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zoom RSS 生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件(1985)

<<   作成日時 : 2015/02/24 09:05   >>

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新宿西口バス放火事件に巻き込まれ全身やけどを負った女(桃井かおり)は、生命の危機を乗り越え退院するが、軽い運動障害と全身のケロイドが残ってしまった。事件前からつきあっていた愛人(石橋蓮司)の妻が死んだのを契機に一緒に暮らし始めるが、彼の借金は膨らみ続けていた。 ・ ・ ・
事件の被害者、杉原美津子の手記を恩地日出夫監督が撮った。実際にあった事件をベースにしているので、いろいろと難しい点も多かったと思うが、主人公の感情の細かな移ろいを丁寧に映像化している。一見すると主人公にのみ数々の悲劇が襲っているように見えるが、見方を変えると全ての人間は、これぐらいの悲劇に襲われているのかもしれない。少なくとも、主人公にとっては、人間というのはそういう存在であり、その悲劇を訴えようとすると必ず他の人が犠牲になってしまう。そういう構造になっている。だからこそ、この主人公にとっては、犯人(柄本明)は「憎むべき存在」などでは決して無く、同じ運命を背負った人間にしか思えなかったのだろう。いや、もっと残酷に言えば、主人公はそういう構造に、より苦しんでいる存在として犯人を見ることによって、救われようとしたのかもしれない。
少なくともこの映画の中では絶対的な加害者や被害者は一人も出てこず、その関係は複雑に入り組んでいる。献身的に見える主人公の家族すら、主人公の側から見ると一番の加害者に見える時も多い。その状況から逃げ出した筈の男との暮らしも、又同様であった。だからこそ、主人公が決意する「生きてみたい」という思いが胸を打つ。そして犯人に向かっても生きるように伝える場面が力を持って迫ってくる。
現実には、この放火事件の犯人は一九九七年に刑務所内で首吊り自殺している。そして、この手記の著者、杉原美津子さんも二〇一四年に亡くなった。発生当時大騒ぎになったこの事件も、過去のものになりつつある。そして、こういう無差別殺人事件は繰り返し起こっているのである。
どちらかといえば、地味な作品であるが、桃井かおり、石橋蓮司の力演で鬼気迫る作品となっている。



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