ、活動を開始するが・・・ 女子高生が、男子がやるものだという「応援団」に入って、交流を深めていく内に人間的にも成長していくというよくある話である。基本的に、アイドル映画なので新垣結衣が可愛ければそれでいいのだと思うし、それには十分に成功している。学ラン姿で頑張っている姿は実に可愛く撮れて... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/23 09:48
白昼の死角(1979)
戦後、高利貸しを営み巨額の富を得た東大卒のエリート隅田(岸田森)は、資金繰りに行き詰まり自殺した。残された鶴岡(夏木勲(後夏八木勲))は違法な手形詐欺を繰り返し大金を手にする。検事(天知茂)の執拗な追求に遭うが、その度豊富な法知識を駆使して罪を逃れる。 戦後の有名な「光クラブ事件」を題材にした高木彬光の原作を村川透が撮った。原作の前半は「光クラブ」の顛末を描いたより史実に近いものになっているが、隅田の自殺から始まる本作では、殆ど省略されている。そういう事情もあってか、全体的に冗長過ぎる。二... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/22 20:27
薄桜記(1959)
旗本丹下典膳(市川雷蔵)は、中山安兵衛(勝新太郎)が高田馬場で仇を討つ現場に居合わせたが、その相手が同門であることを知るとその場を離れる。その後、仕官の口を紹介された上杉家家老名代の娘千春(真城千都世)に恋心を抱く安兵衛だったが、千春が典膳と祝言を上げると知るとその仕官の口を断り、堀部弥兵衛(荒木忍)の元に身を寄せ、播州浅野家に仕える。 五味康祐の原作を伊藤大輔が脚色し森一生が撮った。一言で言うと手慣れた仕事である。禁欲的な市川雷蔵と、活動的な勝新太郎という二大スターの持ち味を遺憾なく発揮... ...続きを見る

