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zoom RSS 私が棄てた女(1969)

<<   作成日時 : 2014/01/30 13:49   >>

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サラリーマンの男(河原崎長一郎)は、学生時代に一度だけ関係を持った女(小林トシ江)のことなどすっかり忘れて、専務の娘(浅丘ルリ子)と結婚しようとしていたが、ある日、その女と再会し関係を持ってしまう。しかし、その女はその現場を撮影され恐喝され、そのもみ合いの末転落死してしまう。それを知った男はその女への愛を再確認し、妻に告げる。しかし、妻は「何故もっと生きて私を苦しめてくれなかったのよ」と言って、男との結婚生活を続ける。
浦山桐郎監督の最高傑作だろう。主人公の女工を演じた新人女優、小林トシ江の熱演が光り当時評判にもなった。若い時に裏切られて堕胎までする羽目にさせられた男のことを忘れられない。そんな女いるか?と突っ込みたくなるような純真な女の役を見事にやってのけた。最期の窓から転落するシーンで見せる笑みなど背筋がぞくぞくするほどの迫力である。それを受けて立つ浅丘ルリ子も男を自由にはさせないという執念を見事に演じきっている。浦山監督は、吉永小百合、和泉雅子を育て上げたことで知られているが、本作品でも妥協を許さない徹底した演技指導が行われたことは想像に難くない。
本作品のテーマはもちろん「男の身勝手さ」なのだろうが、観て感じるのは、貧困層に対する愛情のようなものが溢れていることだ。主人公の男も若かりし日の貧しくて学生運動に走っていた時代を忘れられないわけだし、結局は最後、夫婦生活をそういう中でおくろうとする二人の姿が描かれる。そして、それを強調しているのが回想シーンや心象風景描写で使われる赤や緑に着色された場面。実に味わい深い一本に仕上がっている。
同じ原作を映画化したものに一九九七年公開の熊井啓監督の「愛する」があるが、こちらは原作により忠実に作られていて全く異なる一本になっている。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
悪くはない作品ですが、ラスト・シーンで、小林トシ江と浅丘ルリ子が一緒に川で洗濯しているのはどういう意味なのでしょうか。
結局、貧乏人と金持ちが和解してやって行こうという意味で、浦山の希望は分かりますが、今から見ると悲惨な気がするのは私だけでしょうか。
立派な映画とは思いますが
2014/10/18 19:48

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