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

2014/04/20 20:41
ゴジラ対ヘドラ(1971)
工場からの廃液による汚染が続く駿河湾では、おたまじゃくしに似た奇妙な形の生物が多数発見されると同時に、タンカーが何者かに襲われて沈没していた。調査のために海に潜った海洋学者(山内明)は大きな生物に襲われて大怪我を負う。やがて、その生物は工場からの廃液や排煙によって進化を遂げていく。 一応、ゴジラが出ては来るのだが、完全な脇役。この映画の主役は何と言っても公害が産んだ化け物「ヘドラ」である。最近ではそういう実感は薄れてきたが、この時代の公害はまさに人類の大敵であった。放射能が産んだ化け物「ゴ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/19 21:31
きらきらひかる(1992)
アルコール依存症の女(薬師丸ひろ子)と同性愛者の男(豊川悦司)は、お互いの秘密を知りながら見合い結婚をした。やがて、男の相手(筒井道隆)も加わった同居生活が始まるが、その秘密が互いの両親(津川雅彦、加賀まりこ、川津祐介、岩本多代)も知るところとなり・・・ 江國香織の原作を松岡錠司が撮った。少し特殊ではあるが、三角関係を描いたものなので、筋書きは単純で安心して見ていられる恋愛映画である。しかし、ドロドロした感じは少なく、爽やかに仕上がっている。それは勿論、この三人の関係が恋愛関係と言うよりも... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/18 17:36
日本のいちばん長い日(1967)
一九四五年八月一四日、御前会議の席での昭和天皇(八代目松本幸四郎)の決断により、「ボツダム宣言」を受諾し、日本は無条件降伏をすることが決定した。それまで徹底抗戦を主張していた阿南陸相(三船敏郎)もこの決定を受け入れざるを得なかった。しかし、陸軍将校達の中にはこれを不服とする者が居り、、深夜に決起し、皇居を占領した。・・・ 東宝創立三五周年記念映画とし、岡本喜八監督が撮った超大作である。鈴木首相に笠智衆、米内海相に山村聰を始め、志村喬、高田稔、島田正吾など豪華キャストを揃え、そこに若手の高橋... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/17 18:13
草の乱(2004)
北海道で病床に伏す老人(緒形直人)は、妻(田中好子)と息子を呼び、本当の名前と、昔秩父で起こった生糸価格の暴落と増税に苦しめられた民衆の武装蜂起に関わった過去を喋り始める。 明治十七年、秩父で起こった民衆の武装蜂起「秩父事件」を描いた、神山征二郎監督の作品。制作費は全て一般からの出資によって賄われた、自主制作、自主上映の作品である。 自主制作といえばこじんまりとした映画と思いがちだが、全て、実際の事件が起こった地でロケが行われた、非常にスケールの大きな作品に仕上がっている。特に武装蜂起し... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/16 13:56
按摩と女((1938)
伊豆の温泉場にやって来た按摩(徳大寺伸)は、東京からやって来た女(高峰三枝子)と知り合う。そんな時、次々と盗難事件が発生する。女が犯人だと勘違いした按摩は、人知れず逃がそうとするが・・・ 清水宏監督の小品。短い尺の中に映画の楽しめる要素をふんだんに盛りこんである。負けず嫌いの上に短気で喧嘩っ早い按摩の可笑しさを喜劇的に描き、東京の男から逃れてきた女を情感たっぷりに描く。素直な子供の台詞の助けを借りて話を展開させていく構成など、どれをとっても完璧である。 更に言えば、按摩の描き方が実に痛快... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/15 11:11
乱れる(1964)
戦死した夫の残した商店を戦後一から立て直した未亡人(高峰秀子)は、ある日、義弟(加山雄三)から愛を打ち明けられて戸惑う。 松山善三の脚本を成瀬巳喜男が撮った。典型的なメロドラマである。亡夫に操を立てて、義弟の愛をどうしても受け入れられない主人公の心情は現代では理解出来ないかもしれない。しかし、そういう障害があればこそ燃え上がるものを強く内に秘めてしまう。そういう女の性を描くことができる。そういう一人の女性の生き様を見事に演じきった高峰秀子は流石。一本気な青年を演じた加山雄三の存在感も凄い。... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/14 11:21
その前夜(1939)
大繁盛の池田屋の前の小さな宿屋、大原屋は、長逗留する絵師(河原崎長十郎)が居るばかり。主人(助高屋助蔵)は池田屋の主人と将棋に明け暮れる毎日。長男(中村翫右衛門)は新選組の隊士達を相手に洗濯屋の商売を始める。長女(山田五十鈴)は藝妓として奉公に出ているが、絵師の顔を見に度々帰ってくる。次女(高峰秀子)は、新選組の若い隊士(市川扇升)に恋心を抱いている。そんな折、絵師の下に長州武士の奥方(千葉早智子)が訪ねてくる。彼女を探しに新撰組が訪ねてきたのは、本格的に池田屋を襲う前夜であった。 山中貞... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/13 21:53
十五歳 学校W(2000)
登校拒否の中学生(金井勇太)は、屋久島を目指し、ヒッチハイクの旅に出る。トラックの運転手(赤井英和、麻実れい)や満州帰りの老人(丹波哲郎)に出会いながら、大切な物を見つけていく。 山田洋次監督の「学校」シリーズ最終作。ロードムービーにして少年の成長物語。よくある話であるが、実に味わい深い逸品になっている。 主人公以外の登場人物が魅力的である。家出に失敗した過去を喋ってくれる運転手(赤井英和)、同じく不登校の息子を持つ運転手(麻実れい)、シベリアで戦死した戦友たちのことを思いながら屋久島で... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/11 17:30
走れイチロー(2001)
リストラされた会社員(中村雅俊)は、娘(笹岡莉紗)と共に神戸に行った妻(浅野ゆう子)の元に向かう。妻は母校の高校でソフトボールの指導をしていた。当惑するが、活き活きとした妻の姿に刺激されて、新しい旅立ちの決心をする。 村上龍の「走れタカハシ」を原作に丸山昇一が脚本を書き大森一樹が撮った。懸命にスポーツをする姿に影響されるというのは誰にでもある経験だろう。そういう男達の群像劇になっている。打率よりも安打数にこだわり、ストイックな求道者の趣きのあるイチロー選手なら尚更であろう。また、彼が現実で... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/10 12:28
大脱獄(1975)
無実の罪で死刑囚として網走刑務所で服役している男(高倉健)は、他の死刑囚(加藤嘉、郷^治、室田日出男等)と脱獄するが、仲間割れ等で生き延びたのは尊属殺人犯(菅原文太)と彼だけになる。無実の罪を被せた男達(田中邦衛、田中浩)に復讐すべく南へ向かうが・・・ 石井輝男監督が脚本も手がけた。こういう単純なアクション映画というのは日本ではあまり傑作がないように思う。やはり、義理や人情が邪魔をするからだろうか?その点、この映画はあまりそれを気にしなくても済む。どんどん登場人物はド派手に死んでいくし、そ... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/09 17:50
生きものの記録(1955)
原水爆の恐怖に取り憑かれた鋳物工場の主人(三船敏郎)は、ブラジル移住を計画するが、息子たち(佐田豊、千秋実等)に反対され、家庭裁判所で準禁治産者の宣告を受ける。それでも諦めきれず息子たちを説得するが・・・ 黒澤明監督の作品。現在の福島の状況を予期していたと思われる内容である。放射能の恐怖から逃げ出そうとする父と現実の生活を維持しようとする息子たち。双方のどちらかが正しくてどちらかが誤っているという問題でないことは明らかだ。しかし、現実社会では放射能の恐怖に怯える父を一方的に非現実的な狂った... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/08 18:07
逆境ナイン(2005)
ろくな練習もしない野球部のキャプテン(玉山鉄二)は、校長(藤岡弘、)から廃部を言い渡される。しかし、甲子園に出場すると豪語する。練習に熱を入れようとするが、部員が怪我をしたり、監督(田中直樹)が野球を全く知らなかったり、数々の「逆境」が彼を待ち受けていた。 島本和彦のギャグ漫画を原作に羽住英一郎監督が撮った。いやーー、面白い。文句なく面白い。ギャグ漫画の一こま一こまをそのまま映像化してやろうという気合に満ち溢れた映画。昔と違ってCG技術も発展しているので、こういう一見バカバカしいありえない... ...続きを見る

ブログ気持玉 / トラックバック / コメント

2014/04/04 16:54
あした来る人(1955)
実業家(山村聰)は、娘(月丘夢路)と登山に魅せられた亭主(三橋達也)との冷えきった仲に悩んでいた。そんな彼のもとに、カジカ研究に没頭する男(三國連太郎)が資金援助を願いに来る。・・・ 井上靖の原作を川島雄三が映画化。はっきり言って失敗作である。原作も良いし脚本(菊島隆三)も手堅い。しかし、映像化して観ると妙に一人一人の人物の存在感が薄い。登場人物の抱えている「闇」のようなもの、その必然性を感じられないので、何か他人の感情を翻弄しているだけの人物に見えてきてしまう。もっとその辺りを突き詰めて... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2014/04/03 17:24

トップへ | みんなの「日本映画」ブログ

邦画大好き 日本映画のテーマ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる